林道西名栗線の新たなる工区!
2015/04/19-A 埼玉県飯能市・林道入沢入線〜林道人見入線〜林道西名栗線
 
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 山中線を県道53号線まで引き返し、ここまで来たらついでに寄っていきたいところがあったので、そのまま県道を横瀬方面に上がって来た。
 
 それがここ。林道入沢入線だ。ここは起点から200m程の地点で未舗装へと変わるのだが、以前来た時にたまたま工事中で、そこから先へ行くことが出来なかった。今日こそはこの道の末端を見てこよう。
 
 それにしても、こうしてみると一見何の危険もなさそうな沢だが、山の斜面に直結しているだけに、台風の時などは要注意なんだろうな。
 
 その入沢入線、序盤は集落を抜ける、こんな長閑な景色の中を延びている。ただ長閑とはいえ、コンクリ舗装された路面からも分かる通り、勾配は結構なものがある。
 
 そして、肝心の未舗装路へと変わる地点に着くと、その先でちょうど帰って来たばかりの車が見えた。大丈夫かな・・・と思いつつも、ゆっくりとこの先へと進むと、ちょうど車から降りてきた初老のおばさんが話し掛けてきた。
 
 「この先はね、道が無いの。すぐそこで行き止まりですよ。」
 
 咎められるのかと思ったが、この先へ行ってもすぐに道が無くなるから無駄ですよ、ということを教えてくれたようだ。そうか、すぐ先までしか道はないのか・・・。
 
 「すぐ先で行き止まりなんですか?」
 
 と聞くと、
 
 「そう。昔は道があったみたいだけど・・・。」
 
 とのことだった。そうか、すぐ先で行き止まりなのか・・・。ならば尚のこと、その末端を見ておきたい!ここまで来たら駄目元でと、そのおばさんに聞いてみた。

「ちょっとその行き止まりのところまで行ってみたいんですけど、大丈夫ですか?」
 
 すると、こんなアヤシイ問いかけにも関わらず、とてもにこやかな表情で、

 「大丈夫ですよ。すぐそこがちょっとぬかるんでるから、そこだけ気を付けてね。」
 
 と、快諾どころかこちらのことまで気にかけてくれた。しかも、まだ車に乗っていた運転手のおじさんに至っては、わざわざバイクが通りやすいようにと車までずらしてくれた。うわあ、申し訳ない!

 「ありがとうございます!すぐ戻ってきますから!」
 
 そう伝えてBAJAでその先の坂を駆け上がった。
 
 最後の民家を越えると、路面は途端に下草に覆われ、もう長いこと車両の往来が無いことを伺わせている。このちょっと手前で確かに、恐らくは斜面から滲んできた水が路面に流れ込んでいるところがあったが、BAJAでなら何ら不安なく通れる状態ではあった。
 
 そして、未舗装になってから僅か100m程で、車道の終点となった。ここから先にこれ以上車道があった形跡は無く、「昔は道があったみたい」というのは、恐らく杣道でもあったのだろう。
 そして、車道わきの沢には、まだ真新しい堰堤が見えている。前回訪れたときに行っていた工事は、きっとこれを造るためのものだったんだろう。
 
 とにかく、たったこれだけの距離だとはいえ、何年越しかでようやくこの道の末端が見れてスッキリした。さあ、あとは戻りがてらちょっと寄り道していくか。
 
 続いてやって来たのはここ、林道人見入線だ。ここを上って西名栗へと抜けて行こう。
 
 この美しい人見入線の旧タイプ標識も相変わらず健在だ。いつの日か自然と朽ち果てるその日までここに立っていて欲しいと、ナノレカワは願うのであった(笑)。
 
 それにしても本当に久しぶりだなー人見入線。空もだいぶ曇ってきて、周囲もかなり薄暗くなって来ているけど、それでもダートの路面を掛け抜けるのは本当に楽しい。
 
 やがて、起点から1kmちょいの地点で急に路面が舗装になった。
 
 あららー、本当に綺麗なアスファルトだこと・・・。ここが舗装されてしまったのはだいぶ前から話しに聞いて知ってはいたものの、それから実際に訪れるのは初めてなんだよな。
 
 ただ、その舗装区間もカーブの切り通しを越えて僅か400m程で途切れ、その先は今まで通りのダートが続いている。まあ、いずれはここも舗装されてしまうのだろうが・・・。
 進む先の山肌には、山桜が淡い彩りを添えている。
 
 お、ここか。路肩が崩れてるって場所は。確かに路面の半分以上を持って行かれてしまってかなり危うい状況だな。
 
 とはいえ、バイクならそのまま通過出来る程度の幅は残っている。バイクなら・・・。
 
 ・・・gaku1さん、ここをパジェロミニで通過してったんだよな。お、恐ろしい・・・!
 
 そんな箇所を越え、ガレた坂を上っていくと、道の両脇で山桜が咲いている場所がある。生憎こんな空模様になってしまったが、晴れていればさぞ素晴らしい景色だったろうな。
 
 それにしてもこの路面・・・さっきの舗装区間より、こっちをどうにかしてくれないかな。
 
 そんなこんなで、林道西名栗線との接続地点に到着。
 
 ここから鍋格子区間方面へ向かう延伸区間を見ると、路面を覆う土砂は相変わらずだが、そのうえに幹を伐られた木が根っ子ごと路上に落ちている。これってわざと・・・じゃなくて、やっぱり斜面から落ちてきたんだよな??
 
 その土砂をよじ登り、この道の延びる先を見る。ここから先ほど見てきた山中工区まででも相当の距離があるが、果たしてこの先、この区間と山中工区が繋がる日は本当に来るのだろうか。また、実際に繋がるとして、それは一体いつの日になるのか。考えただけで途方も無い話だ・・・。
 
 再びBAJAに跨り先へと進む。最後に繋がったこのストレート、好きなんだよなあ。
 
 山中線を走っているときには陽射しも出ていた空も、すっかり雲に覆われてしまった。ただ、まるで水墨画のように彩度を落とした山々のグラデーションは、これはこれで悪く無い。
 
 関東平野を見渡せるこの場所も、今日の天気ではこの通り。
 
 ちょうど峠になった場所から見下ろすこの景色も、青空が無いとその迫力も半減だな。あー、もうちょっとだけ陽射しが持って欲しかった。
 
 向かいの山々の斜面には山桜が点在している。この景色が見られるうちに来れただけでも良しとするか。
 
 あ、ここはそういえば・・・。
 
 そうそう、この場所から車道の両側に登山道が延びているんだよな。ここも以前は大して気にも留めていなかったけど、今は違う!あー、このままここを歩いて進んでいきたい・・・。
 まあ、さすがに今日は行かないけど(笑)、そのうちちゃんと計画を立てて、登山道経由でこの西名栗線を横断してみたいものだ。
 
 やはりいつ来ても見とれてしまうな、この景色。西名栗は何度訪れても楽しいな。
 
  それにしても腹減ってきたなー。もう少し進んで、いつもの場所で飯にするか。
 
 よーし、着いたーっ!さあ飯だ!
 
 今日はここで山桜を見ながらおやつタイムだ!
 
 なんて思っていたら、いよいよポツポツと雨粒が落ちてきた・・・。
 
 まあ、このまま本降りになることは無いと思うけど、こんな空模様だし、さっさと帰るとするかな。
 それにしても、山中工区の今後は非常に楽しみだな。そのうち機会があれば鍋格子工区のほうの進捗も、歩いてでも見に行ってみようかな。