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国道406号を越えて、次の目的地への入り口となる地点までやって来た(この写真は帰り際に撮ったので、これからの進行方向は写真左上に上っていく道となる)。実は、その目的の道が林道なのかどうか、現時点では分かってはいないのだが、この先を進んでいけば未舗装路があるらしい、くらいのふわっとした情報だけでやって来た。ただ、それも結構前の情報っぽいので、果たして今もダートは残っているのか、そもそも通行出来るのか、などいろいろ不安要素はあるが、まあとにかく行ってみよう。
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入り口からしばらくは舗装路となるが、2.2kmほど進んだところで路面が土の未舗装路となった。ただ、この辺りは良く締まった、舗装路と見まごうばかりの路面情況で、いますぐにでも舗装されてしまうのではないか、そんな雰囲気すら感じる。もしかして未舗装区間の残る市道を徐々に舗装化を進めているような情況なのか?実際、この先で一度アスファルトの路面に戻ったし。
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ただ、4kmほども進んできたところで、路面情況も周囲の雰囲気も、いかにも林道といった雰囲気に変わってきた。
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道の脇には綺麗な川が流れている。そういえば、先ほどまでの林道では、飯に出来そうな場所が見つけられなかったので成り行きでここまで走ってきてしまったが、いい加減腹も減ってきたぞ。どこかで川に降りられそうな場所はないか・・・。
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お、ここから降りられそうだぞ!荷物持ってちょっと降りてみるか。
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景色も綺麗だし、五月蝿い虫も飛んでないし、これはいい場所を見つけたかもしれない!
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というわけで、今日の昼飯はここに決定!ラーメン食べた後は、沢の水をシャツに浴びて涼んだり、沢の音に耳を澄ませながら周囲の景色を眺めたりして過ごした。
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うーん、やっぱり夏っていいなあ。いつもだったら飯を済ませたらさっと片付けて進んでしまうんだけど、こんな景色の中だといつまででもここにいられるような気がして、だいぶのんびりと過ごしてしまった。
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さあ、そろそろ先へ進もう。先ほどの橋を越えてから、周囲の雰囲気もだいぶ林道らしさが増したように感じる。
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ところで、ここへ至るまでに特に道の素性を示す標識の類も見られなかったが、この道は一体なんなんだろう?
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それはともかく、かなり雰囲気も良くなって来たし、気持ちのテンションもじわじわと上がってきているのを感じている。
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なんて思いながら走っていると突然、道の脇に林道の標識が立っていた。
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林道三ッ丸大平線だと!?ここまで何の情報もなく走ってきたので、ここまでの未舗装路を経てからの、ここから林道が始まることに驚いたが、そうなるとやはりここまでの区間は市道とかになるのかな?まあ、道の扱いは変わったとしても、ここまでの区間もだいぶ雰囲気は良かったので、その辺はあまり気にせずとも良いかと(笑)。
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起点標識を過ぎると、まずは古びた橋が出迎えてくれた。
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欄干によると、この橋は「いそむらはし」というのかな?竣工は昭和25年と読めるが、そうなるとここもかなり古くからある道のようだ。
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ってか、ここまでもそれなりに良い雰囲気の道だったけど、林道区間に入ってから周囲の景色も格段に良くなったぞ!もうね、この時点でナノレカワ大興奮!写真を撮りながら「最高!最高!」とかつぶやいてた(笑)。
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路面はフラットで走り易く、それでいて過度に造りこまれた感じもなく周囲の景色は自然の良さを色濃く漂わせている。
ちなみにここを流れる川は相間川というそうだ。
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緑に囲まれた荒々しい法面を回り込むように延びていく道も、その先にどんな景色が待っているのかを想像しながら走るのがとても楽しい。
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広葉樹林から降り注ぐ木漏れ日があまりにも美しく、少し進んではまた写真を撮るということを何度も繰り返しながら少しずつ進んで行く。
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周囲の景色にうっとりしながら走っていると、今度はこんな巨大な切通しが現れる。
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ちょっと良すぎないか、三ツ丸大平線!どんな道なのか全く知らないまま走ってきたけど、ここまで極上の景色を味わえる道だとはこれっぽっちも想像していなかった。
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あくまでも個人的な感想として誤解を恐れずに言うけど、要所要所で見せる景色が、あの中津川林道を彷彿とさせるんだよ。中津川は去年の台風被害で今年中の復旧は絶望的らしいけど、まさかここでそれに匹敵するような景色を見られるとは!
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更に進むと、道の脇を流れる沢と道の高低差が詰まってくる区間に出た。
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うおお・・・なんだこの景色の美しさは!もう言葉も出ないよ、素晴らしすぎる!ここまで興奮しながら走ることって本当に久しぶりな気がする。
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そもそもの景色の素晴らしさももちろんだが、夏の強い日差しが落とす木漏れ日が、その美しさを更に際立たせているのは間違いないと思う。めちゃくちゃ暑くはあるんだけど、それでもこんな良い天気の日にここを訪れることが出来て本当に良かった!
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巨石の脇をすり抜けていく道。楽しい、楽しすぎる・・・!
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その先で小さな橋を渡ると、道は左に逸れていくように見えるが、その脇に少し広くなったスペースがあり・・・。
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そこに三ッ丸大平線の終点標識が立っていた。ここが林道の終点の扱いのようだ。起点標識からここまでの距離を見ると・・・僅か2.2km。え!?たったそれしか走ってなかったの!?まあ、起点標識前から未舗装路は続いていて、トータルでの未舗装区間は5kmほどはあったけど、あまりの景色の美しさに歓喜しながた走っていたため、実際の距離以上に、いい意味で道の長さを感じてしまっていたようだ。
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そして、手前の橋を渡ってからほんの僅かコンクリート舗装されている道は、その舗装が途切れる地点でバリケードによって封鎖され、車両はこれ以上進めなくなってるが、道自体はまだこの先にも続いているようだ。ちょっと歩いて進んでみようか。BAJA君、ちょっとここで待っててね。
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バリケードを越えて歩き出すと、路面は僅かに轍を残し、雑草に覆われている。まあ、車両の通行がなければそうなるよね。
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道は変わらず沢に沿って延びている。そんな雑草に覆われた区間を過ぎて日影に入ると・・・。
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意外にも、かなりしっかりと施工がなされた区間が現れた。ま、まだこんな区間を隠し持っていやがったか!
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ただ、さすがに閉鎖された道というだけあって、その路上には大雨などによって流されてきたであろう土砂や倒木が散乱したままとなっている。きっと管理者も、もうこの道を復旧させるつもりはないのだろう。
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その荒れた区間を過ぎると、道は穏やかな表情を見せるようになる。この辺りなんてまだまだ普通に機能しそうじゃないか・・・。
それはそうと、このままこの道をどこまでも進んでも結局は戻らなければならないし、正直この暑さの中徒歩でこれ以上進むのもキツイので、あのカーブの先を見たら引き返そう、と決めてそこまで歩くことにした。
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よし、ここまで!この先もまだまだ雰囲気の良い道は続いていそうだけど、BAJAで進んでくることが出来ない以上、この先はもう諦めよう。
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そこから引き返す途中、ふと足元に何物かの骨、恐らく頭骨を見つけた。邪魔して悪かったね、静かに眠れよ・・・。
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それにしても、これだけの道を復旧せずに封鎖してしまうのは勿体無いなあ。出来ればこうなる前にこの先も走ってみたかったよ。
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この林道、夏の日差しの中も素晴らしかったけど、もしかしたら紅葉の時期に訪れたらまた違った良さを見せてくれるかもしれない、なんてふと思った。
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林道の起点まで戻って来た。予想外の素敵な景色を見せてもらったよ、ありがとう、三ッ丸大平線!
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まだここからも少し未舗装区間は残っているので、楽しみながら戻っていこう。
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県道33号線まで戻り、あとは下道でのんびり帰ろうと走っていると、ふと遠くの山肌にそって延びる送電鉄塔の姿が見えた。
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夏空の下、山なみに連なり越えていく越えていく送電鉄塔。ホンット最高だぜ!
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今日は思いがけず素晴らしい林道に出会えて大満足だったよ!
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それではまたお会いしましょう!次回はみやさんと行く長野県岡谷市の林道郡だ!
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