まといリスは見つかったけどまだ走るぞ!
2021/12/12 東京都檜原村の林道-A
 
@はこちら。
 
 続いてやってきたのは林道風張線。下り続ける入間白岩線に逆らうように上り勾配で分岐するこの林道は、自転車乗りの間では、険しい急坂の連続する林道として有名らしい。俺もその名は以前から知ってはいたものの、舗装林道ということもあって今までわざわざ来ようという気持ちにならなかったのだが、せっかく近くまで来たので、この際走っておこうと思った。
 
 入口から上りの続く道を進んでいくと、日影の区間が続いていた入間白岩線とは打って変わり、明るい日差しが差し込むようになってきた。法面に落ちる木々の影と、その法面を形作る石の陰影が、まるでモザイク画のように見えてとても印象的だった。
 
 さらに進んでいくと、次第に視界が開けてくるようになる。
 
 道は相変わらず険しい坂が続き、エンジンの力で登っていても車体の重さを感じるくらいだが、そんな道の外には遠くまで続く景色が見え始めた。
 
 あれは都心方面になるのかな?だいぶ霞んではいるが、平地に広がる市街地がよく見える。
 
 民家の脇を抜けていくと、一瞬日影のなか冬枯れた木々に囲まれた区間を通るが、こんな寂寥感のある景色も好きなんだなあ。
 
 標高を上げていくと道沿いの木々は広葉樹に変わり、落葉した木々の間を潜るように走っていると、やがて路肩の木々が途切れ、道の外の景色が一気に目に飛び込んできた・・・!
 
 おおーっ!これは凄い!ここにこんなに視界の開けた区間があったとは!
 
 目の前には遥か遠くまで連なる山々が、空の青に溶け込むように淡いグラデーションとなって続いている。いやあ、素晴らしい景色だなこれは・・・。舗装林道だからといままで来なかった自分を責めたいくらいの絶景だわ・・・。
 
 一旦その絶景地点を後にしてさらに先へと進むと、入間白岩線との分岐から約4.3kmでゲート閉鎖された行き止まりの地点に着いた。
 
 このゲートの向こうは奥多摩周遊道路に続いているのだが、このゲートは南京錠でがっちりと施錠され、バイクごとこの向こうに出ることはできない。
 
 しかし、人は通り抜けることは出来るのでこんな光景を撮ることはできる(笑)。ちょうどこの向かい側には駐車場があり、数人のライダーも停車していたが、傍から見たらこいつ一体何やってんだろう、って感じだろうな。
 
 そして、俺がここに着いてすぐ後に、この写真の後方にも写っているひとりの自転車乗りが来たのだが、その人は自転車を担ぎ上げて周遊道路へと抜けていった。そうか、自転車ならそういうことができるのか。いいなあ・・・(笑)。
 
 ゲート地点を引き返して、再び絶景ポイントまで戻ってきたが、そろそろ腹も減ってきたな・・・。実はさっきも書いた通り、今日はもともと上平線の終点で飯にすることをアテにしてきていたので、予定していた時刻よりもだいぶ押してしまい、この時点で結構空腹がキツくなっていた。この先にここより景色の良さそうな場所もなさそうな気はするし、どうしようかな・・・。
 
 よし、BAJAを路肩に停めて、ここで始めちゃいますか!
 
 というわけで今日はここでラーメンタイムじゃ!さすがに舗装路の途中で飯って普段ではそうそうあることじゃないけど、ほとんど人の来ない林道だからできることだよな(笑)。
 
 路肩に腰掛けて足を外に投げ出し、連なる山々を眺めながらのんびりとラーメンを食べる。風張線、正直こんな良い林道だとは思わなかったな。舗装路ながら今後も訪れたいと思える林道だった。
 
 風張線を引き返し、続いては林道月夜見線へ。ちょうどここで写真を撮っていると、下から上がってきたクロスカブ(だったかな?)の人に、入間白岩線を指し「この先って抜けてますか?」と聞かれた。抜けてます、と答えたものの、よく考えれば抜けるまでは結構距離あったな、と後から思ってしまった。まあ、抜けてること自体は間違いではないけど・・・。
 
 月夜見線を進んでいくと、周囲は切り立った山に囲まれた他に沿いの道となる。正面の山肌には陽が差しているが、道はすっかり日影となった寒々しい中を伸びている。
 
 おお、この切り通しはなかなかダイナミックだな。まあ、この土被りの高さだと、確かにトンネルを掘るよりは切り通しのほうが手っ取り早かったのかもしれない。
 
 起点から約1.9kmで路面はダートに変わる。路上に苔が見えることからも、普段からあまり人が訪れることが少ないんだろうなということは伝わる。
 
 「この先行止り
 
 ご丁寧にどうも!
 
 道は沢に沿うように延びていて、しんとした空気の中に流れる沢のある景色は、なかなかに雰囲気が良かった。
 
 そして、起点から約2.2km、ダートになって300mほどで終点となった。
 
 終点の先には、沢を渡る橋が掛けられていた。登山道なのか杣道なのかは分からないが、あれは深追いしてはイカンやつだ・・・。おとなしく引き返すとしよう・・・と思ってそのまま帰ってきちゃったけど、橋を渡るくらいはしても良かったかな、と今になって思った(笑)。
 
 入間白岩線沿いの林道も走り切り、都道205号線へ抜けて走っていると、ふと道沿いにまといリスを見つけたが、おお、これは宮城の林道桧沢線で見たものと同じものじゃないか!まさかこれを東京都で見るとは思わなかったなー。
 
 さて、本日の目的であった檜原村の林道とまといリスの探索という目的はすでに果たしたが、最後にもう一本寄り道をして行こう。本日最後にやってきたのは、あきる野市の林道星竹線。ここも前回来てから7年ぶり・・・というか、7年前に来たのは1月だったので、実質ほぼ8年ぶりになるのか。
 
 起点から約400mで路面がダートに変わるが、そのすぐ先、ゲートの支柱が立つ地点にも起点標識があった。こちらの看板には管理者として東京都と書かれているが、ここまでの区間と管理者が異なっているのかな?
 
 ダート区間に入ると、道の外は林立する木々に覆われているが、それを超えるようにすでに傾き始めた西日が路上に差し込んでくる。
 
 そんなダート区間だったが、そう長く走らないうちに舗装の路面に切り替わった。あれ?前に来た時はこんな舗装区間は無かったと思ったが・・・。
 
 まだ舗装されてそれほど期間の経っていなそうな綺麗なアスファルトを進んでいくと、確かに以前に見覚えのあるカーブなども舗装に変わっていた。ああ、こんなに舗装が進む前にもっと走っておけば良かったな・・・。
 
 そんな舗装区間だったが、道の外が開ける地点が目に入ってふと振り返ると、遠くの山の稜線に沿うように続く送電鉄塔が見えた。
 
 何度も言っているけど、山肌に沿って列をなす送電鉄塔のある景色が本当に好きなんだよなあ。西日に霞んでいるのがさらに風情を増しているというか・・・うん、実に良い(笑)。
 
 その西日はもちろん路上にも降り注ぎ、落ち葉の積もった路上にストライプの木々の影を落とす。これもこの季節の好きな景色だ。
 
 そのストライプを描く道を進んでいると、前方の木々が途絶え、その先に空が広がっているのが見えた。おお、あんな地点があった記憶はないが、あそこからの景色は期待できるんじゃないか?
 
 その坂を上り切ると、斜面の木々が伐採されたおかげで、眼下に広がる市街地まで見渡せる広々とした景色が広がっていた。
 
 おお、これはまさに上平線で期待していたような景色じゃないか!しかも、傾いた陽によって生まれる、谷合から指す光芒がとても美しい・・・。
 
 この地点は、谷側だけでなく山側の斜面も伐採されていて、かなり開放感のある空間となっていた。ここで飯にするのもいいなあと思うけど、さすがに今日はここまで空腹を我慢するのは無理だったろうな(笑)。
 
 そして、この場所でもまといリスの看板を見つけた。この丸型のデザインは最もスタンダードなものだと思うが、特筆すべきは、通常黄色の山の部分に書かれる管理主体の名を入れていないプレーンな状態のままということ!この状態のまま林間で使われているものは初めて見たぞ、実にレアだ!
 
 こういう開けた場所に来ると、無駄に長居したくなっちゃうけど、そろそろ陽も沈みかけの時間だ、少し早足で進んで行こう。
 
 そして、起点から約2.5kmで、車道の上に掛かる登山道の橋と立体交差する地点に着いた。ここが星竹線の終点だ。
 
 この橋を潜ると、そこから先は舗装の南沢間伐作業道に切り替わる。前回ここに来た時は、この先が工事のため通行止めになっていたため星竹線を引き返したので、この作業道を下っていくのは初めてだ。
 
 それじゃあ、ここを下って今日は帰るとしよう。
 
 途中の写真は撮らずに来てしまったが、峠から約1.7km地点で作業道の起点に着いた(↑写真は一旦標識を通り過ぎてしまい引き返してきたので、進行方向は写真手前側)。ここに立つ標識は南沢基幹作業道となっていて、何故か峠の標識とは路線名が異なっている。
 ちなみにこの南沢作業道は、もう何年も前にこちらの起点側から来たことはあった。ただ、その時は思うところあってこの先を少し進んだだけで引き返してしまったのだが、その頃はここもまだ未舗装路だった。あのときちゃんと走っておけば良かったなあ・・・。
 
 そんな少しの後悔を感じつつ、そのまま舗装の林道南沢線の起点まで下り、本日のツーリングは終了だ。
 今日は久しぶりに細かい行き止まりの林道を行ったり来たりして、俺の林道ツーリングの原点に立ち返ったようだった。何だか懐かしさを感じて、とても楽しかった。今年の冬の間は、通れる林道を探してこんなことをしてるのも楽しいかもしれないな。