先日、gaku1さんのブログにて、飯能市の林道山中線から、新たに開削された林道が伸びているとの情報を得た。しかも、その後ゆうてんさんからツイッターに寄せられた情報によると、この新たな道は何と、林道西名栗線であるという・・・!
そんなことを聞いてしまっては、これはすぐにでも行かないと!そう思いつつも、その情報を得てから既に半月程経ってしまったが、今日はようやく山へと出掛けられる時間が出来た。早速その新たな道へ、BAJAと共に走りに行こう!
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県道53号線から73号線へと入り道なりに進むと、やがてその73号線の末端で、直進方向の道と右手に分岐する道の二手に分かれる。
(と、今の今までここが県道73号線の末端だと思っていたのだが、嘗て「林道白岩線」だった直進方向の道は、現在では県道73号線に編入されているらしい・・・!)
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そして、この右手方向に延びる道が、これから進む林道山中線だ。この山中線へ来るのもずいぶんと久しぶりだが、それこそもう7〜8年ぶりなんじゃないかと思う。
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早速林道を進むと、道沿いでは山桜が景色に彩りを添えている。平地のソメイヨシノはすっかり散ってしまったが、山へ来るとこの時期でもまだまだ桜が楽しめるんだよな。これで青空なら最高だったけどなー。
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道は常に沢に沿って進み、欄干も無い小さな橋を渡り、右岸と左岸を何度も行き来する。
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おお、山中線ってこんなに雰囲気良かったんだっけ。綺麗な沢に沿っているってだけで、林道の雰囲気って格段に上がるけど、ホント晴れていれば尚良しだったなー。
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途中で分岐する焼岩入線、横倉線をパスし、林立する杉の中をぐんぐん標高を上げて行く。
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これは、横倉線の起点の前に立っていたハイキングコースの案内看板。以前だったら大して気にも留めなかったかもしれないが、今はもう、ここに書かれたルートが気になって気になって仕方ない(笑)。白岩線〜横倉線経由で、鳥首峠とウノタワを周回するだけでもかなり楽しそうだな。近いうちに歩いてみるか。んふー。
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起点から2km程進んでくると、路肩にある見覚えのある巨岩の奥に、見覚えの無い真新しい法面と、それに沿うガードレールが見えた。あ、あれか・・・!
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その先、起点から約2.1kmの地点で、右手にダートの道が分岐している。遂に来たぞ・・・!
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ここが今日の目的地、林道西名栗線(山中工区)だ(現在地はこの辺り)。
俺が今日来た時には、西名栗線の路線名を記した表示物などは見つけられなかったが、少し前までは「西名栗線山中工区」と記された工事看板があったらしく、確かにほんのひと月前辺りまでその看板があったことを報告しているブログも見受けられ、それによると工期は今からちょうどひと月前の3月20日までだったとのことだ。そして確かに、検索を掛けると山中工区の開設工事などに関するページが幾つかヒットする。
分岐地点には伐採された木材が積まれたままになっているが、今回の開設工事の工期が終わった為に、工事看板は撤去されてしまったのだろう。
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それでは早速進んでみよう。まさかこんなところから西名栗線の延伸工事が行われていたなんて思いもしなかったので、ここが西名栗線と言われてもなんだか不思議な気分だが、ここから見えるこの景色は、確かに西名栗線らしさを感じさせる眺めだ。なかなかいいぞ山中工区!
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起点から入ってすぐに進行方向左手に分岐が見えたが、支線では無く単なる工事車両の待避所か何かだったようだ。
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そして、その地点の谷側には、先程下から見上げたあの巨大な法面がある。恐らく、元々流れ込みのあった谷を埋めて路盤を作る為の施工なのだろう。
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ここは、路面に盛り土がされているのか、路盤とガードレールの高さが揃ってしまっている。開設中の林道ではたまに見掛けるが、こういうのって後でちゃんと直すんだよね・・・?
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山中工区に入ると、さっきまでずっと薄曇りだった空から、少しずつ陽が射すようになってきた。なんというベストタイミング!
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荒々しく削られた切り通しを越える。それにしても、初めて走る林道のワクワク感ってやっぱり堪らないな!しかもそれがあの西名栗線の未知の工区だってんだからもう最高すぎんだろこれ!
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つい先月工期が終わっただけあって、見てくれ!施工が終わったばかりの、このツルッツルの路面!勝呂入山線の開通直後に始めて走った時を思い出すぜ!こんな路面を走れるなんて本当に今だけだよ!
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ここでも路肩に伐採された丸太が積まれている。道を開削したときに伐った木を、今まさに搬出している最中なんだろう。
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このカーブの先には満開になった山桜の木が見えている。おお、これは良い!
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と思ってカーブを抜けると、その先でプッツリと道が途切れていた。いやいやいや、ホントに突然すぎんだろ!現在地はこの辺りだが、地図を見てもちょうど尾根に突き当っているのが分かる。
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起点からここまでは約400m。行き止まりの先の斜面によじ登って、いま来た道を振り返って撮影。この写真だけ見ると、このすぐ先で道が終わっているとは思えないけれど、ここまでしっかり擁壁を組んで、ガードレールまで立てているのにこの唐突な行き止まりって、ちょっと凄くない?
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その斜面の先では、緑色を増して来た春の山肌に、山桜が淡い色彩を添えている。林道で見る山桜ってホント好きなんだよなあ。
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せっかく急な斜面をよじ登ったので、その奥に回り込んでこの道の進行方向を覗いてみたが、当然ながら現状ではこの先に道筋などは一切存在しておらず、一体何処にこの先の道を付けるのだろうという感じだ。今回の工期は既に終わっているが、次にこの先が開削され始めるのは一体いつになるのだろう。
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それにしても、何故突然山中線から西名栗の開削を始めたんだろう。県道53号線沿いの起点側から延びる鍋格子工区と、人見入線の先で接続している人見入工区とは直接繋げるのかと思っていたのだが、この道の延びる方向を見ると、起点側から延伸する道はこの区間に直接繋いでしまう様にも思えるんだよな。
もし山中線や白岩線をパスして西名栗を一本の線で繋ごうとすると、まだまだ長い距離の開削が必要だし、それにどれだけの年月が掛かるのかを考えただけでも途方も無い話しに思える。
もしかして、上記のような距離的・時間的、そしてもちろん予算等の都合により、西名栗の現在開設された区間を直接接続することを断念し、起点側は一旦この山中工区に接続したあと、一度県道53号線へと逃がして、県道から人見入線経由で再び西名栗線へと誘導する為のルート変更なのではないだろうか。更には、鍋格子〜人見入のルートを取る為には、鳥首峠へと至る登山道をどこかで横切らないといけないワケで、それを避けることも、一旦県道へ回避する理由にはなるのではないか・・・。
・・・と、そんなことを色々と考えてみたけど、もちろんこれは何の確証も無い、ナノレカワの単なる妄想です(笑)。
一旦違う道を挟んで、離れた地点から再び延伸するというケースは、例えば林道秩父中央線などが思い浮かぶが、あれはこことはまた違ったケースだろうし、そもそも鍋格子工区と人見入工区の接続を断念というのもただの妄想(笑)だし、元々の直接繋ぐ計画の中で、余りに長い延長の西名栗線の途中で、県道へのエスケープルート(炭谷入線や人見入線のような)を確保するために、この山中工区の先で、鍋格子・人見入の両方に繋ぐ区間を開削していくという予定なのかも知れない。
と、なんやかんや考えたところで、今のところ本当のことは何も分かっていないし、とりあえず今はこの道の行く末を見守るとしよう。これからここは、近くへ来ることがあればなるべく立ち寄っていくことにしたい。
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この林道に入ってから、グッドタイミングで晴れ間が出て来ていたものの、この終点でのんびりしていたら再び雲が太陽を覆い隠しはじめてきた。ここを引き返すには丁度良い頃合いかな。勝手な思い込みではあるけれど、まるで俺がこの林道へ来るのを待っていてくれたような、そんな気分にさせてくれた陽射しだった。
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それにしても超絶フラットな路面だな。ここまで来るともうアスファルトの上を走っているのと何ら変わらないけど、逆にこの区間のこんなコンディションを味わえるのは本当に今だけだと思う。
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戻りがてら切り通しの法面を見ると、西名栗の広河原逆川側の区間でも見ることが出来る、紫色をした地層に気付いた。
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向こうの西名栗で初めてこの色の石を見たときは、何かの印にスプレーでも掛けたのかと思っていたのだが、どうもそうでは無いっぽいんだよな。この色が何に由来しているのか、暇があったらこの辺りの地質についてでも軽く調べてみるか。
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山中線との分岐から現在の行き止まり地点まで僅か400m程だが、初めて走る区間であることと、ここが西名栗線の一部だということで、思いの外楽しむことが出来た。結局起点まで戻った後、名残惜しさにもう一度往復してしまった。まあ、名残惜しいといっても、ここならいつでも来れる場所だけどね(笑)。
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最後にもう一度、山中線からの分岐地点を撮ってみた。ぱっと見、写真に写る地面が歪んでいるように見えるかもしれないが、これは山中線の急峻な坂の区間から、いきなり西名栗が分岐している為にこんな見え方をしているのだ。こんな線形を造るなんて、さすが林道ならではって感じだな。
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山中線を県道へ向けて引き返していると、道の脇に、往きには気付かなかったものが見えた。
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それがこれ。ここが入間川の起点であることを示す石柱だ。この山中線沿いに入間川の起点があることは、だいぶ前に聞いて知ってはいたのだが、なかなかこんなところに来る機会も無かったので、ようやく今日その実物を見ることが出来た。
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奥秩父にある荒川の起点は、入川軌道の奥で入川と赤沢の交わる地点という、相当風情のあるロケーションの中にあるが、この入間川は、こんな舗装林道の片隅からひっそりと始まっていたんだな。まあ、「源流」では無くあくまでも「起点」だし、後ろにはコンクリートの堰がででんと控えているので、特にこれと言った風情がある訳でもないけれど(笑)。
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Aへ続く。
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