年に一度の三国峠詣
2024/07/28 長野県川上村・川上牧丘林道~三国峠(中津川林道)・他 - ①
 
 もう!毎日毎日、雷雨に注意!雷雨に注意!ってウンザリだよー!
 先週も午後からの雷雨予報にビビって、元々走りに行きたかったところを諦めて近場で午前中だけという、お茶を濁すようなツーリングだったわけだけれど、もう我慢できん!今日は雨が降ったって走りに行くんだ!
 
 というわけで、今日はその元々走りたかったところにやって来た。ここは山梨県山梨市の林道川上牧丘線の柳平ゲート前だ。今日もここから大弛峠へ上がり、長野県側のダートを下って、埼玉との県境である三国峠へと向かう。
 
 そうそう、このレポを公開する時点でまだ間に合うと思うけど、今月の6日18時から9日17時にかけて、舗装工事のために、この山梨側の川上牧丘線が前面通行止めになるそうだ。実質7~9日の3日間ということになるのだろうが、こちら側から大弛峠に行こうとしてる人は気を付けてね(ちなみにその期間中も長野側は特に規制は無いそうだ)。
 
 それにしてもさすが川上牧丘線。一般車両の通行できる日本最高所の大弛峠へ向かう道というだけあって、真夏というのが噓のような涼しさで実に快適だ!最近の夏の暑さは、不要不急の外出を控えろ、なんて言われてしまうくらい酷いけれど、いやあ、この快適さを味わうとやはり来て良かった、ってなるよね。
 
 柳平ゲートから14kmほどを駆け上がり、大弛峠に到着。峠の前後の路肩は、今日も登山者の車でいっぱいになっていた。
 
 そんな車列をよそに、県境を越えて長野側の川上牧丘林道(川上村営林道村道川上牧丘線)に入る。
 
 おおっ!来た来た!峠を下り始めてすぐのこの地点!ここからの景色を見ると、川上牧丘に来たなあ!ってテンション上がるんだよね!
 
 そしてここからしばらくのあいだ、川上牧丘名物(?)のガレ区間へと突入する。
 
 それにしても、ここってこんなにガレてたっけ??
 ・・・って、過去の記録を見ると毎年同じことを言ってるので(笑)、恐らく大して変わってないとは思うんだけど、それでも今日は過去イチ荒れてた気がしたぞ。まあ、この写真はBAJAを停めやすい場所で撮ったので、あまり荒れ具合が伝わらないかもだけど・・・。
 
 この写真だとちょっとは伝わるかな?とりあえず、そんなガレ区間でBAJAをボンボン跳ねさせながら下っていく。
 
 そのガレが若干落ち着いてきた辺りで、あ、ここは・・・以前、雪が積もっていたのがとても印象的だった場所だ。そう思い、あえてそのとき撮ったものとほぼ同じアングルで取ってみたんだけど、こうして同じ場所を季節を変えて比較するのも楽しいねえ。
 
 いやあ、この景色。川上牧丘の夏!っていう感じで実に良いですねえ。
 
 ときおり流れてくる雲が日差しを隠す。昨日見た天気予報では、今日も「午後から雷雨」が追加されてたけど、今日一日恐らく天気が崩れることはないだろう。仮に降ったとしても、今日は端から覚悟の上だ。
 
日差しが戻れば、夏の強い光が カラマツ林を照らす。力強い緑がとても美しい。
 
 ここも、来ると毎回シャッターを切る場所だけど、そういえば、このすぐ先の掘割状の区間の路面が、ウォッシュボード状に洗堀が出来てたんだけど、前からああなってたっけ?こういう荒れ方は川上牧丘にしては珍しいと思った。まあこの付近は砂地状の地質っぽいからえぐれやすいのかもしれないけど。
 
 そして、いよいよこの川上牧丘で俺の一番好きな区間に突入だ!
 
 ここは道に沿って流れる水路が、清涼感を演出していて最高なのよ。U字溝などを用いずに、極力自然に近い状態なのが素晴らしいよね。
 
 ここは、木漏れ日の落ちるカラマツの森の中を縫うように延びる道を、ゆったり下っていく感覚が何とも言えないんだよね。
 
 下りのカーブを越えて、この好きな区間の中でも飛び切り好きなポイントへ。明るい日差しに照らされて鮮やかな色彩を見せる夏のカラマツに囲まれたこの空間、まるで楽園のようではないか!
 
 こんな景色を見てしまうと、やっぱり秋のカラマツの黄葉も見たくなってしまうなあ。前回秋に来てからもう3年経つし、今年は久しぶりに秋にも来ようかな?
 
 あまりにも好きな区間で、ちょっと進んでは停車して写真に収めるということを繰り返す。うーん、最高だ。やっぱり来て良かった。
 
 川上牧丘の、この鮮やかなカラマツの緑と、路面の淡いベージュの組み合わせが本当に美しいと思う。
 
 こうして走ってみると改めて思うけど、やっぱり川上牧丘っていい林道だよなあ。美しい植生に囲まれた景色も、様々な表情の変化を見せる路面も、全てが素晴らしい。
 
 こんな高所に延びる林道が、登山道のある大弛峠へと続くことで、しっかり整備されて一般に開放されていることが本当に有難い。余程の災害が無い限り、毎年こうして極上の林道を走ることができることの、なんと贅沢なことか。
 
 そうして、あっという間にダート区間を下りきってしまった。今回も楽しませてもらったよ、ありがとう川上牧丘。また後で戻ってくるけれど(笑)。
 
 そのまま下っていくと、途中で作業道のような脇道が分岐しているので、去年も立ち寄ったとこだけどちょいと寄り道。奥の山の上に雲の塊が見えるけど、あれは雨を降らせるようなものではないだろう。
 
 そしてその反対側にも、去年は気づいてなかったのかもしれないが、こちらにも分岐があったので入ってみると、やはり周囲が伐採されてなかなかに爽快な景色が広がっていた。ちょうどBAJAの手前に、ラーメンのテーブルに良さげな切り株が見えるけど、ここで飯ってのもいいかもしれないな。
 
 こんな感じで、路上を沢が横断しているところもある。さすがに、特に施工もしてないようなこの規模だと、洗い越しとは呼ばないかな?
 
 そこから一気に走り続け、今年も三国峠にやって来た。
 
 ここから山梨側を眺めると、見渡す限りのカラマツ林に覆われた景色が広がっている。この、真夏の明るい緑に染まった景色も素敵だけど、秋になって一面のカラマツがすべて黄葉したときの景色もまた絶品なんだよなあ。やっぱり今年は、秋になったらもう一度来ようかなあ。
 
 そして、峠を越えて埼玉側へ。今年も来たよ、中津川林道。
 
 三国峠に来るのは、ここ数年は、すっかり毎年の恒例行事となった感があるが、今日はここでひとつ確かめたいことがあった。
 先日、過去にここで撮った写真を見返していたところ、奥に見える山肌に一筋の道が見えていることに気づいた。位置的に、どうやら奥秩父林道のようなのだが、それまで三国峠から奥秩父林道が見えることに全く思い至らなかったのでとても驚いた。その事実を知った今、改めてこの肉眼で見ておきたかったのだ。
 
 写真に赤い線でその奥秩父林道の位置を示してみた。奥秩父林道の終点付近の標高は、この三国峠とほぼ同等のはずだし、あの方向には他に車道もないし、まず間違いないはずだ。ここから見えているあの道筋は、実質廃道となっている区間だと思われるが、左端の稜線にかかる辺りは俺も到達できていない区間かもしれない(以前に廃道区間を辿ったときのレポはこちらからどうぞ)。
 
 で、せっかくここまで来たので、今年もこのゲートを一瞬だけ潜って向こう側へ入ってみよう。
 
 この中津川林道も、2019年の台風19号の被害で通行止めとなって以来、今年でもう5年となる。またBAJAでここを駆け上がる日はいつ来るのだろうか・・・。
 
 とにかく、今年もこうしてここに詣でることが出来て良かった。また来るからな、中津川林道。
 
 さあ、峠を引き返す前にここで飯にしていくか。
 ・・・と思ったんだけど、この三国峠、中津川林道が通行止めにも関わらず、年々訪れる人が増えているのか、ベンチの前には2台の車が止まっていて、そのうえ後から来たオフ車のグループでずいぶんとにぎやかになってしまった。みんな三国峠が好きなのは結構なんだけど、これならさっきの作業道のところで飯にした方が静かでよかったかなあ。
 
 で、一応この謎うなぎ丼について触れておくと、正直言って微妙だったぞ!何食ってるのかまるで分からん味がしたわ、面白くはあったけど(笑)。
 
 腹ごしらえも済んだし、次の目的地へと向かおう。この後は、ずいぶんと久しぶりとなる場所へ行ってみたいのだ。
 
②へ続く。