冬季閉鎖明けの金ヶ岳線
2024/04/28-@ 山梨県北杜市・林道金ヶ岳線〜林道奥山線〜林道樫山小森川線
 
 関東甲信越の皆さん!5月連休となり、いよいよ各地の林道の冬季閉鎖も解除され始めますね!ようやくロングダートを楽しめる季節の到来だ!
 さて、この前週には群馬の御荷鉾スーパー林道も冬季閉鎖が明けていたが、5月連休に入ってかなり多くのバイクや4駆が訪れていたようだ。まあ、御荷鉾も悪くないんだけど、林道ツーリングでわざわざ人の多いところにも行きたくないしなあ。それに、今年はしばらく訪れていない林道を巡ってみたいと思っていることもあって、今日はこちらも冬季閉鎖が明けたばかりの林道を目的地に設定し、中央道を韮崎ICまで一気に走ってきた。
 
 目的地へと向かう途中、開放感のある場所で背後の山々が綺麗に見渡せる場所があったので思わず停車。この辺りを走行中、まだ午前中だというのにだいぶ気温も上がってきていたのでジャケットの胸元を開けて走っていたら、鎖骨の辺りに刺されたような痛みを感じて、帰って鏡で見てみたら、3か所くらい刺された痕があった。ジャケットはちゃんと閉めて走ろうね・・・。
 
 舗装の林道前山大明神線に入り、目的の林道へ向けて進んでいく。4月も下旬だが、この辺りではまだヤマザクラの花が残っていた。
 
 この周囲では花は全て終わっていたが、散った花びらがアスファルトを彩っていた。
 
 そんな道を進み、いよいよやって来た!林道金ヶ岳線だ!
 
 この金ヶ岳線も、つい3日前の25日に冬季閉鎖が明けたばかり!明けたてホヤホヤだ!(?)
 
 金ヶ岳線に来るのは実に3年ぶりとなる。前回来たのは梅雨明け直後の7月下旬だったが、あの時はあいにく金ヶ岳上空「だけ」を覆った雲のせいで、林道だけどんよりとした景色のなかを走ることとなってしまった。
 
 今日は見ての通り、雲ひとつない空が広がっている。背後に聳える、まだ山頂に僅かに雪の残る八ヶ岳(に入るのかな?)の山々もクリアに見えている。
 
 あ、このストレート好きなんだよな。ついアクセルが緩んでしまう。
 
 って、ちょっと待って!?いきなり視界がどーんと開けてるんですけど!?
 
 3年前に来たときには、こんな景色が広がる地点を見た覚えがないので、きっとそれ以降に伐採されたんだろうけど、路肩の盛り土を見てもまだ真新しそうな感じもするので、本当につい最近なのかな?
 
 うおお!この爽快感、たまらん!たまらんぞ!とても良いと思います!
 
 その先で、かつてこの金ヶ岳線の情報を初めて知ったときに、一番印象的だった「展望区間」にやって来た。
 
 ただ、ここはその頃と比べてガードレールの外の木々も成長してきて、その向こうに連なる山々の姿を覆い隠すようになってきている。その代わりとして、先ほどの伐採された地点が新たにできたというわけでもないだろうが、やはりこういう変化を見ても、林道というのは生き物だとつくづく感じる。
 
 木々が道を覆う区間では、芽吹き始めた葉が緑のトンネルを形作り始めている。
 
 この金ヶ岳線のランドマークとも言える金ヶ岳大橋に到着。
 
 この橋の上から見る景色もまた素晴らしいんだが、あれは蓼科の方向になるのだろうか?(と以前も書いた)。スマホにAR山ナビ入れてんだから使えばいいのに、いっつも忘れちゃうんだよなあ・・・。
 
 ちなみにこの金ヶ岳大橋も、ご覧のようにかなり高いところを通っている。高所恐怖症のナノレカワはパパッと写真を撮ってさっさと移動だ!
 
 この辺りの地点も、確か以前写真にとった記憶があるが、その時は周囲の木々はまだ緑が芽吹く前だったような?そう思って以前の写真を見てみたら、日付的には今日よりも後の時期(5/2)だったのに、確かに芽吹きにはまだあと少しという感じだった。
 
 去年辺りから、まだ春だというのに真夏日を記録するようなことが起きているように感じるが、そのせいで山の季節感も変わってきているのかもしれない。
 
 それはともかく、今日は本当にいい天気だ。前回来たときに、この辺りで写真を撮りたくて、太陽を隠す雲がどいてくれるのをしばらく待っていたけど、その雲はピクリとも動かなくて結局諦めたっけなあ(笑)。
 
 今日はそんな太陽待ちをすることもなく(笑)、好きなところで好きなだけシャッターを切れる幸せをかみしめながら走っているが、そうこうしているうちに、ピークとなる地点に差し掛かった。ここを越えると・・・。
 
 来たぞ!ここから見える林道の線形と、その奥に広がる景色がとても好きで、前回来たときはここからしばらく動けなくなってしまい、しまいにはこの後で奥山線と樫山小森川線を走った後に、わざわざここまで戻ってきてここで昼飯にしたんだよなあ。
 
 この斜面の下に鎮座する謎の石仏も健在だ!
 
 ピークの地点まで戻ってまた写真を撮ったり、やっぱりこの地点へ来るとどうしてもしばらく移動できなくなってしまう。これだけの天気に恵まれた日はなおさらだ。
 
まあ、急ぐ理由があるわけでもなし、ちょこちょこバイクを移動しながら何度もシャッターを切って、汗が引くまでしばらくここで休憩がてら景色を眺めながらのんびりと過ごした。
 
 さて、そろそろ進むとするか。先ほどから斜面の下では、山菜取りか何かのおじさんが歩き回っていたが、こちらに気づいていたら、行ったり来たりずっと何やってんだろうな?とか思われたかもな(笑)。
 
 さて、金ヶ岳線を抜けるまではあと少しだけ距離を残しているが、今日はこのまま、ここから分岐する林道奥山線を進んでいこう。
 
 
(※大丈夫!金ヶ岳線の残りの区間は後で戻ってくるので!)
 
 
 って!うおおおお!なんだこれは!
 奥山線に入って間もなく、前方に聳える天狗岳(かな?)とその周囲の山々がいきなり視界に飛び込んできた!
 
 この奥山線も、前回金ヶ岳線に来たときに一緒に走っているが、そのときにもこんな景色を見た覚えがないので、先ほど金ヶ岳線の方で見た新たな伐採地点と同時期に伐採されたのだろうか。
 
 道の谷側の斜面がかなりの広範囲に渡って伐採されているので、このようなひろびろとした景色を眺めることができる。ここで飯にするのも良いかもしれんなあ。飯の時間にはまだちょっと早いけど(笑)。
 
 この区間、しばらくあの天狗岳方向に向かって進んでいくので、こうしてたびたび前方に、微かに雪を纏った山の姿を見ながら走ることとなる。
 
 いやあ、最高だなあ。以前奥山線を最初に走ったときは、木々の中を抜けていくような印象で、明るい日差しの中ではそれはそれでとても良い雰囲気だったんだけど、しばらく来ない間にこっちもだいぶ開放感のある地点が増えていて、これは嬉しい変化だった。
 
 しばらく進んでいくと、以前の印象通りの木々に囲まれた区間に入るが、緑が芽吹き始めたばかりの広葉樹林が、明るい太陽の光を透かしてとても爽快だ。
 
 いやあ、めちゃめちゃ気持ちいいな!以前は見られなかった視界の開けた地点も増えていたし、季節を変えてまた金ヶ岳線とあわせて走りにきても良いかもしれないな。
 
 そんな感じで気分よく走っていると、あっという間に奥山線を抜けてしまった。ここからあと少し移動して、次の林道へ向かう。
 
 ここは、沢を渡る端から見える景色がとても雰囲気が良くて、まいかい写真に撮りたいと思ってるんだけど、なんか写真だとあの雰囲気が上手く伝わらないんだよなあ。いっそこの空間ごと持って帰りたい(笑)。
 
 奥山線から2kmほど走り、次の目的地、林道樫山小森川線に入る。
 
 路面が入り口からダートなのは依然と変わらず。こんな林道が何の規制もなく開放されているなんて、今の埼玉県民からすると本当に有難いし羨ましい・・・。
 
 この樫山小森川線も、金ヶ岳線や奥山線ほどではないにしろ、所々で視界の開ける場所もある。ただ、どちらかと言えばこのここは森の中を抜けていく雰囲気を楽しむ林道と言えるかもしれない。
 
 場所によってはカラマツ林を抜けていく地点もあるので、秋に来るとまた違った美しさが見られそうだ。
 
 そして相変わらず、登山口の近くにはハイカーの車が多く停めてあった。ハイカーの利便性の為に舗装されてもおかしくなさそうなもんではあるが、変わらずダート林道のままでいてくれるの本当に有難い・・・。
 
 ぐるっと180度ターンしていくこのカーブも、緑が茂り切る前のこの時期だと、線形が良く見えて好きなんだよなあ。
 
 そのカーブを抜けてくると、路面にほんの少しの洗堀があるけど、むしろこれくらい凸凹があると、林道を走ってるなあ、という気がして嬉しくなる。
 
 緑の溢れる季節も美しいけど、こうして木々の間から青空が透けて見える季節の開放感も実に良い。
 
 途中、ちょっとだけ路面がごつごつしている部分があるけど、ここはガードレールが無いので気を付けたほうが良いかも。ただ、路面の感触自体はいかにも林道らしくてとても好ましい感じだ。
 
 途中、ここでも遠くに八ヶ岳が見える地点があったので、水分補給に休憩をとった。
 
 素晴らしい・・・やはり今日このエリアに来て良かった・・・。
 
 そこを過ぎると、周囲はカラマツ林になり、前方にガードレールが見えてきた。そろそろ出口だな・・・。
 
 そこから最後に200mほどある舗装区間を経て、樫山小森川線を抜けた。この後は、昼飯の場所を求めてこのままクリスタルラインを山梨市方面へ東に進んでいこう。
 
 ・・・そう思っていた、まだこの時は。
 
Aへ続く。