出でよ絶景!行くぞ、浅間外輪山!
2017/09/03 長野県小諸市・浅間外輪山登山-@
 
 みなさまこんにちは!ナノレカワです。
 今日は登山をする日だ!タマチャリンさんから、「すごいとこ見つけた!」とお誘いをいただき、その目的地を登るために長野県へとやって来た。本日向かうのは浅間外輪山。浅間山については、タマチャリンさんが詳細な説明と共にレポを順次公開してくれているので、是非そちらを参照していただきたい。
 そして、その浅間山火口の外側には、太古の山体崩壊により形成された、2重のカルデラが存在する。そのうち内側のカルデラを前掛山と呼び、その外側のカルデラが、今回我々の向かう第一外輪山だ。
 
 今回のメンバーは、タマチャリンさん、まあもさん、ナノレカワの3名。上信越道の佐久平PAで待ち合わせをし、チェリーパークラインを経由して、登山口となる車坂峠へと向かう。
 
 そのチェリーパークラインでは、峠付近で市街地を見下ろせるポイントがある。
 
 久々に澄み渡った青空の下、平野に沿うように雲海が広がっている。おお!何と素晴らしい!ここしばらくぐずついた天気が続いてたからなー、このタイミングでこんなにいい天気に恵まれたことが本当に嬉しい!朝イチから幸先が良いぜ!
 
 チェリーパークラインを登り切り、長野県と群馬県の県境となる、標高1973mの車坂峠に到着。我々がここに到着したのは既に9時を回っていたが、その時点で峠の駐車場は既に満車で、群馬側に少し下った路肩の駐車スペースに停めることになった。
 車坂峠といえば、6年前に湯の丸高峰林道に訪れて以来となる。上の写真で、左手に分岐している道が、その湯の丸高峰林道の入り口だが、浅間外輪山への登山口は、そのちょうど向かい側にある。
 
 これがその登山口だ。以前の湯の丸高峰林道のレポの冒頭で、「ここからは登山道が延びているらしく」と書いていたのだが、まさかそれから6年後に、その登山道へと向かうことになるとは思いもしなかった。
 タマチャリンさんの計画によれば、今回のルートは、車坂峠→表コース→トーミの頭→賽の河原→Jバンド→蛇骨岳→黒斑山→中コースを経て登山口に戻るという、反時計回りでの周回コースとのことだ。
 ただ、例によってぼんくらナノレカワ、誘われてホイホイと付いて来たものの、現地の様子など全く下調べもせずに来てしまったので、どんなコースが待っているのかこの時点で全く分かっていない(笑)。
 分かっているのは、この先にとてつもない絶景が待っている、ということのみ!まあ、ルートはタマチャリンさんがしっかり把握してくれているようだし、心配はいらないだろう・・・。
 
 ここには登山届けを出すポストがあり、まあもさんがしっかりと記入して提出してくれていた。さすがまあもさん!って思ったんだ・・・が、自分の名前はちゃんと本名で書いておきながら、タマチャリンさんと俺の分は、まさかのハンドルネームで書きやがったらしい(笑)!
 現在時刻9:35AM。さあ、絶景を目指して、いざ出発!
 
 久々の山歩き、楽しみだなー。序盤は熊笹の茂る道を進んでいく。
 
 道沿いには色とりどりの花が咲いている。この鈴蘭みたいな紫色の花、珍しくて写真に撮ったんだけど、ピンボケしてしまった。何て名前の花なんだろ?
 花の写真は、まあもさんがたくさん上げてくれているので、まあもさんのレポを是非見に行って欲しい。
 
 少し進むと道幅が広くなり、足元には大きめな岩がごろごろと散らばっている。
 
 そこを過ぎると再び周囲は熊笹に囲まれ、道は物凄い勢いで下りとなっていた。えええ、こんな序盤から下り突入はカンベンしてくれよお!
 
 再び道が上りに転じると、足元に無数の岩が堆積する道へと変貌を遂げた。
 
 一瞬周囲が開けたと思ったものの、すぐに道は森の中に吸い込まれていく。
 
 ここは山と高原地図にも「急坂のガレ場」と書かれるほど、急な登りに加えて、足元に石くれが散乱して非常に歩き辛い。初っ端からこんな感じの道が続いてかなりキツイ・・・!だらだら歩いていると、うっかり浮石を踏んで足を捻ってしまいそうだ。
 
 現在時刻、10:03AM。出発からおよそ30分、再び周囲が開けた場所に出た。目の前に広がる真っ青な青空が実に爽快だ。
 
 そして後ろを振り返ると、そこにあるのはこんな景色!やや雲が多めだが、その下に広がる小諸市の市街地も良く見えている。うおお!登り始めてまだ間もないのにも関わらず、こんな眺めが見られるなんて凄すぎねぇか!?
 
 そのまま視線を右手に移すと、登山口のある車坂峠方面が見える。
 
 んんん??あれに見えるは、湯の丸高峰林道ではないか!ウッホッホ!これは最高な眺めだ!登山道から林道が見えたときって、何でこんなにもテンションが上がるんだろう(笑)?
 
 見晴らしのいいガレ場で少々休憩をして、再び登り始める。
 
 周囲の景色は、高原の山らしい雰囲気をビシビシと放っている。
 
 うおっ!ここ、道の外がダイレクトに崖になってるじゃねーか!間違っても足を踏み外せないぞ!
 
 そこから少し歩くと、突然周囲に霧が立ち込め始めた。ついさっきまであんなに青空が広がっていたのに・・・。山の天気は変わりやすいとは言うが、本当にあっという間に景色が変わってしまった。
 
 まあ、まだ青空の覗くところもあるし、今日の天気でさすがに雨の心配は無いとは思うが・・・。
 
 この辺りで、一度追い抜いた家族連れハイカーの子供達が、猛烈な勢いで後ろから追い上げてきた。タマチャリンさんも仰っていたが、一度抜いた相手に再度抜かれるのも癪だったので(笑)、何とかペースを落とさないよう上り続けたのだが・・・。
 
 (↑写真はタマチャリンさん撮影。)
 ここは結構急な登りが続くうえに、土の流出した歩き辛い階段が設置されていることもあって、この区間はマジキツかった・・・!おかげでこの区間、すっかり写真を撮ることを忘れていたわい!
 
 その途中、ふと視界が開けた場所から、山肌の露出した地点が見えた。あれがカルデラか!と驚くのも束の間、タマチャリンさんによると、何とあれが、我々がこれから向かう道なのだという。
 
えええええ!!??
 
う、嘘だろう!?あ、あんなとこを登るのか!?っていうか、登れるのかあれ!?
 
 階段地獄を登り切るとそこには、浅間山が噴火したときの避難所となるシェルターが設置されていた。
 
 一見しっかりした造りには見えるけど、これって、どのくらいの大きさの噴石まで耐えられるんだろう?というより、これを潰すほどの噴石は、ここまでは届かないという想定なのだろうか?
 
 現在時刻、10:37AM。そのシェルターを通過してまもなく、槍ヶ鞘に到着。
 
 ここから先に、先程見えていたルートが延びているのだが、見ての通り、吹き曝しの崖の淵に沿って登っていく人達が見えている。ま、マジか、何だコレ・・・。誰だよ、こんなところに道を付けたの(笑)?
 
 槍ヶ鞘からカルデラの内側を覗き込む。それにしても・・・。
 
 な、なんつー景色だよ・・・!
 こんな景色が、長野と群馬の県境に広がっていたなんて!まだ登り始めて1時間程しか経過していないにも関わらず、これだけの景色が見られるとは驚きだ。一体、この先にまだどれ程の絶景が待っているのだろう!
 
 先程遠目に見て、やたらと恐ろしく見えた道は、いざ登り始めると思いの他登りやすく、恐怖を感じることも無かった。この時点ではまだ余裕をぶっこいてましたよナノレカワは。この先に、本当の恐怖が待っているとも知らずに・・・。
 
 いよいよカルデラの淵に到達した我々一行。ここから先は、常にこのような絶景が続くこととなる。
 
 上空は雲に覆われているが、山の間からは時折、佐久方面と思われる市街地がその姿を覗かせる。
 
 いま通過してきた槍ヶ鞘方面を振り返る。稜線を取り囲むように霧が立ち込め、何とも物々しい景色だ。
 
 現在時刻、10:48AM。岩のむき出しになった稜線を登り詰め、トーミの頭に到着。
 
 ここから迫り出した岩の先は、ほぼ垂直な崖となっている。高所恐怖症大重体のナノレカワにとっては、文字通りの恐怖そのものでしかないのだが、意を決して覗き込んでみる・・・。
 
 う・・・うおおおおお!こ、これは凄い眺めだ!
 
 ちょっ・・・これマジか!こんな景色、見たことないぞ!これが、ここまで辿ってきた道と本当に地続きの景色なのか・・・。そんな驚きを含む、少々不思議な感覚を味わっているが、この谷底全体に薄く霧が掛かっていることが、却ってその感覚に拍車を掛けているようだ。
 
 え、ちょっと待って!?あんなところに道がある!っていうか、その道を登って来てる人がいる!
 何かもうここから見てる景色のスケール感がおかし過ぎて、この道を見つけた時点で相当テンションが上がっているのだが、タマチャリンさんによると、あの道こそが、これから我々の辿る「草すべり」なのだそうだ!す、すげえ!あんなところを歩くのか俺達は!
 
 その更に奥に目を移すと、草すべりを通過後に向かうエリアが見渡せた。うおお!ここから見るだけでも凄まじいほどの絶景だ!
 
 そして正面には浅間山の姿が!生憎、山頂付近は雲に隠れているが、この先でこの雲が晴れることを願う!
 
 そんな絶景を眺めながら、トーミの頭から歩くこと6分。
 
 黒斑山、そして湯の平へと向かう分岐へと辿り着いた。我々はここから、右手に進む草すべりを経由して湯の平方面に進み、左手の黒斑山方面から戻ってくるという周回コースを辿る。
 先程の崖っ淵から見下ろした草すべりは、あのような草原の中をひたすら1km程も下る道が続くという。
 
行くぞ!草すべり!
 
Aへ続く。