西名栗線・開削進捗確認
2012/04/08 埼玉県飯能市 林道西名栗線
 
 少し前に、とあるブログで林道西名栗線の、現在開削工事中である炭谷入工区と人見入工区がもうすぐ繋がるとの記事を見た。その記事にアップされていた画像には、炭谷入工区の、その時点での工事の末端地点の先にある尾根を上ると、その先にある人見入工区がもう目と鼻の先まで近づいている様子が写っていた。確かその記事は今年の1月頃のものだったと思うが、それから数ヶ月を経て、残る区間はどれだけ縮まっただろうか。
 
 
 そんな西名栗線の現状を確認したくて、早速やって来たのは林道炭谷入線。ここから西名栗線に入り、開削の進み具合を見に行こう。
 
 
 
 春らしさを増してきた空気の中、陽に照らされる水の流れを見るだけでも癒されるなあ。やっぱり週末の天気はこうじゃないとな(笑)。
 
 
 
 ほぼ1年振りとなる炭谷入線だが、特に荒れた様子などもなく、相変わらず穏やかな路面を保っている。
 この先の急勾配のコンクリート舗装区間を越えて西名栗線へと入り、今日の目的地である炭谷入工区の末端へ向かおうと右手に折れると・・・。
 
 
 
 ありゃ、バリケードで閉じられてるよ。上記のブログを見たときは特に閉鎖されていなかったと書かれていたはずだったので、今日も大丈夫かと思ったんだが・・・。
 
 
 
 仕方ない、せっかく来たんだし、とりあえず広河原逆川線のほうに向かって進んでいくか。
 脇を見ると、2輪の通行に支障がある程ではないが、至る所でこんな具合に土が崩れ落ちてきている。相変わらず脆い斜面だな・・・。
 

 
 
 それにしても、今日は本当にいい天気だ。「仕方ない」なんて言ったけど、こんな青空の下を走るのは、これはこれで気分がいい。
 
 
 
 ここも相変わらず崩れまくってるなあ。仮に西名栗線の全区間が繋がったとしても、そこかしこにこんな場所があるんだから、その後の法面の処置もなかなか大変そうだ。
 
 
 
 おお!これこれ、西名栗っつったらやっぱこの空だよな!全然仕方なくないよ!すっごくイイよ(笑)!
 
 
 
 ひゃー、すっげー気持ちいいなあ!木々が芽吹くにはもう少し掛かりそうだけど、こんなに見晴しのいい区間を、すっかり春めいてきた空気に包まれて走れるなんて、もう最ッ高だぜ!
 
 
 
 そのまま広河原逆川線との接続地点まで走ってきたが、ここに立てられていた看板の類は、全て倒れていた。自然に倒れたのか、それとも誰かに倒されたのか、どちらにしろ、もうしばらくの間このまま放置されているような感じだ。ここから先の広河原逆川線も、今現在は公式には4月末まで閉鎖中のはずだし、管理者もそんなとこをわざわざ直しにこないのかな。
 
 
 
 というわけで、再び西名栗線を戻ってきた。
 
 
 
 天気も良くてあんまり気分がいいのでついつい頻繁に停車して写真を撮りまくってしまった。見ている方たちはもしかしたら、(なんだか似たような写真ばかり並んでるなあ)とか思っているかも知れませんが、僕はそんなの気にしませんよ(笑)。
 
 
 
 そもそも、今日は開削工事の進み具合を見てみようと思って来た西名栗線だけど、なんだかこっち側の区間を走れただけでもだいぶ満足してきちゃったぞ。
 
 
 
 途中の路肩で向かいの山が良く見えるところがあったので停車して写真を撮っていると、炭谷入線の方向からバイクの音が聞こえてきた。見ると何台かまとまって走ってきたので、あの集団が通り過ぎてからこっちも走りだそうと思っていると、5台、10台、20台・・・と、いつになってもバイクの列が途切れない。結局、全部で30台以上はいたんじゃないかな、林道であんなに大勢の集団を見たのは初めてだよ、あー怖かった・・・。
 
 
 
 その地点から向かいの山を見ると、山肌を横断する大名栗線が見えている。
 
 
 
 大名栗もいま色々と問題になっているようだけど、このままゲートでも造られて完全に一般車両を締め出し、なんて最悪の事態にでもならなきゃいいけどな・・・。
 
 
 
 とりあえず今日はこのまま炭谷入線を下って、近くの行き止まりの林道でもいくつか走って帰ろうとかと思って進んでいると、途中でさっきのバリケードから先の区間が見えた。
 
 
 
 停まって写真を撮っていると、(写真には撮れなかったが)その区間を1台の車が走って行くのが見えた。あれは工事関係者だろうか。ってことは、日曜も工事をしているのか?
 
 
 
 その先には尾根を回り込んでいく切り通しが見えている。ああ、あの場所から見あげる空、好きなんだよなあ。いいなあ、行きたいなあ・・・。
 
 
 
 と思って炭谷入線との分岐まで戻ってくると、来た時は閉まっていたバリケードが開いている。さっき走って行った車が開けっぱなしで行ったんだな・・・。
 
 ・・・開いてるなら・・・お邪魔しちゃいますよ?
 
 
 
 お邪魔しちゃいました。とりあえず行けるとこまで行ってみるとするか。
 
 
 
 おお!そうそうこの場所!この、空に向かってそのまま飛び出していきそうなこの眺め!開放感があってすっごい好きなんだよ!かなり久しぶりだけど、こんな青空の日はやっぱ最高だな!
 
 
 
 緩やかに高度を上げる道を更に進んでいくと、遥か背後には蒼く霞んだ関東平野が広がっている。あー、堪らない!素晴らしい爽快感だ。
 
 
 
 そこから少し進んだコーナーの先に、さっき見えたあの車が停まっているのが見えた。その車の脇では、二人の男性が立ち話をしている。大名栗の嫌な話も聞いているので、もし工事関係者だと咎められるかな・・・と思いつつも、何か話しかけられてもすぐに対応できるようにメットのシールドを上げてゆっくりとその車に近づいていくが、二人は特にこちらを気にする様子もなく、そのまま車に乗り込んで引き返していった。あの人たちは工事関係者というわけではなかったのか・・・?
 
 
 
 その地点を越えて、徐々に下りとなる区間を進むと、工事を告げる看板の先に工事車両が見えている。丁度、途中で俺を追い越して行ったXLRの二人組のライダーがその先で引き返してくるところだった。この先はダメそうなので引き返す、とのことだったが、自分はとりあえず歩いて先を見に行くと告げ、二人はそのまま引き返して行ったが、俺はここにBAJAを停めて先へと進むことにした。重機こそ見えているものの、あの先からは工事の音は全く聞こえてこないので、今日は作業はしていないとは思うが・・・。
 
 
 
 BAJAを停めた先のカーブを越えると、その少し先でパワーショベルが道を塞いでいる。そしてその向こう側には、路面に堆積した土砂が見える。あちゃー、こんなとこまで来て土砂崩れかよ・・・。
 
 
 
 って、バカ俺。
 
 そうじゃねーだろ。あれは土砂崩れなんかじゃない。ただ、ここを単なる土砂崩れと勘違いした要因として、事前情報として見ていた、工事の末端地点にあったはずの尾根がなくなっていること、そして、その土砂の向こうに、まだずっと先まで道が延びていること。そう、あの土砂の残る地点こそ、炭谷入工区の開削工事の末端地点だ。つまり・・・。
 
 
(↑画像をクリックすると拡大します。)
 
 そう、あの先に延びているのは人見入工区・・・遂に!遂に来た!いよいよ炭谷入工区と人見入工区が繋がるぞ!
 ずっと奥まで続くあの区間も、路面はひたすら平坦さを保って延びている。この区間をノンストップで走れたら相当気持ちよさそうだぞ。向こう側を走れるのはいつになるのかなあ。あー、早く走りてえ~!
 
 
 
 あとはこの重機の奥に残る、僅か数メートルの幅の土砂を取り除けば接続完了だ!おおおーっ!とうとうこの時が来たか!
 
 
 
 その土砂を歩いて越え、人見入工区へと入ると、道そのものは出来ているものの、今日は休工中だが、まだまだ法面の工事の真っ最中だった。工事の告知看板には、5月中旬までの工期と書かれていたが、炭谷入側の工事も合わせると、あと残るひと月半程で本当に終わるのかな?
 
 
 
 ただでさえ崩れやすいこの西名栗の斜面、こうして立っている今も、頭上からは小さな欠片がひっきりなしに転がり落ちてくる。逆にいまこのタイミングで一気に崩れてくることは無いと思うが、あまり落ち着いていられるもんでもないな・・・。とりあえずは路肩の施工を優先させて、こういう斜面の処置は後回しになるんだろうな。
 
 
 
 ・・・つーか、まだ霜柱なんてあるのかよ(笑)。
 
 
 
 さあ、これでこの西名栗線の全線開通まで、あとは起点側の鍋格子工区と人見入工区の接続を残すだけか。
 ・・・とは言っても、残るこの区間も一筋縄じゃ行かなさそうだな。何年か前に調べたときは、平成27年度には開通の予定だったようだが、今ではその期間も更に数年先まで延びているみたいだし・・・ま、そうは言ってもいずれはちゃんと繋がるだろうし、今はその時を楽しみに待つとするか。
 
 
 
 工事地点を後にして引き返していると、途中の路肩で、先ほどの2台のXLRのライダーが休憩していたので、自分も停車して少し話をさせてもらった。ついでにしっかりこのサイトの宣伝もしてきたナノレカワでした(笑)。
 
 この後バリケードの地点まで戻ると、さっきの車の人によってだと思うが、元通りバリケードが閉じられていた。しかし良く見ると、僅かにバイクが通り抜けられるほどの隙間を残しておいてくれたようで、そのまますんなりと通り抜けることが出来た。お心遣い感謝いたします(笑)。
 
 
 
 さて、今日はこれで引き上げようかと思ったが、さっきの接続地点を見たら、やっぱりこっち側も気になっちゃったので、ついでにやってきました、林道人見入線です。
 
 
 
 今日も旧タイプ標識の無事を確認。相変わらずの素晴らしい風合いだ。
 
 
 
 見よ!この味わい深い略字体の「 
 」の字を!
 
 
 うん、恐らく誰も食いつかないのは重々承知しております・・・。
 
 
 
 あ、これはもしかしてさっき西名栗で見た車・・・と思ったけど良く見れば違うか。でもなんだろ、こんなところに停めてあるなんて。近くには人の姿は見えないけど、山歩きか何かかな。
 
 
 
 そして、分かってはいたが、起点から1.1km程のいつもの地点で、相変わらずゲートで閉鎖されていた。こっちは炭谷入側の簡易的なバリケードとは本気度が段違いだぜ・・・。
 
 
 
 さて、今日ここに来た目的も無事に果たせたし、そろそろ引き上げるとするか。西名栗線の全線開通はまだまだ先の話だけど、今後大名栗線がどうなるか分からない今、西名栗線に掛かる期待はでっかいぞ。今から開通が楽しみだ!