埼玉県皆野町と秩父市を結ぶ林道上武秩父線と、そこから県道71号線を介して更に小鹿野町へと伸びる林道西秩父線という2つの舗装林道がある。埼玉県と群馬県の境に程近い位置を通るこの2つの林道は、その総延長を合わせると42km程にも及ぶ。
少し前に、この2つの林道を、とにかくただひたすら辿ってみるのもいいかも知れないと思い、新緑の季節になったら訪れてみようと思っていた。この日は、午後から雲が多めになりそうな予報だ(ったと記憶している)が、早めに出発して回ってくれば問題ないだろうと思って出掛けることにした。
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まずは林道上武秩父線の皆野町側の起点にやって来た。記録を見ると、最後に上武秩父線に着てからもう6年程も経っているようだ。なんだかついこの間だったような気がしてたんだけどなあ・・・。
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あれ、そういや以前この場所に来たときには、この標識はまだ無かったよな?ストリートビューの2014年撮影の画像にも写っていなかったから、本当につい最近設置されたんだろう。
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起点から程なく、道の右手に砂岩採石場が現れるが、そこから林道の下を通って、左手の斜面にその採石場の専用道が延びている。
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うわあ、ここ、通ってみたいなあ。
そして、ちょうど今いるこの場所の真下を、この道と採石場を繋ぐ隧道が貫いているのだが、ちょうどそれが見えるはずの位置は路肩の木々が生い茂っていて、その姿を見ることは出来ない。うーん、残念。
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そこから更に少し進むと、左手に1本の道が分岐している。あれ、何だか以前と雰囲気が違うけど、ここってもしかして・・・?
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林道浦山線だ。以前ここに来たときは、この入り口も放置臭が漂う雰囲気だったのだが、その先では路面の整備をしている最中だったので、あれからだいぶ道の整備も進んだのだろう。この標識も前回は無かったし。
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ただ、ここから見た限りでは路面は相変わらず未舗装だな・・・。どのレベルまで整備されたんだろう。ちょっと下ってみるか。
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そう思って進んでみると、未舗装路は100m程で途切れ、その先は真新しいアスファルトが続いていた。
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あ、ここは憶えてるぞ。前回来たときは路上に土を盛って、舗装化直前の雰囲気を醸していたっけ。
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終点から下ること約1.1kmで、浦山線の起点に到着。
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この標識も前回来たときにはまだ無かったもので、当時は未舗装との境界を暫定的に起点として扱っていたけど、正確な総延長はそれよりもだいぶ長かったんだな。
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・・・ってかさ、林道に入ってからずっと曇り空なのは一体どういうつもりなんだい。遠くのほうには青空も見えているのに、写真じゃ分からないかと思うけど、この地点で急に雨がぱらついて来て、ぼかぁ一気にテンション下がってきたですよ・・・。
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それはそうと、念の為(?)林道の起点から更に下ったところにある町営バスのバス停まで行ってみようと思って進んでみると・・・。
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うわあああああああっ!!ビックリしたああっ!!
だーかーらー!やめてくれってこういうの!怖ぇーだろーがよっ!!
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浦山線を引き返して、引き続き上武秩父線を進んでいく。それにしても、何でこうやって林道に沿って雲が伸びてるかなあ。もっと良い天気の中で新緑の林道を走ることを期待してたのに、何だかツマンネーよお・・・。
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あれ、前回来たときはこの入り口はまだ未舗装だったよなあ?ここが舗装されているってことは、もしかして全線舗装化が完了してしまった・・・?
それはそうと、実はこの時点で、あまりの天気の悪さに西秩父線まで抜けることをやめて、早めに引き上げようかと思い始めていた。ただ、このもう少し先にあと1か所行きたいところがあったので、先にそっちに行ってから、そのあとでこの奈良尾線まで戻ってくるとしよう。
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空に浮かぶ雲はゆっくりとした流れで、時折雲の切れ間から陽が射し、天気の回復を期待させるものの、またすぐに日陰になってしまう。とりあえずこの分岐から林道池の平1号線に入り、次の目的地に向かおう。
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池の平1号線から林道城峰2号線〜林道王城線を走り継いで、やって来たのは林道矢納楢尾線。一旦この起点まで辿り、ここからもう一度引き返していく。
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ってか、この起点にバリケードが置かれ、この先は「通行止」と書かれている。いま辿ってきた、王城線との接続地点からこっち方面には何の制限もなかったのに、ここに来てこの措置は何故だ!?まあ、このバリケードも道の半分を遮っているだけだし、さほど本気の通行止めでは無いと解釈してここを引き返させてもらいますよ・・・。
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起点からすぐの地点では、道の左手に谷合を走る道を見下ろす場所もあるのだが、いかんせんこの弱い陽射しのせいでどうにもテンションが上がらない。嘗て未踏の林道をしらみつぶしに走っていたときは、こんな天気でも道を辿ることそのものが楽しくてあまり気にならなかったけどなー。
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それはともかく、何故今日この矢納楢尾線に来たかと言うと、少し前にツイッターでこの矢納楢尾線のことを、「神流湖を見下ろしながら気分良く走れてお勧め」なんてつぶやいたんだけれど、前回来てからだいぶ時間も経ってしまったし、せっかく近くまで来たので、現状どうなっているのかを確かめにやって来たのだ。
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で、改めて道を観察しながら走ってみると、あの起点の「通行止」のせいもあるのか、路上には土や砂利が残ったままの場所もあり、あまり車両が通行した痕跡も見られず、更にはアスファルトもひび割れた箇所もあり、とても走り易いとは言い難い道になっていた。あれ、ここって以前からこんな感じだったっけなあ?オフロードバイクで走っていると、この程度の状態って正直あまり気にならないんだよね・・・。
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で、本題である神流湖を見下ろせる場所についてだが、以前来たときよりも斜面に生える木々が生長していたせいか、この路上から神流湖を見える地点がほとんど無くなっていて、辛うじて見下ろせた地点の写真がコレ・・・。
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これ、もうほとんど湖の端っこだよなあ・・・。以前来たときはもっと手前の地点から、湖を走るモーターボートの姿なんかも良く見えたんだけどなあ。
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いまは、辛うじて木々の隙間からこれっぽっちの湖面が見える程度。もしあのツイートを見てこの矢納楢尾線に来ようなんて思った人がいたとしたら本当にすまねぇ・・・すまねぇーーーッ!!
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まあ、この矢納楢尾線は今のところ「通行止」みたいですしね、近場の人ならともかく、もう遠くからわざわざ来ることもない道かな。
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で、王城線との接続地点まで戻ってきましたよ。上の写真では、手前から右手にカーブして延びているのが矢納楢尾線、左手に分岐しているのが王城線となる。先程は左手の王城線から上がってきて手前側に進んで行ったのだが、矢納楢尾線の起点側に続く方面にはバリケードも無かったので何も気にすることなく進んだのだが、この地点から更に先へ続く矢納楢尾線の続きにはバリケードが置かれている。
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先程の起点にあったバリケードと違い、こちらにはこの先が落石の為に通行止めということが書かれている。ただ、こちらもバリケードの脇には車でも辛うじて通れるほどの幅は開いており、やはりさほど本気の通行止めの意思は感じられないが・・・。
とりあえず起点にあったバリケードは、この地点から先の通行止めを考慮したものだということは分かった。まあ、今日この先には特に進む理由も無いのでおとなしく引き返しますけどね。
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あれ?そういえばこの写真、どこで撮ったか忘れちゃった。タイムスタンプを見ると、城峰2号線の辺りかな?ちょうど太陽の光が良い感じに射してきたので撮ったんだけど、この季節は晴れていればこんなに素敵な景色になるのになあ。
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そうやって時折良い景色を見せてくれることもあるけど、いつまた曇り空になるかも分からないし、もうすっかり帰るテンションになってしまったこともあり、そのまま林道奈良尾線まで戻って来た。舗装化の様子を見ながら、ここを下って今日はもう帰るよ。
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下り始めて程なく、ガードレールの上にひとつの案内板が付けられているのに気づいた。
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これって、もはや林道とかを意識しない一般の人の通行を考慮してるってことだよなあ?ってことはやはり・・・。
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ここも、以前来たときはまだダート区間だったはず。むむむ・・・。
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更に下ると、右手に林道城峰奈良尾線が分岐する。以前来たときはこの分岐地点は既に舗装化されていたので、この時点で奈良尾線の全線舗装化完了が確定した。
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そして、ここから分岐する城峰奈良尾線は、相変わらずダートのままだ。奈良尾線と城峰1号線を繋ぐだけのこの林道は、余程のことが無い限り舗装されることはまず無いとは思うが、入り口には通行止の立て看板が置かれている。これは、奈良尾線を通行する”普通の人”が間違って入らないようにとの配慮だろう。オフローダーが入ること自体に特に問題は無いと思うが、道自体はまあマニア向けかな、とは思う(笑)。
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そこから更に起点に向かって下っていくと、眼下に上日野沢の集落が現れる。
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初めて奈良尾線に来たときはこの区間もまだ未舗装だったのだが、路面の状態は変わっても、ここから見下ろす景色はいまも変わらず美しい。
で、ひとつ上の写真と比べて陽当たりが良く見えるのは、雲の切れ間から陽が射すまでここで待っていたからだ(笑)。
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これ、桜の木かな?ちょうど良い季節に来れば、ここからの眺めはかなり素晴らしいものになりそうだな。忘れなかったら来年来てみようかな(笑)。
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集落に程近くなった路肩には、シャガが群生していた。
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なんだか色々とタイミングが合わず、今年は林道でシャガを見れずに終わるかな、なんて思ってたけど、意図せずこうして見ることが出来て良かった。
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で、ここまで来たらやっぱりこの方に挨拶していかないとね!
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この像、「空滝大不動尊」というそうで、不動明王の特徴である天地眼をしている。天から地までを隈なく見渡すという意味があるそうだが、いかんせん造形がユーモラスな仕上がりなので、不動明王の本来の迫力は感じられないが、これはこれで人々に愛される要素のある良い造形なのではないだろうか(と好意的に受け取ってみる)。
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そんなこんなで奈良尾線の起点まで下って来た。路面は全て舗装になってしまったが、この旧タイプの起点標識は変わらずここに残っていて一安心。
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ちょうど腹も減ってきたので、起点脇の東屋で昼飯を食って帰ろう。今日のメニューはコレ。最近、シンガポール風ラクサばかり続いていたのでたまには違うものを、と思って買ってみたんだけど、あえて感想を述べると、コショウととろみの効いた普通のカップヌードル、って感じかな(笑)。
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だいぶ陽が射す時間が長くなっては来ていたんだけど、予報では午後から雲が多くなるって言っていたハズだったのでもうこのまま帰ることにしたんだけど、この後下れば下るほど良い天気になっていったんだよなあ、なんなのもう(笑)!
まあ、上武秩父線〜西秩父線のハシゴツーリングはまた改めてやりたいと思っているので、確実に天気の良い日を狙ってリベンジだな。
・・・っていうか、最近ロングダートを走ってないなあ。どこでも良いから思いっきりダートを走りたい!舗装林道も良いけど、どこかよさ気なダート林道を探して行ってこようかな?
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