新緑の御荷鉾へ
2021/05/23-@ 群馬県藤岡市〜下仁田町・御荷鉾スーパー林道
 
 御荷鉾スーパー林道の冬季閉鎖が開けてしばらく経つが、閉鎖明け直後の様子をツイッターなどで見ていると、まだまだ冬の名残を見せる景色が広がっているようだった。冬枯れた景色は去年存分に見ていたので(笑)、どうせ行くなら新緑が芽吹いてからにしようと考えていた。過去の自分の記録を見る限り、5月も下旬になればだいぶ新緑は鮮やかになっているはず。そして、天気予報によれば今日は天気も良さそうだ。よし、行ったるかい!
 
 写真は、未舗装区間へ向かう十石街道の途中にある隧道の手前で撮った一枚。周囲にはもやが立ち込め、木々の合間から射す光芒が印象的だが、実はここに来るまではずっと予報に反した曇り空で、気温も思ったほどには上らずに、ずっと凍えながら走ってきたので現地ではとにかく(早く晴れてくれ・・・!)と思いながら走っていた。この辺りでようやく陽射しを見ることが出来るようにはなってきていたが、気温が上らないことには変わらず・・・。
 
 ところどころで晴れ間は見えるようにはなってきたものの、まだまだ雲は多く、遠くに見える叶山鉱山の周囲は青空が出ているのに、いまいるこの周囲は暗い雲の影が落ちている。こんな見栄えも嫌いではないけど、とにかく寒いんだわ・・・(笑)。
 
 そんなこんなでようやく未舗装区間の入り口に到着。ここに至ってもまだ周囲は白い靄に包まれているが、天気予報を信じて進むしかない!
 
 未舗装区間に入って程なく、ツツジの花が出迎えてくれた。
 
 この時期に御荷鉾に来るのも久しぶりだが、この花を見ると、ああ、御荷鉾に来たなあ、と実感する。昨夜降った雨の名残だと思うが、雫に濡れた花びらが綺麗だ。
 
 周囲の木々も、5月下旬になってようやく期待していた新緑に包まれてきたようだ。
 
 ただ、新緑なのはいいんだが、周囲には相変わらず靄が漂っている。本当に今日晴れるのか・・・?
 
 なんて思っていると、ようやく前方に陽射しが見えてきた!まだうっすらと靄も見えているが、これは期待できるかも知れない!
 
 おお!これこれ、これだよ!この青空と陽射しを待っていたのだ!
 
 ちょうどいまBAJAを停めた場所は、山の神の丘の展望台の入り口の手前なので、ちょっと周囲がどんな感じになっているのか登って見てみよう。
 
 うはははは!なんも見えんやないかーい(笑)!
 ちょうどこの周囲はすっぽりと雲の中に入ってしまっているようで、自分がどっちを向いているのかも分からない有様で、方向感覚がおかしくなる。ちょっと怖いわ(笑)。
 
 右手の方には辛うじて雲が切れている領域があるが、そこから見えているのもまた雲・・・。こりゃだめだ、さっさと先へ進もう(笑)。
 
 向かう先には明るい陽射しが見えている。きっと、今周囲を覆っている雲を過ぎれば晴天が待っているだろう。
 
 まだ僅かに靄は見えるものの、路上に落ちるBAJAの影も見えてきた。いいぞ!
 
 おお!やった!路上にはついに眩しい木漏れ日が!きっともうこの先の天気は大丈夫だろう!
 ・・・ただ、まだまだ冷え切った身体が温まるまでには至っていないが(笑)。
 
 管理棟を越えたあたりでは、いよいよすっきりと晴れ渡った空が広がっている!やった!待ってたよこれを!
 
 陽射しが当たるだけで、新緑の印象もこんなに変わるものか!靄に包まれたしっとりとした緑も悪くはないが、やはり光を受けて輝く、生命力に溢れる緑は何物にも代え難い!
 
 路上を覆う影も、日向とのコントラストがあるだけで、こんなにも鮮やかな景色を演出する立役者になる。何日か前までは、ほぼ毎日のように降り続く雨のせいで、初夏の一番いい時期があっという間に過ぎ去ってしまったような気持ちになっていたのだが、今日こんなにも美しい新緑の中を走ることができて本当に嬉しい!
 
 叶山鉱山の見える定番の撮影スポットまで来てみると、視線とほぼ同じ高さの空にはまだ雲が漂っている。
 
 鉱山には陽が当たっている様子も見えているが、二子山周辺は山の稜線を覆い隠されてしまっている。
 
 まあ、ここから高い位置に関してはもう雲の心配は無いだろう・・・。
 
 思ったとおり、先へ進めば進むほど空は晴れ渡り、眩しい陽射しを浴びた緑はその輝きを増してくる。
 
 堀割りの出口を照らす光が美しい・・・現地で見たあの美しさを見たままに伝えられないのがもどかしいぜ・・・!
 
 5月の淡い水色の空と、若々しい新緑の木々が描き出すこの景色の中で、木漏れ日に撫でられながら走っていく。
 
 この辺りまで来ると、さっきまで凍えていた身体がいつの間にかすっかり暑くなってきて、たまらずジャケットのジッパーを少し下ろして再び走り出す。
 
 一旦舗装路に切り替わる地点に来る頃には、先ほど霞んで見えた二子山方面もだいぶすっきりと晴れ渡ってきていた。
 
 視界を覆う力強い緑の山々もが実に美しく、そこに落ちるくもの影がまたとても良いアクセントになっている。この光景も林道から見る景色の中で好きなもののひとつだ。
 
 この林道は常に稜線近くを通っていることもあって、あまり日影になる場所がないのも嬉しいところ。いやあ、楽しくなって来た!
 
 今朝、秩父を越える辺りまではずっと曇り空で、時折ポツポツと雨粒が落ちてくることもあったので、途中でもう諦めて引き返そうかな・・・なんて気持ちが過ぎることもあったんだけど、諦めずにここまで来て本当に良かった。この天気で引き返してたら後悔で悶え苦しむところだった(笑)。
 
 たまらん・・・陽射しと緑が綺麗だと、停まって写真撮ってもすぐにまた停まってしまうので、どんどん進行速度が遅くなってくる・・・(笑)。
 
 この稜線上を走る道も、御荷鉾らしさを強く感じさせる区間だ。こんな日差しの中で走ることができて嬉しいぜ。
 
 八倉峠まで来て、いつものように崩落跡地で一枚。遠くに帯状に漂う雲が見えているが、管理棟側区間で道を包んでいた靄となっていたのはあいつの仕業か(笑)。
 
 この周囲は日を隠す雲も無く、眼下の山々も鮮やかな姿を見せている。一応このエリアの今日の天気予報を信じるなら、もうこれ以上天気が崩れることはないはず・・・。
 
 八倉峠から一気にスーパー林道展望台までやって来た。ここから見る景色は相変わらず爽快の一言に尽きる!
 
 展望台の上からパノラマで撮ってみた。本当は右手方面ももっと入れて撮ったつもりだったんだけど・・・(笑)。
 (↑タップすると別ウインドウで拡大写真を開きます。)
 
 遠くまで連なる山々が、次第に空の色に溶け込んでいく様が本当に美しい。やっぱり新緑の時期を待って正解だったなー。
 
 展望台を越えて、行き止まりの手前まで来てみた。ここからこの角度で撮るのは何気にはじめてかも。
 
 そして、ここから八ヶ岳が見えることに、ボク今日はじめて気づきました。いや、展望台の案内看板にはしっかり書かれてるんですけどね(笑)。
 
 この角度からの眺める景色もなかなかいいじゃん。さあ、それじゃ一旦林道を引き返して、どこか飯にできる場所を探しに行こう。
 
Aへ続く。