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バックオフ今月号の「ここどこ」は、群馬県が誇る関東随一のロングダート・栗原川林道。
ただ、その栗原川は去年の秋にも行ったばかりなので、ついでに以前から気になっていた県道64号線沿いの赤倉林道と、ここどこの地図に記載されていた高泉林道もあわせて走ることにした。
朝6時前に家を出発し、国道を走り継いでひたすら下道で群馬を目指す。
少し肌寒いけど晴れ渡った空の下、徐々に気温が上がることを期待しながら走り続け、早朝のせいもあってか出発から2時間ちょっとで舗装林道の小中西山線の入口に到着。 しかし空を見ると、これから走る皇海山の上空だけ何故か厚い雲に覆われている。 気象情報では今日は一日天気が崩れる事はないとは言ってはいたけど、まさか降ったりしないだろうな・・・?
ともかくまずは小中新地線を走りだすが、次第に雲が厚くなり、陽の当たらなくなった朝の山は歯が鳴るほど寒く、遂には小雨までパラついてくる始末。 今日は一日天気が崩れる事はないんじゃなかったのか!?むー、やっぱり山を舐めちゃいけねぇな・・・。
ただひたすらに寒く、走りを楽しむ余裕もないまま小中新地線を一気に走りぬけて次の目的地、高泉林道へ。県道を南下し起点からアプローチ。
前半は開放感のある場所もあり、また後半はシダの生い茂る鬱蒼とした道が続くが、そのどちらも締まった路面で走りやすく非常に楽しい。次第に晴れ間も顔を出し、初めて走る道の楽しさとも相まってようやく気分もノッてきた感じ。
延長約8kmの高泉林道を抜け、続いていよいよ栗原川林道へ。
まず林道の起点付近で「WEBここどこポイント」をゲット。BAJAと記念撮影。
そのままゲートのある地点まで行くと、そこには何と・・・。
おい!ここまで来てそりゃねぇだろ!
しかも11km先って、全行程の半分にも満たないじゃないか・・・!
まぁとりあえず行けるとこまで行って、ダメなら引き返すつもりで走り出す。
あいかわらず冴えない天気の中を走り出し、続いて「ここどこポイント」で証拠写真を撮影。
しばらく高度を上げていくと、厚い雲の切れ間からようやく陽が射し始めたが、それと同時に強い風が吹き付け始めた。
季節は春だってのに、まるでこれから冬に向かうかのような冷たい風が・・・。
なんとなく物寂しい気持ちを感じながら、恐らく起点にあった注意書きのことであろう地点を無事通過し、さらに先へと進む。
長い冬の爪痕を垣間見ながら、ようやく暖かくなり始めた空気の中を終点に向けて走る。
走っても走ってもダートは続く。それにしても、よくこんなところに道を造ったよなぁ。
案の定、完成には30年以上掛かっているそうだ。気が遠くなるな・・・。
日差しを浴びて鮮やかに光る緑の中を走りぬけ、長かった栗原川林道の終点へ。
その後、一旦R120へ抜け、続いて県道64号線沿いにある赤倉林道へと向かう。
途中で見つけたハイジ(廃自堂販売機)。このもみあげバージョンって一番最初のデザインかな?
さて、この赤倉林道、ツーリングマップルでは「道路崩壊・廃道化」などと書かれていて、以前から気になっていた林道なのだが、あるサイトでは修復が始まっている様子といったことも書かれているようで、果たしてどの程度の廃れ具合なのか、行けるとこまで行ってみよう。以前スノボ帰りに目星を付けておいた入口からしばらく舗装路を進むと、ビンゴ!ダートが始まった。
しばらく未舗装路を進むと、やがて・・・。
脇には赤倉林道の標識も立っているが、ここが起点なのか?先へと進むが、しかし廃道どころか非常によく整備された印象さえあるが・・・。
それはともかくこの林道、常に渓流に沿って進むのだが、素晴らしく景色が美しい。
すぐ脇を流れる川の美しさに感激しながら快適に進んでいくと、・・・ん?
これか。
確かに4輪での通行は不可能だが、脇には辛うじてバイク1台が通れるだけの幅が残っている。実際タイヤの跡も残ってるし。
とは言え路面も滑りやすくなっているし、ここに落っこちでもしたら本気で洒落にならないので、道筋を見極め慎重に進む。
ふう、とりあえず一安心。
ここさえ抜けてしまえばあとは問題のある地点はないはずなので安心して素晴らしい景色の中を進んでいく。
非常にお勧めしたいのだが、だからって簡単に人に勧めるわけにもいかないのが何とももどかしい林道だな。まぁ崩落地点を越えずに両側からアプローチする手もあるし、紅葉の時期にはさぞ美しい景色を見せてくれるだろうから、群馬に行くときには是非寄ってみてもらいたいと思う。
県道を沼田方面に向かう途中で見つけた看板。この店、まだ現存しているのだろうか・・・?
赤倉林道を走り終えたあとは、沼田ICそばの「馬鹿旨」で久々のトマトラーメン。
結構美味いのよこれ。写真見てたらまた食いたくなってきた・・・。
その後再び下道で帰ることに。
大沼にて。風が強すぎて停めておいたBAJAが倒れた・・・。
しかし、あてにしていた県道が通行止めとかで、急遽ルート変更し県道16号線を走ることに。
ところがこのルート、山の頂上から麓まで、狭い幅員のタイトコーナーがひたすら続くという、バイクの下りには凄まじく過酷な道!まさに「険道」と呼ぶにふさわしい!もう二度と走りたくねぇよ!
見晴らしだけは素晴らしかったけどね。
あれ?いつのまにかライトが直ってらぁ。
そんなこんなで5月とは思えない寒さの中のツーリングも無事終了したわけだけど、赤倉林道の素晴らしさには心底ノックアウトされた。
絶対紅葉の時期に再訪するぞ!今から楽しみだ!