Bはこちら。
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登山口を出発してから5時間強を経て、蛇骨岳に到着した我ら一行。ここから先の道は、樹林帯の中を延びている。いよいよ今回のコースの最終区間に突入する。
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出発の前にもう一度、蛇骨岳からの景色を見てみよう。カルデラに囲われた森の続くこの光景、この一角だけ全く違う世界が切り取られたかのようで、さっきまであの中を歩いていたということを忘れてしまいそうなほど、本当に美しい景色だ。
それはそうと、ここでこの写真の中央やや右寄りの、木々が途切れた草原の地点に、あるものを見つけた。
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若草色の草原の中に、ぽっかりと丸い孔が開いている。もしかしてあれって、噴石のクレーターなのか?そうだとすると、たまたまこの孔が目に入っただけで、木々に覆われている斜面の中にも、こういうクレーターが無数に開いているのかも・・・?
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それではいよいよ樹林帯に突入だ。この、周囲を木々に囲まれた空間に足を踏み入れた瞬間、「ああ、そうだ!これだよ!これが俺たちのフィールドだ!」と思った。鬱蒼とはしているが、周囲を木々に囲まれているだけで、何だか物凄く安心した(笑)!
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ただ、少しすると道が森の外に抜けて、斜面に沿って延びるところが現れた。
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足元は相変わらず崖っ淵となっていて、全く油断できない道が続いているうえに、またしても周囲の霧が濃くなって来た。
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少し進めば、道は再び森の中に入るのだが、ここからしばらくは森を出たり入ったりということを何度か繰り返す区間となった。
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霧の流れが早く、油断していると周囲が真っ白になっていることもあるが、こういう景色のほうが、なまじ周囲を見渡せるときよりも怖いかもしれない・・・。
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浅間山の山頂も、再び雲に覆われてしまった。このコースを抜け切る前に、もう一度その姿を見せてくれると良いが・・・。
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樹林帯の中は、基本的には鬱蒼とした景色が続いていたが、ここは立ち枯れた木が印象的で、思わずシャッターを切った。
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外輪山を振り返る。改めてこうやって遠目に見ると、本当に凄いところを歩いて来たんだなあ、と思う。
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そして、先程まであれだけ周囲を覆っていた霧が綺麗に晴れてきた!おお!鋭利に聳える前掛山が良く見える!
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足元には、巨大な岩が剥き出しになっている。ここも変わらずカルデラの内側に面した道なので、うっかりつまづきでもしようものなら、麓まで真っ逆さまは免れないぞ!
この先で、崖っ淵に続く道と、森の中に入る道の二股に分かれる場所があった。結果としてほんの短い区間ではあったのだが、崖っ淵を進むまあもさんをよそに、すっかりビビリまくっていたタマチャリンさんとナノレカワは、迷わず森の中に進む道を選択!
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すると、再び崖っ淵の道と合流する手前で、何とニホンカモシカに遭遇した。
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カモシカまではかなりの至近距離で、カモシカを見ているこちらに、向こうも気づいてはいるのだが、全く臆することなくのんびりとその場に佇んでいる。
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一度はゆっくりとその場を移動したカモシカだったが、少し歩くと再び立ち止まったので、動画にも撮ってみた。向こうもじっとこちらを見ているのだが、警戒している様子も無く、まるでこちらが観察されているかのようだ・・・。
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そうこうしているうちに、タマチャリンさんは先へと進んでしまっていたが、俺はカモシカがあまりに可愛すぎて、しばらくこの場を動けなくなってしまった。だって、こんな至近距離で長時間カモシカを見たの、初めてだったから・・・(笑)。
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カモシカに別れを告げ、再び森を出ると、振り返って見たJバンド方面も次第に霧が晴れてきた。いま辿ってきた稜線をまるっと見渡せるこの景色、何てダイナミックなんだ!
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現在時刻、15:27。標高2,404m、黒斑山に到着。ここに至って、遂に浅間山山頂の霧が晴れてきた。そして、ここからの景色が実に凄かった!
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(↑写真をクリックすると別ウインドウで拡大します。)
左から外輪山〜浅間山〜前掛山のパノラマを撮ってみた。ここからの雄大な眺めが少しでも伝わるだろうか。最後の最後に来て、まだこれだけの素晴らしい景色を見ることが出来るなんて、本当に面白過ぎるくらい面白いコースだ!
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動画にも撮ってみたけど・・・カメラワーク慌しくてごめんね(笑)。
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これは緊急放送用のスピーカーで、噴火などが起きた際に、ここから緊急放送を流すのだそうだ。あ、ちゃんと「放送」が流れるのね。俺、てっきりこれに口を付けて「逃げてーっ!!」って大声で叫ぶのかと思ったよ(誰が?)。
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・・・っていうか、その先端が思いっきりひしゃげてるんですけど。これってやっぱり、噴石にやられたんだよなあ?
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雲が浅間山の上に差し掛かり、山肌を影で覆う。これはこれでなかなかに雰囲気のある景色だ。
登山口から歩き始めてここまで、変化に富んだ景色が次々と現れ、本当に全く見飽きることのない景色の連続だった。
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現在時刻、15:44。湯の平方面との分岐に到着!5時間前に通過した分岐に、遂に戻って来たぞ!
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今回、本当に下調べもせずにホイホイ付いて来たので、あの草すべりを下って行くと知らされたときは本当に度肝を抜かれたが、これ程までに素晴らしい景色が待っているとは予想もつかなかった。ここ、いずれまた歩きたいなあ。
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現在時刻、15:51。程なくしてトーミの頭に到着。
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ここまで戻ると、だいぶ佐久市の市街地方面が見渡せるようになって来た。既に懐かしささえ感じる景色だ(笑)。
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ここから登山口へと向けて下り、いよいよ浅間山から離れていく。また来るからな!
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トーミの頭から程なく、車坂峠への表コースと中コースの分岐に到着。ここからは、往きに通った表コースではなく、中コースを下って行く。
先ほどの草すべりの分岐までの周回コースを辿り切ったことで、すっかり「帰って来た」感を味わってしまったが、実はここから登山口まで、まだあと1時間程も掛かると気づいてちょっと愕然とした。そりゃそうだ、往きにだってそれなりの時間を掛けてここまで登って来たんだから・・・。
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距離的には、表コースよりもこちらの中コースのほうが300m程短いのだが、それでも車坂峠までは2kmの道程がある。そろそろ時間も押して来ているので、ここからはトレラン状態で下っていくことにした。
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道が深く抉れて、周囲よりもだいぶ低いところを通っている。距離が短い分、だいぶスパルタンなコースだな・・・。
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これ、現地を歩いているときは、踏み痕に沿って水流か何かで道が削られたのかな、とか思ったんだけど、もしかしたら周囲の植生を保護する為に、あえて道を掘り下げた、とかなのかなあ?とにかく、剥き出しの土に足を取られないように気を付けて下って行こう。
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やがて、視界の開けた場所に出ると、とうとう車坂峠が視界に飛び込んできた!
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おおっ!またしても湯の丸高峰林道の姿が!いよいよ戻って来たぞ!!
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なんて思ってたら、ダメ押しのようにまるで役に立たない階段地獄が現れた!ここは当然階段を避けて下りますよ(笑)。
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その階段区間を下りきって、いよいよ道の斜度も無くなった。いよいよ本当にこのコースもラストだ。道の脇に咲く花も、無事に戻ってきた我々を祝福してくれているようだ。見てよ、このまあもさんの浮かれた姿を(笑)。
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アザミが綺麗な紫色の花を咲かせていた。ずっと油断のならない道を歩き続けてきた後で、何だかとても癒された・・・。
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白い幹が林立する穏やかな景色に囲まれて、残り僅かなコースを惜しむように歩いて行く。すると・・・。
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現在時刻、16:38。登山口を出発してからきっかり7時間。遂に浅間外輪山周回コースを辿り切ったぞ!
実際に歩くまで、こんなに絶景続きのコースだとは思いもしなかったけど、本当にしんどくて、本当に楽し過ぎる、本当に素晴らしいコースだった!!ここはまた是非訪れたいと強く思ったコースだった。いずれ浅間山の警戒レベルが下がったら必ず再訪しよう!
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到着時には満車だった峠の駐車場も、我々が戻ってきたときにはすっかり空になっていた。登山口前のレストハウスで小休憩を撮り、駐車ぅペースまで戻ってきた。BAJA君、ただいまー。
ここで帰り支度をして解散、となる前に、せっかく車坂峠に来たことだし、最後に2人を連れて行きたいところがあるのだ。というわけで、ちょっとだけ寄り道をしよう。
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そう、車坂峠から分岐する、先程の登山道からもその姿が見えていた湯の丸高峰林道だ!
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路面もフラットとはいえ、4輪のタマチャリンさんもいるので、峠からのほんの1km程だけ進んで来たが、この区間はアサマ2000パークスキー場の中を通過しているため、開けた斜面の中でガードレールも無く、実に広々とした開放感のある景色が広がっている。折角車坂峠に来たので、せめてここからの景色だけでも2人に見せたかったのだ。
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この湯の丸高峰林道、総延長も4km程とそれほど長いわけでもないが、終始フラットダートの高原の雰囲気溢れる素晴らしい林道だ。今日はこれで引き返すけど、いずれまた訪れたい林道だ。
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空は次第に夕暮れの色を帯び始めた。この空気感が、疲れた身体に染み入る・・・。
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と言う訳で、林道ナノレカワ線らしく、本日のレポも最後は林道からお別れです。初めて訪れた浅間外輪山は、想像だにしなかった絶景の連続で、草すべりの美しさ、賽の河原の荒涼さ、Jバンドの恐ろしさ、そしてカルデラの稜線の異界感と、そのどれもが強く印象に残る素晴らしいコースだった。今度は季節を変えて訪れるのも楽しそうだな、などと思いつつ、いずれ浅間山の警戒レベルが落ち着いた頃にまた是非再訪したいと思う。
今回誘ってくれたタマチャリンさん、そして同行してくれたまあもさん、ありがとうございました!また絶対来ましょう!
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