夏ならここにあるんだぜ!
2011/08/12 埼玉〜長野林道ツーリング・2日目 - A 長野県道442号諏訪箕輪線?
 
@はこちら。
 
 
 王城枝垂栗線を走り終えて、諏訪湖まで戻ってきました。本当は別に立ち寄るつもりではなかったのだが、ちょっと素敵な物を見つけたので湖畔に停車してみた。何を見つけたかというと。
 
 
 「漁港」の標識です。つぶらな目の魚のイラストが素敵でしょ?これはスルーしてしまう訳にはいくまい(笑)。で、どこが漁港なのかと思ったら、このすぐ脇に、モーターボートが2〜3台停泊しているコンクリートの囲いがあった。ずいぶん小さな港だ(笑)。


 さて、王城枝垂栗線の後、どこを走ろうかと思っていたのだが、ツーリングマップル(2011年度版・関東甲信越P.44 J−5)を見ると、諏訪湖から中央道を挟んだ南側にダートを示す破線が書かれている。しかし、その破線は黄色に塗られ、「442」と書かれたヘキサが示されている・・・どうやらダート県道のようだ。ちょっと面白そうなので、そこを走りにいくとしよう。
 
 
 県道16号線を、442への分岐を探しながら走って行くが、特に目印となるものもなく、一度通り過ぎたりしながら、恐らくここだろうと目星を付けた道を進んでいく。地図によればこの分岐から県442となるようだ。県道を示す標識などが全くないのが気にはなるが・・・。
 
 
 入口から上り坂となる道を進んでいくと、背後に諏訪湖を見渡せるようになる。その先ですぐに中央道へと突き当り、右折をすると中央道を渡る橋がある。
 
 
 橋を渡ると、そのまま高速沿いに道が延びていく。一応、地図上の線形とは合っているようだが・・・。
 
 
 うわ、狭っ・・・。このガードレール、意味あんのか?単に道幅を狭めているだけじゃ・・・。乗用車で通るのは相当辛そうだ。
 
 
 その狭い区間を過ぎると、左手に2本の分岐がある。1つはダート、もう一つは舗装路だ。例によってツーリングマップルの縮尺だとこのくらいの分岐は判別できないので、とりあえずはダートの分岐を上って行く。
 
 
 はい外れ。200mもいかないくらいで砂防ダムに突き当って行き止まり。まあどう考えたってもう一方の舗装路が本線だよな。
 
 
 そのもう一方の舗装路を上って行くと、すぐに路面はダートになった。一応こっちで合ってはいるようだな。
 
 
 ダートとはいえ幅員は広く、法面もしっかりと施工されている。この程度の未舗装路なら県道と言われても納得は出来る(笑)。
 
 
 その後、僅かな区間だけ舗装になるが、その脇から見えるあれはなんだ?砂防ダム・・・にしちゃあ変わった形状だな。
 
 
 再びダートになると、今度は先程の整備された砂利道と変わり、もはや林道といっても差支えないレベルの路面へと変わる。
 
 
 しかし、路面をみると、所々にピンクリボンが打ち付けてある。最初の砂利区間はいかにも舗装の準備万全といった雰囲気ではあったが、そこも含め、この道がダートの姿でいられるのも、そう長くは無いのかも知れない。
 
 
 この辺りの区間は路肩の外がすぐに沢になっているが、ガードレールはおろか縁石すらも設置されていない。県道としては整備具合がちぐはぐなような気もするが。もっともこんな道が県道になっている時点でちぐはぐも糞もないか。
 
 
 更に進むと勾配も急になり、相変わらず深い砂利の路面には、林道でよく見かけるゴム板が横切っている。
 
 
 ・・・なあ、これが本当に県道か?
 写真でどの程度伝わるかどうか分からないが、既にかなりの急斜面なうえ、轍には大きめな石がゴロゴロと転がっている。重い荷物を積んだままここを上って行くのは結構しんどい。こんな道を県道と認定するとは長野県もなかなか大胆だな。しかし、たとえ行政が県道と言おうが、日常的にここを使う者はいないんじゃないか?
 
 
 その急勾配の区間を越えると、やや斜度が緩やかになる区間になるのだが、そこに至って突然砂利を敷き詰め綺麗に均した区間となった。いやいや、整備する区間をお間違えではないですか?
 
 
 さらに進むと、勾配はほぼフラットとなり、道はだいぶ穏やかな様子を見せる。どうやらこの辺りが峠のようだ。ふと脇を見ると、何やら道標のようなものが立てられている。
 
 
 「中峠」、と書かれているのだろうか。その下は何と書かれているのかは判別出来なかった。
 
 
 ・・・もう一度言うぞ。これが本当に県道か?
 「険道」にしたって限度ってもんがあるだろ。こんな山道、普通に林道クオリティじゃねーか。

 そんなことを考えながら雑草だらけの路面を進んでいくと、やがてT字路に行き着いたのだが、その接続地点に、見覚えのある菱形の標識が後ろ向きに立っている・・・。
 
 
 え、え、え?う、嘘だろ・・・!?
 
 
 ぎゃー!
 
 
 林道青山線って・・・なんだよ!やっぱり林道だったのかよ!
 確かに県道にしちゃあひでえ道だとは思ったよ、だけど、林道って言われちゃうと一気に興醒めしちまうなぁ・・・。

 でも、地図を見る限りではここで合っているような気はしてたんだけどな。もしかしてこの青山線も、途中のどこかで県道に切り替わっているのか?でもそれも何か不自然だよなあ。ってか、そもそも本当にこの道で合ってたのか??
 
 
 だいたい、今まで走って来た道を進んでいけばそのまま舗装路に切り替わるのかと思っていたのに、いきなりT字路に突き当るわ、県道だと思ってた道にいきなり「実はボク林道でした、テヘッ!」なんて言われちゃうわで、もう自分が今何処にいるのかなんてサッパリ分からなくなってしまった。とりあえず既にだいぶ上ってきてしまったので、なんとなく下りの道を進めば県道に出られるような気がして、下りとなる右手の道を選んで進んでみることにした。
 
 
 すると、やがて舗装路に突き当ったが、この分岐にもやはり県道を示すような標識の類は立ってはいなかった。
 
 
 代わりに、山火事防止の看板が木に括りつけてあったが、どうやら手書きで作られたようで、いつものリス君も微妙に描き手のタッチが加わっているような。
 
 
 さて、これはどっちへ行ったらいいんだろう。現在地が分からない時点で、既に地図には頼れなくなっているので、とりあえず勘で行ってみるしかないな。ここはそのまま下りとなる左手に進んでみるか。
 
 
 しかし、進めば進むほどどんどん山の奥へと入って行っているような気がする。このままではマズイかも・・・。道沿いに民家が立っていたが、ちょうど庭先にこの家のおじさんがいたので道を尋ねてみる。

 「すいません、中央道へ出たいんですけど、どっちへ行けばいいですか?」
 「どっち方面へ行きたいの?」

 どっち方面とは・・・?つまりこの道をどっちへ進んでも市街地には出るのか?とりあえず東京方面と答えると、今自分が走って来た方向へ進んでいけばいいようだ。やっぱり間違えていたのか・・・。
 この道を戻って行くとそのうちT字路に出るので、右→右と曲がって行けば中央道に出られると教えてくれた。
 
 
 あ、あった!
 
 
 やった、目印のT字路だ!ここを右だね、これで帰れるよ!ありがとうおじさん!
 
 
 更に進むと、広い通りに行きついた。左右に延びる道は県道50号線のようだ。直進する道はゴルフ場への入口となっている。
 
 
 交差点に立つ標識を見ると、県道50号線から分岐する、今自分が走って来た道に見なれた数字が記してある。・・・442?今走って来たのが県道442号線なのか!?

 どうやらこの県道442号諏訪箕輪線、認定当初は確かに、今通って来た県16から分岐する(ツーリングマップルで県道448号線と記載されている)区間を県道としていた時期もあったようなのだが、現在では区間を変更され、今いるこの地点、有賀峠が起点となっているようだ。さっき見た林道青山線とは、もともと県道だったものが、区間の変更により林道へと降格したということなのか。もしそうだとするなら、その区間変更がなされたのは一体いつだったのだろう。青山線の標識には、「H18」の文字が書かれていたが、仮にそれが区間変更のなされた年だとすると、今から僅か5年前ということになる・・・まさかそんな最近まで、あの悪路を県道としていたのだろうか。そういうことなら、ツーリングマップルだったら県道表記が古いままというのもなんとなく納得は行くが、さすがにそれは無いか(笑)。

 もっとも、地図上のそういった表記のせいで、俺のようにあの道を県道と思いこんで、県16から上がってくる人も少なからずいるかも知れない。途中にあった舗装準備と思わしき区間は、そういった場合に備えてのものなのか。それとも砂防ダムの管理のために必要なのか、単に予算のための舗装工事なのか・・・。どのみち、いずれはあの道も全て舗装されてしまう運命かもしれない。そうなる前に走ることが出来て、それはそれで楽しかったかな。

 ・・・つーかそもそも、ツーリングマップルを見ると、442号線と記された道と平行するように、もう一本緩やかな線形のダートが書かれているのだが、もしかして旧県道というのも、実はそっちの区間だったんじゃないのか?って気がしなくもないが・・・怪しいぜマップル(笑)。

 なんて色々書いたけど、正直言って現時点ではっきりしたことは何一つ分かってません(笑)。あのダート道について詳しい情報を知っている方がいましたら是非ご教授ください。
 
 さあ、この後は全て下道を通って埼玉まで帰るとしよう。
 
Bへ続く。