2台の赤BAJA、林道を駆ける!
2014/07/26-B 長野県佐久穂町・林道余地大日向線
 
Aはこちら。
 
 田口十石峠線から県道108号線に出て、そこから西へ2km程も進んでくると次の目的地への分岐が現れる。林道余地大日向線、というらしいこの林道を走るのは初めてだが、この先にある板石山の山頂ではかなりの絶景を見ることが出来るようだ。早速進んでみよう。
 
 序盤は深い緑のトンネルの中を延びている。眩しい陽射しに照らされてた緑が空気に溶け込んだかのような道を走って行くのはとても気分がいい。
 
 ここで写真を撮っていたら後ろからみやさんが走って来たので、シャッターを押そうと通過待ちをしていると、そのすぐ後ろから今度は車が走って来た。やば、ここは車一台分の道幅しかないので、早く移動しないと。
 
 突き当りとなるT字路まで一気に駆け上がり少々休憩していると、少しして先ほどの車が上がって来て、そのまま通り過ぎて行った。こんなところに一体何しに来てるんだろう?(←おまえらが言うな。)
 
 そこから道なりに進んでくると、前方で道が二股に分かれている。みやさんによると、左手に延びる支線を上って行くと、かなりの眺めが期待できる場所があるようだ。さっそく行ってみよう!
 
 分岐から1kmと経たないうちに、前方に空の開けた地点に着いた。おおっ、これは・・・!
 
 おおーっ!これは良い!この奥がちょうど山頂となっているようで、この地点でも既に周囲が広々と開けてかなりの開放感がある。
 
 で、その路肩を見ると・・・な、なにこの謎植物!?背丈もかなり高く、空に向かってひょろひょろと伸びている茎(?)には細かな花がびっしりと付いているが、こんなの見たことないんだけど・・・なんていう植物なんだろう?
 
 そこからあと少し進んで本当の山頂に出ると、突然目の前に、何かの撮影にでも使えそうな武骨な岩場が現れ、その脇をかすめるように白い道が延びている。。うおお!なんだこの景色は!すごいぞ!すごくカッコイイぞ!
 
 更に進むと、路肩からはこんなに雄大な景色が!何なんだこの林道は!素晴らしすぎる!
 
 いやあ、素晴らしく開放感のある道だ。眺めが良い場所があるとのことだったが、まさかここまでの景色が広がっているとは思わなかった。
 
 実はこの山頂は採石場となっていて、周囲は写真のような地形が広がっている。今日もここで働いている人がいて(先ほど後方から来た車もここの従業員だろう)、実は最初にここを見たとき、私有地に立ち入ってしまったのかと思ってちょっとビビったのだが、どうやらここを通過する道自体は公道となっているようだ。
 
 なので、せっかくならここで眺めの良いところを探して昼飯にしようと、先ほど目星を付けた地点に戻って来た。
 
 この下は、見下ろすと足がすくむような結構な崖になっているのだが、ちょうどこの岩がテーブルのようになっていて眺めも良いので、ここに腰掛けてランチタイム。生憎陽射しを遮るものは何もないが、いい感じに風が吹き抜けていくのであまり暑さを感じることもない。・・・いや、まあ暑いんだけどね(笑)。
 
 昼飯を終えて、せっかくならこの支線も行けるところまで行ってみようということで採石場を越えて道なりに下って来た。かなりの勾配のある道を下り切ると、道が大きく蛇行する地点で、新しく橋を掛けるための建造中の橋脚があった。あの採石場にダンプで行くにはこのカーブはきついので、ショートカット路を作ろうとか、そんなところかな?
 
 そこから程なくして舗装路に合流したが、ここは県道108号線、そう、先ほど田口十石峠線から抜けてきた県道だ。そして実際、この地点からほんの数十m先に、その田口十石峠線の出口が見えている。どうやら板石山をぐるっと回って元の地点までループしてきたようだ。さて、ここからどうしようと思ったが、せっかくならと、この余地大日向線の未走破の部分も走ることにした。
 
 というわけで再び山頂を目指して上って行く。
 
 それにしてもすごい場所だ。これだけの景色の広がる道でありながら、web上ではこの道のことをほとんど見かけないのは何故なんだろう(いや、もちろんあるにはあるのだろうが、この道の名前を示す標識の類が無いので路線名では調べ辛いのかもしれない・・・)。
 そう思って少し調べてみたら、「鉄平石の里の石葺き屋根」というpdf資料で、「狭い林道を上りつめた板石山の頂上には直径300mほどの浅いすり鉢状の採掘場が設けられていた」と、この道のことが僅かに触れられていた。資料によると、信州は日本最大の鉄平石産出地で、この採掘場で産出する鉄平石は、諏訪地方などで石葺きの屋根材として使われているのだそうだ。
 
 周囲には、その鉄平石の欠片が無数に散らばり、非常に荒涼とした雰囲気を醸し出している。それにしても、山の頂でこれだけの景色が見られる林道というのもかなり珍しいのではないかと思う。
 ・・・って、んん?
 
 なんだあの道?あそこも採掘場の一部なのかな?どこにあそこに繋がる道があるんだろう、あの天辺に立ったら相当凄い景色が見られそうだ・・・って、あれこそ本当に私有地かもしれないな。
 
 初めて走る道だったけど、本当にいい場所だった。みやさん、ここに連れて来てくれてありがとう!この周辺を訪れるときは、また絶対に訪れたい場所だな。
 
 山頂へ向かった道との分岐まで戻り、もう一方の道を下ってくると、程なくして舗装路に出た。この余地大日向線、山頂を経由する支線も合わせると、全線で7〜8kmくらいにはなるだろうか。ここもかなりナイスな林道だった。
 
 林道を出たところには、「林道灰立沢線」の標識が立っている。この標識を見たとき、ここまでのダートの正式名なのかと思ったがそうではなく、どうやらこの接続している舗装路のことのようで、実際、この舗装路を下り切った地点にも同名の標識が立っていた。
 
そして、この舗装路の脇には沢が流れている。きっとこれが灰立沢で、そこに沿って延びている林道だから灰立沢線なんだろう。
 
 そして、この沢がちょっと凄いのだが、川底は全面が剥き出しの岩盤となっていて、清涼な水がその表面を優しく撫でるようにさらさらと流れている。もしかしてこの川底も鉄平石だったりするのだろうか。
 つーか、この上に寝そべったら絶対気持ちいいに決まってんじゃんよお〜!この猛暑ということもあり、沢水があまりにも涼しげだったので、さすがに寝そべりはしなくとも、足だけでも浸けてみたくてちょっと下りてみたいと思ったのだが、残念ながら周囲に沢まで下りられそうな場所は見当たらなかった。だけど、本当に綺麗な沢だったのでちょっとだけムービーにも撮ってみた。
 
タマチャリンさーん!この沢どうですかああああああああっ!
 
Cに続く。