西秩父未踏林道探索 Part II
2012/05/27 埼玉県・西秩父方面の林道群 -@
 
 本当は、今日は中津川(しつこい?)。
 
 天気予報によれば、今週末もいい陽気に恵まれそうなのだが、中津川林道は残念なことに相変わらず通行止めが続いている。そんじゃあ、先週回りきれなかった西秩父方面林道探索の続きでもしておくか。

 というわけで、今回は先週の続きです。引き続きダート成分少なめでお送りいたします(笑)。
 
 
 まずやって来たのは、先週の探索時にもう帰ろうとしていたときに偶然見つけた、県道284号下日野沢東門平吉田線沿いの、秩父華厳の滝へと続く歩道脇にある小松線林道開鑿碑。この石碑の後ろの隙間が結構狭いため、前回は腕を伸ばして何とか一部分の写真を撮るだけで終わっていたのだが、今日は無理やり石碑の後ろへ潜り込んで全体の写真を撮ってきた。
 
 
 
 昭和24年に建立されたというその石碑には、
 

里程
約一千メートル旧里道の距離を三分
の一に短縮す本林道なき時は木材薪
炭等殆んど價値なし
 
 
 と記されている。要するに、この林道を造ることによって、この地で伐採した木材や炭焼き小屋で作った炭などを資源として有効活用できるようになったということらしいが、この碑文からは肝心の小松線林道というのがどの道なのかが分からない。辛うじて「約一千メートル旧里道の距離を三分の一に短縮す」という記述がヒントになりそうだが、この石碑の脇から延びる道は、地図を見る限り少なくとも現在の延長は「千メートルの三分の一」には少々足りないように見え、逆に県道のほうだとすると、どこを起点としているのかが不明だ。
 地元の人に話を聞くことが出来ると結構詳しい話を引き出せたりするので、辺りに誰かいないか探してみたのだが、このときは生憎それらしい人を見つけることは出来なかった。うーん、また近くに行ったときにでも立ち寄ってみるか・・・。
 
 
 
 そんじゃ、早速探索を始めるか。まずは小松線の石碑からすぐ先に起点のある林道奈良尾線から上がって林道上武秩父線へと向かう。
 今日の奈良尾線の旧タイプ標識、白い花に囲まれた姿がとても絵になります(笑)。
 

 
 
 今日も一日、ダート成分が少なめになりそうなのは予想が付くので、まずはここでダートの路面を味わっていくことにしよう。
 
 
 
 上武秩父線から池の平1号線を経由してやってきたのは、城峰2号線から分岐する林道江瀬谷線。入口には「落石段差あり」の立て看板があるが、特に通行を制限してはいないようだ。
 
 
 
 その江瀬谷線、どうせ全線舗装だろうと高を括って下ってくると、1.3km程進んできた地点で突然未舗装の路面が姿を現した。おお、やったぜ!こんなところにダート林道が残っているとは!
 
 
 
 ・・・と思ったのも束の間、僅か50m程で再び舗装路に変わってしまった。とんだぬか喜びだったぜ(笑)。
 
 
 
 が、少しの舗装区間を経て路面は再びダートへ変わった。どうせまたすぐ終わるんだろ、と思っていると、これまた意外なことに、今度はダート路面が300m程続いていた。
 
 
 
 さらに舗装路を挟んで路面はみたびダートに。入口にあった通行注意の看板は、要するにこの未舗装区間を指していたんだな。
 
 
 
 100m程のダートを過ぎてまたまた舗装区間が現れる。途切れ途切れにダートを残して、なんだか変な道だなあ。
 
 ・・・変だけど、こういうの嫌いじゃないぞ(笑)。
 
 
 
 またまたダート路面になったころ、江瀬谷線に入ってから2.6km程の地点で、道が二股に分かれている。地図を見ると、途中で江瀬谷線の先にある高牛線と分岐しているようだが、ここがその分岐地点なのか?そうだとすると、ここで左手にターンして下って行くのが江瀬谷線の本線ってことになるが・・・。
 
 
 
 とりあえず本線っぽい左の分岐へ進んでみるか。道は分岐から先は舗装となり、生き生きとした緑の眩しいのどかな景色のなかを下って行く。
 
 
 
 そんなのどかな道を500m程下ってくると、最後は町道へと至る。接続地点の脇にはバス停もあるが、江瀬谷線の起点標識は立っていないようだ。城峰2号線との分岐には標識があったのに、変なの。
 
 
 
 先ほどの分岐まで戻り、もう一方の道へと入る。ここから高牛線になるのかな、と思っていたのだが・・・。
 
 
 (画像にカーソルを合わせてください。)
 
 あ、あれ?
 
 
 
 おおっ、こんなところに江瀬谷線の起点標識が!なんだ、じゃあさっきの舗装路は町道へ出る為の単なるショートカット路だったのか。
 
 
 
 そのままその道を下ってくると、すぐにヘアピンカーブのど真ん中へと接続する。今度こそここが高牛線だろう。となれば、ここを左手に下って行けば起点があるはずだ。
 
 
 
 少し下ると、道の脇に青い標識が立っている。
 
 
 
 見るとそれは町道の終点標識だった。
 ・・・って、ちょっと待って。支柱の向こう側に何か付いてるぞ?
 
 
 
 おお!林道高牛線の起点標識だ!町道の終点であるこの地点は、そのまま林道の起点でもあったのだ。
 一本の支柱で町道と林道の標識を併用するなんて、やるなあ、神川町!(?)
 
 
 
 ついでにそのまま町道へ進んでみると・・・あ、さっきのバス停。そうか、あのバス停からこっちへ進めばすぐに高牛線だったのか。
 
 
 
 さあ、起点も確認したし、改めて高牛線を終点へ向けて走って行こう。
 
 
 
 途中には採石場への分岐(立入禁止だが)もあり、細かく砕けた砂利の粉に覆われて白く変色した、一見ダートにも見える舗装路を進んでいく。
 
 
 
 やがて起点から3.4km程の道のりを経て終点に到着。こちらの標識も町道と林道を一本の支柱で併用している。
 
 
 
 ここからは、高牛線の終点のすぐ脇にある更木線を下って再び上武秩父線へと入り、次の目的地を目指す。
 
 
 
 上武秩父線を少し南下してくると、左手に分岐する道がある。林道浦山線・・・のはずだが、下草に覆われた幅員の狭い入口は、何だか作業道か何かのようだ・・・。
 
 
 
 初めのうちは鬱蒼とした区間が続くが、この時期は強い陽射しを透かす緑が眩しくて、こんな何てことない区間でもちょっと楽しい。
 
 
 
 その鬱蒼とした区間を越えると、突然道が綺麗に均された地点に出る。路面には何やら記号の書かれたプレートも立てられているが、これから舗装工事でもするのだろうか。
 
 
 
 そのまま下り続けていると、やがて車線の書かれた広い道に出た。どうやらいつの間にか町道へと出てしまったようだ。浦山線の起点を探して引き返してくる途中にバス停があるが、そこに周辺の地図が立てられている。
 
 
 
 地図には確かに浦山線の路線名が書かれているが、起点は今いるこの場所からまだだいぶ上っていった地点のようだ。ここまでの途中で未舗装と舗装の切り替わる地点があったが、きっとあそこが起点だったんだな。
 
 
 
 浦山線を上武秩父線まで引き返し、続いて池の平1号線〜城峰2号線経由で林道王城線へ。この王城線の向かい側には先週走った両谷線の起点もあり、城峰2号線から2本の林道が分岐する十字路となっている。何とも贅沢な地点だ(?)。
 
 
 
 一見、起点標識が無いように見えたが、よく見ると起点脇の草むらの中に、ベニヤで作られた簡易的な標識が寝そべっていた。支柱もただの角材を利用しているために、土に直接突き立てた根元が腐って倒れてしまったようだ。このままじゃ標識そのものもそう長くはもたないだろうな・・・。
 
 
 
 この王城線、道自体は何てことない舗装路なんだが・・・これを書いている今、大変なことに気付いてしまった。

 ・・・道の延長を記録し忘れた!Oh!何たる失態!!

 実際、走っているときはトリップメーターをリセットしてちゃんと計っていたはずなんだけどな・・・。しょうがねえなあ、また近くに行ったときにでも改めて計測するか。それにしても、こんなことめったに無いのにどうしたんだろ俺・・・。そういえば、この辺りでだいぶ腹が減ってきていたのは覚えているんだけど(笑)。
 
 
 
 王城線から林道矢納楢尾線に合流し、一旦起点を目指す。こんな行ったり来たりばっかりやってれば、そりゃ記録し忘れることだってあるよね。・・・と言い訳してみるんだぜ。
 
 
 
 改めて矢納楢尾線を終点へと向けて走り出す。起点付近では眼下に集落を見下ろせる区間があるが、この林道、この先にも谷側に視界の開ける地点が何度も出てくる。
 
 
 
 ここでは神流湖を見下ろすことが出来る。蒼い水面にはモーターボートのものと思わしき白い筋が伸びている。気持ちよさそうだなあ。
 
 
 
 うーん、こんな青空の下、湖を見下ろしながら走って行くのはすっごい気持ちいいぜ。
 
 
 
 この矢納楢尾線、こんなふうに頻繁に湖を見下ろす地点が現れるので、そこそこ延長のある全線舗装の道ながら飽きることが無い。途中で何台かのチャリダーを追い越したが、比較的勾配も緩やかで、ところどころでこんな景色を見下ろしながら走ることができるので、サイクリングにも持って来いの道なんだろうな。
 
 
 
 やがて起点から8.5km程で太田部峠2号線に接続する終点に到着。このまま太田部峠2号線を下って次の目的地へと向かおう。
 それにしても、なかなか飯にできそうないい場所が無いな・・・あー、腹減った(笑)。
 
Aへ続く。