梅雨の晴れ間の林道散策
2012/07/15 埼玉県ときがわ町 林道朴ノ木線・他
 
 そろそろ埼玉版に新規で載せる林道も少なくなってきたな、と思い、残りの林道をリストから見ていると、中にはもう何年も前に走っているのに、写真が少ないとか、以前走った時よりも舗装区間が延びているとか、そんな理由で未だアップしていない路線が幾つかある。どうせ最近はメジャーなロングダートは軒並み崩落などで通行止めになってるし(←いじけちゃってるよ)、梅雨も明けきらない微妙な時期に、そんな林道を再訪してみるのも良いだろう。
 
 
 というわけで、本日メインの目的地としてやってきたのは、ときがわ町の県172から木のむらキャンプ場方面に進み、更に奥武蔵グリーンライン方面へと進んだ先にある林道朴ノ木線。この林道に訪れるのも、実に6年振りとなる(つーか、最近こんなのばっかだな・・・)。以前訪れたときは起点と終点の写真くらいしか撮っていなかったのだが、あれから路面の状況などに変化はあるだろうか。早速進んで確認してみよう。
 
 
 
 起点からすぐには、民家と畑の並ぶ区間がある。そっか、ここってこんな景色だったんだっけ。殆んど写真を撮っていなかったせいもあって全然覚えていないな。
 
 
 
 ・・・だけど、ここははっきりと覚えてるんだぜ。
 
 
 
じゃり道行止まりキター!
 
 
 手書き感丸出しの文字がめちゃめちゃかわいらしいこの立て看板、前回来た時も、実はこの林道で一番印象に残っていたのがこの看板だったりする(笑)。以前は板全体が青い塗料で塗られていたが、6年という歳月を経て、すっかり地の木目が剥き出しになってしまったようだが、文字だけはしっかりと残っているのが奇跡的だ・・・と思って以前の写真とよく見比べてみたら、微妙に文字の形が違う。これ、文字はわざわざ書き直してあるぞ!きっとこの脇の民家の方が修復しているのだとは思うが、これは本当にごくろうさまです。
 
 
 
 その看板の地点の先から、道は周囲を木々に囲まれた鬱蒼とした区間に入るが、路面は緑色に苔生している。うっかり乗り上げてツルンコ行かないように気を付けないと・・・。
 
 
 
 起点から400m程で、名前の無い小さな橋を渡るが、そこを境に路面は未舗装へと変わる。
 
 
 
 さあ、ここから先はどんな景色だったかな?あまりに久々過ぎて、もうほとんど初めて走る林道と変わらないよ(笑)。
 
 
 
 おや?「不法投棄調査中につき立入禁止」とな。不法投棄ってのは、この木材のことだろうか。まあ、立入禁止ってのはこの路肩のことだと思うので、このまま先へ進ませていただきますよ。
 
 
 
 道は緩やかなアップダウンを繰り返して奥へと延びていく。
 
 
 
 辺りは昨夜に降った雨の湿気で満たされ、バイクで走ってもまったく涼しさを感じることの無い、むせ返るような緑の匂いに包まれている。梅雨明け宣言こそまだ出ていないが、山の空気は既に夏のそれに変わっていた。
 
 
 
 そして、起点から約1.7km、未舗装になってから約1.3kmを経て終点に到着。
 
 
 
 終点標識は、生い茂る木の葉に隠れて、かなり見辛くなっていた・・・。
 
 
 
 ただ・・・終点標識の立つこの地点から先にもまだ道は続いているんだよな。
 
 
 
 ここから先にもしっかりと擁壁やガードレールが設置されている。恐らく、標識のあるこの地点が路肩も広く、Uターンなどもしやすいためにここを終点の扱いにしたような、そんな感じかな。確かこの先はそう長くはなかったはずだけど、せっかくだから本当の行き止まりまで行ってみよう。
 
 
 
 そして、標識の地点からわずか50m程で本当の車道の行き止まりに到着。
 
 
 
 これで早くも本日メインの目的を終えてしまった。さて、このあとは何処へ行こう?ここに来ること以外あまり考えないで出てきたからなあ。とりえず地図を広げてこのあとのルートを考えるとするか。
 
 
 
 続いては、朴ノ木線との分岐からそのまま直進すると起点のある林道奥武蔵支線
 
 
 
 ここを訪れるのも以前に朴ノ木線を走った日以来だ。大して印象の無い道だったが、改めて走っても特に見るべき景色もないような舗装林道だ。
 
 
 
 一番印象に残ったのが、鮮やかな緑色で路肩に分厚く生えたこの苔。間違ってもこんな上に乗り上げたくねーな・・・。
 
 
 
 延長約1.2kmの奥武蔵支線を抜け、刈場坂峠で小休止。そういえばBAJAでここへ来るのもずいぶんと久しぶりだなー。
 
 
 
 残念ながら、峠からの景色は空気が霞んでいたために大して遠くまで見通すことはできませんでした、ハフン。
 
 
 
 刈場坂峠から奥武蔵2号線を下り、続いては作業道砥石線へ。
 
 
 
 立ち並ぶ杉林の中をくぐるように延びる坂道を下って行く。そういえばBAJAでブナ峠から下って行くのってこれが初めてか。
 
 
 
 途中で180度折り返す分岐へと入り、この先にある林道泉川線を目指す。ええ、自分はヘタレなんであっちには行きませんよ(笑)。
 
 
 
 こちらの分岐は下りながら路面もフラットで非常に走りやすい。
 
 「俺にお似合いなのはこういうもんですよ」(笑)。
 
 
 
 ブナ峠から約2.9kmを経て林道泉川線に合流。そろそろ腹も減ってきたし、この林道のどこかで飯にでもしたいな・・・。
 
 
 
 と思ったら、目の前にちょうどいい川原があるじゃん!今日はここでランチタイムだぜ!
 
 
 
 さっきまで薄曇りだった空も、川原に下りた途端に陽が射してきた。眩しい木漏れ日の中で沢の音を聞きながら食べる飯は最高だぜ!
 
 
 
 休憩を終え、続いての目的地を目指して泉川線の起点へと下って行く。
 
 この大岩、地盤が緩んで転がり落ちて来たりしないのかな?こんなのが路上を塞いだら復旧は相当大変そうだ・・・。
 
 
 
 その大岩を越えてすぐ、路面が舗装に変わる地点に出た。しかもまだ真新しい感じのアスファルトだ。もしかして、以前来た時よりも舗装区間が延びてる?そう思って、ここから起点まで下って延長を計ってみたら、やはり自分が前回来た時よりも300m程、舗装区間が延びているようだった。ンモー、わざわざこんなとこ舗装しなくたっていいのにさあ。
 
 
 
 その泉川線を起点まで下る途中、起点方面に向けて180度折り返す未舗装路が延びているのに気付いた。とりあえず起点まで下った後再び引き返し、どこへ続いているのか入ってみることに。
 
 
 
 周囲は杉林に囲まれ鬱蒼としているが、意外なことに路面には消火栓の蓋なども設置され、普通の林道とはちょっと雰囲気が違うような・・・。
 
 
 
 お、ちょうど林の間を縫うように射した光が、路面や木々の肌を斑に照らしている。こういう景色、好きなんだよなあ。
 
 
 
 やがて、泉川線の分岐から800m程で、集落へ続く舗装路へと抜けてきた。さっきの消火栓といい、ここも未舗装ながら町道の扱いだったりするのかな。
 
 
 
 泉川線を抜けて、続いては林道赤木慈光線へ。
 
 
 
 ここも最近、じわりじわりと舗装区間が延びているって話だけは聞いているのだが・・・。
 
 
 
 起点から1.4km程進んでくると、ようやく未舗装区間との境に着いたが、確かにここは記憶にある舗装の境目の景色ではない。帰宅後に調べてみたら、最後に自分が訪れたときから、700m程も舗装区間が延びてしまったようだ。
 
 
 
 そして、ようやく舗装が終わったと思って進んでいくと、路面には更にピンクリボンが点々と・・・。
 
 
 
 そして、路面には轍を抉るように深い雨裂が延びている。以前はここまで酷い溝はなかったはずなのに・・・。
 
 
 
 ここも以前は、路面のラインを気にすることなく快走出来た記憶があるんだけどな。これじゃ舗装化も止む無しか・・・。
 
 
 
 景色的には周囲を木々に囲まれ、あまり眺望の無いこの林道だが、時折覗く霞んだ空が夏の訪れを感じさせて、それはそれで悪くない感じ。
 
 
 
 やがて起点から約5.8kmを経て終点に到着。舗装化が進んでいるとはいえ、現時点で未舗装区間はまだ4.4km程残っているし、ここはまだしばらくは楽しめそうだ。
 
 
 
 ・・・って、おや?「通行止」ですか?起点から入った時はこんなバリケードみたいなの無かったと思うんだけど、見落としてたのかなあ。まあ、終点のこっち側も、本気で通行を止める気が全く感じられないユルいバリケードだし、これは万が一、あの雨裂を知らずに通行した人からクレームなどがあった場合の言い訳程度の物だろうな。
 
 
 
 むしろ、そんなバリケードなんかよりも、こっちの看板のほうがよっぽど気になるだろ・・・。目撃情報が2月って、この辺りのヤツらは冬眠してないのか?
 
 
 
 続いては林道栗山七重線。ここは最近になって、ついに全線が舗装化されてしまったとか・・・。この林道、ここ数年ずっと途絶えることなく舗装の延長工事が続いていたので、埼玉版に載せるのはいっそ完全に舗装化されてからにしようと思っていたのだが、ああ、とうとうその時が来てしまったか・・・。
 そんな栗山七重線を、今日は終点側からではあるが全線舗装化されてしまった姿をこの目で確認するとしよう。
 
 
 
 終点から入ってすぐ、本当につい最近敷かれたばかりの真っ黒いアスファルトが出迎えてくれましたよ。栗山七重線のかつてのダート路面は、とうとう記憶の中だけのものとなってしまった・・・。
 
 
 
 林道剣ヶ峰七重線との接続地点まで上ってくると、そのダートの路面からは大量の砂利が舗装路の上に流れ出てきてしまっている。
 
 
 
 道の真ん中に置かれたコーンの張り紙によると、台風4号の影響で通行止めと書かれているが、この脇に置かれた看板には、側溝布設のため8月中旬までの工期で通行止めと書かれていた。通行止めはいいけど、舗装化だけは止めてくださいね・・・。
 
 
 
 引き続き栗山七重線を進んでいく。起点に近付いていくと、次第に空が広く見渡せる区間が現れてくる。
 
 
 
 空を覆う雲の流れも、夏らしい景色を演出している。舗装林道のこんな景色も決して嫌いではないのだが、かつてのダートだった頃の路面を思い出すと素直にこの景色を喜べないのが何だか悔しい・・・。
 
 
 
 終点側から入り、約3.2kmを経て起点へと到着。林道栗山七重線、確かにこの目で全線舗装化を確認しました。
 この場所で初めてダートの入口を見つけたときは、すっげえ嬉しかったっけなあ・・・。ちなみに、この場所から少し下った地点に立っていた手書きの起点標識、久々に探しに行ったけど残念ながら既に無くなっていた。
 
 
 
 と、そんなジジ臭ぇことばかり言ってても仕方ない。気を取り直して、この栗山線から繋がる林道荻殿線を下って、今日の締めとすることにしよう。
 
 
 
 この荻殿線は、「あじさいの道」と名付けられている通り、道に沿ってあじさいの木が植えられている。
 
 
 
 ちょうど今はシーズンの真っただ中だったようで、路肩には色とりどりのアジサイの花が咲き誇っていた。今日のラストにこんな景色を見ることが出来て良かった。
 
 
 
 そして、ここは荻殿線の県11側の起点から500m程の地点。ここには何故か道の両脇に荻殿線の標識が立っているのだが、そのうちの画像向かって左側の標識がずっと気になっている。
 
 
 
 これ、何故か「終点」って書かれているんだよな。荻殿線の終点は、さっきの栗山線との接続地点のはずなんだが・・・。この地点は特に東秩父村の境になっているわけでもないはずなのに、何故こんな起点からすぐの場所に終点標識が立っているのだろう?
 こういうことは、役場にでも尋ねるのが手っ取り早いんだろうけど、そのうち、暇で暇でどうしようもない時にでも問い合わせてみようかな(笑)。
 
 
 
 そんなこんなで、本日のツーリングはこれでおしまい。今日は久しぶりに訪れる林道ばかりだったけど、こうして何年も前に走ったきりの林道を再訪してみるのもなかなか楽しいもんだな。各地のロングダートの通行止めが復旧するまでの間は、しばらくこんなことをして遊んでいようかな(笑)?