晩秋の低山ハイク
2022/11/19 東京都青梅市・長淵丘陵登山-A
 
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 コースに入って約70分、赤ぼっこに到着した。出来ればここでお昼にしたいところではあるが・・・。
 
 この写真でも分かる通り、今日はやたらと混んでいた。ちょうどシニアハイカーの団体がここに到着したばかりだったようで、山頂は蜂の巣を突いたような賑やかさだった。ちょっとここで昼飯にするのは無理かなー・・・。
 
 でも、そこから斜面を少し下ったところにちょうど良い平場が見えたので、そこで昼飯に出来るかと思い3人で下って行った。ところが、やはり昼飯の場所に困っていたと思われるシニアハイカー軍団マシーンブラスター達が、我々に倣ってここを下ってきやがった!しかも、下ってくるだけならまだいいよ?軍団も僅かな平場を求めて、我々に触れそうなほどすぐ近くに陣取り始めた。あ、あんたらには俺たちが見えていないのか!?あんたらには少しの遠慮ってものも無いのか!?これには我々もさすがに辟易して、赤ぼっこでの昼飯は諦めて、もうちょっと先まで歩いてから飯にしてもいいかもしれないと思い、この場を引き上げることにした。
 
 しかし!赤ぼっこまで戻ってみると、シニアハイカー軍団マシーンブラスター達がレミングスの如くわれわれに付いてくるように斜面を下ったおかげで、赤ぼっこはすっかり閑散とし、おかげでベンチで飯にすることができたわ!ありがとうレミングス達よ!
 
 ちなみに、「赤ぼっこ」という名は、かつて関東大震災の際に、この付近の表土が崩れ落ちて赤土の露出した山となったことが由来らしい。
 タマチャリンさん曰く、ここも平日は誰もいないほどひっそりとしているらしいが、週末ともなるとこんな状態になるんだなー。まあ、確かにこれだけ手軽に登ってこれてこれだけの景色が見られるなら、そりゃあ人も集まるわ。
 
 飯を終えて赤ぼっこを撤収し、もうすこし先にある次の目的地へ行ってみよう。
 
 急峻な坂を上ってくると、目的地はすぐだ・・・。
 
 着いた!天狗岩だ。
 
 見ての通り、ここからも赤ぼっこにも劣らない景色を見ることができる。しかも、ここは行き止まりとなっているため、ここへ来るにはそこそこ険しいルートを往復しなければならないので、先ほどのシニアハイカー軍団もここまでは来ることはないだろう。正直ここで昼飯でも良かったかも・・・。
 
 天狗岩での少しの休憩を経て、元のルートへと引き返す。
 
 杉林に囲まれたひっそりとした道を進むと・・・。
 
 続いて辿り着くのは標高414m、要害山山頂だ。
 ただ、ここは山頂と言ってもとくに展望もなく、ベンチなどもないので、ほぼただの通過点となってしまいそうな場所だ。
 
 要害山山頂を過ぎて、左手が明るくなり土地が開けて見える場所があった。せっかくなのでちょっと見に行ってみますかと、登山道を離れて進んでみると・・・。
 
う、、、
 
うおお!?
 
うおおおおおお!!
な、なんだここは!?

 
 突如登山道の脇に現れた、一見、林道の終点かとも思うような場所だが、もしここが林道で、こんな開けた場所があるとずれば、とうに林道ライダーたちがこぞって訪れているような場所になっているはず。この場所の正体は一体何なんだ・・・?
 
 これは少し歩いて振り返った景色。写真中央の盛り土の左後方辺りからここへ出てきた。あの盛り土の後には、3つ上の写真にちらっと写っているがブルーシートを底に敷いた水溜まりのようなものもあり、ここへ出てからなんとなく違和感のようなものを感じている・・・。
 
 この開けた場所をさらに進み、道(?)の下を覗き込んでみると、斜面にはソーラーパネルと思わしき構造物が並んでいた。
 
 そして、そのパネル群のさらに下には、寺社の門のようなものが見えている・・・。
 
 結局この場所がどのような性質の場所なのかというと、タマチャリンさんのブログによると、かつてここにあった神社の廃墟跡に、無断で大量のごみを埋め立てたといういわくつきの場所なのだそうだ。詳しく知りたい人は「林道タマチャリン」の長淵丘陵エントリと、そこに貼られたリンク先を見て欲しい。
 
 それはともかく、これだけ開けた場所が、下から上ってくる車両も無く、登山道から離れてここに入ってくる人も皆無とは・・・。こんな場所があると分かっていたのなら、ここまで飯を我慢しても良かったかもしれない。
 
 この場所と登山道を隔てる木々の袂には、小さな祠が置かれていた。この下にかつてあったという神社と関係のあるものだろうか。
 
 実はこの場所、タマチャリンさんとまあもさんは以前この長淵丘陵を歩いたときにも立ち寄っているらしいのだが、その時はこんなに開けた場所ではなかったそうで、2人ともここが今のような状態に変貌していたことに驚いていた。しかし、今現在はこれだけ開けた平場となっている場所も、タマチャリンさんも言っていたが、すぐに雑草に覆われてこんなにのんびりできる場所ではなくなってしまうかもしれない。たまたまではあったかもしれないが、これだけの景色を見ることができたのはラッキーだった。
 
 平場での休憩を終えて登山道に復帰した。あとは麓へ向けて下って行こう。
 
 登山道を下り続けると、やがて細い道に合流した。タマチャリンさんによれば、この道を下れば林道へと出るようなのだが、そのタマチャリンさんが「ここも林道なんですかね?」と言うので、ここからの見た目があまりにも車道らしさに乏しいので、さすがにここはまだ歩道じゃないですかね、と答えたのだが・・・。
 
 いや、ここに掛かるこの橋、これは明らかに車道として作られた橋だ・・・。
 
 そして、登山道との合流地点に立つ道標には、この道が林道であると確かに書かれている・・・。
 
 ただ、どう見ても現状では車両の往来があるような道には見えない。つまり、かつては林道として開設されたものの、もう長い間車両の進入が無かったせいで、路上の轍は土に埋もれ、ハイカーの踏み跡だけが残ったということなのだろう。
 
 その林道を下っていくと、もう一つの橋があったが、当然ながらこちらも先ほどと同様の規格を持った橋だ。
 
 ただ、それよりも麓寄りの区間がこんな感じで、とても車道を感じさせる雰囲気ではなくなっている。こんなところ、バイクでも入ってこようと思わないよ・・・。それは「入れない」ではなく、「入ろうという興味が涌かない」という意味でだが・・・。
 
 その道を少し下ると、道の脇に建物が見えてきた。
 
 そして、その建物の地点を境に路面がアスファルトに変わった。
 
 その道を下った先に、林道標識が立っていた。いま下って来た道は並木入林道とのことだ。まあ、「入ろうという興味が涌かない」とは言ったものの、BAJAで近くに来た時はちょっと入ってみてもいいかな。今日はもういいけど・・・。
 
 そこをさらに下り続けて、吉野街道へとぶつかる都道238号線へ出た。このすぐ先の信号で吉野街道へ合流する。
 
 吉野街道へ出てすぐに神社があった。和田稲荷神社だ。せっかくなので、今日の山歩きの締めにここにも立ち寄って行こう。
 
 社殿へと至る石段の途中に狛犬がある。稲荷神社なのでこちらも狐像だ。
 
 社殿向かって左手のこちらが吽形のようだ。
 
 そして右手のこちらが阿形だ。
 今日最初に見た駒木野神社の狐像とはまた違う、躍動感のあるなめらかな造形が印象的で、しばらく見惚れてしまった。
 
 そしてこの狐像は、阿吽ともに子狐を抱え込んでいた。この地域の稲荷神社では割とポピュラーな表現なのだろうか。
 とにかく一日の最後にここでも良い像を見ることができた。あとは出発地点までひたすら吉野街道を歩いて戻ろう。
 
 これは和田稲荷神社を出てすぐに目についた看板。
  
”コンピューター”!!
 
すっげー未来感!かっけー!
 
 そんなわけで、駐車場まで戻ってきた。写真の日差しの感じでだいぶ夕暮れに見えるかもしれないが、この時点で時刻はまだ15時前。このメンツにしては大分ライトな行程だったけど、たまにはこんなのんびりハイクもいいよね(と言いつつタマチャリンさんはこの後さらに30kmの帰路が待っているわけだが・・・)。
 この翌日、タマチャリンさんが再び腰を痛めてしまったようだが、お大事にしてください・・・。
 そして、都内で言えば檜原村にはまだ訪れていない狼信仰神社もあるので、よかったらそこも訪れがてらまた山登りしましょう!