三峯神社 - PageA
 
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三峯神社 青銅両部鳥居
 
 青銅両部鳥居に至る階段を挟むように、1対のお犬さまがいます。
 
 鳥居向かって右手のこちらが阿形。青銅両部鳥居に合わせるように、こちらもブロンズ製と思われる材質で作られているように見えます。
 
 筋肉質に造形された、触れれば体温まで感じそうな写実的でなめらかな造形がとても印象的です。
 
 鳥居向かって左手の吽形。
 
 ちなみにこのお犬さまの造形ですが、同じ秩父市の荒川上田野地区にある若御子神社の一ノ鳥居前のお犬さま像が、その若御子神社のお犬さまと非常によく似た印象の造形をしています。こちらもそののものとの関係性も気になるところです。
 
 裏参道鳥居へと向かう道の途中に、お犬さまの説明が書かれた看板があります。
 
遠宮
 
 遠宮の鳥居を潜り石段を登った先の社殿の前に、大きな台座で組まれたお犬さま像があります。
 
 まるで自然の岩場を模したような大きな台座に「奉」の字の記されたこちらが阿形。全部で3体のお犬さまが配されています。この遠宮のお犬さまは他のお犬さまと異なり、自然の中で生きているままの姿をヴィネットとして写し取ったような造形がとても素晴らしいです。
 
 台座の一番上のお犬さま。口を開いているので阿形の扱いでしょうか。実在したニホンオオカミを写し取ったかのような、飾り気を排したシンプルな姿が特徴的です。
 
 台座左手、上から2番目のお犬さま。しゃがみこんだ穏やかな姿勢に造形されたお犬さまは珍しいと思います。
 
 一番下に配された3対目のお犬さま。上のお犬さまに何かを詠えかけているような、これから岩山を登ろうとしているかのような躍動感のある姿です。
 
 そして対となるこちらが吽形。こちらには2体のお犬さまが配され、台座には「納」の字が刻まれています。
 
 台座の一番上の吽形。
 
 吽形の手前に、坂を下ろうとしている姿勢のお犬さまが置かれています。
 
 阿形の台座に記された由緒書き(画像タップで拡大画像が開きます)。
 
 こちらのお犬さまは昭和三十八年の奉納とのことです。
 
 社殿の中にも、大小様々な姿のお犬さまが置かれています。こちらは親子の姿を描いたもののようです。
 
 社殿の奥の壁際に置かれたこれらは、さすがに遠くてひとつひとつを詳細に見ることはできませんが、こんなに小さなものでも精細に造形されている様子が見て取れます。
 
 そして、この社殿に至る階段の途中には、お犬さまのものと噂される足跡があります。探してみると、それと思わしきものが確かに見つかりました。
 
 言われてみれば確かにイヌ科の動物の足跡に見えなくもないもので、コンクリートがちょうど固まる前に足跡が残ったことも絶妙なタイミングだと思いますが、それがこの三峯神社にあるとなれば、お犬さまのものと噂されるようになるのも当然でしょう。日本では1905年の捕獲を最後に絶滅したとされるニホンオオカミですが、個人的にもニホンオオカミは現存していて欲しいという淡い希望は持ってはいますが、果たして真偽のほどはどうでしょうか・・・。
 
三峯神社 本殿
 
 本殿前のお犬さま。参拝者の長い列の外側からだったので近くで見ることができず、この位置からだと阿吽の違いがあるのかも判別できませんでした。
 
 狐を思わせるような細い口吻の造形が印象的です。
 
 こちらは摂社となる大山祇神社。この前にも、1対のお犬さまが置かれています。
 
 こちらのお犬さま像も、台座が自然石を模したようなヴィネット風の造形となっていて、お犬さまの躍動感を高めることに一役買っています。
 
 拝殿向かって右手の阿形。頭部が大きめに造形されていて、子オオカミのような印象です。
 
 阿形の頭部。丸く造形された耳が珍しい印象ですが、この頭部の造形は、奧宮遙拜殿前の鳥居脇にいたお犬さまのものに似ているように思います。
 
 阿形を背後から。台座にしがみつくように造形された、まるで生きているかのような体のしなやかさがとても印象的です。
 
 拝殿向かって左手の吽形。
 
 阿形もそうですが、こちらの吽形の頭部は特に、奧宮遙拜殿前の鳥居脇のお犬さまに酷似しているように思います。
 
 吽形を背後から。こちらもリアルな生物としての表現に重きを置いている印象です。
 
 割と小振りなサイズのこちらのお犬さまですが、足の爪なども細やかに彫られていました。
 
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