今週末は土日とも概ね良い天気に恵まれる予報で、特に林道へ行く予定は無かったものの、ふとBAJAと出かけたくなって、夕暮れの山に向かって走り出した。
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さすがに12月も中旬とあって、国道299号もそこそこ寒さは感じていたが、吾野トンネルの先で八徳地区へ向かう道へ入ると、寒さのレベルが一段上ったのを実感した。道が常に沢に沿っていることもその理由なのだろうか。
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そんな道を辿ってやって来たのは林道八徳入線。この時期の夕暮れの時間にここに来るのは2度目だが、前回来たときは雲が多めの中で日没を迎えてしまったので、次はスッキリと晴れた日に来たいと思っていた。今日も僅かに雲は漂ってはいるが、果たしてどうなるだろう。
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起点から程なくして集落の中を通る。この区間を通り抜けるのも好きなんだ。
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ちなみに前回この時期に来たのって確か去年だったかな?と思っていたけど、実はもう2年前のことだった。時の経つのは早い・・・。
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起点から1km程で、八徳の一本桜に到着。今日もここでコーヒータイムにしよう。
・・・と思っていたら、この脇に一台の車が停まっていて、ドライブに来たと思わしき初老の夫婦と、地元の人が道端で立ち話をしていた。すぐ近くに人のいるところでコーヒーの仕度をするのもなあ・・・という気がして、その人達がここを去るまでしばらく空を眺めて過ごした。
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今日も空には雲が漂ってはいるが、日の沈む稜線近くは晴れ間があり、山の向こうに沈みかけた太陽が放つ光が薄闇の雲に反射している。
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前回来たときは稜線上に雲が掛かり、太陽が沈むところを見られなかったのだが、今日は沈み行く太陽をしっかりと見届けることが出来た。同じ時期の同じ時間帯でも、前回とはまた一味違った景色を見ることが出来た。
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冷たい空気の張りつめた空の中に、ひと筋の飛行機雲が伸びていた。夕陽に照らされて白く輝く姿がすごく綺麗だ・・・。
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太陽が遠ざかった東側の空は徐々に藍色に変わり始め、茜色とのグラデーションを鮮明に描き出す。
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少しずつ変わり行く空の色を眺めていると、立ち話をしていた人たちもここを発っていったので、そろそろコーヒータイムを始めようか。
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ベンチに腰掛けて、物音ひとつしない中、お湯を沸かすバーナーの音だけを響かせていると、突然背後から「キョーン」という声が聴こえた。声の方を振り返ると、この一段上の路上に立っていた鹿が林の中に駆けて行った。これから訪れる山の夜は彼らの時間だ。
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ベンチの上に広がる桜の枝は、来年の春に向けて準備を始めていた。
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あまりにも静かだ・・・。こんな空間で暮れ行く空を眺めている、ただそれだけのことでとても満たされた気持ちになる。
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刻々と色合いを変える空には、宵の明星が輝き始めた。
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沈み行く夕陽の残滓に仄かに照らされた山並も、あと僅かな時間で夜の闇に包まれるだろう。BAJA君、そろそろ帰ろうか。
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往復2時間、現地1時間のプチツーリングだったけど、とても充たされた気分だ。気が向いたらまたいつでもここにやって来よう。
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