林道を走ってオオカミに会いに行こう
2018/06/03 埼玉県飯能市〜秩父市・林道広河原逆川線〜林道御岳山線-@
 
 先日、ウェブで埼玉県内のオオカミ信仰の神社を調べていると、ある一社のオオカミ像が目に留まった。そのあまりの美しさにもう居ても立ってもいられず、時期的にももういつ梅雨入りしてもおかしくない頃合いだったこともあり、その週末に早速会いに出かけることにした。
 その神社は林道御岳山線のすぐ近くにあるので、御岳山線を走りがてら行ってみようと思い、いつものように国道299号〜国道140号経由で直接御岳山線に向かうつもりで出発したものの、そういえば久しぶりにあの林道が開放されたんだっけ、と思い出だして途中で急遽コース変更。
 
 そうしてやって来たのは、飯能市の林道広河原逆川線
 
 ここは去年、冬季閉鎖明けに僅かな期間だけ開放されていたのだが、解放直後に起きた土砂崩れによってまたすぐに閉鎖されてしまい、結局去年は一度も走れずじまいだった。折角またこうして走れるようになったんだ、今日はここから有間峠を越えて秩父に入ろう。
 
 そうそう、オオカミといえば、嘗てニホンオオカミの生き残りではないかと話題になった「秩父野犬」が撮影されたのが、この広河原逆川線の飯能側区間だったので、あわよくば・・・なんて思ったんだけど、そうそうそんなことも起こるはずが無く、野犬の姿など一切見ることなくこの道を通り抜けたことを先に報告しておきます(笑)。
 
 早速走り出すと、道の周囲は力強い緑に覆い尽くされ、舗装路とはいえ林道を走る喜びをこれでもかと感じさせてくれる。
 
 ここ、写真では分かり辛いかもしれないけど、舗装の継ぎ目から雑草が生えて来ているのが何とも可愛らしい。こういうの好きだぜ(笑)。
 ここで写真を撮っていると、後から来た1台の自転車乗りが峠に向けて追い越していった。頑張ってなー。
 
 初夏の強い日差しが路上に落とす木洩れ日がとても美しい。目に留まる景色があるとすぐ停車する癖があるので遅々として進まないのだぜ(笑)。
 
 峠に程近い場所まで来ると、山肌に岩の露出した印象的な景色が現れる。
 
 深い谷の上を延びる森のトンネルを抜けて行く。今日は1日天気も持つみたいだし、これだけでもう最高の気分だ。
 
 そうして緑の中を上り続け、久々の有間峠に到着。ここに来るのってもう何年振りだろう。
 
 ここから見る名栗湖も本当に久しぶりだ。青空の下で空気に霞む、谷合に湛えられた湖面が素晴らしく美しいな。
 
 さて、休憩もそこそこに秩父側に下って行こうか。今日はここから先を走るのをめちゃめちゃ楽しみにしてきたのだ。
 
 あれ?この辺りって以前はもっと視界が広かったような・・・?どうも斜面に生える木が成長した所為で、以前に比べて見晴らしがいまひとつになってしまっているようだ。ちなみに、以前同じ辺りで撮ったと思われる写真がこれなのだが、これってもう5年も前のことだって気づいてちょっとびっくり。そりゃ木も大きくなるわ・・・。
 
 BAJAを停めて路肩に寄って、ようやくこれだけの景色が見える。遠くの山なみの中に送電線が伸びている景色って凄く好きなんだよなあ。
 
 峠付近で思いの他景色が開けた場所が無くなっていたのでさっさと下って行こう。この先にもまだ見たい景色はある。
 
 振り返れば、周囲を山々にぎゅっと囲まれている。こういう山深い景色もまた実に良い。そして、ここを過ぎれば一番楽しみにしてきた場所はもうすぐだ。それは・・・。
 
 ここ!谷合に架かる、緩いカーブを描くこの橋!ここからの景色がとても印象的で大好きなのだ!以前来た時のレポで、この橋のことを「広河原2号橋」って書いているんだけど、今回改めてこの周囲を探しても、銘板のようなものは特に見つけられなかった。俺、何を根拠にその名前を出してたんだろう(笑)?
 
 なんでもこの橋は、ここで起きた大規模な崩落を復旧させるために架けられたのだとか。確かに言われてみれば、突然こんな場所に橋が架かっていることもすんなりと納得が行く。まあ、そのおかげでこの景色が生まれたわけだから結果オーライだな(笑)。
 
 広河原逆川線ももうすぐ終盤。どこに目を遣っても鮮やかな緑が覆い尽くす。こんな景色の中を走っていると、それだけでテンションが上がるよ。
 
 総延長約21.6km、久々に広河原逆川線を全線に渡って走り抜けた。最近はなかなか走れる機会が無かったけど、やっぱり良い林道だね。
 
 あ、この標識、いつのまにか振り仮名が付けられてる。確かに、知らずに「ぎゃくがわ」とか読んでる人いそうだもんなあ(いるか?)。
 
 広河原逆川線から道なりに県道73号線を下ってくると、先週辿ったばかりの天目山林道を通過する。また遊びに来るよ!
 で、今日は出発前にガソリンスタンドに寄らずに、タンクの残りのガソリンで行けるだろうと思ってそのまま有間峠にチャレンジしたけど、さすがにそろそろ入れないとヤバそうなので一旦秩父市街地方面に向かってスタンドに立ち寄った。これで安心だ(笑)。
 
 そこから一気に端折ったけど、続いての目的地、林道御岳山線に到着。今日はこの国道側から県道側に抜けて行く。
 
 ここでも周囲は鮮明力溢れる鮮やかな緑が覆い尽くしている。広河原逆川線も良かったけど、やっぱりダート林道で見るこの景色は最高だよ。
 
 道の真っ直ぐ前には、真っ青な空が広がっている。周囲の杉林の影が濃すぎてむせ返りそうだ。
 
 それにしても今日はあっちぃーなあ。最近、日々の気温の差がやたらと激しいけど、この時期っていつもこんなんだったっけか?まあ、曇って肌寒いよりかは全然いいけどね。
 
 さて、しばらく上ってくると、この鉄塔が現れる。
 
 この場所からは、滝沢ダムの姿を見ることが出来る。このことに気づいた時は驚いたけど、それからはこの御岳山線に来る度にここに立ち寄るようになった。
 
 ぬ、なんだここは。路面は綺麗に均され、側溝まで整備してある。舗装する気マンマンではないか。よく憶えてないけど、この付近は荒れてたのかな?まあ、国道側の区間で舗装化の準備と思わしき場所はここだけだったのでまだ安心だけど。
 
 林道御岳山2号線との分岐地点まで来ると、トンネルの手前に1台の4駆が停まっていた。もしかしてこの2号線の先に進みたかったのかな?
 
 そのトンネルの入り口には、こんな看板が立てられていた。これが本当かどうかは怪しいけど、さすがにここまで厳重に閉鎖してあるところに入ろうとは思わないけどさあ・・・。
 
 2号線との分岐を過ぎると、再び路肩に視界の開ける地点がある。
 
 ここでBAJAを停めて遠くを眺めていると、谷合に巨大な構造物が見えた。なんだあれ?
 
 んんん?あれ、ダムか?
 あ、もしかしてあれって二瀬ダムか!うおおマジか、御岳山線からは二瀬ダムも見ることが出来たのか!こんなところでの俺的新発見にちょっとテンション上った(笑)!
 
 稜線上の登山道との交差地点を過ぎて、展望区間に入ってきた。
 
 今日は天気も良いし、この先のビュースポットからも格段に爽快な景色が楽しめそうだ。
 
 ほーら、どうだこの眺め!御岳山線といえばやっぱりここだよ!遠く美の山方面まで続く淡いグラデーションが最高に美しいではないですかあ!
 
 谷合には、国道140号に沿って広がる町並もこんなにはっきりと見えている。本当に、今日は梅雨入り前の良い日に来れたなあ。もう最高だぜ。
 
Aへ続く。