秋色に染まる路
2009/11/01
中津川林道〜川上牧丘林道〜林道相木川上線

前回のツーリングから2週間、そろそろ埼玉の林道でも紅葉が見ごろになってきたようだ。天気予報を見て多少心配だった雨も、なんとか夜までは持つらしい。というわけで、今日は中津川林道〜川上牧丘方面へ紅葉ツーリングに出かけるとしよう。

10:00AM、寒さに震えながらようやく中津峡に到着。今日は「XRで行こう」のみやさん@XR BAJAと一緒です。朝日に照らされ並ぶ2台のBAJA、なんてかっこいいんだ(笑)。
みやさんとは以前、3年前のこの時期にもこのエリアにやってきたが、あの時も素晴らしい紅葉が迎えてくれた。晴れ渡った空の下、今日も期待を大にして走り出そう。

中津川林道に入りました。中津峡から途切れることなく、四方どこを見ても紅葉が色付いている。

みやさんも紅葉の中を軽快に走り抜けて行きます。

やはり期待通りの景色が広がっていた。秋の中津川、素晴らし過ぎます。初っ端からテンション上がりまくりですよ。

黄金色の森の中に佇む大山沢線の旧タイプ標識。あぁ、素晴らしい。
その大山沢線は、法面が崩れたとかで復旧工事のため通行止めになっていたが、こっちの紅葉もさぞ素晴らしい景色になっていたことだろう。

この暖かな色彩の中を走る感動。1年の中でもこの時期のわずかな期間にしか味わうことが出来ない喜びを噛み締めながら走り続けていく。
さすが中津川、18kmに及ぶロングダートとは思えないほど交通量が多いが、他のライダーたちもところどころで景色を楽しみながら走っているようだ。
ん?みやさんがこっちにカメラを向けているぞ?

・・・こんなところを撮られてしまいました(笑)。

こんな感じで、いつも通りところどころで写真を撮りながらのんびりと進んで行く。

みやさんが撮ってくれたお気に入りのショット。光に向かって走り抜けていく姿がキマっている・・・よね?

青い空に浮かぶうろこ雲も、決して陽を遮ることなく落ち葉を照らし、秋らしい雰囲気を演出している。

橋の欄干に記された「中津川林道」の文字。現在は秩父市道となったこの路の、旧国有林林道時代の数少ない名残です。

峠に近づくと、木々の葉は既にほとんど落葉している。青い空と白い幹、路肩に積もる枯葉の色彩のコントラストが堪りません。

三国峠に到着しました。ここを越えると長野県になり、峠を境に舗装路となる。

峠を越えて長野側に入るとがらっと植生が変わり、一面はカラマツの紅葉で埋め尽くされている。この時期のここからの眺めは、何度見ても感動的だ。
空を見るとまだまだ好天が続いている。天気予報では、山梨方面のほうが雨の確立が高かったものの、この様子ならまだしばらくは青空が持ちそうだ。このまま一気に川上牧丘林道を目指してしまおう。

川上村を走りぬけ、一気に川上牧丘林道の入口までやって来ました。橙色に染まるカラマツの葉は、同じ紅葉でも中津川のそれとは全く異なる表情を見せている。

ダート区間に入りました。やはりここは他の林道とは一味違う雰囲気が漂うが、紅葉の時期はより一層、何か特別な感じを抱きます。

路面を覆い尽くす細かなカラマツの落葉が、辺り一面を柔らかな色彩に染め上げ、まるで空気までもが秋色に染まっているかのよう。
BAJAに跨り走っていけば、まるで雪のように針葉樹の落ち葉が降り注ぎます。この時期にここに来ることが出来て、本当に良かった。

おお、ここは天国か。素晴らしすぎて、もう言葉を失います。

峠まであと少し、川上村を見下ろせる地点で。山は一面、カラマツの橙色で埋め尽くされている。いつも思うのだが、これって自然の植生なのかな?

遂に大弛峠に到着。標高2360mのこの峠ですが、こんなぽかぽか陽気のおかげで、今現在の気温は10度を超える暖かさ。今日はこれから登山道を登り、夢の庭園に行くことにします。立看板によると、夢の庭園へは峠から歩いて15分程らしい。早速向かってみることにしよう。

夢の庭園までの道のりは、ほぼこんな感じの通路が整備されている。ってか自分、オフブーツなんだよね。結構足が重いです(笑)。

「徒歩15分」とは書いてあったものの、歩き始めて10分足らずで夢の庭園に到着。

みやさんによれば、峠からここまで100mほど標高を上げてきたらしい。

夢の庭園から、山梨方面の眺め。さっきまでの大弛峠を境に、まったく紅葉が見られなくなっている。

こちらが長野側。峠を境に、ここまで景色が変わるのも驚きだ。
ここまで来るとさすがに空気は寒いけど、山登りをしてきたので体は熱い。いい感じにお腹もグーイングなので、ここでお昼にします。カップラーメンを作ろうと、ガスストーブを取り出しボンベをセット・・・。

ボンベが無ぇー。

くそっ、キャリアに積んだ荷物に置いてきてしまった(笑)。仕方ないので、みやさんについでに俺の分もお湯を沸かしてもらった。のんびりと景色を眺めながらラーメンをすするが、夢の庭園に上って来てからのわずかな時間でだいぶ雲も増え、風が強く気温も下がってきたせいで、なんだかあっという間に冷めてしまう感じ・・・。そういや、体もだいぶ冷えてきたな。そろそろ戻るとしますか。今日はここから長野側に戻り、相木川上線へ向かいます。

林道相木川上線にやって来ました。長らく開設工事中だったが、つい最近、南牧村方面に完抜けしたらしいとのことで、今日はこれから開通したばかりの区間を走りに行きます。
ここもカラマツの紅葉が素晴らしいのだが、空にはだいぶ雲が広がってしまい、まだ昼過ぎだというのに周りも薄暗くなってきてしまった。

走りながら器用にカメラを構えるみやさん。さすがです。

相木川上線の紅葉、やはり素晴らしい。出来れば青空の下でこの景色を見たかったが。

相木川上線からの川上村の眺めは、かなり好きな景色のうちの一つです。

いよいよまだ走ったことのない、開通したばかりの区間に入った。真新しい法面のコンクリートが、本当にまだ出来たての路だということを感じさせる。

ここでダート区間が終了し、相木川上線の全線開通を確認しました。ここが開通したことで、秩父方面から先の、新たなルーティングが組めることになりそうです。
と、この辺りまで来て遂に雨粒が落ちてきてしまった。幸いまだ合羽を着るほどではないので、本降りになる前に中津川まで戻るとしよう。

中津川林道入口のふれあいの森まで戻ってきました。もともとの曇り空に加え、夕刻の暗さもあり、ここまで途中で写真を撮ることも無く一気に下ってきたが、写真でもお分かりの通り、とうとうここで合羽をきるハメになってしまった。まあ、後は帰るだけだし、今日はここまで十分過ぎるほど楽しんでこれたので良しとしよう。ここで合羽を着込み、R140まで戻り、雁坂方面へ下るみやさんと別れて帰路に着いた。

やはり秋の林道は素晴らしい。特に川上牧丘林道の紅葉の美しさは筆舌しがたいものがあります。いつまでもあの景色が絶えることのないことを切に願うナノレカワなのであります。まぁ、長野側は舗装化なんてされないと思うけどね(笑)。
みやさんとも久々にご一緒できて、とても楽しい一日が過ごせました。お疲れ様でした、また都合が付いたときには走りに行きましょう!