秩父・冬の始まり
2011/12/10 埼玉県秩父市の林道 -@
 
 前回のツーリングで回った秩父エリアの林道、あの周辺にはもう少し未踏の林道が残っていたのだが、あの日は生憎の曇り空という事もあってあまりテンションも上がらず、改めて出直そうと思い途中で引き返していた。そして今日はこれ以上ないくらいの快晴。これは出掛けるしかないだろう!ということで、雲ひとつない青空の下、秩父市へと向けて走り出した。
 
 
 まずやって来たのは、県37沿いにある林道粟野山線。ここは前回も走っているのだが、途中で眺望のいい地点が何箇所かあるので、晴れた日に改めて訪れたいと思っていた。今日の探索を始める前にまずここを走って行こう。
 
 
 起点からの舗装区間を越えてすぐに現れるこの地点。
 
 
 進行方向には武甲山も見える。今朝はかなり冷え込んだが、そのためか麓には薄っすらと靄が掛かっているようだ。やはり晴れた日の山は良い。
 
 
 更に奥へと進んで現れる地点。ここからは先ほどの地点とは変わり、奥秩父の山々を望むことが出来る。
 
 
 前回は空が霞んでいたので遠くの様子がイマイチ分からなかったのだが、今日はこんなにくっきりと山々の連なる様子が見えている。うーん、綺麗だなあ。やはり今日来て良かった。
 
 
 一応終点まで行ってみたが、今日も朝早くから工事をしていた。誰か見つかれば、今後の延長の計画でも聞こうと思っていたのだが、みんな奥のほうの現場に出払っていたようなので、そのまま引き返してきた。
 
 
 続いて、本日一発目の探索としてやって来たのは、県71沿いに起点のある林道千鹿谷線。起点脇には商店が建ち、ぱっと見、あまり林道らしく見えないが、ちゃんと起点標識も立っている。
 
 
 ちなみにこの先には「千鹿谷温泉」なるものがあるようだが、一体どんな温泉なんだろう。古びた看板が想像を掻き立てます(笑)。
 
 
 起点から少し進むと、左手に「山逢の里」と示された方向に分岐する地点が現れる。分岐のすぐ先にはキャンプ場が見えているが、ガードレールには「←小鹿野」と書かれた張り紙が。この先は小鹿野方面に抜けているのか?とりあえず今の目的はこの千鹿谷線なので、そのまま直進をしていく。
 
 
 日陰に入ると、周囲の草木や地面は真っ白な霜で覆われている。さ、寒いんだぜ・・・。

 ちなみに、前方に見えている民家のすぐ先に、起点に看板のあった千鹿谷鉱泉の建物があったが、ひっそりとしていて鄙びた雰囲気が漂っていた。気になって帰宅後にググってみたのだが、かなりイイ感じのようだ。好き嫌いは分かれそうだが(笑)。風呂の後に走っても湯冷めしない季節になったら訪れてみたいと思う。
 
 
 その先で、再び左手に分岐する道が現れる。こちらは支線となる前千鹿谷線だが、やはりまずは本線を直進する。
 
 
 あー、日向に出るとホッとするぜ(笑)。
 
 
 更に奥では、徐々に路肩に雪が残る地点が出始めた。前日に秩父方面で降雪があったことは聞いていたが、日陰では雪がそのまま残っているようだ。
 
 
 道沿いには所々で集落が点在しているが、その屋根も薄っすらと雪化粧をしている。
 
 
 やがてこの道のピークと思われる地点に着いた。この少し手前で、散歩をしているおばあさんを追い越したのだが、こんな寒い朝早くから元気だなあ。
 
 
 ピークから100m程下ってくると、道が左右に延びている地点に合流した。んんん?地図を見た感じ、ここは行き止まりだと思っていたんだけど、どっちへ行ったらいいんだろう?そもそも、ここが千鹿谷線の終点ってことでいいのかな?
 
 この先、どっちへ進んだらいいものかと、広げた地図を眺めていると、後ろからさっき追い越したおばあさんが追いついてきた(画像右側に写っている方。あの先におばあさんの家があるそうだ)。
 こんにちは、と挨拶をすると、「寒いねえ〜」と話しかけてきた。どうやら今朝はこの冬一番の冷え込みとなっていたようで、今行ってきた下の集落ではマイナス7度まで冷え込んでいたようだ。そりゃ寒いわけだよ・・・。「ウチは2度だったけど。あ、2度って家の中でね。」とは言っていたが、それでも2度だよ・・・!
 ついでに、この先の道がそれぞれどこへ向かっているのかを尋ねてみると、右手はおばあさんの家がある集落となって行き止まり、左手をこのまま下って行けば抜けているらしい。事細かに何処何処に向かって何処何処に抜ける、と教えてくれたのだが、例によって土地勘の無い自分にはさっぱり分からなかった(笑)。でも、そうやって親切に教えてくれる事が嬉しいんだよねえ。別れ際には「寒いから気を付けて」と声を掛けてくれた。こういうところで合う人たちって、みんなホント優しいよなあ。
 
 
 先ほどの分岐で、そこが千鹿谷線の終点だと確信が持てなかったので、とりあえず抜けていると教えてもらった左手の道を下って行くと、T字路となって他の道へ合流する地点に着いたが、ここって・・・さっきの林道前千鹿谷線との分岐点だ!なるほど、ここから分岐する前千鹿谷線と本線の千鹿谷線が合流してループしていたのか。
 
 
 そうと分かれば、改めて前千鹿谷線を辿って行く。
 
 
 起点から700m程で、先ほどの合流地点に到着。おばあさんの言うとおり、この先はすぐに集落で行き止まりとなっていた。
 

 実は、さっき合流地点でおばあさんと合う直前に、携帯に1件のメールが入っていた。差出人はTKさん。本文には「ムフフ」の3文字と雪だるまの絵文字のみ。どうやら写真を添付し忘れたようだが、その内容から、いい感じに積もった林道を走って来た様子が良く分かる(笑)。この辺りではほとんど積雪は無いが、もっと大滝寄りではそれなりに積もっているのかな。とりえず「いま合角ダムの近くにいます」と返信をしておいた。
 
 
 続いては、千鹿谷線の終点から少し下った地点から分岐する、林道馬込線
 
 
 標識イン・ザ・ブルースカイ。青い空に古びた標識が良く映えるぜ(笑)。千鹿谷線、前千鹿谷線共にオレンジの菱形標識だったが、ここだけグリーンのおにぎり標識だ。千鹿谷線などよりもだいぶ後になって立てられたんだろう。
 
 
 早速進んでみると、畑の間を縫うように延びる道は開放感があって眺めもよく、こんな青空の下を走るととても気持ちがいい。
 
 
 おお、なんと美しい空だ・・・。この空と雲が織りなす自然の芸術にしばしウットリ。

 ここでTKさんから再びメールが。「午後からmio君と御岳山線に行く予定だけど、一緒にどうですか?」
 ・・・行くでしょ(笑)。今日はもともと、この周辺の探索を終えたら帰ろうかと思っていたのだが、特にその後の予定もないし、ここまで来ておいてこんなお誘いを受けたら行かないわけにはいくまい!
 「行きます。集合場所と時刻が決まったら連絡ください。」とメールを出して再び出発。
 
 
 馬込線のピークを過ぎると、道はずっと下りとなる。どこまで続いているのかと思ったが、そのまま通り抜けが出来た。この道を下るとR299へと出るようだ。
 
 
 R299へと出て、先ほどの道から一本西へ行った道へと入り、続いての目的地、林道岩殿沢線へ。起点に置いてある看板によると、この先で冬桜が見られるようだが・・・?
 ちなみに、この起点の分岐する道を直進すると、山の斜面に膨大な数の水子地蔵が立ち並ぶ小鹿野の地蔵寺があります。・・・そうか、ここって小鹿野町に入っていたのか。
 
 
 起点からダートの道を進むと、路面は終始穏やかなフラットダートを保っている。幅員も広く、落ち葉を踏みしめながら走るのがとても気持ちいい。
 
 
 途中では、鮮やかに色付いたモミジが。この時期にまだこんな紅葉を見られるとは思わなかった。
 
 
 起点から1kmを越えたあたりだろうか、先ほどまでの穏やかな路面から一転、突然道が廃道臭くなってきた。
 
 
 何か書いてあるようだが・・・特にゲートもないし、とりあえず行けるとこまで行ってみます。
 
 
 その藪の地点はすぐに途切れたが、そこから先の道は下りとなり、深く降り積もった落ち葉が雪で濡れて滑りやすくなっている。
 
 
 そんな路面を慎重に下ってくると、ほんの少し進んだ先で・・・。
 
 
み、道がねえ!
 
 
 見たところ、崩落などではなく、もともとこの地点までしか道を造っていなかったように見えるが、それにしたっていきなりスッパリ道が途切れているってどうなの・・・。この先はそのまま崖になっているし、せめてガードレールくらい設置しようよ・・・。
 
 
 そんな終点を引き返し、ちょうど道が藪に覆われる少し手前に、起点の看板で見た冬桜があると思わしき場所があったので覗いてみたが、生憎閉鎖されていた。
 
 
 どうやらここは私有地で、シーズンには料金を取って入園させているようだ。こんなひっそりとした林道の奥まで観に来る人がどれだけいるのかは分からないが、肝心の冬桜はまだ満開には程遠いようだった。
 
 ここで携帯を確認すると、TKさんからの留守電が入っていた。折り返し電話すると、もうすぐ出られるので、三峰口の駅で待ち合わせをしようということになった。ちょうど県37を下って行けばそのまま三峰口駅に出るので、早速向かうとしよう。
 
Aへ続く。