11年ぶりの宮城の林道へ
2021/08/04-A 宮城県加美町・青野林道―林道青野〜岳山線
 
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 林道葡萄沢線の終点から東へ10kmほど移動し、次の目的地、青野林道へとやってきた。この青野林道、前回宮城に来た時には、反対側から走ってきて途中で分岐する林道へ入ったので、ここから5kmほどの区間は今回初めて走ることとなる。
 ちなみに、前回ここを走ったときは「林道芦滑沢線」という名前で記録していたのだが、最新のツーリングマップルでは「青野林道」と記載されていた(これについては後述)。
 
ダート区間を走り始めると、周囲は眩しい緑に包まれ、道の脇には水路が流れているのが見えた。
 
 きらきらと光る水面がきれいで、BAJAを停めてのぞき込むと、水路へと下る階段が見えた。思わずその階段を下りてみたが、水門を開けるハンドルのところに下りるだけで他に行き場もなかったので早々に戻ってきた(笑)。
 
 さらに進むと、右手に舗装路が分岐していた。林道は引き続き左手のダートを進んでいくようだが・・・。
 
 あ、さっき葡萄沢線の終点でも見たキャンプ場への案内看板だ。そうか、こっちからも行けるのね。確かに地図で見れば道は繋がってるしな。
 
 夏の強い日差しが、木々の緑のフィルターを通して幾分か和らいで路上へと降り注ぐ。ここも気持ちの良い林道だなー。
 
 道の線形も、昨日から何度も見てきたような、スーッと真っ直ぐに伸びる区間が続いていく。こんな林道がこのエリアの中にいくつも張り巡らされていると思うと本当にワクワクが止まらないんですけど!
 
 そんな道を気持ちよく進んでいると、道の脇に一枚の看板が・・・。
 
 え!?この先も通行止めなの!?そうなると、結局さっきの看板にあったキャンプ場へは行けないってことになるのか・・・?
 とりあえず、この地点で道は封鎖されてはいないので、行けるところまでは行ってみよう。
 
 その地点の道の反対側には、こんな看板も立っていた。まといリスではないけど、これすごく好き!
 
通行止めの警告看板を超えても、道は超絶フラットな状態を保ち、何の問題もなく走ることができている。
 
 今のところ、この先で看板で予告された「路面洗堀、崩落、落石等」があるようにはとても思えないような極上のダートが続いているが、いつどこで状況が変わってもおかしくないのが林道だからなあ。
 
 道の外側に少し深めな沢が流れている景色がとても雰囲気が良く、写真に撮って見たけど全然伝わらないなあ(笑)。
 道が徐々に斜度を上げていくと、次第に路上に洗堀が現れてきた。これが徐々に酷くなって最終的に通行止めとなるのか・・・?
 
 さらに道が斜度を上げる区間では、路上の洗堀がだいぶ深くなる場所も出始めた。
 写真では分からないが、実はこのカーブの手前で1台の乗用車が停まっていた。ちょうどドライバーの方が車から降りていたところだったので、きっとこの先の路面の状態を確認しようとしていたんだろう。このときは、あー、きっとあの人、ここで鬼バックだろうなー・・・なんて思いながらその脇を通過してきた。
 
 その後、路面は再び穏やかな状態に戻り、ダートに入って約4.4kmで、直進する道と、左手に進む道との分岐が現れた。前回走ったときは、直進する道の奥側からこの地点井向かって進んできていて、ここで分岐する林道青野〜岳山線へと進んでいた。
 
 この分岐地点には、1枚の保安林の看板が路肩に落ちている。この看板には、いま走ってきた区間は青野林道と書いてあるが、11年前にここで見た看板には林道芦滑沢線と書かれていた。てっきり、あの時見たものと同じ看板がまだ置かれたままになっていたのかと思っていたのだが、これは一体どういうことだ?あの時の看板はどこへ・・・?
 
 そして、ここで改めて直進する道にに対して通行止めの看板が立てられていた。この先がどういう状況なのかは分からないが、この先を進めば先ほどの伐採のため通行止めだった区間へ続いているはずなので、もしかしたらそれと同様の理由なのかもしれないが、だとすると、先ほどの看板で予告されていた「路面洗堀、崩落、落石等」はどこにあるんだ?それらも込みの複合的な理由なのかもしれないが・・・。
 
 とにかく、ここから先はこの青野〜岳山線を走って、その先に続く林道へと抜けていこう。
 
 それにしても、いまのところ走りづらいとまでは行っていないが、やや荒れた路面が、前回来た時とは違う印象を受けるのがちょっと気にはなるな・・・。
 
 途中で周囲の木々が開け、青空が広がる地点に出た。うう、今日も暑いぜ・・・。
 
 途中、斜面から崩れ落ちた土砂で路面が半分以上ふさがれている場所もあった。バイクなら問題なく通過はできるが、最近はあまり利用されなくなっているのだろうか?
 
 さらにその先では、路上の轍を沢のように水が流れていた。こういう光景はわりと好きなので、呑気にBAJAを停めて写真を撮ったりしていたのだが・・・。
 
 んんん??ちょっと待って、何かあの先の様子がおかしくないか・・・?
 
 あああ!!み、道が無い!!
 
 こ、これは駄目だ!完全に道が寸断されてしまった!路上を流れてきた沢水は、ここから崩落した谷底へ落ち込んでいた。きっと、この沢水が崩落の要因のひとつにもなっていたのだろう。
 先ほどの分岐地点では、こちらの青野〜岳山線には何の規制もなかったので油断していたが、まさかこんなことになっているとは・・・。先ほど、以前来た時と路面の印象が変わった気がしていたのはこういうことだったのか。
 
 途方に暮れて周囲を眺めていると、崩落の脇を巻くように、シングルトラックが出来ているのに気づいた。
 
 一瞬、ここを通過してみようか、なんて気も湧いてきたのだが、こんなすぐ脇で崩落しているところで無理をして、宮城まで来てうっかり谷落ちでもしようものなら、洒落では済まないことになってしまう・・・。
 そう思って、一旦BAJAで通過することを留め、歩いてこの先を少しだけ覗いてみることにした。
 
 その先の路上は、当然ながら雑草に覆われ、しばらく車両の往来がないであろうことを伺わせた。ここを無理して超えたとしても、仮にこの先で引き返さなければならない場所が現れたら、またあの崩落を戻らなければならなくなる・・・やっぱりここで引き返そう。
 
 しゃあねえ、ちょっと遠回りにはなるけど、一旦国道まで戻って次の林道を目指すとするか。おーいBAJA君、引き返すぞー。
 
 往きにも目に留まった空の広がる地点では、戻りに見ると遠くに連なる山々の姿も見えて、とても印象的だった。
 
 この後、再び青野林道を引き返したのだが、その途中、先ほど停車していた乗用車があの場所にまだ留まっていて、そのドライバーの方に呼び止められた。どうやら脱輪して動けなくなってしまったようで、先ほど見かけたときも、路面の様子見ではなく、なんとか動かせないかとしていたらしかった。
 見たところ、その場ではもうどうしようも出来なさそうで、林道を下ったところで民家があったはずなので、そこまで下って救助を求めることにした。
 
 4kmほど林道を下って民家の点在する場所まで戻ってくると、そのうちの1軒でたまたま家の前に出ていた方を見かけたので、声を掛け事情を説明すると、その方が快く軽トラで救助へと向かってくださった。ホントありがとうございます・・・。同時にドライバーの方の実家へ諸々の事情を説明するための連絡をしたりとあわただしくしているうちに、この時点でかなり体力を削がれてヘロヘロになってしまった。とりあえず脱輪したドライバーの方は無事救助されたようで一安心だが、さて、この後どうすっぺな・・・。正直、もう帰ろっかな、なんて気がよぎったのも事実だが(笑)、とりあえず予定通り国道方面へ回ったあと、次の林道を目指すことにしよう。
 
Bへ続く。