林道は春の一歩手前
2010/03/22 埼玉県飯能市〜秩父市の林道

今日はトレールMD36さんと、飯能〜秩父方面へのツーリング。ご一緒するのは去年の7月以来だ。更に今日は、トレールさんのご友人のXR BAJAさんもご同行してくださるとのこと。手前の一見XR250に見えるマシンだが、ベースはBAJAなのだそうだ。

有間ダムで待ち合わせをし、まずは林道広河原逆川線を上がり、林道西名栗線へと向かう。延長工事の進捗を確認しに行くのだ。だが、先週来たときに19日までと書かれていた工期が29日まで伸びていて、生憎工事の真っ最中だったため、やむなく引き返すことに。そもそも19日っていうのも、元々の予定の上にガムテープで延長された期間を書き込んであったのだけどね。
かわりに林道有馬線から林道大名栗線へ抜けて工事区間を迂回してみようと、少し戻って有馬線の起点から舗装区間を上っていくと・・・。

な、なんだこれ!?まだ未舗装区間にも到達していないのにこの有様・・・一瞬、道を間違えたかと思ったよ、一本道だから間違えようなんてないのに。
様子を見る限り、つい最近崩れたばかりのように見えるが。

それにしても、凄まじいまでの崩れっぷりだ。歩いて超えようって気すら起きないよ。
この先は確かもうキャンプ場もなかったはずだし、大名栗線に抜けるだけだから、復旧されるか怪しいもんだな。もうこのまま廃道化かな。仮にこの先、大名栗が全線舗装化されて観光道路にでもなるっていうのなら話は変わるだろうけど・・・。

仕方なしに再び道を引き返し、今度は炭谷入線から西名栗線を目指す。昨日の強風の影響なのか、路面は木の葉や枝が散乱していたが、幸いこちらは工事などもなく、ようやく西名栗線へ到着。

久しぶりの西名栗線ですが、相変わらずの空の高さが気持ちいい。

しばらく進むと、丁度工事中の地点に行き着いた。以前来たときよりも数百mは伸びているらしく、少しずつではあるが、着実に工事は進んでいるようだ。エンジンを止めて耳を澄ますと、微かに重機の音が聞こえる。目の前に、ガードレールから離れて盛り上がる坂が見えるが、その先から聞こえているようだ。歩いてその先を覗いてみると、

山を越えたすぐ先で重機が土を穿り返している真っ最中だったのでそそくさと引き返す。

西名栗線に入ったことで、広河原逆川線の工事区間は迂回できたので、そのまま広河原逆川線から有馬峠を越えて秩父へ抜けることに。

標高を上げて行くと、途中で雪が路面を多い尽くしている地点に出た。ここで引き換えしか、と思ったが、よく見ればガードレール脇に僅かに雪の途切れた部分があったので、辛うじて先へ進むことが出来た。ただ、この先もこういう場所があるんじゃないかと不安にもなったが、とりあえず行けるところまでは行ってみようということに。

有間峠までやってきました。雲一つない蒼い空と、空の蒼を写し取る山々のグラデーションが眩しい。

ふと脇を見ると、林道日向沢線のゲートが開いている。おっ、と思って奥を覗いて見ると、すぐ先に工事車両が停まっていた。起点に立ててある看板によると、改良工事らしいが。改良ったって、こんな行き止まりの林道を改良してどうしようってんだ?もしかして、奥多摩側の日向沢線と繋げる計画が復活でもしたのかな?だとすればかなり楽しみではあるが・・・。

丁度、秩父側から上がってきたロードバイクがいたのでこの先の様子を聞いてみると、特に問題なく走れるとのことなので、安心して先へと下っていく。
さて、広河原逆川線を超えて、秩父へ抜けてきて、続いて林道御岳山線へと向かう。冬の間は凍結の話ばかりが聞こえていたのでなかなか近づき難かったのだが、県道側の入口に着いてみれば冬の痕跡は跡形もなく、安心して走ることが出来そうだ。

が、しばらく進んで行くと、法面の補強工事の真っ最中で、重機で道を塞がれていた。林道の入口には特に通行止めなどの表記もなかったのだが・・・。これは国道まで引き返して反対側からまわらないとダメか、と思ったのだが、何と工事のお兄さんが、重機を移動させて快く通過させてくれた。ありがたいことです。

1台目のパワーショベルを超えた先で、もう1台が作業中だったので、その作業が終わるまで待機中。林道の工事の現場をじっくりと眺めるって、ありそうで実はなかなかないよね。

御岳山トンネルを越えて、いつもの展望スポットまでやって来ました。今日もバツグンの眺めです。

ここへ来ると必ず法面の階段に登って写真を取りますが、今回はその現場をトレールさんに撮っていただきました。普段は一人でこんなことをやっているわけです(笑)。

それにしても、空は晴れ渡ってめちゃめちゃ気持ちがいいのだが、いかんせん寒い・・・。昨日までの暖かさが嘘のように冷えた空気は、昼時だっていうのにちっとも気温の上がる気配がない。3月も下旬だっていうのに、こんな寒さを味わうとは思わなかったよ・・・。

続いて、途中で分岐する林道御岳山2号線へ。途中、お気に入りの撮影スポットでパチリ。この場所から見渡せる山々がとても好き。

更に先へと進むと、いつもは1km程の地点でパイプで組まれたゲートが、今日は開いている。そのまま先へと進むが、そこから数百mで行き止まりの地点に着いた。この地点まで来たのは初めてだが、先を見ると、谷がかなり深くえぐれている。

写真では伝わりづらいとは思いますが、下を覗いてみると足がすくむほどの高さです・・・。



背後から撮っていただきました。いやぁ、いい眺めだねぇ〜、落ちたらまず助からないだろうな・・・。
こちら側からこの先を延ばしていくのは結構大変そうだけど、あとは向こうの県道側から延ばして、最後にここで繋げるつもりなのかな?どっちにしろ全線開通が楽しみではあるな。

先ほど通ってきた西名栗線でもそうだったのだが、今日はあちこちでこんな具合に倒木が目立つ。真新しい幹の断面は、つい今しがた折れたばかりのように見えるが、もしかして昨日の暴風の所為なのか?確かに昨日の風は各地で記録的な風速だったらしいが。

2号線を引き返し、御岳山線をR140に向けて下っていく。
この後は、トレールさんのリクエストで、三峰ロープウェーの大輪駅が見下ろせる林道槌打線へ。キャンプ場を超えて、舗装区間をぐんぐん高度を上げていく。やがて周囲の視界が開け、眼下にかつての大輪駅の駅舎が見え・・・

・・・え?

あれ!?駅舎がない!どうやらしばらく来ない間に解体されてしまったようだ・・・。ちなみに08/05/06の写真がこちら
確かに正式に廃止となって、もう必要のない建物ではあったかもしれないけれど、こうやって土台だけになってしまった姿を見ると何だか寂しいね・・・。

槌打線からの駅舎跡の景色を眺め、今日はここで引き返すことに。帰り際にあと1つくらい、どこか寄れそうなところは無いかと思い、 最後に林道橋立線を案内することにした。久しぶりに終点のおまわりさんに会いに行くことにしよう。

まだまだ冬枯れた景色の中を進んでいく。一見寒々しいけど、春に向けて生命を蓄えているような山の姿もなかなかいいもんです。

登山者の車が停まる終点までやってきました。いつもお勤め、ご苦労様です・・・って、ん?何か様子が変だぞ?

こ、こらー!誰だこんな落書きしたのは!

左が以前の姿(09/02/18撮影)、右が今回撮影。「本官 バキューン」って・・・バカボンのおまわりさんかっつうの。
まぁある意味、市民に親しまれるおまわりさんと言えなくもない・・・かな?(ねぇよ。)

ここで本日の林道巡りは全て終了。お疲れ様でした。
自分的には、有馬線や西名栗線、ロープウェーの駅舎など、いろいろ変化した様子を見ることが出来て、なかなか楽しめた一日でした。
トレールさんには、いずれR299沿いやグリーンライン周辺に散らばるマイナーダート林道などもご案内したいので、気が向いたらいつでも連絡ください(笑)。