BAJAと初めてのダート林道   2005/05/29 林道後山線〜林道泉水横手山線

今日は久しぶりに林道へ。BAJAが来てから初めてのダート林道走行だ。

まずは山梨県丹波山村の林道後山線へ。この林道は奥多摩から東京と山梨の県境を越えて4Kmほどの地点に位置する延長8km程のピストン林道で、行き止まりの割には車の通行が多い。なぜかというとこの林道の先には登山道が広がっていて、林道に車を停めて山に入っていく人がいるからのようだ。そして俺が今日この林道に来たのも、登山道を登ったところにある「三条の湯」がお目当てなのだ。

林道に入って程なくすると道端に、この場所に置き去りにされて数十年は経っていると思わしき廃トラックに出会う。



きっとこいつは、この先もずっとこの場所に残されたままなんだろうな。いつか土に帰る日は来るのだろうか・・・。

林道の終点にBAJAを停めて、登山道へ。ここからは30分ほどひたすら山道を登っていくことに。今日はそんなに暑くないと思ってたけど、ずっと歩いているとさすがに汗をかいてくる。眼下に流れる沢を眺めながら歩き続け、ようやく三条小屋へ到着。ここは登山客のための宿泊施設になっているらしい。



さっそく入浴の受付で鈴を鳴らすが、誰も出てこない。もう一度鳴らすと、そばにいた登山客のおばちゃん達が「すいません、今誰もいないの。」と。なんでおばちゃんが謝んの、と思ったら、この先で事故があってみんな出払ってるとのこと、同じグループの人が谷へ滑落したそうだ……えええええ!?マジッスカ!?とりあえず小屋の先の山道を進んでみると、それらしい人が他のメンバーに囲まれて座り込んでいる。見たところ10m程の斜面を、足を踏み外して滑り落ちたらしい・・・。結局、体は打ってるものの意識もしっかりしてて自分で歩いておりて来たので大事には至らなかったようだ。結構ベテランとのことだが・・・油断は禁物っちゅうことだな。
ようやく小屋の人も戻ってきたので入浴料の\500を払ってお風呂へ。ここは源泉の温度が低く沸かし湯で、しかもこの一帯が東京都の水源林となっているため、石鹸の類の使用禁止、お湯も大事に使えと、ほんとにただ浸かるためだけの風呂なのだがそんなこたぁーどーだっていい。何よりここが素晴らしいのは、この絶好のロケーション!



木々に囲まれた中で、すぐ下を流れる沢の音だけが響く中で硫黄の匂いに浸るのがなんとも言えず気持ちいのだ。このためにわざわざ30分も山を登ってくるのだ。しかもさっきかいた余計な汗を流して、快感度が何割り増しか上がったみたい(笑)。
始め入るときに足を入れるとやたらと熱くて、これじゃ入れねーよ!と思ったが、実はまだ沸かしたてで下のほうのぬるい部分と混ざってなかったからだった。つまり一番風呂!ごっつぁんです!

風呂を出て山道を下り、林道終点に停めたBAJAのところまで戻って支度をしていると、後から初老の夫婦が降りてきて、おじさんのほうがバイクを見るなり驚いた顔をして、
「…え?パリダカール!?まだあるの!?」
いや実はこれXRなんだけどタンク乗せ換えてるんですよ、ガスがいっぱい入るから楽なんですよー、なんて話をするとおじさん、「いいねぇー!」とニンマリ。思いがけずこんなところでこんな話が出来ると嬉しいもんだね。

後山線を後にして、次は泉水横手山線へ。始めに塩山側の入り口から入って奥多摩側へ抜けることに。ここは3年ほど前に一度走ったきりなのだが、前に走ったときの印象で塩山側はもっとフラットかと思っていたが、実際走ってみるとかなり路面が荒れている。しかし荒れているほうがオモロイので、これは嬉しい誤算。



砂利で滑るタイヤの感触を楽しみながら進んでいくと、ほぼ中間地点を境に景色がガラッと変わる。塩山側は割りと開けた視界が多いのに対し、奥多摩側はうっそうとした森の中を進む景色へと変化するのだが、このギャップがなかなか楽しいのである。





ちなみにツーリングマップルによるとここには「多摩川源流碑」なるものがあるそうだがどこにあるのかわからないまま抜けてしまった…。

今日の林道走行はこれにて終了。帰りによくわかんないドライブインで釜飯を頼むも、30分も待たされたよ!でも美味かったから許す!