憬れのみちのくダート群へA 2010/09/30 福島〜宮城林道ツーリング・2日目 |
おはようございます。
朝5時に起床すると、辺りはまだ夜が明けきらず、空はどんよりとした雲に覆い尽くされている。こんな空模様も、恐らくは朝のうちだけだとは思うが、大丈夫だろうなぁ?
軽く朝食を済ませ、テントを片づけて7時にキャンプ場を出発。今日はまず、磐梯吾妻レークライン〜磐梯吾妻スカイラインを走り、更に北上して宮城を目指す。
磐梯吾妻レークラインにて。
途中、何箇所かで湖を見下ろせる地点があったものの、空はまだどんよりとしたままで、いまひとつテンションの上がらないまま走りぬけてしまった。
続いて、磐梯吾妻スカイラインに到着。ここを走りきる前に、少しでも天気が回復してくれればいいが。
スカイラインの入り口から後ろを振り返ると、こんな大きなドライブインの廃墟が。営業を停止してからだいぶ長い年月が経っているようだが、かつてモータリゼーションの頃には相当賑わっていたんだろうなぁ・・・。何ともさびしい光景です。
徐々に高度を上げていくと、途中で深い霧に包まれ、ほんの少し先も見えないような状態になってしまった。せっかく来たのにそりゃねぇよ、と思いながらも更に先へと進んでいくと、道路最高点に着くころにはかろうじて霧も晴れてきた。そして、前方には噴煙を吐きだす一切経山の姿が・・・。
やってきました、浄土平です。林道メインの今回のツーリングだけど、福島に来たらここだけは走ろうと思っていた。相変わらず空模様はすぐれないままだが、それでも荒涼とした風景は迫力十分。
この景色、さすが日本の道100選だかに選ばれるだけのことはあるな。はじめに通ったレークラインは天気のせいもあって正直微妙だったけど、こっちは確かに金を取れる道路だと思う(笑)。
最後まで曇り空のまま通り抜けてしまうのは残念だけど、実際にこの景色を見れただけでも良しとして、次へと進むことにしよう。麓まで下りたあとは、ほぼツーリングマップル縦に1ページ分を北上していく。
県道、国道を走り継いで、ようやく次の林道の入り口にやってきた。右手の布入方面に進むとそのまま林道になるんだけど、道路標識はR113に抜けられるように書いてある。もちろん間違いじゃないんだけど、普通の乗用車とかで知らずに入ってダート林道だったらびっくりしちゃうよね。
磐梯吾妻スカイラインからほぼ1時間を経て、本日最初の林道に到着。茂庭関林道です。ダートは約11.2kmとのこと。この途中にある峠を越えて、宮城県に入ります。
林道に入ると、路面は中央部が円く盛り上がり、両側が流水跡でえぐれている状態がしばらく続いている。一見フラットダートでもしっかりバランスを取って走らないと、左右の溝にはまってしまいそうで結構緊張する。
終始、鬱蒼とした森の中を走りぬけていく。見通しのいいストレートも多いのでついアクセルも緩みがちになるが、路面の砂利が深いところもあるので、気を引き締めていこう。
途中で見かけた山火事注意の看板。手書きの木の親子のイラストがいい味出してます。特に子供の泣き顔が最高!
ダートもほぼ終盤、ふと脇に立つ看板を見ると「東北森林管理局 仙台森林管理署」の文字が。いよいよ宮城にやってきた!
茂庭関林道を抜け、更にここから10km程先にある次の林道を目指す。
県51を進み、林道の入り口を探す。あ、ここかな?でも、地図には県道沿いからダートの表記なのだが、ここは綺麗な舗装路だし、かといって、他にそれらしい道もないし・・・。とりあえず間違ってたら戻ればいいやと思い、左手の道へ入っていく。
舗装路を少し進んでいくと、左手に分岐するダートが。見つけた、林道不忘山線です。国有林林道で「〜線」っていう表記は珍しいな。
この不忘山線、途中にある県境の峠を経て、山形側の南蔵王林道へと接続するのだが、その2本の林道を合わせたダートは21km強!これは走り応えがありそうだ!
ダートに入ると、次第に木々の隙間から陽射しが入るようになってきた。そうそう、そうこなくっちゃ!
陽が射してくるだけで、こんなにも心が軽やかになってくる。やっぱり山を走るなら晴れに限るな!
ここの路面はフラットながら、砂利が深く滑りやすいため、浮かれ気分でうっかりズルッといったりしないよう、コーナーなどでは特に注意を払いながら先へと進んでいく。
山深い中に伸びる道を、ひたすら先へ先へと進んでいく。
やがて、前方に視界の開けた峠へと辿り着いた。眼前に広がる山の上はまだ雲が覆っているが、それももうすぐ晴れてくるだろう。
そしてこの峠を境に山形県へと入り、ここから南蔵王林道へと切り替わる。
極上のフラットダートを、麓に向けて軽快に下っていく。
雲の切れ間から徐々に青空が顔を出し、気分もハイになってくる。
麓に近付くころには、だいぶ陽射しも強くなってきた。いやぁ、嬉しいなぁ!BAJA君、やっぱりオマエには陽の光が似合うぜ(笑)!
終盤に差し掛かると、沢沿いに伸びる雰囲気のいい区間も。BAJAを停め、しばし水の音に耳を傾ける。もう最高です!
南蔵王林道を抜けて、いったん山形市の市街地を通過して次の林道へと向かうが、R13を走行中、メーターが22222.2kmのゾロ目を達成。
・・・とはいっても、これが正確な総走行距離じゃないんだけどね。このメーター、寒い時は液晶表示が点かなくなってしまう不具合があり、当然点いていないときの距離は計算されていないのだ。実際今日もこのちょっと前まで点灯していなかったし、今回のツーリングでも、トータルで100kmくらいは積算されていない距離があるはず。そろそろ新しいメーターに交換しようかな・・・何かいいやつないかな?
山形市の市街地を抜け、続いてやってきたのは、林道高沢馬形線。ダート距離は4.8km程らしいが、ツーリングマップルによれば「絶景林道!」とのこと。空もすっかり晴れ渡ってきたし、こいつは楽しみだ!
起点からほんの少しの舗装区間の後でダートに入り、程なくして前方に視界が開けてきた。おお、なかなかの景色だ。この先にはもっとすごい景色が待っているんだろうな。
・・・と思いながら走っていると、更に奥へ行ったところで、道の脇に乗用車が列をなして停車していた。この辺に登山道の入り口でもあるのか?と思いながら先へ進んでいくと、道端にはスーツを着た人たちが立ち、更にその先には大掛かりな機材車のようなものまで・・・。そしてその先の、この林道で一番眺めの良いと思われる場所で、なんと時代劇の撮影をしていた・・・。こんなところで撮影をしているのも驚きだが、向こうの撮影スタッフにも(なんだこいつ・・・?)的な目で見られてしまった。いやいや、どう考えても俺のほうが自然でしょ!とはいえ、まさかその中に突っ込んで写真を撮るわけにもいかず、とりあえずここは通り過ぎて、先へと進むことにしよう。
高沢馬形線を抜けると、林道二口線に接続するが、この先は土砂崩れの復旧工事だかで通行止めとなっている。もともと、この先の山形と宮城の県境でゲートが閉まっているのは分かっているので、二口線は後ほど向こう側から走ってくることに。
いったん高沢馬形線を起点に向けて引き返していく。
途中、分岐する林道五郎平線を見つけていたので、こっちにもいい景色の場所があったりはしないかと思い入ってみる。
しかし、道はずっと下りが続き、これといって景色のいい場所もみあたらず、ひたすら下っていく。
やがて、綺麗な舗装路に出てしまったので、ここで引き返して高沢馬形線まで戻ることに。
高沢馬形線を起点方向に戻っていく。先ほどの撮影地点を過ぎ、もう少し上の見晴らしの良い地点で停車してみた。
ただ、ここにも撮影スタッフの車が並び、BAJAと山のショットっていうのを撮ることができず残念。
ここからの眺めはこんなに素晴らしいんだけどね。
ちなみに、上の写真の画像中央、道が白く見えている箇所で撮影をしてます。あそこから写真を撮れたら最高だったろうなぁ。
この林道を戻り、関沢ICから山形自動車道に乗り、宮城川崎ICまでショートカットして宮城に戻り、本日の宿泊地へと向かう。が、県境の笹谷トンネルを抜け宮城に入ると、さっきまでの快晴が嘘のような曇り空・・・宮城に戻ったら今日はもう1本走っておきたい林道があるんだけど、天気は大丈夫だろうなぁ?
山形道を下りて30分程走り、本日の宿泊地へ到着。
・・・ここ、俺のばぁちゃん家です。今日から二晩お世話になります。あらかじめ今日来ることは伝えておいたのだが、バイクで来たっていったらさすがに驚いてたな(笑)。
重たい荷物を下ろし、ひと息ついてから、日が暮れる前にもう1本走りに行ってきます。
県道を二口峠へ向けて直進し、先ほど山形側で通行止めだった林道二口線の宮城側区間へと向かう。進行方向の山はどんよりとした雲に覆われてしまっている。山形はあんなに晴れていたのに・・・。
気温も、先ほどまでとはうって変わり、夕暮れ近くの山沿いは、さすが東北と思わせる肌寒さに包まれている。
そろそろ林道の入り口かというところまで来て、なんと道の脇に通行止めの看板が!ええっ、そんなぁ〜・・・。
しかし、よく見ると土日は通行止めは解除されているようだ。とりあえず、様子を確かめに通行止めの地点まで行ってみることにしよう。
二口線の起点まで来ると、ここにも通行止めの表示が。更に先へ進むと、誘導員が立っていて腕で×印を出されてしまったが、さっきの看板で見た、「土日を除く」ということを確認してみると、やはり休日は解放されて通行できるとのこと。ちょうど宮城には土曜まで滞在予定だし、今日は空模様もこんな具合なので、ここは最終日の朝一番で再訪するとして、今日は少し早いけど、ばあちゃん家でゆっくりすることにするか。
明日のルートは、今回のツーリングのハイライト・・・の予定(笑)。