西秩父未踏林道探索
2012/05/19 埼玉県・西秩父方面の林道群 -A
 
@はこちら。
 
 
 上武秩父線〜太田部峠2号線と、さっきと全く同じルートを通って、再び太田部線の起点まで戻ってきた。何故って?実はこの大田部線の途中から分岐する一本の林道があるのだ。
 
 
 
 起点の脇にはこんな標識もあったんで、行き止まりまで行ってから引き返す途中で立ち寄る予定だったのだが、意外な展開で思いのほか時間が掛かってしまったな。
 
 
 
 起点から割とすぐに、コーナーから左手に分岐する道が現れる。林道入山線だ。ここは距離もそんなに長くなさそうだし、サクッっと行ってこよう。
 
 
 
 ・・・うおっ?
 
 
 
 廃重機かと思ってちょっとワクワクしちゃったが、除雪用に使っている物を一時的にここに置いているとのことで、現役車両のようだ。
 
 
 
 除雪用とのことだが・・・タイヤは恐ろしいくらいにつるっつるだけど、チェーンでガリガリ上って行くから大丈夫ってことなのか(笑)?
 
 
 
 起点から700m程で、路面はダートへと変わる。

 ・・・ここもどこかに抜けてる、なんて無いだろうなあ?
 
 
 
 そしてダートの境から100mと経たないうちに、路面は雑草に覆われ、前方は倒木によって塞がれていた。倒木そのものは細いものなので、BAJAでも潜って行けないことはないと思うが、その先が怪しすぎる。ちょっと歩いて様子を見てこよう。
 
 
 
 案の定、倒木のすぐ先で土砂崩れによって路面が塞がれていた。
 
 
 
 土砂崩れの先では路面に灌木が生い茂り、すっかり廃道状態。こんな路面になってもうだいぶ経つようだが、それでも健気に立っているガードレールが素敵すぎる。
 
 
 
 そして、倒木から数十mで崖となり、道はスッパリ終わっていた。その下には沢が見えているので、崖崩れなどではなく、もともとこの地点までの道だったようだ。こんな状態でどこかに抜けているってことが無くて良かった(笑)。
 
 
 
 入山線を引き返し、太田部峠2号線を起点まで下る。ここから再び上武秩父線に戻ります・・・。
 
 
 
 おっと旧道区間発見。橋桁は外され、通行は不可能になっているが、こんな短い区間のそんなにきつくもないカーブ、林道であればそのままでも問題なさそうだが、わざわざ付け替えた理由は何だろう。土砂崩落の危険でもあったのかな。
 
 
 
 再び上武秩父線に戻ってきた。ここから更に東側にある林道群へと向かおう。

 
 
 
 続いては林道城峰1号線。終点であるここから起点まで下り、また戻ってきますよ・・・。
 
 
 
 この道沿いにも色褪せた古い標識が立っているのだが、やはり太田部峠2号線と同様、そこに記された路線名は現在のものと異なっている。恐らくこの標識が立てられた当時は現在よりも林道の数が少なくて、後に路線数が増えたことによって名前を変える必要が出てきたんだろうな。
 
 
 
 おっ、おおおーっ!
 
 
 
 これは爽快な眺めだ!そういえば5年前に来た時もここで写真を撮ったけど、あのときは生憎の空模様でこんなにスッキリと見えなかったせいで、ここまでの感動は無かったなあ。新緑に包まれたこの景色、本当に素晴らしい。
 
 
 
 再び上武秩父線に戻り、続いては林道城峰2号線へ。この途中には幾つか分岐する林道があるので、起点まで下った後についでに回ってこよう。
 
 
 
 この城峰2号線の途中には、神乃泉水(かみのいずみすい)という湧水がある。気温もだいぶ上ってきて喉も乾いてきたのでちょっと飲んでみようかと思ったんだが、「飲用する場合は煮沸を行ってください」なんて書かれていてションボリ。
 
 
 
 城峰2号線を起点まで下って再びUターンし、続いて途中で分岐する林道両谷線へ。この地点からは反対側に分岐する王城線もあり、ちょうど十字路になっている。王城線のほうはその先に更に別の林道が延びているので、まずはこっちの両谷線からツブしてしまおう。
 
 
 
 起点から入って割とすぐに、こんな感じで広々とした地点がある。周囲はそれほど開けているわけではないけれど、若々しい緑と澄んだ青空の組み合わせがあるだけでこんなにも清々しい。
 
 
 
 そして、ちょうどこの地点から分岐する一本の道がある。林道両谷支線だ。起点はチェーンゲートによって閉鎖されているが、この先には日本三体の茅土薬師尊なるものがあるようだ。ちょっと歩いて上ってみよう。
 
 
 
 起点付近こそコンクリ舗装だったがそれも30m程ですぐに途切れ、未舗装となった道は更に奥へ九十九折となって延びているようだ。
 
 
 
 そして舗装の途切れる地点の脇に、茅土薬師尊らしいお堂が建っていた。コンクリ舗装もここまでのアクセスをし易くするためだと思うんだけど、チェーンゲートで閉鎖したら車とかじゃ入ってこれないだろうに。お堂もかなり痛んだ感じに見えるが、閉鎖したために人が訪れなくなってこうなったのか、それともそもそも訪れる人もいないから閉鎖してしまったのか・・・。どちらにしろ、何とも寂しい雰囲気だ。
 
 
 
 道はピークを過ぎると集落の中へと至り、のどかな雰囲気の中を徐々に下って行く。
 
 
 
 起点から1.9km程で終点に到着。接続するこの道は林道江瀬谷線のようだが、ここまで来てだいぶ疲れてきた。ちょうどこの終点の脇に東屋があったのでちょっと休憩・・・。
 
 
 
 夕べあまり寝れてなかったのと、久しぶりに行ったり来たりの探索をしたのもあってか、かなり身体がしんどくなってきた。座って地図を眺めると、この周辺にまだ幾つか林道があって、今日の内に全部回っておきたかったのだが、これ以上探索を続けるのもちょっとキツそうだ。まあ無理をしてもしょうがないことなので、今日はそろそろ引き上げるとしようか・・・。
 
 
 
 幾つか残ってしまった未踏の林道へは、また近いうちに訪れる事にしよう。舗装の林道池の平1号線を経由して、国道方面へと引き返す。
 
 
 
 上武秩父線まで戻り、今日はダート成分が少なかったのもあるので、最後にダートの残る林道奈良尾線を経由することにした。
 
 
 
 ああー、やっぱりダートを走ると気持ちいいなー!さっきまでくたびれ果てていた身体も、心なしか癒されていくようだ。
 
 
 
 それにしても、だいぶ路面が抉れているような・・・去年来た時、こんなに抉れてたっけかなあ?下りだから余計に気になるのかな。
 
 
 
 しばらく下ってくると舗装に切り替わるが、やはり去年来た時よりも舗装区間が延びている。見たところ、すぐにこれ以上の舗装化が進む様子はなさそうだが、いずれは終点までの舗装化も視野には入っているのだろう。
 
 
 
 奈良尾線の起点まで戻ってきた。旧タイプ標識も相変わらずいい味出してます。
 今日は結構疲れたけど、久しぶりの未踏林道探索、楽しかったなー。さあ、後はR140まで出て帰るとしよう。
 
 
 
・・・って、こらーっ!!
 
(上の画像にカーソルを合わせてください。)
 
 
 
 こっ、小松線林道ってなんじゃい!!
 初めて聞くぞ、こんな林道!
 
 ・・・なんて、ちょっと大げさに驚いたように書いちゃったけど、奈良尾線の起点から少し下った、秩父華厳の滝へと上る歩道の脇に立つこの開鑿碑を見たとき、ぱっと思ったのが、今いるこの県道284号線の県道昇格前の名前がこの小松線なんじゃないか、ということ。うんうん、あるよねーそういうこと。
 
 と思ったんだが、辛うじて撮った石碑裏面の写真(この石碑の裏側が思いのほか狭くて、腕を差し込んで何とか一部分を撮ることしか出来なかった)を帰宅後に見ると、起工が昭和21年12月、竣工が昭和22年6月と記されている。たった7か月で開通する道って・・・。
 
 
 
 それって、まさか本当にこの歩道?まあ、今でこそ車止めが設置され歩道として利用されているが、昭和22年当時なら牛馬道の規格として開通したという事もじゅうぶんありうるだろう。でも、この石碑の文字を書いたのが当時の農林大臣だと、その大臣の名前まで書かれているんだよな。こんな細っこい道のためにわざわざ農林大臣が記念碑の書を書いたりするのかなあ?うーん、また謎が増えてしまった(笑)。次回は無理やりにでも石碑の裏に回り込んで、何が書かれているのかちゃんと見てこよう。というわけで、周辺の未踏林道探索も含めて近日中のリベンジ確定です(笑)。