通行止めの廃林道へ夏場に突っ込むとこうなるという良い見本。
2013/08/04 埼玉県東秩父村・林道白石笠山線サイクリング
 
 BAJAが帰ってこねーんです・・・。
 
 (ナノレカワよ、パンが無ければケーキを食べればいいじゃない。)
 
 おお、そうだ!BAJAがいなければ自転車に乗ればいいじゃない!
 ということで、本日も自転車を持って林道へとやって来た。ここは東秩父村の白石峠。
 
 ここからは県道172号線、林道奥武蔵1号線、林道奈田良線、林道堂平線が分岐している。これらは全て舗装路だが、実は更にもう一本、未舗装の道がひっそりと存在している。
 
 峠の東屋の脇から分岐する、バリケードで閉鎖されたこの道、名を林道白石笠山線という。バリケードも、簡易的なものではなく足元をコンクリートの重しで固めた本格的なもので、そこそこ本気の閉鎖度合いを感じる起点の景色だ。
 
 だが、よくよく見れば、オートバイでもおイタが出来なくもないような起点の状態だが、今まではそこをあえて入ろうとも思わなかった。しかし、埼玉県内の未走破の林道を潰すのに自転車で走ってみるものいいだろう。地図によると、ここを進んでいくと林道萩殿線へと通じているようだ。
 でね?今いるこの場所から進行方向を見てみるとね?
 
うげぇ・・・。
 
 起点からいきなりコレかよ・・・って、分かってはいたんだよ、夏の真っ盛りにこんな通行止めの林道に来たらどうなるかってことくらい。それでも、もしかしたら・・・って期待もちょっとはあったんだが、まあ見事なまでに予想通りの景色が広がっております。
 
 これ、本当に道なの?正直、今すぐにでも尻尾を捲いて引き返したい気分だが、せっかくここまで来たんだし、ちょっとだけでも頑張ってみるか・・・。
 
 さっそく一発目の激藪を越えて一息ついているところです。後方に見えているちょっと明るいくぼみの部分を抜けて来たんだが、すでにナノレカワは負けそうです・・・。
 
 しかし、進む先の道は、路上へと浸食する藪を阻む気配は全くなく、本当にここが車道であったことが信じられなくなってくる。道は起点からずっと下りが続いているので、今のところ前進すること自体はまだ楽な方なのだが、逆に考えれば、もし復路が同じ道を引き返すことになれば、今度はここを登って行かなければならないのかと思うと本当に気が滅入る・・・。
 
 そんな状態が起点からずっと続いていたが、突然周囲が普通の林道レベルに開けた場所に出た。
 
 おお!何と、ここはまだ4輪の轍が確認出来る!やはりここは車道として開設された道だということが分かって、ちょっとホッとした。
 
 相変わらず路肩に生い茂る草は多いが、路面は先ほどまでとは比較にならないくらいに穏やかだ。もしかしてあんな激藪があるのは起点付近だけだったのか?
 
 なんて、そんなワケは無いのであった、ガーン!
 これ、道がどこに向かって延びているのかよく分からないんですけど・・・。
 
 突然ただの藪の画像を貼っているかのように見えると思うが、実はここ、橋なんだぜ・・・。
 
 といっても、脇を流れる沢の音で辛うじてそう気付いただけで、あの見た目では何が何やらサッパリだよ・・・。
 
 ここだって、道だっていう意識で見るからそう見えるだけであって、いきなりこの画像だけ見たら単に草叢で遊んでるだけにしか見えないだろうな。足元に生い茂る草は露で濡れ、おかげで既に下半身はぐっしょりとなってしまっている。それでもここは、藪が足元にしかないのでまだマシなほうだ。
 
 酷いところでは、更に道の両脇、そして頭上からも覆い被さるように、藪が好き放題に生い茂っている。人間の造った道など、ちょっとその手を放してしまえば、自然はあっという間にその存在をのみ込んでしまうのだ。
 
ゴメン、もう無理!
 
 以前自転車で通った作業道牛喰線でもこんな藪の区間はあったが、あのときは既に道のピークを過ぎて、あとは下っていくだけなのが分かっていたからまだ我慢できたが、この先まだ何kmもあるこの道を、こんな激藪がずっと続くであろうことが容易に想像できるこの状態でこれ以上進んでいくのは正直キツい・・・。
 

 というわけで、起点から恐らくまだ1kmも進んでいないと思うが、今日はここで引き返すことにした。ここは秋以降、藪が枯れた頃にでもまた訪れることにするよ・・・。
 
 ふと路肩の斜面を見下ろすと、伐り倒されたままの木が全身に苔を纏って、ここに放置されてからの長い年月を物語っている。この道が林業にも利用されなくなって、一体どれだけの月日が流れたのだろう。
 
 さあ、それでは引き返すとするか。ここから起点まではほぼ上り続きだ。そんなに長い距離ではないが、あの藪の中を上って行くのはやっぱりヤだな・・・(笑)。
 
 あ、排水溝・・・。でも、その中はすっかり土砂で埋まり、全く用を成していないな。
 
 戻りながらちょっとだけ動画を撮ってみたけど、そんなに酷い感じには見えないかも。だって、本当に藪の酷いところじゃこんなの撮ってる余裕なんてないから(笑)。
 
 連続する藪を潜り抜けて、もうすぐ起点へと戻る。・・・俺、今日ここへ何しに来たんだろ(笑)。
 
 ようやく起点に帰って来た。藪を抜けてバリケードの前まで来ると、ちょうど東屋で休憩していたランナーに、
 
 「・・・どこから来たんですか?」
 
 と聞かれてしまった。そりゃそうッスよね(笑)。
 
 バリケードの前には「車両通行止」の札が置いてあるが、通行止めっていうか、どっちかというと通行不能だよね・・・。
 とりあえず、今日は単なる下見って感じで終わっちゃったけど、短時間でも山の中に入れて、ある意味楽しかったよ(笑)。
 
 と思っていたら、今日の夕方、遂にBAJAが帰って来た!さあ、どこへ行こうかな!?