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国道299号沿いの、林道八日見線の起点脇にある龍頭神社。
ちなみに「龍頭」と書いて「りょうかみ」と読むそうです。
日本武尊が常陸の国からやってくるのに八日間見続けた(=八日見)山を両神山と名付けたとの伝説もあり、「りょうかみ」もその伝説に紐づいた呼び名とも言われているそうです。
この龍頭神社には2対のお犬さまが置かれています。
なお、まだ見れたことはありませんが、拝殿の中には木製のお犬さまもあるとのことです。
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2対のうち、手前に位置するお犬さま。こちらは阿形。
このお犬様は、平成18年に奉納された比較的新しいものです。
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こちらは吽形。
どちらも眷属としての存在感に重きを置いたかのような力強い顔つきの造形となっています。
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斜め背後から。
古くからのお犬さま像に見られる、脇腹のあばらの造形はこちらには見られず、全体的にどっしりとした印象です。
これも、眷属としての神獣的な造形のコンセプトによるものでしょう。
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こちらは拝殿手前にあるお犬さま。
台座には明治40年と記されています。
全体的な造形や姿勢など、平成18年のお犬さまと酷似しているのが分かります。
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阿形の新旧の頭部を比較します。
各部の形状を見るに、平成18年の新しい像は、明治40年の古い像の形状をかなり忠実にトレースしているように見えます。
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阿形の頭部を左側面から。
残念ながら、長年の風雨にさらされたせいか欠損が目立ちます。
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胴体の下には、欠けた左下顎が置かれていました。
なんとか復元できないものでしょうか・・・。
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こちらの明治40年のお犬様の胴体を見ると、背中から脇腹に掛けて浮き上がる肋骨のディテールなど、ニホンオオカミの特徴と言われる痩身の体型が表現されています。
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こちらは吽形。奉納年は不明。
阿形と比較すると、だいぶ素朴な造形となっているのが分かります。
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平成18年の吽形との比較。
これはあくまで想像ですが、現在残っている明治40年の阿形も、元々はこの吽形と同じテイストで造られていたものが、損壊などの理由により明治40年に新たな姿で造り直され、その阿形の造形を元に、平成18年の新しい像が造られた、ということではないかと、これらの造形の差異を見ていて思いました。
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吽形を横から。
痩身にあばらの造形なども見られ、より自然の生物としての姿が再現されているように思えます。
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平成18年のお犬さまを製作されたご本人からご連絡を頂きました(ナノレカワの撮影した写真をブログで使ってくださっています)。
製作に至った経緯など、とても興味深い内容が書かれていますので、是非ご覧下さい。
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『大口真神』 鉄の造形と庭そしてポルシェのレストア |
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拝殿には、白い姿のお犬さまが描かれた奉納絵もあります。
これも大変貴重なものだと思われます。
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