ナノレカワ、初の房総林道群へ!
2017/07/22 千葉県・房総半島の林道-A
 
@はこちら。
 
 続いてやって来たのは林道月崎1号線。ここ、道自体はごく短い全線舗装の林道なのだが、今回房総に来るとなったら絶対訪れたかった林道なのだ!その理由を今からお見せするッ!
 
 鬱蒼とした中、林道らしさの薄い起伏の無い平坦な道を進んで行くと、突然それは現れる・・・。
 
 うおおおおっ!出た!これが月崎1号線の素掘り2連トンネルだ!!
 今年の春にまあもさんのレポで見て以来、絶対来たいと思っていたのがこの場所だった。今回、急な計画で房総に来ることになったけど、どうせ来るならここだけは絶対外せないと思っていたのだ!
 
 早速トンネル内に入る。・・・が、それぞれのトンネルはごく短いため、あっという間に中間の切通し状の地点に辿り着く。なんでこんなに短いスパンでトンネルが続くのか、まとめて1つのトンネルにしなかったのかと思うけど、もともとこの地点の土被りが低すぎてトンネルにならなかったというのがその理由かも知れない。
 
 2本目のトンネルに入り、内部から撮影。うおおお、めちゃめちゃカッコイイじゃないか!ホント、来て良かった!!
 それにしても、ここから見ても分かるけど、1本目のトンネルもあんなに低い土被りで、よく切通しじゃなくてトンネルとして通したな。土質もそんなに硬そうにも見えないし、内部も特に巻立てなどもされていないのに、素掘りのままでこの常態を保っていられるのがちょっと不思議な感じ。
 
 その2連トンネルを抜けると、その奥にもうひとつトンネルがあるが、こちらもごく短いもので、ここもよくトンネルとして通したものだなあ、と思わされる。やはり、この上の土被りを全部崩すより、必要な部分だけくり貫くほうが安上がりなのかな?
 
 そのトンネルを越えると広場に突き当たって終点となっていた。ここで行き止まりになるのにわざわざこのトンネルを掘ったのか。すごいな・・・。
 
 改めてトンネルを眺めて思うけど、本当によくこんなトンネルが崩れもせずに残ってるもんだな。柔らかそうな土の塊にみえるけど、実はそのほうが地震などの衝撃には強かったりするのだろうか。
 
 終点を引き返し、もういちど2連トンネルでシャッターを切る。路面そのものは単なる舗装路なんだけど、林道として開設された道にこのようなトンネルが存在しているということが何より素晴らしい!やっぱり来て良かった!
 
 出口でももう1枚。壁面を覆う苔で、全体がほんのりと緑色に染まっているのも素敵すぎます。
 
 おっ、これも素掘りトンネル?いいえ、切通しの上部を木々の葉が覆い、トンネルっぽく見えただけでした(笑)。
 
 月崎1号線を出て、次の目的地に向かう途中で余りの暑さにコンビニでアイスを食べてクールダウンしたんだけど、そのコンビニのすぐ近くに道の駅きみつがあったので、そこのベンチで昼食を摂ることに。そんなに長居をしていたわけでもないけど、BAJAのシートはあっという間に熱したホットプレートと化していた・・・。
 
 昼食を終えて次の目的地へ向かった我々。みやさんのナビによると、途中でショートカットできそうな良さ気な道があるらしいので入ってみたが、奥に行くに連れて廃道然としたアヤシイ雰囲気になってきてしまった。これ以上進むのは危険と判断し、引き返して真っ当(笑)な道で進むことに。
 
 ちょっとだけ寄り道をしちゃったけど、続いて林道柚ノ木線へやって来た。この林道、なんでもみやさんが以前来たときにはまだ貫通していなかったそう。起点脇にある、清掃センターの施設と思われる小屋から絶えず機械音が響いてくるのがアヤシイが、とにかく進んでみよう。
 
 程なく起点からのコンクリート舗装が途切れ、道は未舗装に。
 
 少し開けた地点にあった盛り土の上にみやさんが上っていたので、俺もBAJAから降りて上ってみた。向かいの低い盛り土にはバイクで上ったような痕も見えている。それにしても、この青空の下に茂る、むせ返るような真夏の緑!たまんねえ!
 
 その場所を先に発ち、少し進むと二股に分岐する地点に着いた。どっちに進んだらいいか全く分からないので、ここでみやさんの到着を待って進行方向を教えてもらった・・・けど、あれ?結局どっちに進んだんだっけ(笑)?確か左手の道だったと思うけど・・・。
 
 この柚ノ木線、断続的にコンクリート舗装が挟み込まれるのだが、そんなに荒れやすい地質なのだろうか?
 
 かと思えば、こんな感じで路面に岩盤がむき出しになった区間が頻繁に現れる。おおお!これは面白い!俺、こういう路面大好き!!
 
 などと興奮して、しゃがみこんだりしながら路面の写真を撮っていたら、後ろからみやさんが走ってきたので咄嗟に撮影!今回、これが一番良く取れた写真かも・・・(笑)。
 
 突然空が開けた地点に出たが、その区間は両側を高い岸壁に囲われた切通しとなっていた。おお、これはなかなかの迫力だが、むしろよくここをトンネルにしなかったな・・・。
 
 それにしてもすごいな・・・。目測だけど、一番高いところで8mくらいはあるのかな?
 
 その表面には、抉れたような孔が無数に開いている。恐らく地層の柔らかいところから風雨によって侵食されていったんだろう。この岸壁が、この場所の景色の異質さを際立たせるのに一役買っているのは間違いない。
 
 あれ?いつの間にかみやさんがあの上に登っているぞ。なんでも、あの向こう側は切り立った崖になっていてかなりおっかないらしい。どれどれ、俺もちょっと行ってみるか。
 
 切通しの上に登って周囲をぐるっと撮ってみたけど、見返してみたら肝心のおっかない足元を撮っていなかった・・・これもまた、ナノレカワのぼんくらたる所以である。
 
 それにしてもこの景色。房総の林道って、全体的に標高が低くて、あまり開けたイメージが無かったけど、この辺りなんて、そんなイメージに負けないなかなかいい雰囲気を醸し出してると思う。緑の間から顔を出す岸壁とかもう最高!
 
 そして再び現れたこの路盤!
 
 まるで泥状の物質が道一杯に流れ出して固まったような見た目だけど、一体どういう地質なんだろう?こんな林道、今まで見たことないぞ。すごく不思議な感じだ。
 
 そんな路面を楽しみながら、恐らく5km程はあると思われる柚ノ木線も終了。ここで一旦舗装路を挟み、次の林道へ向かう。
 
 続いて林道高山線。ここを抜けるとそのまま次の林道へ繋がっているとのことだ。
 
 路面はめちゃめちゃフラットで何の心配も無し。
 
 空には雲が多いけど、日差しを遮るようなものではなく青空とのコントラストがいい感じ。
 
 一瞬、下界が見える場所も。山の麓にチラッと見えている舗装路が素敵。
 
 そんな景色の中を走っていると、あっという間に高山線が終了。そして、ここで接続する道が林道横尾線となるようだ。
 
 序盤はごくごくフラット。木漏れ日の射す林間を走るのが実に気持ち良い。やっぱり夏の林道はそれだけで最高だ!
 
 そんな道を進んでくると、ここで左右に分かれる分岐が。
 
 左手に下る道は林道大幡線というようだが、何やら標識に書き足された文字が。
 
 オーウ・・・一体どんな柵なのかも気にはなるが、今日の目的はこっちではないので行かないよ。
 
 そして、これから進む右手の道がこちら。ここから先はなかなかに楽しい区間が待っているようだが、「車両の通行ができません」と書いてある割には、入り口に何の制限も無いけど、これを見てもなお入ってくる奴のことなんかどうなっても知らないよ!ってことかな?
 
 で、その分岐の地点を振り返ると、林道横尾線の標識が立っている。どうやら横尾線はこの地点で終わり(?)のようで、みやさんによればこの先で大山林道に変わっているらしい。
 
 早速進んでみると、、路上には何やらボコボコした岩のようなものが並んでいる。
 
 んんん?待て待て、これってもしかして舗装の痕か?そういえば側溝の痕のようなものも見えるし、ここは嘗て舗装されていたことがあったのか?仮にそうだとしても、それも今では全く意味を為していないが・・・。
 
 その先でもところどころ舗装の痕らしい箇所が見受けられたが、本当にそうであったのか確信が持てないくらい普通にダート林道してるし、まあそんなことはどうでも良いくらい、木漏れ日に照らされた程好いデコボコが最高に楽しい!
 
 おっと、突然道幅一杯に路面がぬかるんだ地点が出現。イノシシとかが喜んで這いずり回りそうだ・・・。
 
 その先でみやさんが停車していたので何かと思ったら、道が抉れてウォッシュボード状になっていて、しかも結構先まで続いているっぽい。うほほ、走ってきていきなりこの路面の見た目は結構なインパクト(笑)。
 
 しかし実際は、抉れ具合もなだらかなので何の不安も無く走り抜けることが出来る。溝を横断しながら走るのはなかなか楽しいぞ。
 
 もちろんフラットな区間もあるのでご心配なく(?)。
 
 ・・・な、何でこんなところにタイヤが??
 あれか、4駆がこの段差を乗り越えるためにわざと置いたのかな?バイクなら右端の部分を行けばスンナリと通れるけどね。
 
 その先で広場になった場所があったので一旦休憩した・・・んだけど、ここ、日陰になる場所がどこにもないので全く休憩になりゃしない!暑ぃよ!!
 
 休憩もそこそこに先を進みますよ!木陰に入っても涼しさとは全く無縁の世界が続く・・・。
  
 しばらく進むと、路上にバリケードの置かれた地点に着いた。その脇には、この道に入った地点と同様、「車両の通行ができません」の看板も立っている。確かに、通常の乗用車ではいま通ってきた区間を越えていくのは難しいだろう。
 
 ・・・でも、この地点から次の道に接続するまで、まだちょっと距離があるんだけど、どうせ通れないって教えるなら、その接続地点にバリケード置いといてくれればいいのにな。ここまで来てから引き返すのも大変そうだ。って、まあ普通乗用車じゃそもそもこんなところまで来ないか。
 
 そのバリケードからしばらく下ると、そのまま大山林道に分岐地点に到着。我々は写真右手方面へ向かうが、奥に折り返すと林道松節線となるらしい。今日はそっちへは行かないけど、古びた標識がなかなかに味わい深い。
 
 林道を抜けるまで、あと少しだけダートを走っていくよ。
 
 そして、遂に大山林道の出口に到着。柚ノ木線から入ってかなり長い距離を走り継いで来た印象だけど、実際どれくらい距離があったんだろう?地図上でざっと見ただけでも15kmくらいはありそうな感じだけど、測っておけば良かったな。
 
 お、この標識の表記・・・そうか、ここは国有林林道なのか。そういえばさっきのバリケードの地点には国有林の看板も立っていたしな、と思って後から途中にあった携帯の通話可能ポイントを示す看板を見返してみたら、どうやらここは併用林道になっているようだ。
 
 その標識のすぐ隣には、同じく大山林道の標識がもうひとつあるのだが、そちらは延長の表記が600m程延びている。何故わざわざ表記の違う2枚を並べてるんだ?
 
 さあ、相変わらず気温はめちゃめちゃ高いけど、まだまだ行くぞ!
 
Bへ続く。