林道を超え、アチャとダンベの国境へA 2008/07/13 林道湯沢線〜毛無峠キャンプツーリング(2日目) |
(うぅ、寒ぃ・・・)
シュラフの中で、あまりの寒さに目が覚めた。時計を見るとまだ明け方の4時半。そのまま再度眠りにつこうと思ったが、底冷えした身体がそれを許してくれない。夕べ寝る前に見上げた空は、天の川から零れ落ちるほどの星が瞬いていた。それほどの高地、そりゃ寒いわけだ。長袖の重ね着をしてはいたのだが、更にその上に上着を着こんで、もう一度シュラフの中へ潜り込んだ。
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(うぅ、暑ぃ・・・)
シュラフの中で、あまりの暑さに目が覚めた。時計を見ると朝の7時。もう少しまどろんでいたかったが、うだるような暑さに我慢できずにテントの外へと這い出した。
こんなに日当たりのいい場所にテントを張ったんだ、そりゃ暑いワケだ(笑)。昨日に引き続き、空はどこまでも澄み渡った快晴。今日も一日楽しめそうだ!
しばらくすると、まわりのみんなも起きだしてきた。朝日を浴びながらコーヒーを淹れ、身体がしっかりと動き出すまでのんびりと過ごす。
誰が誰だか分かるかな(笑)?
テントサイトから道を挟んだ反対側には、牧場の牛君たちが。おはよう、いい天気だねぇ〜。
本日の予定は、昨日訪れた毛無峠の再訪と、その先の鉱山跡地の見学。この天気で再びあの鉄塔の下に立つのが楽しみでしようがない。みんなが起きだしてから朝食をとり、帰りの支度をまとめて、非常にのんびりとした朝を過ごしていよいよ出発。
まずは、昨日の帰りに下った中日影林道を上って峠へと向かう。実は昨日走ったときは、砂利の深い単調な下り道という印象しかなかったのだが、逆方向から上っていくと、所々で景色の開けるところなどもあり、昨日とはまた違った表情を見せる。
どこまでも続く青空と真っ白な雲、そして生命力溢れる緑。どうだこれ!最高の季節でしょ!
と、ここで景色を撮影中に横を通過していったメンバーを撮ってみた。
kobakingさん。ガッツポーズも勇ましく、ロードタイヤで深い砂利をものともせず爆走!
miyakenさん。走りを楽しみつつ、頭上ではしっかりとムービーカメラが稼動しています(笑)。
にゃーさん。何気に凄く早い!さすがカモシカ、追いつくのが大変・・・。
思い思いの走りを楽しんだ後、林道の終点でみんなが集まるまでしばしの休憩をし、さらにここから舗装の県道を進み、10km程先の毛無峠へと向かう。
というわけで毛無峠に到着しました。こちらは長野側の景色。天気にも恵まれ、文句なしの絶景!
みやさんに撮ってもらいました。いやー、絵になるなぁ〜(笑)。
さて、今日は県境を越えて、この先の群馬側へと下っていくことにします。
この峠は、「アチャとダンベの国境」と呼ばれているそうだが、「アチャ」と「ダンベ」とは、長野と群馬、それぞれの方言なんだそうだ。「ダンべ」は群馬の方言とは言われてはいるが、埼玉県民なら「ダンベ」って聞いたことあるだんべ?
県境を境に舗装が途切れ、所々ガレた箇所もある、ひたすら下る道を進んで行く。
峠付近は1800mを超える標高で、とうに森林限界を超えているのか、周りには背の高い樹木は無く、普段自分が走るような林道とは違った景色が広がっている。バイクを停めてエンジンを切ると、聞こえるのは風の音だけ。再びバイクに跨り、今度はエンジンを掛けずに重力に引かれるまま坂を下っていく。カラカラとチェーンの回る音が耳に響き、風は頬を撫でて行く。文句なしの絶景の中、麓へ向けてのんびりと進んでいく。
しばらく下っていくとやがて道が途切れ、広場のような場所に出た。その先に目をやると、山の斜面に無骨なコンクリートの遺構が姿を見せている。
あの遺構はかつての鉱山の跡地なのだ。
その鉱山は「小串硫黄鉱山」と呼ばれ、1929年から1971年にかけて稼動し、その期間この地には、小串鉱山に従事する人々が暮らしていた。峠に残るあの鉄塔は、この鉱山から運び出した硫黄を須坂の駅まで運んでいた索道のものなのだそうだ。
現在のこの地で見られる荒涼とした景色からは想像もつかないが、最盛期には2100人に及ぶ人々が暮らす集落があったのだそうだ。そこには学校や病院、遊園地なども存在し、辺りに目をやると、やはりかつてはこの地に人々の営みがあったことを伺わせるものを見ることが出来る。
あまりの絶景に心を奪われ、吹き抜ける風の中、しばしの至福の時を過ごした。
そして、これは帰ってきてから知ったことなのだが、このすぐ近くに地蔵堂があったらしく、何故此処にそのようなものがあるかというと、昭和12年、この地で突然の地滑りが起こり、一瞬にして200名を越す人々の命を飲み込んでしまうという痛ましい惨事があったのだそうだ。事故直後から半年ほどかけて懸命な捜索を行ったそうだが、それでも何名かは発見に至らず、今でもこの地に眠る人たちがいるということだ・・・。
いつか再びこの地を訪れることを心に決め、この鉱山跡を後にした。そして、もしまた訪れることが出来た時には、地蔵堂にお参りをしていこう・・・。
峠まで引き返し、この後はキャンプ場まで戻って帰り支度を始めます。が、中日影林道の入口で、miyakenさん、みやさんと3人で後続を待つも、一向に現れる気配が無い・・・。何かあったのでは大変だと、みやさんが引き返して様子を見に行くことに。
miyakenさんと二人、照りつける太陽の下待つこと数十分、にゃーさんから携帯に連絡が入った(っつーかよくこんな場所で電波が届くな)。何でも、途中で道を間違えたんだそうだ(笑)。いやー、事故とかじゃなくて良かったよ。その後に連絡を入れてきたみやさんにも事無きを伝え、miyakenさんと2人で先にキャンプ場へ戻ることに。
テントを撤収し、いよいよ岐路へと着きます。さよなら山田牧場キャンプ場、絶対また来るぜ!
空を見上げると、先ほどまであれだけいい天気だったはずなのに、次第に薄暗い雲が広がり出した。途中で雨に降られなければいいが・・・。
須坂長野東ICから上信越道に乗り、あとは一気に東京方面を目指す。
横川SAにて。雲の隙間から射す夕陽の光が、夏の夕暮れを演出しています。楽しかったキャンプツーリングもいよいよ終わりなんだなぁ。
途中、ところどころで路面の濡れている箇所を通過するも、幸いに雨に遭遇することも無く高坂SAまで走り続けつことが出来た。やはり普段の行いがモノをいうな(笑)。ここを最後の休憩とし、東京方面組とはここで解散することとなった。時刻は21時過ぎ、家に着くまで気を抜かずに走りましょう。無事に帰宅して日記に書くまでがツーリングですから(笑)。
参加された皆様、お疲れ様でした。そして、今回もキャンプを企画してくれたmiyakenさん、ありがとうございました!絶景林道の湯沢線と毛無峠、最高でしたぞ!今回も盛り沢山の内容で、少し早めの夏休みを思う存分満喫してきました。毛無峠はいずれまた必ず訪れようと決めました。それに山田入線も走ってないしね。そん時はまたよろしくッス、miyaken先生(笑)!