中津川林道からの帰り路
2016/11/03-A 埼玉県秩父市・林道御岳山線〜飯能市・林道原市場名栗線
 
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 中津川林道を引き返し、次にやって来たのは国道140号から分岐する林道御岳山線。ここへ来るのも去年の年末に走って以来だ。一年の経つのなんて本当にあっという間だなあ・・・。
 
 序盤は周囲の杉林に囲まれた日陰の区間を登って行くが、進む先には日に照らされた山肌が見えている。
 そういえば、県道側から入って往復したことは何度もあるけど、こちらの国道側の起点から入って上がって行くのって、もしかしたら初めてかも知れない。
 
 更に上って行くと、送電線の鉄塔の立つ地点から遠くを見渡せる場所がある。
 
 ここからの眺め、県道側から来て下るときにチラ見したことはあるけど、ここまでじっくり見たのは初めてかも。
 
 え・・・あれって滝沢ダムか!すげえ、こんなところから見えるなんて今の今まで気付かなかったよ!
 
 この辺りまで上がってくると、だいぶ陽に照らされる区間が長くなってくる。そろそろかな・・・。
 
 出た!林道御岳山2号線だ。ここも最近はこの入り口の閉鎖が続いていて、もうしばらく中に入れていない。
 
 今回の工期で、どこまで開削が進むんだろうなー?1年前に、反対側の県道367号線の起点側に入った時も、あまり延伸が進んでいる感じはしなかったけど、全線の開通はいつになることやら・・・。
 
 御岳山2号線の分岐を通り過ぎ、更に標高を上げていく。路肩も開け、周囲を見晴らせる区間が増えてきた。
 
 登山道と交差する地点を過ぎ、南側に向いた区間へと入る。薄に囲まれ、秋の風情漂うこの静かな雰囲気がとても落ち着く。
 
 その先のカーブを抜けると、目線の高さから上に全て空が広がっている。御岳山線は、紅葉は殆ど期待が出来ないんだけど、代わりにこの区間にはいつ来ても素晴らしい展望が広がっている。空気がクリアになるこれからの季節には本当にお勧めだ。
 
 この道のハイライトとなるいつもの地点からの眺め。山の間に延びる国道に沿って広がる市街地が一望できるこの景色は本当に素晴らしい。
 で、この写真は例によってあの法面の階段に登って撮ったものだ。この景色に林道も一緒に入れた写真も撮ったんだけど、ちょうどこの時間はこの区間が日影になっていて、あまりのコントラストの強さに日影が真っ黒にしか映らなくて、その写真は使うのを断念した。何のためにこの怖い階段を登ったんだ・・・(笑)。
 
 御岳山トンネルを越えると、道は県道へ向けて下りとなる。それにしても腹減ったな、どこか適当な場所を見つけて飯にしないと・・・。
 
 なんて思ってたらちょうどいい平場みっけ!今日はここで昼飯だ。でも、お湯が沸くのを待っている間、周囲の斜面から時折パキッ、パキッと物音がするんだよな。き、雉でも歩いてるんだろう、多分・・・。
 
 べ、別にビビってるわけじゃないけど早々に飯を済ませて先へと進むよ!
 途中、こんな感じで斜面が崩れているところがあった。バイクは全く問題ないけど、4輪だと結構厳しそうな感じだ。
 
 そろそろ林道も終盤だが、ふとカーブを曲がった先で舗装路が延びていた。確かにここはかなり荒れていた憶えがあるが、まさか県道との分岐まで舗装化しちゃってるのか?
 ・・・と思ったけど、この舗装は次のカーブを曲がるまでのほんの100m程で一安心。本当に荒れてるとこだけ直した感じなのね。
 
 そこから少し下って御岳山線が終了。ここは余程の災害とかでも無い限り、いつ来ても安定して走れる貴重な林道だな。
 
 ところ変わってここは、県道53号線沿いにある林道永井谷線の起点前。
 
 この起点の脇に、「名栗村案内図」(さすがに「村」の字は消されているが)と書かれた古い看板が立っている。
 
 この地図には、今でも湯基入林道(現:大名栗線)や、鍋コーシ林道(現:西名栗線)など、延長工事などによって他の路線名に切り替わる前の古い林道の名前の表記が残っていて、林道おたく的にはかなり素敵なアイテムなのだ。
 
 そして、ここにもうひとつ「鍛冶屋入林道」と書かれた古い林道名がある。この名前も現在では消滅しているが、これからこの道を走りに行こう。
 
 それがここ。そのまま県53を下った道沿いから分岐する林道原市場名栗線だ。先程の看板を初めて見たのはもう9年程も前になるだろうか、そのときはこの原市場名栗線と同一路線だということに気付かずに、ここからちょっと離れた地点に見つけた極短の作業路のようなところを鍛冶屋入線として埼玉版に上げていた。
 しかし、つい最近それが誤りであることにようやく気づいた。恐らく鍛冶屋入林道という名称も、この原市場名栗線が完抜けする前の路線名だったんだろう。
 で、改めてこの原市場名栗線の記事を更新しようとしたところ、以前の記事は写真も殆ど無い状態だったこともあって、それならばもう一度走っておくのもいいだろうと思いここへやってきた。
 こちら側は終点となるが、今日はもう陽も傾きかけてきたし、このままここを起点方面へ通り抜けて帰るとしよう。
 
 最初の直線区間を過ぎ、カーブに差し掛かる地点に一つの案内看板が立っている。
 
 確かに林道ですけど、言うほど凹凸や溝なんかは無いんだけどね(笑)。まあ気を付けます。
 
 そのカーブの先にあるこの桜並木。ここも以前から気にはなってるんだけど、一度も桜のシーズンに来たことが無いんだよな。満開の時期に来たらさぞ見事だろうなあ。
 
 そこを過ぎるとしばらくは鬱蒼とした区間が続く。この辺りの林道ではまあスタンダードな景色ですよね。
 
 しばらくすると片側が開け陽射しの射す区間になる。西日が眩しいぜ。
 
 道は稜線近くを延びるようになり、だいぶ周囲も開けてきた。これだけでもだいぶ爽快な景色だが、もう少し進むと、この原市場名栗線で一番視界の開ける場所に出る。
 
 山肌にそってくねくねと曲がる道を走り続けてくると、右手に遮るもののない区間が現れた。
 
 奥武蔵の山々が連なるその向こうに、あれはどっち方面なのだろう、遥か遠くまで続く市街地が見えている。
 
 ここからの景色を見るのもすいぶんと久し振りだ。標高もそれほどでもないし、手前から広々と開けている訳でも無いんだけれど、このひっそりとした舗装林道から見えるこの景色が、何か好きなんだよな。
 ちょうどこの少し上の地点で、やはりバイクを停めてこの景色を眺めている人がいた。通り過ぎる時に、何故かお互いぺこりと会釈をして、何だかわからないけどそういう気分にさせる景色だった。
 
 だいぶ陽も傾いてきた。昔は林道で迎える夕暮れを寂しく感じる時もあったんだけど、今はこのひっそりとした空間に一人でいる感覚がとても好きになった。久し振りに林道でキャンプしたいなあ。
 
 やがて終点側から入って約6.3km、林道八王寺線との分岐に起点標識の立つ地点に到着。でも、実はこの少し先にももうひとつ起点標識が立ってるんだなー。
 
 そこから800m程下った、県道350号線の末端との接続地点にも起点標識がある。こちらのほうが正式な起点なのかな?総延長約7.1km、久し振りに走った原市場名栗線、舗装林道だけど景色のいいところがあるとやっぱり楽しいよね。
 
 そんな感じで今日のツーリングは終了。中津川林道が通り抜け出来なくなってしまっているのは残念だったけど、途中までとはいえこの時期の中津川を走ることが出来て本当に良かった。今のところ完全復旧の目処は立っていないようだけど、いずれその日は必ずやってくる。また中津川を思う存分走れる日を楽しみにしておこう。