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参道入り口の鳥居の前に、まず1対のお犬さまがいます。
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1体目の阿形。
だいぶオリエンタルでモダンな造形に見えますが、台座に記された奉納年は昭和16年でした。
当時としてはかなりお洒落な造形だったのではないでしょうか。
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こちらが2体目の阿形。
1対目と異なり、細身で小柄な造形が、野山を駆け回る野生のオオカミを連想させ、より「お犬さま」としての印象を強く持ちます。
シャープな顔つきに、やや前のめりに構えた姿勢でなかなかの迫力です。
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阿形を正面から。
肩の辺りに表現された筋肉質な造形が素晴らしいです。
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阿形の頭部。
犬歯だけでなく、他の歯もしっかりと造形されているのが素晴らしいです。
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こちらは吽形。
痩身ながらも、生命力に溢れた素晴らしい造形となっています。
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正面から。
凛とした佇まいが眷属としての威厳を感じさせます。
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他のお犬様は、口を閉じた吽形の方が、阿形と比較して穏やかな印象を感じることが多いですが、こちらの吽形は、その鋭い目元の造形もあって、阿形にも負けない迫力を感じさせます。
また、よく見ると、こちらのお犬さまにも頬に渦巻きの毛並みのような造形が見て取れます。
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阿吽共に、ニホンオオカミの特徴的な痩身体型の表現として、浮き出たあばらもしっかりと彫り込まれています。
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台座には紀元二千六百年記念と書かれています。
紀元二千六百年記念とは、神武天皇即位紀元(皇紀)2600年を祝ったことを記念したことのようで、1940年、昭和で言うと15年にあたります。
明治期に奉納されたお犬さまもあるなかで、昭和製と聞くと何だか新しいもののような気すらしてしまいますが、よくよく考えれば今から80年近くも昔のことです。
ちなみに、かなりモダンな造形に思えた1対目のお犬様ですが、台座の日付を見るとこちらの2対目から僅か1年後に奉納されたものなのですね。
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