2011年走り納め 2011/12/29 林道勝呂入山線 |
月日の経つのは早いもので、今年も残すところあと3日となった。仕事も今日から無事に休みに入ったことだし、今年の走り納めとして小一時間のプチツーリングに出掛けるとしよう。行き先は、そうだな・・・。 |
やってきました、小川町の林道勝呂入山線です。先ごろ全線開通を確認したこの林道、今年の走り納めとして、ここ以上にふさわしい場所は無いであろう。もちろん異論は認めません(笑)。 ところで、今日は何故かカメラの設定が変更されたままになっていて、途中でそのことに気付くまでしばらくISO1600で撮影を続けてしまった。そのせいで、上の写真でも分かるが、まるで一昔前の携帯カメラで撮ったようなぼんやりとしてノイジーな画像になってしまった。今日は勝呂入山線は2回走っているので、途中で2回目に撮り直した画像を交えてお送りしますが、何卒ご容赦ください・・・。 |
起点からの舗装路を越えてダートへと入る。石垣が並ぶこの区間、好きなんだよなあ。 |
そのすぐ先の、開けた里山らしい風景の地点。落葉して枝だけになった木の影が伸びる、冬ならではの景色も大好きなのである。 |
その後は峠に向けて高度を上げていく。今日もいい天気だ。 |
一気に切り通しの地点にやってきた。こうやって改めて遠目にみると、あの展望区間って結構な斜度があるんだな・・・。 |
なんて思っていると、峠から1台のバイクが下って来た。どうやらトライアル車のようだ。 |
「どうやらトライアル車のようだ」、なんて思いながらその場では気付かなかったのだが、帰宅後に確認したところTY-54さんでした。ここで少しお話をさせてもらい、「以前はTLMに乗っていた」ということを聞いたときに、もしかして・・・とは思ったのだが、あー、なんでその場で気付かなかったんだろ・・・。 そのTY-54さん、今日は東秩父側から回ってこられたようだが、萩平笠山線や栗山七重線が通行止めだったとか、大名栗線も最近はずっと通行止めですね、なんて話をした。ここで一瞬だけバイクに跨らせてもらったのだが、すっごいコンパクトで、足着きが恐ろしいくらいに余裕がある。これならどんなところでも躊躇なく入って行けるんだろうな、なんて妄想を膨らませてしまった(笑)。 |
そして、この道のハイライトとなる展望区間へ。本日も晴天なり。 |
初めてこの区間を通過したときは、この林道でこんな景色は全く予期していなかったので本当に驚いた。この区間があったおかげで、開通の感動が何倍にも膨れ上がった気がする。 |
そのまま峠を越えて、一旦終点まで下って来た。ここから再び起点へ向けて走って行こう。 |
こちらの旧入山線区間では、轍を流れる水が凍りついていた。 |
見事なまでに分厚くツルツルに凍りついている。今日は比較的暖かい気がしていたけど、やはりこれが冬の山の中なんだよなー。 |
その先の伐採区間の斜面で、今日は何やら作業をしていた。 |
何をしているのかは分からなかったが、下草の刈取でもしていたのだろうか。寒い中御苦労様です。 |
今日はそんなに長時間走りまわるつもりではないんだが、どこかでコーヒーくらいは飲んでいきたいなと思い、どこか軽く休憩出来そうな場所を探してみる。以前昼飯を食った場所は、さっきの伐採場所から割と近いので、ちょっと落ち着かないかな・・・。 |
む、もしかしてあの切り通しの岩の上って登れるんじゃね? |
脇を見れば、案の定踏み跡が付いている。 |
というわけで、荷物を担いで登ってみた。今日はここでコーヒーブレイクだ。 |
うーん、いい眺めだぜ。この写真だと、ちょっと登山でもしてきたように見えるな(笑)。 カップに熱いコーヒーを注ぎ、冷えた指先を温める。あー、ほっとするぜ。 |
コーヒーを飲み終えて戻ろうとしたのだが、足元の踏み跡は斜面の下のほうへと続いているようだ。どこまで続いているのか、ちょっと進んでみる。 |
木々の間を縫うように延びる踏み跡を少し下った先で、尖った岩が突き出して周囲が開けた場所に出た。その足元を見ると・・・。 |
「森林公社」と書かれたコンクリート製の標柱が寝かせて置いてあった。他に何か書いてあるかと思い転がしてみたが、この標柱に書かれている文字は、この1面の4文字だけだった。それにしても何故こんな場所に?旧勝呂線時代のものだろうか。それにしては道からだいぶ離れているが・・・。そういえば、写真には撮らなかったが、さっきの切り通しの岩の上には境界標が埋め込んであったので、それに関係しているのかも知れない。 |
そして今居るこの地点。道からかなり突き出した場所なので周囲は開け、林道の上から見るのとはまた違った景色を見ることが出来る。 |
で、今立っている場所ってこんな感じ。写真だとよく分からないかもしれないが、足場のすぐ脇は崖になっていて、結構怖い・・・。 |
左手には、更に下って行けそうな踏み跡があった。ここで見つけた「森林公社」の標柱みたいに、他にも何かあるかも知れない、なんて思いもしたが、かなりの急斜面なうえ、どこまで続いているかも分からなかったのでここで引き返すことにした。今度改めてこの先も下ってみたいな。 |
起点へと引き返す途中、集落の脇にある側溝に注ぐ水が凍っているのに気づいた。写真でも撮ろうと思い停車してその氷をよく見ると・・・。 |
・・・えっ?どうなってるのコレ? |
写真で、どうなってるか分かるかなあ?側溝の側面に付着した氷が、明らかに重力に逆らうように、斜めに向かって平たい板のように伸びている。 |
角度を変えて撮ってみた。少しはこの不思議な形状が伝わるだろうか。 |
どっちが上だか分からなくなるな・・・。 |
凄いな、どうやったらこんな形が出来上がるんだろう。もしかしたら、側溝の中に流れた風の作用なのかも知れないな。 |
他にはつららが出来ている場所もあったが、見てみい!つららだって並大抵の形じゃないぜ! |
いやー、すっげー面白い!こんな身近な場所にもワンダーは潜んでいるんだ!これはいい物が見れたなー、停まってみて良かった。 さて、勝呂入山線を起点まで引き返して、その起点から分岐する道を進んでいくと、林道勝呂・木呂子線がある。2年前に訪れた時は、こちらから向かう終点側に僅かながら未舗装区間が残っていたのだが、その時点で更に舗装化の準備が進んでいるようだったので、その後どうなったのか確認しに行ってみよう。 |
って、グワー!思いっきり舗装されとるやんけ! |
しかも、きっちり終点標識の建つ地点までで舗装が終わっている。この手前にある集落からここまでの区間には未舗装路が残っていたので、もしかして勝呂・木呂子線にもまだダートが・・・と淡い期待をしたのだが、まー見事に裏切られましたわ・・・。 |
当然この時点で全線舗装化されてしまったことは分かりきっているのだが、念のため少しだけ進んでみると、こんな道を通る人もそう多くはないのだろう、まだ真新しいままの綺麗なアスファルトがずっと続いていた・・・。 |
それにしても、この僅かに100m程残された未舗装区間はなんだろうね・・・。町道としては集落の先は舗装の必要は無いが、林道は舗装化の対象として標識までの区間はきっちり舗装しましたよ、ってことなんだろうか。変なの。 |
で、そんな勝呂・木呂子線が今年のラストでは納まりが悪いだろうってことで、もう一度勝呂入山線を上ってきた。 |
うん、やっぱりここは良いね。雲ひとつ無い青い空が気持ちいいぜ。 |
そして再び起点まで戻ってくると、起点標識から数十m入ったところで、いままで気付かなかった石碑が目に入った。 |
その石碑には、 |
町村合併記念 西山林道改修之碑 竹澤森林組合 |
と書かれていた。えっ、ここって元々は勝呂線だったはずだけど、西山林道って何!? ちょうど、このすぐ先の起点脇に建つ民家の前で、車を洗っているおじさんがいた。今日最初に起点に着いたときに洗い始めていたようだが、今は拭き仕上げに入っているようだ。地元の人なら何か知っているかもしれないと思い、その人のところまで行き、聞いてみることにした。 「すいません、あそこの石碑に”西山林道”って書いてあるんですけど、西山林道って何処のことだかわかりますか?」 するとさすが地元の方、非常に丁寧に、にこやかに教えていただくことが出来た。 この”西山林道”というのは、ちょうど現在の勝呂入山線の起点となっているこの地点から、この先にある集落に至るまでの300m程の舗装区間のことらしく、通常の農林振興センター等の管理する林道とは異なり、町村合併時の舗装化に伴い小川町の管理となったらしい。石碑には町村合併記念と記されているものの、その日付は書かれてはいないようだったが、恐らく昭和30年の町村合併のことだろう。つまり、小川町管理というこの西山林道は、現在の勝呂入山線の舗装区間と重複しているということなのだろうか。さすがにそこまで突っ込んでは聞けなかったが・・・。 その他にも少し話を聞かせてもらうことができた。今年の台風で勝呂入山線の路面がかなり荒れてしまいローラーで均したということ、そして、最近この勝呂入山線が開通してからバイクで来る人をよく見かけるようになったそうだ。「この標識の前で写真を撮って行く人もよく見るよ」とも(笑)。「ここを走った人がインターネットとかで仲間に情報を流したりしてるのかなーって見てたんだけど」っておっしゃっていたが、はい、まさに自分もその一人であります(笑)。 そして実はひとつ、あまり良くない情報も聞かされてしまった。こういった林道ではよくある話なのだが・・・。この勝呂入山線が開通したことにより、やはり林道内での不法投棄が心配されているようで、来年辺りに一般の車両が通行出来ないようにすることも検討されているらしい。おじさんは「こういう2輪車なら大丈夫だと思うけど」とは言っていたが・・・もしかしたら、チェーンゲートの類は設置されてしまうことになるのかも知れない・・・。 と、そんな情報も聞きつつ、とても丁寧にお話を聞かせてくださったおじさんにお礼を言って、勝呂入山線を後にした。色々詳しそうだったけれど、もしかして林業の関係者だったりしたのかな?それにしてもこうやってその地で出会う方に話を聞けるのって、本当に楽しいな。なんだか地元の人マニアになってしまいそうだ(笑)。 そんなこんなで、今年の林道ツーリングはこれでおしまいです。今年も相変わらず近場を走りまわった一年だったけれど、それでも自分なりに色々と楽しめた一年だったかな。それでは皆さま、良いお年を! |