復活BAJAと早朝の林道散歩
2013/08/10 埼玉県飯能市・林道西名栗線・他
 
 BAJAを修理に出してひと月半、ようやく元通りの姿になって帰ってきた。さっそく何処か遠出へ・・・と行きたいところだが、生憎今日は午前中しか時間が無い。じゃあ軽く近場に早朝の散歩でも行ってみるとしよう。ってことはやっぱりあそこかな・・・。
 
 まずやって来たのは飯能市の林道人見入線。ここは接続する西名栗線の開削工事のため、起点から約1kmの地点が長いことゲートで閉鎖されていたが、つい最近やはり早朝ツーで走ったみやさんによると、そのゲートは既に開放されていたとのこと。そうとあっては走らないわけにはいくまい。今日はここから西名栗線を経由して広河原逆川線まで抜けていくことにしよう。
 
 起点脇に立つ標識は、木製標識のすぐ後ろに、味わい深い旧タイプを残す新旧2本体制となっている。新しい標識を立てたときに古いものを撤去せずに残したこの処置は実に素晴らしい。
 
 もう何度撮ったか分からないこの人見入線の旧タイプだが、他の旧タイプと異なり、標識表面の白と緑の塗り分けが逆転しているように見える。もともと緑色の下地の上に塗られた白い文字とラインの部分が、風化により剥がれ落ちて下地の色が露出し、それ以外のもともと緑色だった地の部分が、やはり風化によって白く変質してこのような姿になったのでないかと推測するが、どうだろうか。
 
 ・・・え、いいからさっさと先へ進めって?ふぁい・・・。
 
 起点を過ぎると路面はすぐにダートへと変わり、真っ直ぐに衛林立する杉林の中を高度を稼ぎながら延びている。
 
 その杉林に降り注ぐ眩しい朝日の中を、潜る様に走って行く。久しぶりにBAJAと走る早朝のダート林道はやはり気持ちがいい。
 
 それにしても、画像ではまったく分からないけど、ここってこんなに路面が荒れてたっけ?雨裂が掘られている真っ最中なのか、至る所で溝が路面を横切ってしまっている。最近では、ゲリラ豪雨がすっかり珍しい物では無くなってしまっているが、今後はあちこちのダート林道で路面が崩れてしまわないかが心配ではある・・・。
 
 そして、長いこと閉鎖されていたゲート地点に到着すると、話しの通り既にゲートは開放されている。ここから先へ進むのってもう何年振りだろう。
 
 ゲート地点を過ぎると周囲が開け、行く先の稜線が見えるようになってくる。ああ、そうそうこんな景色だったっけ、懐かしいなあ。ここから更に高度を上げ、西名栗本線まで一気に上りつめる。
 
 そして人見入線の起点から約3.2kmで西名栗線との接続地点に到着。
 
 この場所には4月にも来ているが、あの時は炭谷入線から入って、人見入線を下らずにこの場所で引き返していた。こうやって人見入線から広河原逆川線へと抜けるのは、実は今日が初めてだ。
 
 この辺りは炭谷入〜人見入間で最後に開削された区間で、勾配もほぼフラットなだけあって路面はとても綺麗な状態を保ち、山肌に沿って緩やかに蛇行する線形が遠くまで見渡すことが出来る。
 
 振り返れば、緑に覆われた山々が朝日に照らされ眩しく輝いている。青空に包まれた真夏の山は見ているだけで癒し効果絶大だな(笑)。
 
 あ、ここは土砂崩れで最後まで重機が作業していた場所だ。そこも今では既に作業は終了し、問題なく通行できるようになっている。
 
 その地点を無事に通過。あとは終点まで問題なく走って行けるはずだ。
 
 振り返ると、山肌に今走って来た道がほぼ水平を保ったまま延びているのが見える。
 
 そしてここからはしばらく下りが続く。関東平野が見渡せるこの場所も、朝日が逆光となっているせいで前方の視界は真っ白になっているが、これはこれで何だか幻想的な雰囲気。
 
 ここは結構な勾配があるため、炭谷入側から上ってくると前方に広がる空が印象的な区間だが、下り逆に下って行くと向かいの山々が見渡せて、これはこれでなかなか素敵な景色。
 
 しばらく走ると炭谷入線との分岐点に到着。それにしても早朝だというのに物凄く暑い・・・ここでメットを脱いで少し休憩していると、ふと足元の草叢であるものを見つけた。
 
 四つ葉のクローバーだ!林道でこんなの見つけるの始めてかも(笑)。いいことあるかな?
 
 再び走りだすと、斜面が崩れた場所が続く区間を通る。この辺りは本当に脆いんだよな。もしかしたら前に崩れたのを直さずに放ったらかしにしているだけかも知れないけど。
 
 それにしても本当にあっちーなあ。夏が暑いのは当たり前だけど、早朝からこの猛烈な暑さ、しかも風を切って走ってもちっとも涼しくないのは一体どういう訳だ?
 
 うわあー!暑い暑い暑いー!!日向に出ると凄まじく暑い!山の中ったって西名栗辺りじゃちっとも涼しくないんだな。ちょっとどこかで休憩しないと・・・。
 
 少し進んで日陰を見つけて小休止。ぷはー、ポカリが美味えーぜ。空気もこんなに暑いだけあって、あんな近くの山々も薄っすらと霞んでしまっている。
 さあ、終点まではあと少しだ。
 
 再び走りだすと、右手に一本の作業道が延びている。
 
 話には聞いていたけど、これか、新しく出来た作業道ってのは。
 
 路面を見ると、轍に沿って沢が流れ、このまま溝が深くなって路面がボロボロになる予感がプンプン(笑)。
 
 そして、人見入線の起点から入って約10.9kmで、広河原逆川線に接続する終点に到着。
 
 ここが真の意味での終点となるには、起点側の鍋格子工区との接続区間の開削という大仕事が残っているが、それにはあとどれだけの年月が必要なんだろう・・・。
 
   
 ここからは林道広河原逆川線を起点まで下って行く。その先であと1本、林道を走って行こう。
 
 で、一気に下って行こうと思ったけど・・・。
 
 あんまり暑いんで途中でちょっと涼みに沢に下りてみた。
 
 さすがにこの周囲は周りよりもひんやりとしているが、水に手を突っ込んでみてもあまり冷たくなかった・・・(笑)。
 
 広河原逆川線を下りきり、林道有馬線の起点に来た。この林道を走るのもずいぶんと久しぶりだが、途中に立てられた新しい林道標識をまだこの目で見たことが無かったので、それを見つけがてら大名栗に接続する終点まで上ってみよう。
 
 起点からの舗装路を2.9km程上がってくると路面はダートに変わるが、その境目に・・・。
 
 あった!「森林管理道有馬線」の起点標識!見ての通り、路線名の表記とともにイラストが添えられ、しかも、標識本体のシルエットも山の連なりをイメージしたカットがなされた、県内でも他に類を見ない珍しいデザインとなっている。他の方のブログなどでこの標識の画像は目にしていたが、改めて実物を見てみると、有馬線の「有」の地の左下に切り株の絵が描かれているのに気付いた。芸が細かいっつーか、何かカワイイ(笑)。
 そういえば、さっき広河原逆川線の起点脇にも有馬線の起点標識がちゃんと立っていたが、何故ここも「起点」なんだろう?別に舗装と未舗装の区間で扱いが別、ということも無いと思うが?
 
 この有馬線を走るのもずいぶんと久しぶりだが、最後に来た時には舗装区間で起きた土砂崩れのためにこのダート区間まで辿り着けなかった。あの地点からこちら側にはもうキャンプ場も無かったので、あの時はあのまま廃道化しちゃうんじゃないか、なんて思いもしたけど、よく復旧させたもんだな。もしかして大名栗線の工事のためのショートカット路として使ってたりするのかな?
 
 割と荒れ気味な路面の続く有馬線だが、ふと路面が穏やかになる地点が。しかも周囲は眩しい木漏れ日の射す白樺の森に囲まれている。
 
 うーん、実に爽快だ。この緑はさっきの西名栗線では見られない美しさだな。
 
 途中、猛烈にガレた区間を通り過ぎ、起点から約4.6kmを経て、大名栗線に接続する終点に到着。今日はこのまま大名栗の路面は踏まずに有馬線を引き返すぜ(笑)。
 
 BAJAを停めて休憩していると、大名栗の終点方向に向けて2台のMTBが後輪を空転させながら一所懸命上って行った。ここの路面もちょっと荒れてるからチャリではなかなか大変そうだ。終点までまだまだ先は長いけど、熱中症には気を付けて頑張って下さいね。
 

 そういえば、有馬線の終点標識を見かけなかったが・・・。
 
 おっと。
 
 あった、起点標識と全く同じデザインの終点標識!これで今日有馬線に来た目的は完遂だ(笑)。それにしても、こんな変わったデザインの標識、どんな経緯で発注されたのか気になるが、ひょっとしたら登山者向けということを意識してたりするのかもしれないな。
 
 さて、それじゃ有馬線を引き返して今日はそろそろ引き上げるとするか。
 
 画像ではなかなか伝わり辛いとは思うが、終点付近のこの区間は勾配もそこそこあるうえに結構路面が荒れている。
 
 しかも路肩にはガードレールも立っていないので、上りも下りも結構怖いよ(笑)。
 
 有馬線を下りきり、帰る前に有馬ダムに立ち寄り。ここで休憩をしていると、これから山に向かうハイカーたちが続々とやって来た。山の中でも既にかなりの暑さだったのに、これからもっと陽が高くなる中の山登りは考えただけで目眩がしそうだ(笑)。熱中症には気をつけろよ!帰ったら風呂入れよ!頭洗えよ!宿題しろよ!また来週!