あじさい山公園が復活したそうなので
2024/07/21 埼玉県越生町・林道入会線
 
 いやあ、今年の夏も異常なほどの暑さが続きますねえ。
 本当はこの日、丸一日ガッツリと林道を走りに行くつもりだったのだが、天気予報がしきりに「午後から雷雨、天気の急変に注意!」なんて散々脅すもんだから、予定を変更して午前中だけ出かけて、せめて山ラーだけでもすることにした。
 で、行先はどこにしよう?少し前にXで、越生のあじさい山公園が復活していることを知った。あじさい山公園といえば、前回訪れた時には公園内のあじさいが病気のために花が咲かなくなり、再生に向けての取り組みをしているとの看板が掲げられていた。その時点で、元々予定されていた期間を大幅に過ぎていたようで、再生はもう諦めてしまったのかな、なんて思い、その後訪れることもなくなっていた。それから9年が経たったいま、まさか復活しているとは驚きだったが、午前中だけ走ろうと思ったこんな日に訪れるにはちょうどいいと思い、さっそく向かうことにした。
 
 ここは、越生の県道61号線からあじさい街道に入った地点。ここを3kmほど進むと、目的のあじさい山公園に辿り着く。
 
 道沿いには、ピークは過ぎているようだったがまだまだしっかりとあじさいの花が咲いていた。
 
 おや、こんなところに麦原川弁財天なるものが。これは前回来たときは気づかなかったな。
 
 あじさい街道に入って約1.7km、あじさい山公園まではあと少しあるが、ここで左手に1本の林道が分岐する。林道入会線だ。ここを終点まで進むと、あじさい山公園の最上段にある展望台の裏手に辿り着くので、今日は(も)ここからアプローチする。途中には、やはり久しぶりに見たいものもあるので立ち寄っていこう。
 
 林道に入ってすぐに、「監視カメラ作動中」と描かれた立て看板がある。前回来たときには、ここに林道入会線の旧タイプ標識が残っていた(のでそれを目的にやってきていた)のだが、9年ぶりに来たら、既に失われてしまったようだった。前回記録に残せておいて良かった・・・。
 
 それに、「林道」とは言ったが、現在では既に越生町道に編入されている可能性は高いと思う。標識が無くなったこともそれと関係しているのかもしれない・・・。
 
 杉林に囲まれた舗装路の路面は、薄っすらと生えた苔でところどころ緑色に染まり、前日に振った雨で濡れているので、滑らないように気を付けて上っていく。
 
 林道起点から800mほど進むと、おお、見えてきたぞ・・・。
 
 着いた。9年ぶりの赤坂堰堤だ。
 
 そしてこちらが赤坂沢小便小僧さんその人であります。
 
 前回と比較すると少々勢いは弱いようだが、それでもちゃんと放水出来ているようで一安心。いまでもきちんと管理清掃がされているんだろう。
 
 そしてその反対側に、何故ここにいるのか全く意味が分からないお猿さんがぶら下がってるのがまた良い味出してるんだよなあ。
 
 そしてこの林道のヌシ(?)、赤坂堰堤さんでございます。今日は片目だけ涙を流しているが、最近はずっとこの状態が続いているようだ。
 
 まあ、平成31年の時点で「30年近く」経っていた堰堤なので、目詰まりなども仕方ないのかも知れない。
 ちなみにこの看板、前回来たときは平成23年に設置された看板があり、内容も「年4回(四半期に1回)の定期点検・清掃」を実施しているとの文言があったのだが、その一文が無くなるなど若干のアップデートがなされていた。いまでは詰まったらその都度清掃という感じにでもなっているのかも。
 
 赤坂沢小便小僧さん、久しぶりに無事を確認できて嬉しかったです。
 
 さあ、それではこの先を進んで終点まで行ってみよう。
 
 堰堤を過ぎると、道は急斜面と急カープを経て一気に高度を上げていく、いかにも林道らしい線形へと変わる。
 
 そんな鬱蒼とした道を進むと突然空が開け、麦原の集落が現れる。
 
 林道起点から約1.3kmで、道が3方向に分岐する地点に着く。両側の道はそれぞれ民家へと至るが、真ん中にもう1本道がある。
 
 その真ん中の道には、「注意 この先行き止まり」と描かれた立て看板が立っている。
 
 コンクリート舗装された急坂を30mほど上ると、そこで舗装が途切れるが・・・。
 
 道は右に90度折れ、さらに作業道のような未舗装路が続いている。前回来たときはここにBAJAを置いて歩いて進んだのだが、今日はこのままBAJAで進んでみよう。
 
 少し進むと路肩が崩れているか所があるが、これは前回からほとんど変わっていないようだ。ただ、路面の草はより茂り、斜面から路上に迫り出す草もより密度を増しているようだ。その草にヘルメットをゴソゴソと撫でられながらゆっくりと潜り抜けていく。
 
 その地点を抜けると、いかにも作業道といった感じになる。展望台まではあと少しだ。
 
 やがて、コンクリートの擬木柵が並ぶ突き当りに出る。
 
 ここが、展望台へと至る遊歩道の最上段だ。ここから石畳で舗装された歩道が左右に伸びている。
 
 その遊歩道を挟んで、いまBAJAで進んできた道の向かい側には、この下のあじさい山公園から登ってくる階段が続いている。前回来たときは、あじさい山公園が休園状態だったこともあり、この階段もとてもじゃないが人が足を踏み入れられるような状態ではなかったのだが、今ではすっかり復活してちゃんと歩道として機能しているようだ。
 
 ちなみにこの地点から下った先にも展望台があるのだが、そちらは前回来たときですでに周囲の木々が成長して、景色はまったく望めない状態だった。おそらくこちらは何も変わっていなそうなので今日は割愛。というわけで、登り方向の先にある展望台へ行ってみよう。BAJA君、ちょっとここで待っててね。
 
  ・・・ん?歩道の脇に、なにやら柵が立てられているようだが・・・。
 
 脇には野末張見晴台まで1.4kmという道標が立てられている。前回前回来たときには気づかなかったが、どうやらハイキングコースが延びている。そうか、ここから野末張見晴台までたった1.4kmだったのか。でも、なんで柵が立てられているんだ?
 
ライダー諸君!心があるなら引き返せ!
山が泣いている!

 
 見ると、柵にはライダー(恐らくオフロードバイク)の侵入を戒める札がかけられていた。・・・おいおいマジかよ、ハイキングコースにオートバイで入るのは絶対NGだろ。山の中なら登山道などの徒歩道であっても「林道」と称して平気で分け入る人たちがいるようだが、そういう人たちの無神経さだけは全く理解できんよ・・・。
 
 さて、気を取り直して展望台へ。最後の石段を上ると東屋の屋根が見えてくる。
 
 ここが、あじさい山公園最上段の行き止まりの展望台だ。
 
 お、以前来たときには隅っこのほうに積み重ねられていた椅子が、今日はきちんと並べられているぞ。ただ、本当にただ並べただけという感じで、その座面には苔や泥などの汚れが付いたままで、とてもじゃないけど座ろうって気にはならなかった。管理者も復旧に向けていろいろ頑張っているんだとは思うけど・・・。
 
 そして、ここから見える眺めがこれだ。
 
 (↑タップで拡大画像を開きます。)
 いやあ、相変わらずいい景色だ。手前の木々が少々モサッてきて視界を妨げてはいるが、ここを刈り取ればかなりの眺望になるはず。今日はここからの景色を眺めながらラーメンにでもしようと思ってきたのだが・・・。
 
 今日もとにかく暑い!直射日光の当たるこの場所は、涼しさを感じるほどの標高もなく、湿度を多分に含んで熱せられた空気に満たされたこの場所では、食欲もこれっぽっちも湧いてこない!まあ、出かける前にちょこっと腹に入れてきたこともその原因ではあったんだけど・・・(笑)。
 
 せめて日陰ならと思って、影の中にあるベンチを見てみたが、こっちは朽ちかけのような、だいぶぼろっちい見た目なこともあって、ここに腰かけて飯ってのもなあ・・・ってなってしまった。
 
 そんなわけで、前回は歩けなかった階段を下って行ってみよう。歩いてるうちに腹も減ってくるかもしれないし。
 
 歩道は、前回見た藪だらけの光景が嘘のように綺麗に整備されていた。これは除草するだけでも大変だったろうなあ。
 
 道の外を見ると、林道を走っているだけではあまり実感がなかったが、この下に延びるあじさい街道からはだいぶ高いところにいるのが分かる。
 
 路上には、斜面から落ちてきたと思われる岩や植物がそのままになっているところもある。ひとまず最低限歩ける状態にはしたってことなんだろうなあ。
 
 それだけでも、この斜面に延びる道を整備するのは相当な労力だったとは思うが・・・。
 
 おっと、分岐だ。左右に下る道が分かれているが、おそらくどちらを通っても、この下のあじさい山公園の入り口に至るんだとは思うけど。
 
 そしてその分岐の先に、小さな展望台があった。
 
 おお、ここもそこそこ眺めは良いし、日陰のおかげでさっきの展望台よりはまだ暑さ和和らいでるし、ちょっと休憩するか。
 
 下を覗くと、まだまだ階段は続いている。うーん、その先の様子はまったく見えないけど、ここってどのくらいの位置なんだろう?
 で、ここで少し休憩したけどまだまだ食欲は湧いてこない・・・(笑)。しゃあねえ、ここでのラーメンは諦めて戻るとするかあ。
 
 あ、暑い・・・まるでスチームに包まれたかのような熱気だよ・・・。こんなところを下ってきたことをちょっと後悔するレベルだ(笑)。
 
 BAJA君、ただいまー。
 改めて考えると、下の展望台からここまで5分あるかないか程度の時間だった気もするが、こんな熱気の中を歩いたせいか、体感はとんでもなく長く感じたよ・・・。
 
 空を見上げると、雲も若干多くなってきている気がする。今日も午後からの雷雨予報が出ていることもあるし、そろそろ引き上げるとするか。
 
 展望台を引き返し、入会線を下っていく。ここを抜けたらせっかくなので、復活したという下のあじさい山公園にも立ち寄っていこう。
 
 入会線の起点から1.2kmほど進み、あじさい山公園の入り口にやって来た。
 
 以前来たときに、橋の脇にあったあじさい山公園が再生中であることを伝えていた看板はなくなり、残ったフレームには代わりにクマ出没注意の張り紙がかけられていた。
 
 そして歩道に入ると、以前は路面を侵食するように伸びていた雑草も綺麗に取り払われ、何の問題もなく歩いて進めるようになっていて、実際この奥にも歩いている人の姿を見かけた。
 
 あ、さっきの中段の展望台は、ちょうど真ん中くらいの位置だったのか。・・・やっぱりここまで下り続けてこないで良かったかも。
 
 そして肝心のあじさいはというと、街道沿いのあじさいは綺麗に咲いていたにも関わらず、こちらはひとつの花も見られなかった。きっとまだ再生中で、植えた苗木も花を咲かせるまでには至らずにこの状態なのだろうが、あじさい山公園としてはやはり物足りない状態ではあった。これは今後の変化に期待だなあ。
 
 というわけで公園を引き返してきたが・・・。
 
 このすぐ先に、あるものが見えてる。
 
 それがこれだ。
 
 林道入線の起点標識と・・・。
 
 その奥に置かれた飛び出し注意の看板だ。これ、以前は入線の標識の支柱に付けられていたんだけど、この状態でも無くならずにいたのはすごいな。まあ、これが見れただけでもう満足なのでこの先には進まないけど、入線の様子が気になる人はこちらをどうぞ(笑)。
 
 で、ダラダラそんな寄り道をしてたこともあってか、あじさい街道を引き返すころにはようやく腹も減ってきて、麦原川沿いの道を進んでいると、川に下りられそうな場所を見つけた。
 
 よっし、良い場所見つけた!これで今日一番の目的は達成じゃい(笑)!
 
 この少し上流には砂防堰堤も見えていて、ロケーション的にはもう文句なし!
 
 水の流れがあるおかげで、若干涼しい気もするしね、気のせいかもだけど(笑)。
 
 さて、目的の山ラーも果たせたし、天気が崩れる前に帰るとするか。
 ・・・で、結局今日はこの後で雨が降ることはなかったんだけどね(笑)。まあ、今までの気象データが役に立たないようなこの気候では天気予報も難しいのは分かるけど。
 くっそー!次こそは行こうと思ってたとこに行くんだ俺は!