ここどこ関東編2010/05
2010/04/10 東京都八王子市〜奥多摩町の林道

オフロード月刊誌『バックオフ』、今月の「ここどこ」は東京都八王子市・高尾山周辺の林道。久々の近場だし、月末にかけてちょっと忙しくなりそうだったので、今のうちに出かけることにした。

自宅からR16をひたすら進み、八王子でR20に入る。出かける前に地図を見て、出題林道のだいたいの位置だけ頭に入れて走っていったのだが、だいたい過ぎてうっかり目印を見落とし、かなり通り過ぎてしまった。一旦停車してここどこのページのコピーを取り出し、改めて目印を確認。まずは出題のC林道、梅ノ木平併用林道を目指す。
とりナントカ、って食事処の看板があるらしいので、それを頼りに引き返していくと、お、あった。それらしい看板を見つけ、脇道へと入っていく。少し進んで行くと、なにやら随分と高級そうな食事処、っていうか料亭?が現れた。うわ、店の前で結婚式の写真撮影とかしてるし。邪魔にならないようにソローリと脇を通り抜け、先へと進むが、その次の目印である介護施設とやらが見当たらない。おっかしいなぁ、と思いつつもそのまま進んで行くと、やがて林道の起点標識が現れた。が・・・。

・・・道間違えた。

中沢林道」って・・・出題と全然関係ない林道に行き着いてしまった。改めて地図を見ると、とりナントカってよく似た名前の店が、このすぐ先にもう1件あるらしい。とはいえ、せっかく見つけた林道だし、延長も800m程でサックリ走れそうだし、とりあえず終点まで行ってみるか。それにしても改めて見てみると、なかなかめずらしい表記をしてある標識だな。

早速走り出してみると、一見未舗装路に見えるものの、実は路面自体は舗装路なのだが、アスファルトはところどころでえぐれた様に剥がれ、更に落ち葉や木の枝が散乱し、下手なダート林道よりタチが悪い。もうそろそろ終点かな、と思う頃にようやく本当のダートに変わったが、そこから100mも行かないうちに終点となってしまった。さっさと引き返して本来の目的地に向かうとしよう。

改めて国道からの正しい目印を探し、ようやく目的の林道、梅ノ木平併用林道に到着。桜の咲く起点を見つけ進んでいくと、1台のオフ車が停まっていた。あの人もおそらく「ここどこ」だな、と思いつつ、軽く会釈で挨拶をして先へと進んでいく。
林道の途中では、更にもう一組、2台のセローで「ここどこ」に参加しに来た方に出合った。軽く話しを聞くと、既に3箇所まわって来たところらしく、今回は全部で1時間もかからずに回れることや、他の林道では沢山のハイカーがいて走りづらい、などと教えてくれた。
その2人組の方が帰っていくと、今度はさっき起点で見かけた方が上がってきたので軽く話しをさせてもらうと、やはり「ここどこ」で来たとのことだった。ちなみに帰宅してから分かったのだが、何とその方、自分のブログを見てくれているとのことだった。さほど見ている人もいない俺のブログを知っている方にこんな所で出会うなんて何たる偶然、と思ったが、考えてみれば普通に街中なんかで出会うより、はるかに確立は高いと言えるな(笑)。

とりあえず終点までは走ってみようと先へと向かう。木漏れ日の眩しい沢沿いの道を進んでいくと、1kmと経たないうちに通行止めの地点に着いたので引き返し。さっさと次の出題林道へと向かうことにした。

続いてやってきたのが、出題B林道、林道日影線。BO誌では「日影入線」と紹介されていたので、はじめ標識を見たときに、ここではないなと思いスルーしてしまったのだが、その先へ進んでもそれらしい分岐は無く、引き返して改めてよく見ると、目印である起点の両脇に立つ標識など、どうやらここで合っているようだ。小鹿野の日影入線とごっちゃになってるな、編集長(笑)。

これが起点に立つ2つの標識。グリーンの標識は埼玉県でよく見かけるものと同じデザインだ。以前から東京都にもこのタイプがあることは知っていたのだが、実際に見るのは今回が初めてだ。ちょっと感激。しかも、グリーンのほうは路線名を間違えて後から消してるし。さすがに作り直すまではしないだろうけど、もとの字がはっきり分かっちゃって、これじゃちっとも消してる意味ないじゃん(笑)。

起点の写真を撮りさっそく進んで行くが、初っ端から道中にたくさんのハイカーが歩いていて、走るのに物凄く気を使う。林道でこんな光景に出くわすのは初めてだよ。これだけの歩行者の間を、速度を上げるわけにもいかずに少しずつトロトロと進んでいく。普通に走ることすらままならず、ちょっとストレスを感じてしまい、結局ここは終点まで行かずに引き返してしまった。
戻りも相変わらずハイカーの間を縫うようにしか走れないので、復路はもうエンジンを切って惰性で下っていった。途中、さっきC林道で出合った方と再び合ったので、ハイカーが多くて走りづらいですよと告げ、自分は次の林道へと向かった。

続いてのC林道へ折れる道の手前にある中央本線の橋脚。BO誌によれば明治初期のものらしい。なかなか素敵な佇まいである。

橋脚を潜り、目印の梅林方面へ折れる道を進むと程なくして路面は未舗装になる。その未舗装路をしばらく進んで行くと、やがて林道標識が現れる。

出題A林道、林道木下沢線。標識のローマ字表記によると、「こげさわ」って読むんだな。

こちらも沢沿いに伸びる道を進んで行くが、やはりここでも沢山のハイカーが歩いていて、車道とは言え、何だかバイクで走っていることが場違いな気さえしてきてしまう。

雰囲気的にはとてもいい感じなんだけどねぇ。そりゃハイカーにとっても一緒か。

起点から1kmちょいくらいだったか、やがてゲートで閉ざされた地点に到着。ここから先は国有林林道となっているようだ。一見屈強そうに見えるゲートも脇が大甘だが、さすがにハイカーだらけの閉鎖林道に突っ込んで行こうってライダーもいないだろう・・・。

とりあえずこれで出題林道は全てまわり終え、ここどこポイントでの写真も全て撮り、今日のメインの目的はこれで終了。だが、もともと1時間もあれば回りきれる範囲の林道なうえ、歩行者に阻まれて思うように走れなかったこともあり、このまま帰るんじゃ少々消化不良気味・・・。ってことで、午後からは奥多摩まで足を延ばすことにした。
そういえば奥多摩の林道に行くのも久しぶりだな。自分の日記を振り返ると、最後に訪れてからもう2年以上も訪れてないし。そうだ、せっかく奥多摩まで行くなら久しぶりに川乗線を走ろう。前回走った時も、途中で分岐する日向沢線の終点までは到達してないし、今回こそ日向沢の終点まで行けるといいな。

高尾からひたすらR411を進み、ようやく日原街道に入る。同じ東京都とはいえ、やっぱり結構距離あったな(笑)。ようやく林道川乗線の起点に辿り着いたが、ゲートを見るとなにやらいろいろと書かれている。むむ・・・。

ええっ、そんなぁ〜・・。
「この先9km 日向沢林道改良工事」だの、「路肩欠壊 起点より5.8km地点通行止め」だの、いろいろ書かれているが、つまるところ
車両通行止とのこと(写真では分かりづらいが、一番右端の張り紙にしっかり書かれています)。
路肩欠壊の地点より先で改良工事ってのも何だか変な感じだが、起点の脇では工事関係者らしい人が休憩をしていたので、ゲートを開けて入るのはやめておこう。でも、せっかくここまで来たのに、このあとどうしよう・・・。

そうだ、小川谷線に行ってみよう。あそこは今まで何度か走っているにもかかわらず、その度に工事に阻まれて、未だかつて終点を見たことがなかったんだよな。

というわけでやってきました日原街道の最奥、林道小川谷線です。聞いた話しだと今現在は特に問題もなく走ることが出来るはず。今日こそ終点をこの目で見てこよう。

起点からすぐに現れる印象的な沢の景色。XLの頃にもここで写真を撮ってます。懐かしいなぁ。

途中、結構な距離の壁面を防護網で覆い尽くす区間があった。一応、安全を考慮してのことなのだろうが、風情もへったくれもあったもんじゃないな。だいたい、土砂崩れでもあったら、こんな網なんて大して役に立たなそうな気もするけど・・・。

さらに高度を上げていく。この辺りはもう初めて走る区間に来ているのかな。

やがて、右手に視界が開け、広場のようになっている地点に着いた。初めて訪れる小川谷線の終点です。本当の行き止まりはここからもう少し先のようなので進んでみたが、数十mで道がなくなっていた。広場の地点まで戻ってくると、右手にもう一本の道が延びている。

広場の脇に立つ看板によると、林道犬麦線というらしい。そういえばそんな名前、聞いたことがあるような・・・。
せっかくここまで来たんだ、終点までの距離もそう長くないようだし、ちょいと走ってみようか。

起点からしばらくは、路面に砂利が敷き詰められ、少々滑りやすい状態が続いている。谷側の木々はまだ新芽の芽吹く様子も無く、枯れた枝の隙間からは向かいの山々を見渡すことが出来、小川谷よりもやや広々とした雰囲気。

前方の山の上には、静かに張り詰めた清々しい空が広がっている。春を迎え入れようと生命力を蓄えているようなこの時期の山の空気感がたまらなく好きです。

沢から染み出す水が路面を覆い尽して、川になって流れている地点があったので撮影してみたけど、写真になってみたらただの水溜りにしか見えない・・・。

だいぶ高度を上げてきた。標高は1500mくらいかな。

おっと、斜面から崩れてきた岩が路面に散乱している。岩の間を通過しているタイヤの跡はあるのだが、俺のBAJAはスキッドプレートが邪魔をしてすんなり通ることができないので、一旦降りて岩を転がしてスペースを作り通過。だが、そこからほんの少し進んだ先で終点となった。小川谷線の起点から約8km、犬麦線の起点からはだいたい1.6kmくらいだったかな。

そういえば家を出てからここまで何も口にしていなく、だいぶお腹も減ってきたので、先ほどの崩落地点まで戻り、散らばる岩を椅子とテーブルにして、ここで眼下に伸びる林道を眺めながらのんびりとランチタイムに。やっぱり奥多摩まで足を伸ばしてよかった。

今日はそろそろ引き上げるとしよう。そういえば奥多摩に来ること自体久しぶりだったけど、緑の季節の奥多摩になると、もう何年来ていないだろう。今年こそは新緑の時期にまた来てみるとするか。その頃にはまた川乗線も通行出来るようになっていればいいが。

地元に戻ってくると、自宅近くの川沿いの桜並木は満開に咲き誇り、ぎりぎりBAJAと桜を撮ることに間に合った。
これからは春本番、あと少しすれば冬のあいだ閉鎖されていた林道もいよいよ通行出来るようになってくる。さぁ、まずはどこへ行こうかな。春の山を走り抜けるのが今から楽しみだ。