冬の西秩父・悶絶ツーリング
2012/02/11 埼玉県秩父市・林道橋立線・他 -A
 
@はこちら。
 
 
 昼食も終えて、午後の林道探索スタートです。
 まずやって来たのは林道長合沢線。何と中学校の脇が起点となっている。こんな学校に通ってみたかったぜ(笑)。
 

 
 
 起点から奥を覗いてみると、道には結構雪が残っている。それでも4輪の轍に沿って路面が見えているので大丈夫だとは思うが・・・。
 
 
 
 そんな道を少し進むと・・・うお、何だこれ。道沿いの石垣に、巨大な氷がへばりついている。
 
 
 
 どうやら石垣に埋め込まれた排水口から流れ出た水が凍りついたようだが、ここまで巨大だと溶けるのも相当な時間が掛かりそうだ。
 
 
 
 舗装区間を100m程進むとダートに切り替わる。途中では日向となる区間もあり、穏やかに進むことも出来たが・・・。
 
 
 
 再び日陰となる区間で、道は直線の上り坂となっている。
 
 
 
 轍の上を恐る恐る進んできたが、やがて起点から400m程の地点で、轍部分までツルツルのアイスバーンとなってしまった。
 
 
 
 あとほんの少しだけ進むことが出来れば、あの広くなった場所でBAJAを切り返すことも出来そうなのだが、今この地点で、その「ほんの少し」すら進むことが出来なくなってしまっている。アクセルを開けても後輪が空転し、ブレーキを掛けるとそのまま車体がずるずると氷の轍を滑り降りてしまう。自分の足元も非常に滑りやすいので踏ん張ることもままならず、ハンドルを切っても、このクソ重いBAJA君は轍の型に凍りついた氷を乗り越えることも出来ない。うーん、完全に為す術無しだ・・・。
 
 結局どうしたかというと、轍の氷の途切れる地点まで、ちびちびとバックで引き返して行きましたとさ・・・。
 
 
 
 そんな道でもTKさんは難なく進んで行ったけどね(笑)。
 
 
 
 続いては林道長久保線。ここを上って行くと、終点は西秩父線に接続している。とりあえず行けるところまで進み、路面の状態が良ければそのまま峠を越えて山の向こう側まで行こうという計画だ。
 
 
 
 早速進んでいくと、突然僅かな区間だけ道が二股に分かれる、なかなか素敵な地点がある。どうやら橋を渡る旧道を付け替えたようだが、その旧道区間も閉鎖されることなく口を開けている。恐らくは橋の老朽化のために新しい橋を造ったのだとは思うが、そんなところをそのまま開けておいて大丈夫なのか?まあ、こんな道を通るのはほとんどが地元の人だろうし、地元の人はわざわざそんなところを通らないか。
 
 
 
 更に進むと、TKさんかバイクを降りて何やら写真を撮っている。この道端に置いてある廃車を撮影しているようだ。
 
 
 
 枯れ草に覆われたダットサンとセルボ。しかもダットサンのほうはナンバーも付いてるし・・・。
 
 
 
 そして、自分が気になったのはこちらの廃重機!
 
 
 
 使用されなくなって既に相当な年月が経っていると思われるが、その廃れ具合がかなりいい味を醸し出している。
 
 
 
 今日も安全運転で行きますよ。

 って、スイッチ入っちゃいました、てへ。
 
 

 
 ・・・上の写真で、↓これ思い出しちゃった。
 
 

 
 
 
 
 さて、更にその先では、橋を渡る地点で再び長久保線の標識が立っていた。初め、ここが長久保線の終点かと思ったのだが、特に終点を表しているわけではないようだ。しかも、おにぎりの下には錆だらけとなってしまった、元々は青いタイプと思われる標識も・・・。
 
 
 そろそろ終点に近くなってきたところだろうか、山肌が大規模に伐採されている場所に出た。途中には民家が立ち並び、道の機能は既に生活道路へと移ったようにも見えたが、まだまだ現役の林道としても利用されているようだ。
 
 
 
 やがて起点から約6.1kmの舗装路を経て終点に到着。さすがに交通量もそれなりにあるだけあって、問題なく終点まで上ってくることが出来た。
 
 
 
 そしてここからは林道西秩父線となり、山の稜線を渡って行く。ここまでが問題なく走ってこれたので、この先も行けることろまで行ってみよう。
 そう思い先へと進んでいくと、この先はしばらく路面を氷が覆うようになる。ただ、その氷の表面には砂が巻かれ、とりあえずはバイクでも問題なく走ることが出来るが・・・。
 
 
 やがて、山の斜面が禿げ上がった伐採地点に着いた。今日は休工のようだが、頭上には索道も張られ、今現在伐採の真っ最中のようだ。先ほどまでの路面で、氷の上に砂を捲いていたのは、工事関係者がこの地点へと通うためだったんだな。
 
 そして、その伐採地点を通り過ぎてしまうと、当然のように路面は再びアイスバーンへと変わる・・・。
 

 
 
 先行していたTKさんが日向で撮影しているが、そこへ追いつこうと轍の中を恐る恐る進んできた自分は、またもここで身動きが取れなくなってしまった。
 
 
 
 まるで轍の形に掘り上げた彫刻のような氷が、BAJAのこれ以上の前進を阻んでしまう。あとほんの10mも進むことが出来れば、ここを脱出できるのに・・・。
 
 
 
 氷を割り込んで何とかサイドスタンドを立ててBAJAを停め、その先のカーブの奥を覗くと、日向にも関わらず路面にはまだたくさんの雪が残っている。ここから見えている範囲では、辛うじてアスファルトが顔を出しているところもあるが、これ以上進むのはやはり危険度が高いという事で、ここで西秩父線を引き返すことにした。
 
 
 
 で、TKさんは軽々と引き返していったのだが、自分はまたしても轍から脱出することが出来ずに、先ほどと同じようにちびちびとバックで後戻り。伐採した木の屑が散らばって滑り止めとなっている地点まで何とか戻り、ようやく切り返してUターンすることが出来た。あー、しんどい・・・。
 
 
 
 続いてやって来たのは林道権現掘線
 
 
 
 この、表面の一番外側を白で縁取ったタイプの標識、古くなると何故か「林道」の文字だけがさびてしまう事があるようだ。例えばこんな感じで。
 TKさん曰く、ここはとても延長が短いらしく、確かに地形図を見てもその様子はよく分かる。だが、起点から見えるその先は、またしても道の表面を真っ白な雪に覆われ、きっと想像通りの展開が待っているのだろう・・・。
  
 
 
 ダ、ダメだ・・・これはダメだ!ダメ、絶対!!
 
 排水溝を境に道幅いっぱいに真っ白な雪の残る路面は、4輪の轍もガチガチのアイスバーンと化して、まるで余所者の進入を拒んでいるかのようでもある。
 クッソー、暖かくなったらこの辺りまとめてリベンジしてやる!!
 
 
 
 その排水溝の少し手前に、旧吉田町の素敵な蓋があったので思わず撮影。
 き、今日のところはこれで勘弁してやらあ!
 
 

 そんな権現掘線を引き返して県道を走行中、ふいにTKさんが路肩に停車した。何かあったのかと思っていると、TKさんが道の脇に建つ車庫を静かに指し示した。その先へと視線を渡すと・・・。
 
 
 
 うっ・・・!
 
 
 
 うわあ!出た!林内作業車デルピス号
 TKさんによると、俺、デルピス号を見た瞬間、本当に「うわあ!」って叫んでたらしい(笑)。だって、実物を見るのは初めてだったから・・・。
 それにしてもカッコイイなあ。これ、まだ現役なのかな?あー、乗ってみてえ。
 
 
 このロゴがまたカッコイイんだよなあ〜。今度このロゴのステッカー作ろうかな。

 ・・・作ってどうすんだ?BAJAにでも貼るのか(笑)?
 
 
 
 ・・・またこんなとこを撮られてしまった(笑)。ンモ〜。
 
 
 
 そして最後に、林道鉢久保線の先にあるダート区間から武甲山を望むことが出来るポイントへと案内していただいた。
 

 
 
 元々は山岳信仰の対象でもあり、その名前は日本武尊が「武人が甲冑を身に付けたよう」な山容から名付けたとの言い伝えもあるこの武甲山も、大正以降の石灰石の採取により、その姿を大きく変えてしまった。今日見てきた秩父鉄道武甲線も、その歴史は武甲山の変化にずっと関わって来たものなのだ。
 
 
 
 そんなこんなで、年明け一発目のツーリングは終了です。TKさんには今日一日色々とご案内していただいて、本当にありがとうございました。こちら方面へは、また近いうちに訪れる予定なので、是非またご一緒しましょう!