林道三社中沢線、4年振りの再訪
2012/02/19 埼玉県飯能市・林道三社中沢線
 
 今日は元々、知人とある場所へ探索に行く予定があったのだが、前々日に降雪があったため、探索に万全を期すために日程を延期することになった。ただ、せっかく予定の開いている日に出掛けないのは勿体無いということで、ちょっと近場へ小一時間のプチツーリングへと行くことにした。
 
 
 さて、本日向かったのは、飯能市の国道299号沿いにある秩父御嶽神社・・・。
 

 
 
 ・・・ではなく、その御嶽神社の手前の道を右手に進んでいくと今日の目的地がある。
 
 
 
 やってきました、林道三社中沢線です。ここに来るのは2007/11/27に初めて訪れたとき以来になるが、ここ最近はずっとバリケードで起点が閉鎖されている状態が続いていた。ただ、R299を通るたびに気にはしていたのだが、先週のツーリングの帰りに見かけたときに、起点のバリケードが無くなっているのに気づいたので、久々に走りにやってきた次第でありんす。
 
 
 
 三社中沢線の起点標識です。前回訪れた時は、支柱が自然木を利用したものだったのだが、いつのまにか何の変哲も無い鉄柱に交換されていた。あれ、好きだったんだけどなー。
 
 
 
ふと起点の脇を見ると、こちらも長い間閉鎖が続いていた、国道とを繋ぐ橋が開放され、タイヤの跡からも既に車両の往来があったことがわかる。ここ、見た目のボロさから耐久性にでも問題があって閉鎖されているのだとばかり思っていたのだが、そういうことでもなかったのか?少なくとも補強工事が行われた様子は見られないが・・・。
 
 
 
 さて、4年ちょっと振りとなるこの三社中沢線。相変わらず起点付近から未舗装のままだが、奥の様子に変化はあるだろうか。早速進んでみよう。
 
 
 
 起点付近の区間の路肩にはコーンが並べられているが、特に工事などをしている様子は無い。
 
 
 
 起点から300m程進んでくると、右手に視界が開ける地点がある。ここは前回訪れたとき、2007年の台風9号の影響で路肩が崩れていた地点だが、今では何事もなかったかのように綺麗に補修されている。
 
 
 
 その地点から斜面を見下ろすと、何やらコンクリートの構造物が見える。ちょっと降りて近付いてみよう。
 
 
 
 画像の右上方向が、今降りてきた道のある方向。画像中央やや右寄りにある穴が上流側になるので、そこから水を流してここに貯めていたのだろうか。見たところ既に使われている様子は無いが・・・。
 
 
 
 このコンクリートの囲いの中は、見たところ2m以上はあるだろうか、結構な深さとなっている。底には谷側へと開いた穴が見えるが、その穴の両脇に垂直に伸びるスリットが見える。恐らくここで必要に応じて扉を開閉していたのだろう。
 
 
 
 その扉を閉じたときには、横方向に掘られた排水口から、貯まった水がその先の沢へと流れていく仕組みになっていたようだ。
 ・・・結局何に使う物かは分からないが、やはりコンクリートの遺構って萌えるな。
 
 
 
 さて、寄り道はこのくらいにして更に先へと進んで遺構。じゃねーや、行こう。
 
 
 
 前回訪れたときは、もうこのすぐ先で行き止まりになっていたが、少しは道が延びていたりするだろうか。
 
 
 
 やがて見覚えのあるカーブに差し掛かった。以前はこの右手に折り返すカーブのすぐ先で行き止まりとなっていたのだが、そのカーブとは逆方向に、見覚えのない道が分岐している。
 
 
 前回訪れたときには全く存在していなかった道だが、どこまで続いているんだろう・・・。
 
 
 
 まずは、本線であろう、右手に180度折り返して上っていく道を進んでいこう。
 
 
 
 以前はこのカーブを折り返してすぐに行き止まりとなっていたが、現在ではこの先に、左に続くカーブが見え、どうやらもう少し先まで延びているように見える。
 
 
 
 あの先のカーブを上って、その先はどのくらい延びているのかな〜、ウフフ。
 
 
 
 ・・・すぐに行き止まりでした。ハフン。何でこんな10mぽっちだけを延長して、ここで止めてしまったのだろう?
 
 
 
 その先に歩いて行ける轍があったので進んでみると、平場のようになった場所に生えた木々は間伐され、しっかりと管理されている様子が窺える。
 
 
 
 行き止まりから引き返し、今度は新しく出来た道との分岐点まで戻ってきた。この道は要するに、先ほどの行き止まりから先を延長するのを断念し、この地点から改めて先へと延びる道を造ることにした、ということなのだろうか。あくまでも憶測の域を出ないが・・・。
 
 
 
 さっそく先へと進んでみると、法面は削りっぱなし、路肩には簡易的な駒止めが設置され、見るからに作業道といった雰囲気を漂わせている。以前来た時はまだこの道は無かったので、必然的にそれ以降に造られたことは分かるが、最近まで閉鎖が続いていたのは、この道を造ることに関係していたのだろうか。
 
 
 
 日陰部分の路面には、前々日に降った雪が薄っすらと残り、ちょっといい雰囲気。
 
 
 
 道は九十九折を経て一気に高度を稼いで行くが、上方に目をやると、もう少し上った先にガードレールと建物が見えている。
 
 
 
 もしかして、この先って抜けているのか?
 
 
 
 ・・・抜けた。
 
 
 
 おおお、マジか!どうやら御嶽神社の参道へと抜けてきたようだ。
 
 
 
 参道となる階段とは別に、その脇には行き止まりと書かれたコンクリート舗装の車道が延びている。どうせすぐに行き止まりになるだろうけど、ちょっと歩いて進んでみるか。BAJA君、ちょっとそこで待っててね。
 
 
 
 コンクリ舗装の道を少し進んでくると、社務所の裏手まで来た地点で路面は未舗装へと変わり、急峻な作業道のような道が更に奥へと延びている。
 
 
 
 ・・・俺の腕ではどうにもならなそうな道だな。BAJAを置いてきて良かった・・・。
 
 
 
 そんなに奥まで進んでくるつもりではなかったのだが、なんとなくだらだらと歩き続けていると、やがて御嶽神社の幟が見えてきた。えっ、参道ってこんな上のほうまで延びてるの?
 
 
 
 と、とりあえず曲がりくねった未舗装の道を歩くよりは、距離的にはショートカットになるこっちの階段を上ったほうが楽かな?あの先には鳥居も見えているし、もう少しだけ進んでみるか。
 
 
 
 途中で、先ほどの車道といま上って来た階段が交差する地点に出た。ち、頂上はまだか・・・い、息が・・・。なまじ厚着をしているだけに、こんな急な階段を上ってくると非常に息苦しいんだぜ・・・。
 
 
 
 つ、着いた・・・!
 
 
 
 完全に引き返すタイミングを失って歩き続けているうちに、御嶽神社の山頂本殿まで来てしまった。冒頭で「本日向かうのは秩父御嶽神社ではなく」なんて書いたが、期せずしてここまで到着してしまったよ。
 結局ここまで延びていた未舗装路は、この本殿に物資を運ぶための道ということだったんだろうな。
 
 
 
 ち、ちょっとここで休憩させてください・・・。はじめはこんなに奥まで上ってくるつもりではなかったので、実はメットも被ったままだったのだ。当たり前だけど、こいつも確実に息苦しさの要因ではあったな・・・。
 
 
 
 ベンチの脇には、「幸(しあわせ)の鐘」なるものが。せっかくだしついていくか。

 しあわせになりますよーに!
 
 
 
 さーて、それじゃここを引き返すとするか。しかしこの階段、どんだけ急角度なんだよ。オフブーツでこの急階段を下るのは正直怖いので、途中からまた車道に戻りました・・・。
 
 
 
 BAJA君、ただいまー。
 
 
 
 久々に訪れた三社中沢線、閉鎖が解かれただけにとどまらず、思いがけず抜けを確認出来て、なかなか楽しかったぞ!
 
 
 
 さて、せっかくここまで来たので、もう一か所だけ寄り道をして行こう。今度は御嶽神社の左手から山のほうに向かって延びる道を直進して行く。
 
 
 
 やってきました!
 
 
 
 旧タイプ標識の残る、林道するぎ線です!この標識、旧タイプってだけでもポイント高いのに、このひらがなで書かれた「するぎ」の路線名が実に味わい深い。いいぞいいぞ、するぎ線!
 こちらも三社中沢線と同じく、訪れるのは2007/11/27以来となるが、起点の周囲は木々が少し伐採されたのか、以前と比べ、開放感のある結構明るい雰囲気に変わっていた。
 
 
 
 標識の裏に回ってみると、白いステッカーが残っていた。文字は風化して全て消えてしまっているが、これは間違いなく岩澤建設塗機部のものなンだっ!
 
 
 
 このするぎ線、起点をチェーンゲートで塞がれ、車両での進入は出来ないが、今日はほんのちょっとだけ歩いて入ってみよう。
 
 
 
 お、するぎ線の「するぎ」は「スル木」って書くんだ。
 

 ・・・こいつ思い出した。
 
 
 
 起点からすぐ先の日陰の路面には、僅かに雪が残っていたが、その上を通過したウサギの足跡が刻まれていた。小さくてかわいいなあ。
 
 
 
 更にその脇には、MTBのタイヤの跡も。どうやら雪の上を押して歩いたようだが、タイヤ跡の脇に残る靴跡のつま先は起点方向を向いている。そして、ここに残る靴とタイヤの跡は、この下りの一筋のみ。・・・この人、どこを周ってここへと下って来たんだ?
 
 
 
 起点から100m程歩いてくると、排水溝を境に道が未舗装へと変わった。おお、ここはダート林道だったのか!俺も今度自転車持って来ようかな。
 
 
 
 そして、その未舗装との境の斜面は、つい最近伐採されたばかりのように開けていた。
 
 
 
 旧タイプ標識でチェーン閉鎖されているので、放置されて久しい林道なのかとばかり思っていたが、意外にもまだまだ現役の林道のようだ。するぎ線、侮りがたし(?)。
 
 
 
 さて、今日はそろそろ引き返して日記の編集でもするかな。ホントに小一時間のツーリングだったけど、なかなかどうして楽しめたよ。
 
 
 
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 これは、するぎ線からR299へ引き返す途中で見つけた、飯能市が立てた「落石注意」の看板。
 
 
 
 ・・・恐ろしすぎるぞ飯能市。