林道御岳山線、開通!
2008/05/06 林道御岳山線とその周辺〜中津川林道

最近、ネット上でもぼちぼちと話題に上り始めた、秩父市の林道御岳山線。遂に全線開通したとかしないとか・・・。よし、今日はその御岳山線の開通をこの目で確認しに行くか!

家から秩父へ直接向かうときはR299を通るのだが、連休中は羊山公園へと向かう車の渋滞がひどいので、巻き込まれないように朝6時に出発。5月とはいえ、陽の当たらない谷合を通る早朝のR299はまだまだ肌寒い。幸いにしてまだこの時間は車の通行量も少ないので、一気に陽の当たる秩父市内へと走り抜ける。
R140へと入り、更に目印の主要地方道37号線を目指す。入口に入ったものの少々道を間違えてウロウロしたあと、ようやく正しい37号線を北上し、遂に御岳山線の入口に到着!

こちら側にも「起点」とかかれて入るが、正式な起点はR140側らしく、これはまだ両側から伸びるピストン林道だった頃の名残だな。
そこそこ距離のあるダート林道とのことだけど、さて、どんな道が待っているのか。期待に胸を膨らませて早速走り出そう!

初めのうちは、やや鬱蒼とした林の中を、いくつのもコーナーを経て一気に高度を上げていく。飯能辺りのショートピストン林道とは明らかに違うこの雰囲気、とてもワクワクします(笑)。しばらく進むと、徐々に道の勾配も緩やかになり視界も開けてくる。雲ひとつない青空の下、未舗装の林道を走るのって、なんでこんなに気持ちいいんだろう?昨日の悪天候の中、無理して出てこないでよかった(笑)。

林道内に立つ案内板によると、この周辺には他にも幾つかの林道があるらしい。こりゃ楽しみだ!御岳山線を抜けたら探索してみるか。
しばらく走ると、御岳山トンネルが現れた。100mちょっとのトンネルだが、そこを抜けると、そこまでとは逆側に視界が開けるようになり、目の前には素晴らしい大パノラマが!

写真を2枚繋いでみました、ウインドウをスクロールさせて見てください(笑)。
どう!?この展望!以前からR140を中津川に向かって走っているときにこの御岳山線と思わしきガードレールが見えることには気付いていたが、下から見えるということはつまり上からの眺めもバッチリというわけで。県内にまた一つこんな素晴らしい林道が開通したなんて、本当に嬉しい限り!

視界の開けた山の稜線に沿って、しばらくは水平に伸びるおだやかな未舗装路を進んで行く。他には誰もいない早朝の、出来たてほやほやのフラットな路面を走るのは最高の気分!

ただ、まだガードレールが立っていない箇所もあったりして、ちょっとおっかない部分も(笑)。

峠を超えると、道は徐々に下りとなり、周囲も再び木々に囲まれた景色へと変わる。

ダートを走り続けて13kmを越えた頃、路面は舗装へと変わり、そこから数百mでR140側の起点へと辿り着いた。

総延長14.0km。そのほとんどが未舗装区間という、埼玉県内の単一の路線としては大名栗、中津川に次ぐ屈指のロングダートとなりました。
ネット上では工事中の時期の情報などは見ていたものの、既に工事車両などもなく、気兼ねなく全ての区間を走ることが出来ました。林道御岳山線、ごちそうさまでした!

さて、ここから一旦御岳山線を引き返し、途中で分岐する林道へと向かうことにします。

まずは林道御岳山2号線。現状はピストンなものの、こちらは終点側となっていて、いずれ主要地方道37号線側の起点と繋がる予定です。
普寛トンネルを超えてフルダートの道を上っていくと、おお、こちらでもなかなかの眺めが!

青空と秩父の山々。うん、もう言うことなし!
更に先へと進むと、入口から1.1kmほどの地点で通行止めに。バイクを停めて歩いて進んでみたものの、そのすぐ先で道が無くなっていた・・・。こっちが開通するのはいつごろかなー?完成すれば御岳山線と2号線をあわせて、距離的にも眺め的にも、大名栗に負けないロングダートになるんだろうなぁ。あー、いまから楽しみだ!

御岳山2号線を引き返し、全線舗装の林道杉ノ峠線を下ってR140に出た後、案内板にはそのすぐ近くと書かれていた林道栗尾沢線を探すものの、道を間違えてうっかり民家の庭先へ・・・またやっちゃった。よくみたらそのすぐ隣の道に標識が出ていたので進んでみたが、わずか600m程度の舗装ピストン・・・。

更に、案内板に書かれていた林道槌打線を探す。おそらくここだろうと思わしき中学校へと向かう橋を渡り進んでいくと、ビンゴ!起点を発見!初めは杉林に囲まれた舗装路で、大した期待もしないまま進んでいくが、道は次第に標高をを上げ、視界も開けてきた

おお、三峰ロープウェイの三峰山頂駅が!(これは大輪駅でした・・・。)

起点から5km近く上り、そろそろ終点かな、と思った頃、何と突然道が未舗装に!絶対最後まで舗装だと勝手に思い込んでいたので、これは嬉しい誤算!

すっげーいい眺めだけど、こんな切り立った崖なのにガードレールも何もなし。さすが林道!ここも落ちたら確実に死ぬな・・・。
未舗装になってから1km弱で行き止まりとなり、少しの休憩のあと引き返し、途中で分岐するショートピストンの林道槌打支線を走ってR140へと引き返した。R140では、何台かのオフ車が走っていくのを見かけたけど、あれはみんな中津川へ行くんだろうなぁ。俺も今日はそこまでいこうか、今の今まで迷ってたんだけど・・・。

やっぱり来ちゃいました、中津川林道!中津川沿いに伸びる道は、陽の光を浴びた緑がまぶしいくらいに輝いて最高の気分!
さっきの誰も居なかった御岳山線と違いさすがは超メジャーな中津川林道、初っ端から乗用車やバイクの交通量がハンパなく多い。ときたま脇に寄ってくれる車をパスしながら進んでいく。やがて道は中津川沿いから離れ、一気に標高を上げていくと、徐々に若葉が減り、辺りは冬の面影を残す枯木に囲まれるようになってきた。

そんな道をのんびり進んでいると、背後からバイクの排気音が。脇によって先に行かせようとすると、何と追い抜いていったのは普通のロードバイク!しかもかなり速い!しばらく後からくっついて走っていったものの、結局そのままチギられてしまった。すげぇ、なんだったんだあの人・・・。

程なくして三国峠に到着。ここまで来るともう春の気配はどこへやらって感じだけど(笑)。でも抜けるような青空はホント気持ちいいね。

切り通しを抜けて長野側へ入ると、遠くにはまだ冠雪したままの山が見える。

っていうか、実はまだ中津川にも雪は残っていたんだけどね(笑)。さすが標高1700m超の三国峠。だいたいこの先の川上牧丘は未だ冬季閉鎖中だしね。

しばらくこの景色をのんびりと眺めて休憩したあと、中津川林道を引き返すことに。そろそろ腹も減ってきたので、どこかで昼飯にしようと思い、どこがいいかなーと考えて・・・そうだ、あそこにしよう!

奥秩父林道です。車両は入れないので、山桜の咲く入口にBAJAを停め、荷物を持って歩いて立体交差を超えていく。

山の中でシーフードヌードルってどうなのよ?

橋の下では時折通過するバイクや車の音が聞こえるものの、下からはこちらは全く見えず、非常にのんびりした気分でのランチタイムを過ごし、あとは一気に中津川を下っていく。中津川沿いの道まで戻ってくると、ふと川沿いに気になるコンクリートの遺構を見つけた。

なんだこれ?初めて気が付いたけど、排水溝か何かなのかな?

・・・結局何だかわからず。何だかご存知の方は是非ナノレカワまでお知らせください(笑)。

行きとだいたい同じ場所で撮影。それにしてもホント気持ちいいなぁ。

中津川林道を引き返した後は、先ほどの御岳山線周辺の林道探索の続きへ向かうことに。まずは御岳山線の起点近くで分岐する林道大輪線。どうせ全線舗装だろうと高をくくり、実際その通りだったけど、1箇所だけ視界の開ける部分あり。

続いてR140から大血川地区へと入る道から分岐する、どうみても人ン家へ向かう私道のような林道前大血川線林道奥大血川線、奥大血川線から分岐する林道天狗岩線を走るが、全て舗装のピストン林道。更に先へと進めば林道大血川線へと至るんだけど、今日はそろそろ帰ろうかとも思っていたんだが・・・。

えーい、ここまで来たんだ!行っちゃえ!
 

 
ここも走るのは初めての林道だけど、いったいどんな道が待っているのか・・・。

おおーっ!すっげぇ眺め!眼下に広がる奥秩父の山々の稜線が、淡いグラデーションとなって遥か遠くまで続いている。かなり切り立った山肌に沿って伸び、周囲の山と比べてかなり高いところを走っているので、ガードレール越しに外側を見たりするとゾクッとくるようなところもあるんだけど、この開放感は格別!全線舗装ながらも、この眺めの素晴らしさは十二分に走る価値あり!あー、やっぱり来てよかった!

起点から12.3km先の終点まで辿り着き、このまま進んでも国道へは出られるんだけど、もう一度この大血川線を引き返し、素晴らしい眺めを堪能しながら戻ることに。

起点近くで分岐する、東京大学演習林の東谷林道を、指を咥えて眺めたりしながら国道方面へと引き返す。国道のそばまで戻った地点に、案内板に書かれた林道巣場線があるのでちょっと入ってみると、500m程で行き止まりに。ただ、この巣場線、案内板によるとこことは別に国道をもう少し戻った巣場地区にも同じ名前の巣場線があるらしいので、最後にそちらへも寄ってみることにした。

うへ、こんな民家の前に起点があるよ!ここが起点ということは、さっき走ってきたのが終点側で、いずれはこの2つの巣場線を繋ぐ予定でもあるんだろう。最後は行き止まりなのは分かってはいるが、どのくらいまで伸びているのかを確認しに進んでいく。

道の中央には苔が厚く生え、普段はここを通る人など全くと言っていいほどいないんだろうなぁということを伺わせる。その苔を踏まないように慎重に先を進むと、800m程進んだ地点で行き止まりに。

・・・うーん、この終点の状態、もうこれ以上開削する気は無さそうな雰囲気が・・・。さっきの終点側の行き止まり地点もそうとう荒れて放置された感じだったけど、もともとは開通させる予定だったものが、途中で頓挫したのかな?まぁわかんないけどね。

さて、そろそろ本当に引き上げるとするか。この付近には他にもまだ細々と林道があるらしいんだけど、それはまた次の機会に。そのときはまた御岳山線と合わせて走ることにしよう。あれだけ素晴らしい展望林道も開通したことだし、また一つ埼玉林道探索の楽しみが増えました!ビバ埼玉!