子持山周辺の林道探索へ
2017/05/04 群馬県渋川市〜沼田市・子持山周辺の林道-B
 
Aはこちら。
 
 屋形原作業道を抜けた目の前で接続するこの道。左手は下り、右手は上りとなっているようだ。ここは当然右手の道を選び、もう一度標高を上げる方向へと進んで行こう。果たしてこの先で子持山林道を見つけることは出来るのか?
 
 先程の屋形原作業道も良い道だったが、こちらはそれと比較しても格段に走り易い道となっていて、間違いなく林道規格のしっかりした道に見える。おお、これは期待できるんじゃないのか!?
 
 途中、道の真ん中に大きな岩が転がっていたが、冬が明けたばかりの林道は、だいたいどこでもこんな感じだよなあ。
 
 そこから更に進むと、一気に空の開けた明るい区間に出た。周囲は芽吹いたばかりの新緑に包まれ、春ならではの柔らかな色彩に包まれている。
 
 いやあ、最高に気持ち良いなあ。この季節ならではの、新緑に包まれた山の中を、こんな青空の下で走ることが出来るなんて本当に嬉しいぜ。しかも、それが始めて走る林道ってんだからもう最高。
 
 そんな道を気分良く走り続け、屋形原作業道との接続地点から約3.2kmも来た地点で・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
!?
 
 うわあ!?こ、これは酷い!先程国道から入った子持山林道の崩落も大概だったが、こちらはそれとは比較にならないほどの規模でごっそりと路盤を持っていかれてしまっている。奥へ続く路面には深い洗掘が続き、やはりここを伝って流れた水が一箇所に貯まった事で、この路盤を崩壊させてしまったのだろう。
 
 崩落地点の下を覗くと、崩れ落ちた土砂がはるか下まで流れていった様子が見える。自然の猛威は本当に容赦が無ぇな・・・。
 
崩落地点を越えて向こう側へ渡ってみようと歩き出すと、路肩には人ひとりがやっと通れるだけの幅しか残っていない・・・というか、ここは既に路盤ではなく、むしろもう斜面に差し掛かっていると言った方が正しい。さすがにここを超えていった猛者もいないと見えて、タイヤ一本の痕も見られなかった。
 
 その崩落を超えて振り返ると・・・うおっ!BAJAの足元、あんなにえぐれてんじゃんよ!こっ、怖えぇぇぇ〜〜〜!!
 とりあえずこの先も気になるので、このまま少し歩いて進んでみよう。BAJA君、そんなところに置き去りで悪いけど、ちょっとそこで待っててね。
 
 崩落地点の先のカーブを越えても、あの崩落の元凶となったであろう、まだ真新しい断面の深い洗掘がしばらく続いていた。もうズタボロじゃねぇかよ・・・。
 やはりこの辺りも冬には深い雪に覆われることもあって、恐らくこれも雪融け水による侵食なのだろうとは思うが、車道として作られた平場がその雪融け水の通り道になってしまい、車両の通行を不可能にさせてしまうのは何とも皮肉なことだ・・・。
 
 崩落から100m程も歩いて来た地点で、道の脇に錆付いた一本の杭が立っているのが見えた。
 
 その杭には、子持山林道終点、と書かれていた。やはりここが子持山林道だったか!しかし、この地点が終点とはどういうことだろう?杭の向きから考えても、国道側の起点から延びている子持山林道の終点がこの地点ということなのだろうか?だとしたら、俺が今走ってきたここまでの区間はいったい何なんだ?
 まあ、それも気になるが、なにより、最初の崩落とこの崩落に挟まれた区間を通行出来なかったのは本当に残念だ。いずれ復旧がなされた暁には、再びここに訪れて通り抜けることを実現したい。
 
 BAJA君、ただいまー。それじゃ引き返そうか。
 
 この子持山林道、端から端まで通り抜けたら、トータルで何kmくらいになるんだろう。気になるなー。
 
 屋形原作業道との接続地点まで戻ってきた。今度はこのままここを下って行こう。
 
 そこから下ってすぐに、左手に分岐する道が現れた。本線は直進方向に下る道だとは思うが・・・。
 
 ここから再び上っていくように見えるこの道を進んでいったほうがもう少しだけ楽しめそうじゃん?よし!こっちへ入ってみるか!
 
 道はしばらく上りが続いていく。路面も綺麗な状態を保ち、とても走り易い。
 
 路肩にはガードレールも設置されていて、思いの外しっかりと造られた道であることが伺える。もしかしたら行き止まりで終わるのかな、なんて少し思ったりもしたけど、この様子だとちゃんとどこかには抜けているだろう。
 
 杉の木立の隙間から、カーブを超えて続いていく道の先が見えている。いいね、こういうの。
 
 この道でも、木々が開ける地点からは、やはりあの山が見えている。
 
 うーん、実に美しい。まだ冠雪の残るこの時期に来ることが出来て本当に良かった。
 
 先程の分岐から3〜4kmも走っただろうか、やがて路面は舗装に切り替わった。いやあ、楽しい道だった。
 
 ・・・あれ?ここってもしかして・・・?
 
 あ!やっぱりそうだ!ここ、さっきの川田林道の出口じゃないか!ここを上がっていって屋形原作業道に入り、ぐるっと回ってここへ戻ってきたのか!なるほど、さっきは気づかなかったけど、ここから見る左手の道は、すぐに舗装が途切れていたんだな。でも、結局はここを右手に上っていって結果オーライだった気がするぞ!うひゃあ、これ楽しい!!
 (上の写真にカーソルを合わせると、進んでいったルートを表示します。)
 
 そして、この地点から右手に下る一本の道があるのだが、ここから見えているだけでも、何だか凄そうな景色が広がっているぞ。どれどれ、ちょっと入ってみるか。
 
 うおおおおおーっ!な、何という開放感だ!凄いなんてもんじゃないぞ!畑が作られた開けた斜面からは、眼下に広がる、渋川市から昭和村にかけての市街地が一面に広がっている。
 
 あまりに広々とした眺めだったので、例によってちょっとだけパノラマにしてみた(↑クリックすると別ウインドウで拡大写真を開きます)。
 
 子持山林道の通り抜けは叶わなかったが、まさかここに来てこれだけの絶景が見られるとは思わなかったぞ!本当に言葉を失うほどの素晴らしい眺めだ。
 
 道の脇には、「沼田木材部分林」と書かれた古い杭が立っていた。
 
 その裏側には、この部分林の期間が書かれていたが、その日付けは、「自・昭和参拾八年 至・昭和八拾九年」となっていた。昭和89年とは、平成で言えば26年にあたる。昭和38年から続いたこの部分林の有効期間が終わったのは、僅か3年前のことなのか・・・。
 
 それはさておき、こんなに素晴らしい眺めのところをやっと見つけたんだ、ここでお昼にしない手は無い!そろそろ昼飯にしたいと、ずっとめぼしい場所を探しながら走ってきたのだが、これ以上望むべくも無い場所を見つけられて本当にラッキーだ!
 それにしても、ここにちょうど腰掛けているあいだ、常に強い風が吹き抜けていて、このあとコーヒーも飲もうと再びお湯を沸かしていたのだが、待っているあいだにバネットにセットしておいたコーヒー豆を強風でぶちまけてしまい、食後のコーヒーはお預けとなってしまった(笑)。
 
 それでも、あまりの景色の良さに、こんな感じで地べたに寝そべって写真を撮ったり、すいぶんとここでゆっくりとした時間を過ごした。
 
 いやあ、実に楽しいランチタイムだった。いずれこのエリアを再訪したときには、また立ち寄りたい場所だ。
 
 それじゃあ再び川田林道を通って麓に抜けるとしよう。
 
 ・・・って、今更ながら思ったんだけど、折角ならいま来た道を引き返して、子持山林道の直進方向に延びる道を下って行けば良かったなー。ムムム(笑)。
 
 川田林道の起点まで戻ってきた。子持山林道も途中で引き返さざるを得なかったし、ここまでトータルで走れたダートの距離はそれほど長かったわけでもなかったけど、何だか妙に満足感を感じているぞ。やはり、どこに出るか分からない、知らない林道を当ても無く走っているのって本当に楽しいな。
 
 さて、先程当てずっぽうに上って行った舗装路を戻って行くと、往きには気づかなかった杭が立っているのが見えた。どれどれ、何て書いてあるかちょっと見てみるか・・・。
 
は!?ここも子持山林道なのかよ!?
 
 しかも、ここも起点とかいったいどういうことだ!?んで、さっき見た終点は、どっちに対しての終点なんだ??
 ・・・って、そうか、つまり最初に入った国道側が渋川市側の起点で、こちら側は沼田市側の起点、そして先程見た終点は、その渋川と沼田の境界、ということだったのかも?まあ、いまは正確なことは分からないけど、詳しい方がいらっしゃったら是非ご教示ください。
 
 というわけで、本日の子持山周辺の林道探索はこれにておしまい。子持山林道が両端の崩落で通り抜けが出来なかったのは残念だったけど、それはまたいずれこのエリアを訪れる楽しみが出来た、と前向きに捉えることも出来る(笑)。今回は子持山の東側エリアのみだったけど、次に来るときは子持山の周りを隈なくぐるっと走ってみるのも楽しそうだ。先ずは子持山林道の復旧を心待ちにするとしよう。