午後から焦って無理やり出掛けるとロクなことが無いというジンクス
2007/08/05 埼玉県飯能市 林道平坂飛村線
 
 この記事は、実走から約5年後の2012年6月に書いてます。

 何故今頃になってこんな昔のものを引っ張り出してきたかって?先日、ある1枚の写真を探して過去のフォルダを漁っていたところ、その写真は無事に見つかったのだが、それを撮った日付けがこの日の物で、そういえばこの日のレポは作成していないままだったな・・・と気付いた。
 基本的にBAJAで林道を走った記録は、どんな些細なことでもこのサイトにアップしておく方針なのだが、唯一例外として残っていたこの日のレポ、その方針に背いて今までずっと放置していたのは、それでも内容が些細過ぎるということもあるが、それ以上にツーリング日記としてサイトに残しておきたくない記憶があったためだ。ただ、今回改めて写真を見て、あれからもう5年も経つことだし、思い出したのもいい機会なので、そろそろ例外を潰しておいてもいいかなと思い、アップをすることにした。
 まあ、「残しておきたくない記憶」なんて言っても、あくまでも自分の中で封印しておきたかっただけということであり、その内容は後述するとして、ツーリングの内容自体も本当に大したものではないので、あくまでもオマケ程度の物としてご覧ください。
 
 
 確かこの日は、午後から空いた時間を使って、半ば無理やり気味に走りに出てきたように記憶している。
 やって来たのは、飯能の東吾野小学校脇に起点のある林道平坂飛村線。ここは以前、初めて大名栗線に行った日に立ち寄り、序盤の4〜5km程度までは入ったことがあるが、この日の時点でいまだ終点まで抜けたことは無かった。今日はその終点へと向かい、途中で分岐するであろう幾つかの支線を含めて走ろう・・・と、していたように思う。
 
 
 
 画像を見ると、路面が濡れているのが分かる。確かにこの日は初めからあまり天気は良くなかったように記憶している。ここへ来るまでにも雨は降っていなかったように思うが、山の中は一時的にでも降っていたのかもしれない。
 
 
 
 フォルダの中には動画も残っていた。恐らくヒグラシの鳴き声を録りたかったんだと思う。夕暮れに響くヒグラシの声は、夏の事象のなかでも好きなものの一つだが、生憎この動画ではそれほどはっきりと聞こえないのがまた何ともモヤモヤする・・・。
 
 
 
 辺りにはだいぶ靄もかかってきている。山の中のこういう雰囲気も、決して嫌いではないんだけどね。
 ・・・雨さえ降らなければ。
 
 
 
 今こうして写真を見ていても、湿度の高い蒸し暑い空気の感触が蘇ってくるようだ。
 
 
 
 少し視界の開ける場所に出ても、空は薄暗い雲で覆い尽くされているが、むらのある雲から微かに光を透かす太陽はちょっといい雰囲気。
 
 
 
 ここは、平坂飛村線から分岐する林道栃屋谷線の起点。この時は、この起点の写真だけを撮って先へは進んでいない。
 
 
 
 ちょうどこの場所で写真を撮っているときに、とてつもなく大きな雷の音が響いていたことははっきりと覚えている。そのため、この日は分岐する支線の探索は止めて、平坂飛村線の本線だけを走って早々に引き返そうとしたようだ。
 
 
 
 更にその先で分岐する林道大沢入線を通過し・・・。
 
 
 
 総延長10km強を経て、平坂飛村線の終点に到着。県道へと出るには、ここから更にもう少しだけ下って行くことになる。
 
 
 
 県道へと至る途中には、林道湯ノ花線も分岐している。この先に温泉でもあるかのようなこの路線名は結構気になる・・・。
 
 この後、県道からR299へと出て帰宅することにしたのだが、途中でとうとう雨が降ってきてしまった。しかも、夏の夕立らしく結構雨足が強い・・・。悪いことにこの日は、今では考えられないことだが、合羽も持たずに出てきてしまっていた。R16に入った頃には、前方の視界が霞むほどの土砂降りとなってしまい、そんな中を全身ずぶ濡れになりながら走り続けていた。
 R16を直進し続け狭山を過ぎたころ、滝のような雨の中、突然前方を走る1台のミニバンのテールランプが、片側2車線の左側車線からUターンをして反対車線へと入ろうとしているのが見えた。右側車線を走っていた自分は、ちょうど進行方向を塞がれる形になってしまい、危険を感じてとっさに急ブレーキをかけたが、停まりきれずにスリップしてしまい、倒れたBAJAはそのままそのミニバンのリアスポイラーの下に挟まるように滑り込んでしまい、自分の身体には、肩と膝にかなり深い擦り傷を負ってしまった・・・。そんな状態のまま、そこから警察を呼んで現場検証したりと、帰宅できるまでかなりの時間を食ってしまった。転倒したBAJAも車体にかなりのダメージを負ってしまったが、修理費は全て相手に負担してもらうことにすることが出来た。ただ、BAJAの修理でひと月以上の時間を費やすことになり、次に走りに行くことが出来たのは9月の下旬、結局この年の夏はこんな冴えない天気の日が最後となってしまった。

 そんなことがあったので、大した探索でもなかったこともあり、当時はこんなことをわざわざ書く気も起きずに、この日の日記は書かずじまいのままだった。

 (その後、この日見つけた支線を含めたこの周辺の探索は、この年の11月に行っている。)
 

 
 
 走行の記録に戻るが、平坂飛村線の終点を下り、県道350号線へと合流した。冒頭に書いた「探していた写真」というのが、この場所で撮った次の写真だ。
 
 
 
 この県道との合流地点の脇に、「中藤・原市場東地区文化財マップ」と書かれた一枚の看板が立っている。この看板を見ていて、ある一つの林道の名前が記されていることに気付いた。
 
 
 
 「野口林道」・・・初めて聞く名前だ。今日はもう帰るけど、近いうちに訪れてみることにしようと思い、この看板を写真に撮って引き返したが、帰り道で上記のようなことがあり、その後すっかり忘れたままになっていた。ふとそのことを思い出し、その野口林道を走りに行こうと思いたってこの写真を探し出したことが、この日の記録を綴るきっかけとなった。

 で、地図と照らし合わせてこの野口林道の場所を調べてみたところ・・・。


 何のことはない、林道長尾坂・野口入線のことでしたとさ。ハフン。