小鹿野町から秩父市、未見のお犬さまに会いに行く
2020/02/23-@ 埼玉県小鹿野町・両神御嶽神社里宮〜秩父市・林道粟野山線
 
 前回は、秩父市で去年の台風の被害を受けていなそうな林道を探して少しだけ走ってきたわけだけど、それでも結果として台風の威力の大きさを思い知ることとなってしまった。
 今年は暖冬ということもあって、天気さえ良ければ林道へ行きたいなあ、という気分にはなるものの、時期的にメジャーなロングダートなどは冬季閉鎖だったりして、じゃあ近場の林道へ行くか?となっても、どこもあんな被害だらけじゃあストレスばかりになってしまいそう・・・。
 そうだ、こんなときはお犬さまに会いに行こう!BAJAで行ける場所にも、まだ未見のお犬さまがいくつかいるんだ、今日はそれを目的に出かけてみよう。
 
 本日最初の目的地となる神社へ向かうために、県道279号線を進んで行く。途中、目の前に広がる空と雲があまりにも素敵に見えて、思わず停車して撮影した。
 
 そうして林道浦島線の起点までやって来た。最初の目的の神社は、この浦島線を終点まで進んだところにある。
 
 ところで、浦島線と言えば起点脇にある小屋の中に、以前はクマの山火事注意の看板があったのだが、久しぶりに来て見たら無くなっていた。前回来た2年前にはまだあったのだが、残念・・・。
 
 それはさておき、神社へ向かって進んで行こう。この浦島線、全線舗装林道で、序盤は民家の立ち並ぶ集落の中を抜けて行く。
 
 浦島公会堂の脇を抜けていこうとしたとき・・・。
 
 おっと、こんなところにまといリス!県内ではあまり見る機会のない「エッヘン」タイプだ。
 
 しばらく進むと民家も途切れ、いかにも林道らしい雰囲気になってくるが、それに連れて、こんな感じで路肩の崩れている地点が出てくるようになった。とはいえ、車両の通行の妨げになるようなものではないが。
 
 なんて思いながら進んでくると、ここは林道浦島支線との分岐地点だが、ここでかなり規模の大きい崩落があった。
 
 ここでもギリギリ車両の通行は可能なのだが、やはりここでも、各地に多大な被害をもたらした台風19号の影響を免れることは出来なかったか。
 
 起点から2kmちょっとを上り、浦島線の終点に到着。この先に目的の神社があるらしい。
 ただ、これは以前も思ったことだが、ぱっと見ではこの先に神社があるとはまるで分からず、どう見ても普通に民家の入り口にしか見えない。この先に神社がある、という事実を知った上でも、ここを進むことにちょっと躊躇いを感じてしまう(笑)。
 
 まあ、手前にこんなバリケードを利用した看板もあるので、躊躇する必要は無いのだが。そんなことを思いながら写真を撮っていると、上から「神社ですか?」と声が聞こえてきた。見上げると、宮司さんと思わしき方が立っていて、オオカミの狛犬が見たくて来たことを告げると、その先にブルーシートがあるからそれを避けて入ってください、とのことだった。
 
 ブルーシート?と思って進んでくると、なるほど、鳥居をブルーシートで塞いでいた。なんでもこれは、鹿が境内の植物を食い荒らすことを防ぐためのものなのだそうだ。
 
 さっそく中へと入らせてもらう。これが今日最初の目的地、両神御嶽神社の里宮だ。
 先程の宮司さんもここまで来ていたので改めて挨拶をする。どこからですかと訪ねられたので、川越からということを伝えると、わざわざ遠くからご苦労様ですと言われたが、こちらも好きで来ているのでご苦労なことは何も無いのです(笑)。
 
 それでは早速お犬さまを見ていこう。拝殿向かって右側にいるのが阿形だ。全体的に素朴な雰囲気の漂う造形がとても好ましい。
 
 斜め前から。姿かたちははいかにも日本のイヌ科の動物といった印象のフォルムをしている。他の神社のお犬さまの中には、たまに洋犬と見まごうようなものもあるが、こちらのお犬さまの造形は和を感じてとても味わい深い。
 
 顔つきは、そういった日本のイヌ科の特徴も表現しつつ、生物的なリアルさよりも眷属としての威厳に重きを置いたような凛々しい造形がなされている。
 
 そして、口元をよく見ると、いまではだいぶ擦れてしまっているが、かつては口の中が紅く塗られていたことがうかがえる。そして、僅かに開いた口の中にも、しっかりと細やかな歯の造形がなされている。
 
 そして、拝殿向かって左側に位置するのが吽形。こちらも素朴な造形が印象的だ。
 
 左側面から。改めて見ると、耳が意外と大きく造形されていることに驚く。
 
 口を閉じているぶん、阿形よりも穏やかな印象を受けるが、口元から覗く牙がオオカミ、そして眷属としての迫力を醸し出し、災厄への睨みを効かせているようだ。
 
 阿形、吽形共に足元の爪の造形なども細やかに造り込まれている。素朴な造形の中にも、石工の拘りがしっかりと感じられる造形だ。
 
 宮司さんに、これらはいつ頃造られたものなのかを尋ねると、昭和に入ってからということだった。台座を見ると、確かに昭和三十七年と記されていた。思ったよりも新しいものだったが、「らしさ」も感じさせ、それでいて他のお犬さまからの影響も感じさせない造形は、やはりこれを彫った石工の拘りどころだったのではないかと思う。
 
 お犬様の写真を撮りながら宮司さんと話していると、「開けましょうか?」と、拝殿の中も見せていただけた。これはそのときに見せていただいた、両神御嶽神社本社のお犬様の写真。撮ってもいいですかと尋ねると、いいですよと快諾してくれたのだが、「インターネットに載せたりするの?」と、ちょっとネットに上げることを警戒しているようだった。駄目なら載せませんと言うと、必ずしも駄目なわけではなくて、何でも、後から文句やら悪口のようなことを書き込む人がいるらしい。例えば、先程鳥居に渡してあったブルーシートについても、「あんなんじゃしょうがない」とか、そういったことを書かれたりすることもあるのだそうだ。わざわざ自分から見せてもらいに来ておいて文句や愚痴を書き散らすとか、つまらない人ってのはどこにでもいるもんだな。
 まあ、そんな話しも聞きつつ、宮司さんに非常に良くしていただいたお礼を述べて、この両神御嶽神社を後にした。ちなみに、両神御嶽神社の本社には登山道を片道3時間程登って行かなくては辿り着けないようで、そこは改めてトライするとしよう。花粉が収まった頃かなー(笑)。
 
 神社を後にして、ついでだから林道浦山支線にも立ち寄って行こう。入り口には特にバリケードなども無く開放されているということは、ここも問題なく走ることが出来るということかな?
 
 ・・・と思ったら、起点から僅か100m程でこの有様だった。確かこの支線沿いには民家なども無く、この先で接続する林道日蔭入線に抜けるだけなので、恐らく復旧は相当後回しになってしまうのではないかと思う・・・。
 
 浦山線を戻り、次の目的地へと向かう途中でたまたま県道37号線を通ったのだが、ここを通るならついでに立ち寄って行こうと思い、林道粟野山線にやって来た。ただ、ここも先の様子は一切分からず、最悪ダートの入り口で通行止めになっているかもなあ、なんて思って進んでみると・・・。
 
 おおっ!通行止めにはなっていない!やったぜ!
 
 それどころか、ダートに切り替わる地点に停めてあったローラーで均したばかりなのか、路面は超絶フラットな状態となっていた。これは素晴らしい!
 
 この粟野山線にも何度か走りに来ているが、ここまで整備された路面状態を走るのは初めてだ。この先の終点の手前にはみかんの農園があるので、そこへの行き来の為に整備されたのかもしれない。
 そんな道をウキウキ気分で走っていると途中、斜面で伐採だかの作業をしていて、もしかしたら止められるかな、と思いながらゆっくり走っていると、明らかにこちらに気づいてはいるようだったが特にこちらを気にする様子でもなかったのでそのまま進ませていただいた。
 
 そして、粟野山線と言えばここ!起点から約2km地点、いつものビュースポットに到着!天気も申し分なし、今日も最高の眺めだぜ!
 
 初めてここからの晴天の景色を見たとき、あの稜線の向こうにはもうずっと山しか無いんじゃないかと、そんな印象を受けた景色だが、その景色は全く変わることなく広がっている。素晴らしい爽快感だ。
 
 ふと、麓の方からパンパン!と花火の撃ちあがる音が聞こえてきて、音の方に目を遣ると、ちょうどその音の元であろう煙が流れていくのが見えた。今日は何か催しでもあったのかな?
 
 とりあえず今日はこの景色を見ることが出来て満足したので、これ以上先へは進まずに引き返して、次の目的地へと向かうことにした。次は城峯神社だ。
 
 
Aへ続く。