冬の奥多摩
2021/02/07 東京都奥多摩町の林道-@
 
 こんにちは。ナノレカワです。ようやく今年最初の更新となりました。
 
 寒い冬の間に、どこか走りにいける林道は無いかとちょこちょこ調べていると、奥多摩の林道川乗線の通行止めが解除されたとのことを、奥多摩ビジターセンターのツイートで知った。しかも、昨年の11月には既に通れるようになっていたらしい。ぬおお!もっと早く知っていれば・・・!
 
 というわけでさっそく林道川乗線へやってきた。いや、「さっそく」とは言ったが、実は通行可能なことを知ってから今日まで2週間くらい経ってしまっていて、その間には2度ほど雪も降っていたので、山の上の様子が心配ではあるのだが。まあ、とにかく行くだけ行ってみよう。
 (ちなみにこの川乗線の起点は常時ゲート閉鎖となっているが、これは自分で開けて通行することが許可されている。ただし、開けて通過したら必ず閉めることを忘れずに。)
 
 起点を越えて少し上ってくると陽の射す区間に出る。光を浴びてその姿をくっきりと描き出す、冬枯れた木々がとても美しい。
 
 この切通しも、雲ひとつなく晴れ渡った空の下で映える姿が印象的だが、自然と毎回シャッターを切ってしまうようで、前回来たときもまったく同じアングルで写真を撮っていたようだ(笑)。
 
 道の周囲に、毛細血管のように張り巡らされた木々の枝の中を走っていくのが嬉しくて、気づいたら思わず「おほほーっ」と変な声を出しながらシャッターを押しまくっていた。誰もいなくて良かった(笑)。
 
 少しずつ標高を上げていくと、日陰の部分にはほんの僅かだが雪が残る場所もあった。思ったよりも少ない印象ではあったが、この先どこまで無事に進めるだろう・・・?
 
 更に進んでくると、進む先が一際開けて見える場所に出た。
 
 ここから見下ろせるのが百尋ノ滝だ。ここ数日暖かい日が続いていたせいか、見たところ凍結している様子もなく、滝の下には登山者の姿も見いえている。
 
 そして、その百尋ノ滝の真上に位置するのが、この川乗線のハイライトとも言える、急峻な崖のど真ん中を通過するこの区間!
 
 相変わらずここからの眺めの爽快感は素晴らしいの一言に尽きる!それはそうとここ、道の外側に向けて路面が若干下りに傾いているので、あまり道の際まで寄せて停めるとバイクが倒れてしまいそうでおっかない。だからこんなに山側に寄せて停めてるのだ(笑)。
 
 ちょっとBAJAの位置を調整して、角度をかえてもう一枚。最悪、凍結があったらこの区間まで来ることも難しいかな、とも思っていたんだけど、今回もここからの景色を見ることができて良かった。
 
 なんて思っていたら、その先で路面を氷に覆われた日影の区間が。ついに出やがったか・・・。
 
 しかし、ここは幸い路面が露出している部分があったので難なく通過。
 
 道は再び日向の区間へ。個人的な話、奥多摩の林道、特に日原街道沿いの林道は、冬枯れた木々に囲まれた谷沿いの道の雰囲気が印象深くてすごく好きなんだよなあ。
 
 そんな道を進んでくると、またしても日影に入った地点で路面凍結が現れた。
 
 しかも、今度は路面一面を隙間なく凍結に覆われてしまっている。これはBAJAでは無理かもしれない・・・。
 
 とりあえず一旦BAJAから降りて、歩いて先の様子を見てみることに。ゆっくり慎重に歩いても、氷の上は腰を引いて歩かないと滑ってしまいそうにつるつるだ。
 先の様子はというと、一旦氷の途切れる地点もあるものの、その先の橋に向かうカーブから先が再び一面の氷に覆われているようだ。これは、いま無理してここを越えても、戻りのときのほうが難儀しそうだ。絶対に泣きを見る未来しか見えない・・・。
 
 というわけで、今日の川乗線はここで引き返すことにした。距離的には日向沢線のダート区間まであと少しだと思うし、久しぶりに踊平トンネルの氷柱も見たかったけど、こりゃあ今年はもう春になって路面の氷が溶けるまで無理だなあ。
 ここを下ってすぐ、後から来たカーキの大きなトラックの人に「この先どうなってますか?」と聞かれ、一面凍結してる場所があったので、自分はバイクなので引き返したけど、それなら大丈夫だと思います、と答えるとそのトラックはそのまま先へと進んで行った。あの人たち、あのまま日向沢線まで行けたのかなあ。
 
 そんじゃ、俺の大好きなまといリスに挨拶だけして戻ろうか。
 
 川乗線を出て、せっかくここまで出てきたんだからと、久しぶりに日原街道を最奥まで行ってみることにした。日原鍾乳洞の手前にある、この日原燕岩洞門。改めて見ると凄まじい場所に道を通しているな・・・。
 この先にある林道小川谷線は、残念ながら起点から通行止めとなっていた(写真は撮り損ねてしまったが)。小川谷線も冬枯れた景色がとても印象的だったんだけど、いつかまた走れるといいなあ。
 
 そこから少し引き返し、続いて林道日原線にも立ち寄ってみた。写真は戻りに撮ったものなのでBAJAがこっちを向いているが、どこまで行けるか分からなかったので、とりあえず写真もそこそこに先へと進んでみることにした。
 
 日原街道沿いの林道も長いこと通行止めが続いていたせいで、日原線もどうせ通れないだろうと、ここに来るのももうかれこれ10年ぶりくらいになってしまっていたようだが、路面が未舗装に切り替わる地点を越えてもまだ進んでくることが出来た。
 
 そうそう、沢沿いに延びるこの景色。日原線ってこういう雰囲気だったよなあ、懐かしいぜ。
 
 この切通しも印象的で、やっぱり来るたびに写真を撮ってしまうのだが、この区間は、川面まで100mほどはあるんじゃないかと言うほぼ垂直な崖の上に延びていて、しかも幅員も狭いわりにガードレールや駒止めすらもなく、BAJAを停めて歩いていたらなんだか急に怖くなってしまい、シャッターを切ったあと、へっぴり腰でBAJAまで戻ってしまった・・・。
 
 そんな道を進んでくると、林道孫惣谷線との分岐地点で通行止めとなった。路面が未舗装になってから約1.2km地点だった。
 
 道に渡されたロープには、「林道荒廃につき通行禁止」と書かれていた。前回来たときには、もっと奥のゲート地点までは行けたはずだったんだけど、それももう10年も前のことだし、やはり一昨年の台風19号の被害による措置なのだろうか。この「林道荒廃につき」っていう書かれ方、なんとなくこの先もう復旧させないような雰囲気を感じてちょっと不安な気持ちになるな。出来ればまた通れるようになって欲しいけど・・・。
 
 そして、ここから分岐する孫惣谷線は、以前から変わらず通行止めのままだ。詳しくは知らないが、この道は鉱山施設のようなので通行止めなのは当然なのだろう。
 
 まあ、鉱山施設があるおかげで一般車両もここまで来ることができるわけだからなあ・・・。未舗装区間僅か1.2kmとはいえ、久しぶりに日原線を走れたことは嬉しかったな。
 
 さて、それじゃ日原街道を引き返すか。それにしても腹減ったなあ。
 
 結局、林道の中でお昼にする場所を見つけられなかったので、日原街道の途中にある廃道に入り込んで飯にすることにした。今日は春のような暖かさで気持ちいいぜ。崖の上から落石でも来ないかちょっと心配ではあったけど(笑)。
 
Aへ続く。