青空の下の林道へ
2013/04/28 埼玉県飯能市・林道西名栗線〜埼玉県秩父市・林道御岳山線・他 -A

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 日向沢線を引き返して再び広河原逆川線へ。今日はこのまま秩父側へ下って行く。舗装林道ながら、この道からの眺めも凄く好きなんだよな。
 
 この道沿いでも、あちこちでヤマザクラを見ることが出来る。この時期に山へ来ると、ソメイヨシノが散った後でも桜の花を見ることが出来てちょっと嬉しい(笑)。
 
 西名栗のような広い空に覆われた道もいいけど、こうやって山々にギュッと囲まれた谷合のような景色も好きなんだよな。なんだか凄く落ち着くというか。それに、谷間に架かるこの橋、確か広河原2号橋っていったかな?何だか凄くかっこ良くない(笑)?この写真、今回かなりお気に入りの一枚なのだ。
 
 キャンプ場近くまで下ってくると、道の周囲は鮮やかな若葉で覆われてくる。いよいよ春めいてきた山の景色に包まれながら走るのが本当に嬉しい。
 
 どうだい、このきらきらと輝く若葉の緑!最高じゃろ!?
 

 広河原逆川線を下りきってR140へと出て、この後は続いての目的地へ。
 
 R140の荒川地区から秩父併用林道へと入り・・・。
 
 そこから分岐する林道秩父中央線へ。ここは接続する先の林道熊倉線まで約2.5kmと小振りながらも、全線フルダートで完抜けという貴重な林道だ。
 
 そういえば、こんなにいい天気の日にこの林道を走るのって初めてかもしれない。この写真を使って埼玉版を更新しようかな(笑)。
 
 途中には秩父の市街地を見下ろすことが出来る地点も。うーん、素晴らしいぜ。
 
 そんな道を進んでくると、やがて全線舗装の熊倉線へと接続するが、今日ここへ来た本当の目的はまだこの先にある。その場所へ向けて、ここから左手に折れて峠へと上って行く。
 
 先ほどの秩父中央線の出口から熊倉線を1km程上ってくると、道のピークとなる地点で分岐する一本の道がある。
 
 入口をゲートで閉ざされたこの道が一体何なのか、以前から気になっていた。それが、1年半程前にひょんなことからこの道の事を知ることとなったのだが、それを説明するには一つ悲しい話をしなければならない。
 2011年12月、ある開設中の林道の法面工事中に、突如発生した土砂崩れに巻き込まれた作業員の方が亡くなるという痛ましい事故が起きた。そのニュースは全国版にも載るほどだったと記憶しているが、その事故の起きた現場が、林道秩父中央線の、旧荒川村日野から旧大滝村巣場までを結ぶ延伸区間だということで、この道がその秩父中央線の延伸区間だということを知った。今回ここに来てみると、起点の脇に立つ、以前は無かった土砂流出防備保安林の看板に、秩父中央線の名前がしっかりと記されていた。
 相変わらず道はゲートで閉鎖されたままだったが、この起点の前で合掌してこの場を後にした。いつかこの道を走ることが出来るようになることを楽しみにしています・・・。
 
 熊倉線を先ほど上って来た方面へ下り、ここまで来たからには立ち寄ってみようと、途中で分岐する林道熊倉支線へ。
 
 ここは以前に一度立ち寄ったことがあるのだが、その時は起点の確認だけで奥へは入っていなかった。だが、道の延長も極短く、あのカーブのすぐ先で終わっているようなので、せっかくだから終点まで行ってみよう。
 
 そう思って起点から走りだそうとすると、その後ろに一台の車が停まった。何だろうと思いつつも少し進んだ地点で道を横切るツタをどかそうとBAJAを降りていると、その車から降りた2人のおじさんと、恐らくどちらかのお孫さんであろう幼稚園くらいの男の子(上の写真ではちょうど後ろの方の影に隠れているが)の3人組が、そのままこの道を上って来た。まさか地主?と思ったがそうでは無いらしかった。

 「久しぶりに来たんだけど」というその方に、

 「自分は初めて来たんですけど、この先ってすぐそこで行き止まりですよね?」と聞くと、

 「そうだけど、それ(BAJA)じゃちょっときついんじゃないかな」と言われてしまった。

 「とりあえず行けるだけ行ってみます」と告げ、ツタをどかしたりしていると、おじさんたちは行き止まりまで行くとすぐに引き返してきた。おじさんに言われた通り、急坂のカーブに加えて落ち葉の下に転がる瓦礫に難儀しながら彼らの脇をすり抜けてこのカーブの先を上って行ったが、本当にすぐに道は行き止まりとなり、BAJAのトリップメーターは”0.0”のまま変化することはなかった(笑)。
 
 その後は再びR140へと戻り、続いての目的地、林道御岳山線へ。
 
 去年は結局一度も訪れることが出来なかったこの御岳山線、前回来てからもう1年半振りとなるが、こんなにいい天気の日に秩父まで出て来て、ここを走らずに帰るわけには行かないだろう。
 
 おお!これは素晴らしい!御岳山線といえばあの展望区間がまず思い浮かぶと思うが、その手前(県道側から見て)にだってこんなにいい景色が広がっているんだぜ!それにこの辺りは道のすぐ脇にヤマザクラが点在しているのもポイント高し(笑)。
 
 (↑画像をクリックすると拡大します。)

 そして「あの展望区間」です。今日は澄んだ青空のおかげで、蓑山のほうまではっきりと見渡すことが出来る。もう何度この法面によじ登って写真を撮ったかわからないが、やっぱりここへ来ると撮らずにはいられないよ。
 
 んー、気持ちいなあ。空は青いし、気温も暖かいし、今日はもう言うこと無いぜ。
 
 そんなふうに、今日は朝からずっと気持良く走ってきたが、そろそろお腹もだいぶグーイング。よし、そろそろ飯にするぞ!
 
 というわけで、そのまま林道御岳山2号線へ。今日はこの先でランチタイムにしよう。
 
 2号線に入ってすぐに現れるこの場所からの景色もお気に入りのポイント。ここから観る、自然のフレームで切り取ったかのような奥秩父の山々の眺めが凄く好きなのだ。
 
 着いたー!よおーっし!飯にするぞーっ!
 
 そういえば林道でラーメン食うなんてホント久しぶりだなー。こうやってただお湯が湧くのを待っているだけの時間も楽しくて仕方がない。
 
 今走ってきた道の上の斜面には、所々にヤマザクラが彩りを添えている。その山を眺めながらラーメンを啜る。こりゃちょっとした花見気分だな(笑)。
 
 昼飯を終えて、ここまで来たのでついでにこの奥の延伸具合を確認しに行こう。御岳山線から分岐する終点から1.3km程でバリケードで閉鎖されているので、ここから先は歩いて行くとしよう。
 
 バリケードの先を見ると、最後に来たときからだいぶ道が延びているのが分かる。
 
 そうそう、前回来た時はちょうどこのバリケードを越えた辺りのこの地点で道が終わってたんだよな。
 
 バリケードを境に、あとはひたすら下り坂となる道を進んでいく。思ったよりも工事は進んでいるみたいだな・・・。
 
 やがて、バリケードから300m程も歩いてきただろうか、いよいよ道が途切れているのが見えてきた。
 
 ここが、林道御岳山2号線終点側区間の、現時点での末端地点。道の先端はちょうど小さな切り通しのようになっている。
 
 その地点の先は、斜面の木々こそ伐採されているものの、まだ路盤を造る段階にまでは至っていないようだ。
 
 その道の先、やがて県道側の起点から延びる区間と繋がるであろう尾根を見ても、ここからは未だその姿は見えないが、このまま計画通りに延伸が進んでいけば、そう遠くないうちに全線が繋がるはずだ。
 
 ここが繋がれば、2号線そのものはもちろん、県道側に点在する林道とのハシゴなども含めて、色々楽しみ方が広がりそうで全線開通が今から待ち遠しいぜ!
 さて、時間はまだ早いけど、早朝から良い景色も堪能出来たし、今日はそろそろ引き上げるとするか。芝桜の渋滞に巻き込まれないうちに帰ろうっと(笑)。