@はこちら。
|
|
昼飯を終えて、続いてやって来たのは小川町の林道割谷線。次の目的の堰堤が、この林道を進んだ先にあるようなのだが、この林道はこの先を少し進んだところで、もう長らく通行止めが続いているはず。データベースにリンクされた地図を見ると、堰堤はその通行止め地点よりも奥にあるようだが・・・。
|
|
|
以前来たときからバリケードの位置が変わっていなければ、起点から300mほどの地点で通行止めとなるが、ここまでの道のりで堰堤は見かけていない。
|
|
|
その通行止め地点の脇の斜面を登って沢を覗いてみても、ここから見渡せる地点にそれらしいものは見えない。
|
|
|
まあ、「徒歩入れます!」らしいので、ここから歩いてこの先を探しに行こう。
(「徒歩入れます!」っていうのは、この先にある遺跡に至る道のことを言っているようだけど・・・笑。)
|
|
|
あまり長い距離は歩きたくないなあ、なんて思いながら歩き始めると、ほんの100m歩くか歩かないかのうちに、道の脇にコンクリートの堤体が見えてきた。あれが目的の堰堤だろうか・・・?
|
|
|
ビンゴ!鋼製フレームが見えた!堤体に付けられた銘板によれば、これは割谷川1号砂防堰堤というらしい。道の脇に1段低くなった平場があるので、そこを伝って近づいてみよう。
|
|
|
データベースによると、これも先ほどの慈光寺のものと同じJ−スリット堰堤だそうだ。確かにフレームの形状と構成がほぼ同じに見える。
|
|
|
沢の擁壁の上に灌木が生い茂っているため、少し離れたところから正面を見る。ここからは沢に降りることもできなそうなので、上流側へ回ってみよう。
|
|
|
|
|
草木のあいだを潜り抜けてなんとかここまで入って来たけど、これ以上は近づけそうもないうえに、あいにくフレームの正面に茂みが育っていた。まあ、この現状はこの沢が平穏に流れているということだろう・・・。とりあえず両サイドを見られたので、次の場所に向かうとしよう。
|
|
|
続いてやって来たのは、寄居町の県道294号線から中間平に向かう道の途中、データベースで「日影沢砂防堰堤」と記載されている地点だが、確かにここで道が沢を渡っているので、この辺りにあるのだとは思うが・・・。
|
|
|
|
|
い、いた!!!
|
うわあ!生い茂る木々の切れ間から、かなりの背丈のある鋼製フレームが、まるで深い森に潜む神社の鳥居のように、その頭をチラリとだけ見せている!こんなの、ここにあるって知らなければ絶対気づかないぞ!?
|
|
|
えええ、ここを入るの?ってか、入れんの・・・??さっきの割谷の藪も酷かったけど、その比じゃないぞコレ・・・。
|
|
|
それでも、そこにいるのが分かっているのなら、行かないわけにはいかないだろうよ!藪に潜って進むと、すぐにその姿を現した。
|
|
|
うおお!堰堤のすぐ前に来ると、その大きさに圧倒される!しかも、周囲を木々に覆い尽くされた圧迫感のある空間で見ると、その大きさがさらに強調されるようだ。
データベースによれば、今日最初に見た高畑川のものと同じ格子形砂防えん堤に分類されている。
|
|
|
生い茂る木々のため、最初に道沿いから見えていたフレームの上部は枝に隠されてしまい、結局どの位置からもこの鋼製フレームの全体を見渡すことはできなそうだ。データベースには、この堰堤の竣工当時の写真が載っているのだが、そのあまりのギャップに目眩がするぜ・・・。
|
|
|
よく見ると、上流側でフレームが流木を補足しているのが分かる。幸いにして災害を起こすような岩石などは流れてきていないようだ。
ここは上流側に回り込むのも無理そうだし、全体像を見ることができないのは残念だったが、これだけ間近で見れただけで良しとして次へと向かおう。
|
|
|
スリットダムからそのまま中間平へとやって来た。ここを通るのも随分と久しぶりだなー。
|
|
|
・・・なんて思っていたら、その脇に見慣れた看板が!
|
|
|
出た!まといリス!
ってか、誰だこんな落書きしたのは!先生怒らないから手を挙げなさい!怒るぞ!
|
|
|
そのまま進むと釜伏峠に到着。ここから参道の始まる釜山神社は、以前お犬さまを見に来ているが、その時はあいにくの曇り空だったので、ずっと晴れた日に再訪したいと思っている。そういう意味で今日は絶好のコンディションだが、今日はまだ先に進まなければならないのだッ!
|
|
|
|
|
さらに先へと進み、一気に小鹿野町の三山地区までやって来た。ここは国道299号から分岐して民家の間を縫う短い道だが、本日最後の目的地が、この写真でも見えている沢沿いにあるらしい。
|
|
|
その沢と道の交差する地点に、土石流危険渓流の看板が立っているのだが・・・物干しにするんじゃないよ(笑)。
|
|
|
さて、その看板の後ろに、沢に沿って延びる歩道のような平場がある。地図では砂防堰堤に至るまでの道は書かれていないが、グーグルマップでここを見た時に、この位置から奥に入れそうに見えたので、きっとあるならこの奥だろう。
|
|
|
それでは行ってみよう。歩き始めてすぐに、舗装路からも見えていた橋に着くが、ここで左岸に渡ってもすぐに道が途切れてしまう。
|
|
|
なのでここは直進する。沢は両岸に石垣が組まれ、入り口の雰囲気からは伺い知れないほどしっかりと施工されているのが分かる。
|
|
|
さらにその先、舗装路から100mほど進んだところで、道は2つ目の橋を伝って今度こそ左岸へと渡る。
|
|
|
橋を渡った地点には墓地があった。おそらくこの場所の為に、ここまでしっかりと歩道が整備されているのだろう。そして、その先にも沢に沿って平場が続いている。
|
|
|
やがてその平場は斜面が接近し、道というには心許ない状態になってきたが、それと反比例するように沢の両岸の石垣の規模が大きくなってきた。これは、あるぞ・・・!
|
|
|
斜度のある平場を上り切ると沢は右手に折れ、そこからストレートになるが、その先に堰堤のコンクリートの壁が見えた。あれか?
|
|
|
おおお!いた!結構な高さのある堤体の中央上部の、切り欠き状の窪みの上に、目的の構造物が見える。これがデータベースに「石上沢」と記載された砂防堰堤だ!
|
|
|
堰堤の最上部に鎮座する鋼管フレーム。形式はB型スリットだ。
(参考:鋼製スリットダムB型)
それにしても、この巨大な堰堤の上に設置された姿。まるで神棚に祀られたご神体のようではないか!
|
|
|
堰堤のここから見える範囲には、銘板は見つけられなかった。斜面を登ってみようかと思っても、その斜面は途中から急激に斜度を上げ、堤体の上まで行くことは無理そうだった。
|
|
|
それにしても美しい姿だ・・・。鋼管フレーム自体のサイズは小ぶりなものの、巨大なコンクリート堤体との対比が実にグッとくるではないか!
|
|
|
先ほどは神棚のご神体と喩えてみたが、こうして少し離れたところから全体を眺めると、まるでジャングルに埋もれたマヤの遺跡のようでもあり、何とも言えない厳かな空気が周囲を満たしているような、そんなことを感じてしまった。今日見てきた鋼製砂防はどれ良かったけど、最後にとても良いものが見れたなあ。
|
|
|
そんなところで、本日の埼玉鋼製砂防巡りツーリングはこれで終了!データベースには他にもいくつかリストアップされてはいるものの、あとは明確な場所が推測できないものばかりで、これらについては今後のデータベースの更新に期待したい(他力本願)。だって、今日巡ってきた場所を見ても、そこにあるって知らなければたどり着けないようなところが結構あったじゃん(笑)!
ともかく、データベースには感謝しております!今後は林道ツーリングに絡めて、他県の鋼製砂防も回ってみたいな。
|
|
|