本当は、今日は中津川林道(以下略)。
こんにちは、ナノレカワです。本日は埼玉の未踏林道探索の日です。
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爽やかに晴れ渡った青空の下を西秩父方面へと向かい、まずやって来たのは県71から分岐する林道上武秩父線。この上武秩父線自体は1年半ほど前に全線走っているが、そのときは本線の走破を目的としていたので、枝分かれする他の林道は後回しにしていた。大田部峠付近には未踏林道がまとまって存在しているので、今日はその周辺を重点的に回って行こう。
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ちょうどこの場所から県道を挟んだ反対側には、林道西秩父線も分岐している。こちらはまだ全くの未走破だが、ここはまた次の機会に・・・。
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さあ、それじゃあ早速上武秩父線を進んでいくとしよう。それにしても、起点に並ぶこの通行注意の看板・・・そんなに何度も言わなくてもわかるって(笑)。
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それにしてもいい天気だ。最近になって、毎週末に雨が降るっていう嫌なループからようやく抜け出せたようで本当に嬉しい。
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県道から2.8km程進んできた地点で、左手にダートの道が分岐しているのに気付いた。
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道は入口からバリケードで閉鎖されている。んー、こんな道あったっけかなあ?
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入口に立つ看板によると、名称は不明だがどうやら作業道のようだ。そうか、前回はゲート閉鎖の作業道ってことで、気付いてはいたかも知れないけどスルーしてそのまま忘れていたんだろうな。
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県道から6km程進んできたところで林道太田部峠2号線に到着。まずはここを下って、分岐する林道を目指す。
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起点方向へ向けて下って行く。途中、道沿いには色褪せた古い標識が立っている。
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その標識には「太田部峠線」と書かれている。かつてはこの名前だったのだろうが、どういう経緯で「2号線」になったのだろう。あとから出来た2号線に合わせて元々の太田部峠線が1号線になるというのなら分かりやすい気もするが・・・。
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そんな太田部峠2号線の舗装路を下り、本日メインの目的地、林道太田部線に到着。
で、何故ここがメインの目的地かというと・・・。
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そう!ここは起点標識が旧タイプなのだ!かつては真っ白であっただろう路線名の文字は浅黒く変色し、その塗料は縁が浮き上がっている。ほぼ真上に位置する太陽から射す光によって、その塗料の僅かな浮き具合にも関わらず標識の表面に立体的な影を落としている。これはなかなかナイスなタイミングに来ることが出来たようだ。
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ああー、なんて素晴らしいこの風合い!設置されてからの年数は、軽く50年前後は経過している旧タイプ標識、そのなかでも埼玉県内に現存するものとしては、この太田部線が恐らく最後の確認になると思われる。長い年月を経て醸し出された風合いもさることながら、そんな古い標識が今もこうして残されていることに感動を禁じ得ないナノレカワなのであった!
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なんて、しばらく旧タイプ標識を眺めて一人でウットリしてしまったが、そろそろ太田部線を進んでみることにしよう。もっとじっくりとこの標識を見たいという奇特な方は図鑑のほうへどうぞ(笑)。
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初めは沢沿いに延びていた鬱蒼とした区間を過ぎると、やがて前方に視界が開けるようになってくる。
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単に山の中を抜けていくだけの行き止まりの林道かと思っていたのだが、途中には集落もあり、この奥には学校などもあるようだ。
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群馬県がもう目と鼻の先であるこの場所から見えるあれは神流湖だろう。ひとくくりに埼玉県と言っても、実は家からここまでは中津川に行けるのと同じくらい時間が掛かっている(笑)。
新緑に囲まれ、ウグイスの声だけが響く景色をしばし眺める。良い場所だなあ、ここは。
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やがて、起点から2.5km程の地点でコンクリート舗装の細い道になる。そしてそのコンクリ舗装もすぐに途切れ、完全な土の道へと変わった。全線舗装だと勝手に思い込んでいたのでちょっと意外な展開。
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まあ、どうせすぐに行き止まりになるんだろうと思いながら進むと、道は緩やかに高度を上げ、突然周囲の視界が開けるようになった。
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うわあ、すっごいいい景色!ここからも、さっき見えていた神流湖を見下ろすことが出来る。なんか、行き止まり林道にしておくのは勿体無い景色だなあ。
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そんな景色のいい区間を抜け、再び道が林の中に吸い込まれていくと、道端に立つ小さな看板に気付いた。
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「起点〜1.5km」?・・・そういえば、ここから1.5km手前といえば、ちょうどさっきコンクリ舗装に変わった地点だ。つまり、あの舗装の切り替わる地点で太田部線は終点となり、そこからこっちは作業道の扱いになっているようだ。確かに道の規格としてはだいぶ低くなった感じがする。
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その先で、少し路肩の広くなった場所があるが、ここでふと右手の斜面を見ると・・・。
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なんと、こんなところにマイクロバスが置いてある。あきらかに不法投棄な感じだが、そんなことより、よくこんな道をこのバスで上ってきたなあ・・・。
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ん?「自動車整備科」?自動車学校のバスか?車体には他にも所有先が割れそうな名前が書いてあったりするし、まずいんじゃないのコレ(笑)?
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更に進むと、路面が下草に覆われてちょっと廃道臭が出てきた。ただ、ここまで意外と通行が不可能になるような場所はまだ見当たらない。それにしても、どこまで続いているんだこの道?
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起点から5km程も来ただろうか、ふと道の脇に、山の中に延びる歩道があることに気付いた。その脇には、「塚山古墳群」と書かれた道標が立っている。ここまでそれほど道の荒れた場所が無かったのは、この古墳へのアクセス路として機能していたからなのか?とはいえ、わざわざここまで車で来ることもそうあるとは思えないが・・・。
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なんて思っていた矢先、ついに道が荒れ始めた。バイクでは通行出来るレベルだが、路面には崩れ落ちた土砂が流れ出てきている。
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うーん、だいぶ長い距離を進んできちゃったけど、本当にどこまで続いているんだこの道は?これで行き止まりに行きついても、ここを引き返して行くのももう面倒くさいなあ・・・。
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なんて思っていたら、突然砂利の敷かれた綺麗な路面に変わった。最初ちょっと状況が飲み込めなかったが、さっきまでの荒れた地点を越えてのこの路面の整備状況で行き止まりってありえないような・・・。要するに、この先がどこかに抜けてるってことじゃないのか?
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更に行くと、まだ施工されて間もないと思わしき、真新しい色をしたコンクリ吹き付けの法面が・・・間違いねえ!これは絶対抜けてるって!
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お、なんだかずいぶん爽やかな景色になってきたな(笑)。
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ついに路肩にガードレールも現れた。で、この先が抜けているのは確実として、問題はどこに抜けているかという事だが。道が伸びる方角を考えても、考えられるのはあそこしかないような・・・ちょっと嫌な予感がしてきましたよ・・・。
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ここって、さっき見た上武秩父線から分岐する作業道じゃねーかよ!てっきり行き止まりだとばかり思っていた太田部線だったが、驚いたことに起点から約9.2kmを経て上武秩父線に接続していた。もっとも、途中の路面や法面などの施工の様子から、完抜けしたのはまだつい最近のようにも思える。
BAJAから降りて道を塞ぐバリケードを確認すると、地面に打ち込まれた杭にガッチリと固定されていてビクともしない。ここへ来るまで他にバリケードなども無かったのに、最後の最後でこの仕打ちはねぇだろ!
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なので、スーパーイリュージョンを発動し辛うじて脱出に成功。今来た道を引き返して行っても良かったんだけど、それも時間がかかりそうだったし。かといって、ここに出たところで再び上武秩父線の舗装路を進んでいかなきゃならないわけだけれども。
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予定外のルートを通ったせいで、思いのほか時間を食ってしまった。そろそろ腹も減ってきたので、往きに見かけていた東屋で昼飯にすることに。でも、時たま乗用車の通るこの道沿いでの飯は少々落ち着けない。さっきの作業道の途中の路肩で景色のいいところもあったんで、そこで飯にしとけばよかったなあ。
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Aへ続く。 |