新緑の御荷鉾へ
2021/05/23-A 群馬県藤岡市〜下仁田町・御荷鉾スーパー林道〜神流町・林道二子山線
 
@はこちら。
 
 スーパー林道展望台を引き返し、飯にする場所を探しに行こう。とりあえずは一旦管理棟側まで引き返して、いつもの山の神の丘の展望台まで戻ってみるか。
 
 途中、崩落によるものか、斜面の木々が途切れ、そこから覗く緑の山々が印象的だったので停車。
 
 そこでふと足元を見ると、補修のために積まれた土嚢に沿うように1本のヒビが・・・。まあ、仮にここから崩れたとしても、通行そのものには影響は無いと思うが、せっかく直したばかりなのに大丈夫かな・・・?
 
 今日は一旦飯にした後、もういちど八倉峠まで戻り、そこから国道側へ下って行こうと思っていて、この未舗装区間は都合1往復半することになるので、そんなに写真も撮らずに走ってしまおう・・・とは思っているんだけど、やはりこの眩しい緑に囲まれた道を走り抜けていると、ついついその美しい林道の景色に見惚れて、やっぱりいつも通り停車してカメラを構えてしまう。
 
 御荷鉾の、この緩やかにうねるような道の感じがとても好きなんだ。こうして道を眺めているだけで惚れ惚れしてしまう。
 
 ここ・・・も悪くは無いんだけど、ここはちょっと羽虫も多いし、やっぱりまずは予定通り山の神の丘のところまで戻ろう。
 
 管理棟の近くまで戻っくると、空に浮かぶ雲がたいぶ多くなっていて、青空はその雲の切れ間から僅かに覗くだけになっていた。
 
 この辺りも時間が経てば雲も流れていくかと思っていたんだけど、どうやたアテが外れたようだ・・・。
 
 展望台の入り口まで戻ってくると、さっきここを走ったときと同様、周囲はすっかり靄に包まれていた。ああ、これはもう展望台まで行くまでもないな・・・。仕方ない、引き返してどこか別の場所を探そう。
 そう思いながら引き返しつつよさ気な場所を探していたんだけど、今日は眺めの良さそうな場所はだいたい人がいて、こうなりゃ空いてる場所ならもうどこでもいいか、なんて思いながら走っていたけど・・・。
 
 お、今日はここにするか。ここで飯にするのは初めてだと思うけど、確かここは見晴しは全く無かったはず。まあ、道からはあまり目立たない場所にあるので、人さえ来なけりゃそれだけでもいいや(笑)。
 
 BAJA君、ちょっとそこで待っててね。
 
 うん、思ったとおり全く見晴しはない(笑)。でも、木々の隙間から時折走り抜けていくバイクを眺めたりしながらのんびりしていると、何とこの下に2台のバイクが停まり、そのライダー2人がこの展望台に上がってきた。見晴しのないことがわかるとすぐに下りて行ったけど、さすが御荷鉾、どこにいても人が来るな・・・。
 
 それじゃここも早々に引き上げて、次の目的地に向かうとするか。
 
 国道へ下る前にもう一度八倉峠の崩落跡地に立ち寄ると、さっきはあんなに晴れ渡っていた景色が、あっという間に東から流れてきた雲に覆われてしまっていた。それに、この周囲には他にもここで写真を撮りたそうな人も数人いたので、さっさと移動することに。
 
 で、ふとそうだと思って、久しぶりに崩落の反対側に来てみた。
 
 ここからだと、綺麗に補修された地滑りの痕もよく見渡せる。以前ここに来たときに撮った写真と見比べると、手前の斜面にだいぶ木が茂ってきている変化が見て取れる。これだけの急斜面にも関わらず、やはり自然の生命力は逞しいものだ。
 
 ただ、こちらから見てもやはり遠くの景色は雲に隠れてしまっている。さっきまだ晴れているときに来れば良かったかな・・・。
 
 さあ、それじゃ今日はここから下って行こう。この道を走るのは何気に初めてなんだけど、どんな道だろう。
 
 おおっ!あれは鋼製スリットダム!
 
 鋼製スリットダムは、前回の桐生市の奥山林道の支線でも見たけど、まさかこんなに短いスパンでまた目にすることが出来るとは思わなかった。しかも、こんなにたくさんの流木を堰き止めていて、めっちゃ仕事してる感がカッコイイ!
 
 やっぱりはじめて走る道は新しい発見があって楽しいなあ!いつもの林道へと至る道も、たまには番うルートで走るのもいいもんだなー。
 
 国道299号に出て埼玉方面に向かい、久しぶりに恐竜の足跡化石の残るさざ波岩に立ち寄ってみた。ここには以前、この足跡化石の音声解説を流すためのボタンが設置されていて、それがどうなっているかずっと気になっていたのだが、久しぶりに来てみると、残念ながらそのボタンは無くなっていた・・・。
 
 これは今から10年も前のものになるが、その解説の音声をフル尺で録ったものだ。途中で通過するバイクの音などもあって聴きづらいかもしれないが、かつてはこんなものも存在していたのだと、気が向いたら聴いてみて欲しい(笑)。
 
 そして、その奥にあった売店は、今はもう営業はしていないようで、ずいぶんとひっそりとした佇まいに変わっていた。上の動画を撮った日はまだ営業していて、とても暑い日だったのでかき氷を食べたかったのだが残念ながらその日は氷が終わっていて、代わりにラムネを飲んだ思い出が残っている(笑)。
 
 いよう!久しぶり!前回もこのステゴサウルスとBAJAのツーショットを撮ったなあ。この像はたぶんこれからもこのままここに残り続けそうな気はする。ただ、やっぱりあの足跡化石はステゴサウルスのものじゃないと思うなー(笑)。
 
 そのままR299を進み、続いての目的地、林道二子山線へやって来た。この二子山線は、ここ数年は春の雪が降ったときに、雪道を走ることを目的に来ていたのだけど、今年はそのチャンスが無かったので今年はこれが初になる。
 そういえば二子山線はこれまで何度か来ているにも関わらず、いちども新緑の時期に走ったことが無かったと思い、ちょうどいい機会なので御荷鉾の帰りに立ち寄ってみた。入り口にはウマが置かれているが、緩い感じに開いていて、通行を規制する意志も感じられないので、ちょっとお邪魔しますね。
 
 いつもの展望スポットまで上ってくると、眼下には新緑に覆われた山々が、空の色の溶け込んだ淡いグラデーションとなって遠くまで連なっている。おお、ここはこの季節に来るとこんなにも爽快な眺めになるのか!
 
 こんな緑に包まれた区間なんかは、かつての大名栗を思い出すなー。この二子山線も、もしあと少し東側にあって埼玉の林道になっていたら、こんな感じで緩ーく走れるように開いてなんかいなかったんだろうなあ。
 
 途中には、斜面からずり落ちてきた土砂が路上に堆積している場所もあるが、とりあえずは問題なく通過できるレベル。
 
 こちらはさっきのものよりも土砂の量は多いが、それでも4輪が通行していったような痕跡も見られ、だいぶしっかりと踏み固められているようだ。
 
 残土を集めた平場に立ち寄ると、さっきまで走っていた御荷鉾方面と思われる山の上には、空に蓋をするように雲が覆っているのが見える。というか、さっき御荷鉾で飯にしないで、ここまで来れば良かったかなー。まあ、ここまで空腹に耐えられたかどうかは分からんけど(笑)。
 
 さらに先へと進むと、路肩が大きく崩れた地点があった。
 
 ただ、路盤の崩落までには至っておらず、このまま通行は可能な状態を保っている。このまま進んでみよう。
 
道の向かい側の山肌には、叶山鉱山の作業現場が見えている。
 
 鉱山道路には、黄色いトラック?が停まっている。あの現場には一体どんな景色が広がっているんだろう。我々一般人には知る由もないことだが・・・。
 
 この二子山の西岳を見るのも本当に久しぶりだ。すらっと鋭利に聳える姿が実に美しく、新緑に囲まれたこの季節は、その青白い岩肌がより引き立って見える。
 
 その先でも何度か土砂が路上を覆う地点があり、もういちいち写真も撮らなくなってきた頃・・・。
 
 ぬおっ!
 
 こ、これはダメだ!路盤が擁壁の際までごっそりと崩れ落ちてしまい、車両の通行できるスペースはこれっぽっちも残っていない!
 
 崩落地点は、U字溝やガードレールなどが土砂もろとも谷底へ向かってずり落ちていた。
 
 そして、あの擁壁の袂に残る側溝の隙間から、いまも水がしたたり落ちているのが怖ぇんだよなあ・・・。このまま放置していたら、そのうちあの擁壁ごと谷底へ向かって崩れ落ちるんじゃないのか?
 
 そういえば、ここ数年この二子山線には雪が積もったときばかり来ていて、もっと手前の地点で引き返していたので、この辺りの地点までくるのもずいぶんと久しぶりだったが、この崩落も、あの2019年の台風19号によるものなのだろうか?まあ、この被害がいつのものなのかにしろ、現状で復旧に向けた動きがは全く見られないが、町としてもきっと他の県道の復旧が最優先で、林道については全くの手付かずになってるのだろう。御荷鉾に向かう県道46号線ですら、現状通行止めのままになっているし、それも致し方ないことだろう・・・。
 
 とりあえず通行可能な末端までは行けたので、あとは秩父を抜けて帰ろうか。
 
 道の外に目を遣れば、送電線と鉄塔が山肌を辿って遥か遠くまで続いている。これも山で見る景色のうちの好きなもののひとつだ。
 今日は久しぶりの新緑の御荷鉾と、初めての新緑の二子山線も走ることができてかなり満足できたよ。時期的にもうすぐ梅雨入りしそうな気もするけど、それまでにあとどれくらい林道へ行けるかなあ。
 
 
--------------------おまけ--------------------
 
 志賀坂峠を超えて埼玉に入り、龍頭神社に立ち寄り。R299を通って帰るときは、やはりここは素通りはできないのだ。
 
 2対の新旧のお犬さまにご挨拶。また来ます!
 
 
--------------------おまけ2--------------------
 
 R299をさらに下り秩父市街地を走行中、中宮地町辺りで見つけた「とびだし注意」の看板。これ、少し前にツイッターで見かけたもので、「秩父橋より50メートル」との表記から、この看板も秩父のどこかにあることは分かったものの、一体どこだろうと気になっていた。たまたま、本当にたまたま信号待ちのときにこれを発見して、思わず近くの空き地にBAJAを停めて写真を撮りまくったよね!本当にめっちゃ嬉しかったんだけど、俺のこの喜びがはたして伝わるのだろうか(笑)。
 
 この車の顔は、一体どういう表情なんだろう?焦って止まろうとしているのか、見ようによっては「オラッ!そんなとこにいると轢いちまうぞコラッ!」って威嚇しているようにも見えなくもない・・・??
 
 こちらのドライバーは一体どうしちゃったんでしょうね(笑)。あー、自分自身でこの看板を写真に収めることができてホント嬉しいでごわすよ!
 
 さて次回は、とある理由のために、なんと2週続けての御荷鉾スーパー林道となります。その理由はすぐに分かることでしょう(笑)。それではまた!