盛夏の川上牧丘へ
2023/08/11-@ 長野県川上村・川上牧丘林道〜三国峠(中津川林道)
 
 いやあ、暑い!夏真っ盛りですねー。
 今年も夏になったら行きたい林道のひとつに川上牧丘林道があったが、8月になるとついでに行けそうなところが通行可能になるということでその時を待っていた。週末の天気予報を注視しながら、ようやくここぞという日に狙いを定めて、いざ行くぞ!
 
 中津川林道が通行できない今、大弛峠を目指すにはここから上るしかないということで、今日も山梨市の林道川上牧丘線の起点にやってきた。
 林道起点に、この時点で本州上陸が予想されている台風7号のために「この先8月13日17時より通行止め」との立て看板が立っていた。この日の時点で翌日以降の天気予報が雨にはなっていたが、今日は全く問題なく走れるはずだ。
 
 その山梨側の川上牧丘線は一切の写真も撮ることなく走り抜けてしまったが、ようやく山梨・長野の県境である大弛峠に到着。真夏にもかかわらず、相変わらずここへ至るまでの道のりはメッシュジャケットでは寒いくらいだ。
 そういえば、この日は「10円カレーの日」とかで、この上の大弛小屋ではカレーが1杯10円(100食限定)で振舞われていたようだが、きっと登山者ばかりであろう中にオフブーツで入っていくのもなんだか気が引けてしまい、少々小腹は空いていたものの、結局スルーしてしまった・・・。
 
 まあ、そんなことは些細なことだ(笑)。峠の写真を1枚撮ったら、さあ!さっそく長野側のダートを下っていくぞ!
 
 峠を下って程なく現れるこの地点。ここ、すごく好きなんだよねえ!いかにも山岳林道と言った雰囲気が堪らんのだ!
 
 ここからの景色を眺めると、ああ、川上牧丘へ来たなあ、と強く実感する。天気も、事前に予報を見ていた時は、曇り空でもたまに日が差せば御の字くらいに思っていたんだけれど、その予想をはるかに上回る快晴!このままこの天気が続いてくれよ!
 
 峠直下の区間は、相変わらずエグいくらいに荒れてたなー。まあ、去年も同じことを感じていたので結局いつも通りということだ(笑)。写真はちょっと路面が落ち着いたところで撮ったので、荒れ具合はちっとも伝わらないと思うけど。
 
 それにしてもホンットいい天気だ!この日差しのおかげで気分が何倍にも跳ね上がるぜ!
 
 路面から大ぶりな石が顔を覗かせる区間も、BAJAでガタガタと乗り越えていくのが楽しくて仕方ない!
 
 道の周囲を覆うカラマツ林は、真夏にしか見られない鮮やかな発色で出迎えてくれる。
 
 このカラマツ林と路面の組み合わせも、これぞ川上牧丘!って感じだよね。もう大好き(笑)!
 
 広葉樹の力強い緑と異なり、カラマツのどこか涼しさすら漂うような黄緑色に染まった景色がとても美しい。それをこんなにいい天気の中で走れることが嬉しくて仕方ない。
 
 川上牧丘へ来ると必ず写真を撮る場所で1枚。この辺りは序盤の荒れ具合と同じ道なのかと思うほどの穏やかな路面が続く。
 
 秋に黄葉したカラマツ林も素晴らしいが、この生命力に溢れる夏の緑のカラマツも素晴らしさにおいてこれっぽっちも負けていないぞ!
 
 そんなカラマツ林の中をスーッと伸びる道を走り抜けていく喜びたるや・・・!
 
 ああ、もう最高すぎる!これこれ、こういうのなんですよ俺が求めているのは!走っているあいだ中、メットの中でずっと「素晴らしい!」「最高!」とか呟いてた気がする(笑)。
 
 そしてここも川上牧丘の中で特に印象的な区間だ。
 
 何年か前に間伐が行われてだいぶ明るい雰囲気になった周囲のカラマツと、岩がごつごつと並ぶ路面の組み合わせが、これも川上牧丘らしさを強く感じさせる地点だ。毎回ここを通過するのが楽しみなんだよなー。
 
 本当に今日は文句なしのコンディションだな。翌日以降天気が崩れるらしいけど、そんなことを微塵も感じさせない青空だ。
 
 木々の間から零れ落ちる木漏れ日に身体を撫でられながらのんびりと下っていく。
 
 幹の間から透けて見える緑の色素が、この空間全てに溶け込んでこの身を包み込み、体中の細胞ひとつひとつにまで行き渡るようだ。文字通りの森林浴だな。
 
 楽しい・・・楽しすぎる!秋の黄葉に染まった川上牧丘もいいけど、やっぱり夏に走る川上牧丘も最高だってことを再認識させられた!ありがとう川上牧丘林道!
 
 そしてあっという間にダート区間が終了。は、早ぇーよ!いやあ、でも素晴らしく楽しかった!それじゃあこのまま次の目的地へと向かおう。
 
 途中、作業道のような場所の向こうに広がる青空と雲が印象的だったので思わず突入!いやあ、夏だねえ!ねえ!
 
 俺は毎年夏になると、何故か思うように林道を走れないことが多くて、そんなもんだから今日こうして真夏の青空の下で大好きな林道を走れていることが本当に嬉しくてよぉ!いまの俺が如何にテンションが爆上りしてるかが伝わるかい!?
 
 一旦県道へと降りて、そこから目的地へと再び標高を上げていく。あれ、ここってこんなに景色が開けた場所あったっけ?俺が憶えてないだけかな?
 
 そうしてやって来たのは、そう、三国峠だ!せっかくなら誰もいないところでゆっくりしたいなあと思っていたら、ラッキーなことに本当に俺しかいなかった。やったぜ!いまこの時だけはこの景色を独り占めだ!
 
 で、ここへ来たからにはさっそく峠を越えて埼玉側へと入りたいところだが、だいぶ腹も減ってきたので、まずはベンチに座って腹ごしらえだ。
 
 ここからの川上村の景色を眺めながらの昼飯、最高だなあ。空には午前中よりも雲が多くなってきたけど、日差しを遮らないこういう雲は大好物だぜ。
 
 腹ごしらえも済んだし、それじゃあ行きますか・・・。
 
 来たぞ、去年の7月以来の中津川林道終点だ。
 
 三国峠の看板の先には、去年と変わらず全面通行止の看板が立てられたままだ。道の様子も鋸南から全く変わっていないように見えるが、去年撮った写真と比べて見たら、路肩の雑草が若干多くなっているようだった。
 
 その先を進むと、路面の様子はほぼ変わりがないようだが、去年は見られなかった黄色い花がいくつも咲いていた。これ、なんの花だろう?ハスのような葉の根元から生えているようだが、去年見られなかったのは、単に8月のいまが開花時期ということかな?
 
 そして、こちらも変わらず閉鎖されたままのゲートの前へ。今日もこの隙間をくぐって少しだけこの先へ入らせてもらおう。
 
 ゲート先の路面にも特に変わりはなく、若干雑草が増えている気がするものの、これも単に時期的な違いな気がするなー。
 
 このカーブを超えるともうすぐそこが峠だという、あのワクワクした気分が懐かしい・・・。またあの感覚を味わえる日は来るのだろうか・・・。
 
 峠の切通しも、誰も通る心配も無いので好き勝手にBAJAを停めて写真を撮り放題だ。
 
 ここからの眺めも最早懐かしさを感じるものになってしまったなあ。
 しばらく中津川林道の路上に立つ感覚を味わい、そろそろ出発しようかなと思い始めた頃に、峠の向こうに車とバイクがやってきたようだ。いまはここで行き止まりなのに、みんな三国峠が好きなんだだなあ。それじゃあ俺は賑やかになる前に引き返そう。
 ここで中津川林道にまた来るよと(例によって実際に声に出して・・・)伝え、峠を後にすることにした。
 
 今現在は長野側からしか来ることのできないこの三国峠だけど、いつか再び大好きな中津川林道を走ってここに立てる日は来るだろうか。俺には祈ることしかできないけど・・・。
 
 さあ、この後はもう一度川上牧丘を上って秩父へ抜けて行こう。
 
Aへ続く。