天目山林道リベンジ! - 支線編 -
2018/04/29-A 埼玉県秩父市・仙元林道
 
@はこちら。
 
 熊取林業専用道の探索を終えて、仙元林道まで引き返す。せっかくの楽しい下り走行なので一気に下って行きたいところだが、やはりこの切通しではどうしても足を止めてしまう。
 
 この、とてつもなく深く穿たれた切通しの中に佇むこの感覚がとても好きなのだ。ここには、天目山林道本線の攻略のときに再び訪れることが出来るのが嬉しい。
 
 そこからまた一気に下り、天目山林道起点のすぐ近くまで戻って来た。続いて攻め入るのはここ!今日の第一目的地、仙元林道だ!
 
 この仙元林道は、天目山林道本線に比べて道の勾配がきつく、乗車したまま進んでいくのはなかなかにつらい。
 
 途中、コンクリート舗装が施された地点もあるのだが、これはやはり急勾配による洗掘などで路面が荒れてしまうのを防ぐのが目的なのだろうと思う。
 
 しばらく上ってくると、次第に周囲の山々を見渡せるようになってくる。山肌を新緑に覆われたこの景色がたまらなく美しいぜ。
 
 おや、こんなところに重機が停めてある。今日は特に作業をしている気配は感じられないが、この先に工事中の地点でもあるのだろうか。
 
 その先には、重機によって踏み締められた路面がしばらく続いていた。やはりこの先でなにかしらの作業が行われていたようで、この路面の様子を見るに、それはつい最近のことのようだ。
 
 ここは、前回来たときに(ここで道が終わっているかも!)と勘違いした、谷から逸れていくヘアピンカーブだが、この先の路面の上に、なにやら土砂が盛られている様子が見える。
 
 うお、何だこれは。水で溶いたような泥交じりの砂利が道幅いっぱいに敷き詰められている。あの重機はこのためのものだったのかも知れない。この砂利も撒かれてからまだそれほど時間が経っていないようで、路面はぬかるんで非常に走り辛い状態となっていた。ここの路盤が抉れてしまったりでもしたのだろうか。
 
 そんな地点などもありながらも、徐々に道を進んでいく。こうやって遠くの山々を見張らせる景色はやはり清々しい。
 
 今日の行動開始からだいぶ時間も経ち、高く昇った太陽に照らされた新緑が眩しい色彩を放っている。
 
 お、やった!下りに差し掛かったぞ!ここの勢いを利用して次の上りの力を稼いでやる!
 
 ・・・って思ってたのに、ちょうど上りに転じる地点に水溜りがあって、思わずブレーキを掛けちまったじゃねぇか!クゥーッ!
 
 なので、またのんびりと坂を上ってくると、路肩に生えた木に1枚の紙が括り付けられていた。
 
 天目山林道に入ってからというもの、全く電波が入っていなかったのだが、ここでスマホを取り出してみると、たしかにアンテナが表示されている。せっかくなので、ここでこの写真を一枚添付してつぶやいてから先へと進んだ。
 
 この仙元林道はほぼ急勾配を保ったまま道が延びているので、それほど長い距離を進んだ印象は無くとも、周囲の景色はだいぶ見晴らしが良くなって来た。
 
 仙元林道の起点からここまで辿ってきた距離を考えると、そろそろ前回引き返した地点に着く頃かな・・・。
 
あ、このカーブは見覚えがあるぞ。そう思って、杉林の隙間から向井の斜面を見てみると・・・。
 
 見えた!やっぱりここだ!
 
 前回、疲労困憊のなかここまで上ってきたものの、更に奥まで続くあの道筋を見て、これ以上の前進を断念してしまったのだ。今日は絶対にこの仙元林道の終点を捉えてやるからな!
 
 そこからほんの数百mも進んてきたところで、2台の軽車両が停まっているのが見えた。道幅も広くなっているように見えるし、ここってもしかして・・・?
 
 つ、着いた・・・。
 
 なんとも呆気ない幕切れではあったが、ここが仙元林道の終点だ。ここでもトラックログを取っていたが、それによると、起点からここまでの数値は2,516mと出ていた。途中、自転車から後ずさって写真を撮ったりしていたので多少の誤差はあると思うが、概ね2.5kmで間違いないだろう。前回、引き返した地点までを目算で「恐らく2kmちょっと」と書いていたが、そこから少し進んだ地点でこの数値なので、俺の身体感覚もあながち間違っていなかったようでちょっと嬉しい(笑)。
 
 ここでも終点の様子をぐるっと1周動画に撮ってみた。それにしても、この車両はやはり林道の関係者のものなのだろうか。それにしては、後ろにチェアーなど置いて寛いでる感が満載なんだが(笑)。
 
 それよりも、ここから更に奥へと続いている、1本の細い道が気になる・・・。仙元林道の終点はここで間違いないと思うが、この地点から更に作業道が延びている。前回、進行を断念する要因となったあの道筋は、この先に続く作業道だったんだな。
 
 本来この手の作業道は、基本的に俺の活動のフォロー外って扱いにはしてるんだけど、せめて前回見えたあの地点までは・・・と思い、ちょっとだけ進んでみることにした。
 
 作業道に入ると案の定、削りっぱなしの簡素な道が続いている。
 
 斜面が崩れているのも放ったらかし・・・というか、もはやこの道を利用もしていないから補修もされていないという状態なんだろう。
 
 うあ、分岐だ!こ、これは深追いしてはダメなやつだ・・・。とはいえ、せっかくここまで入ってきたので、行けるところまでは行ってみるか。そう思って、まずは上に向かって延びる道を選んで進むことにした。もしかしたらもうこのすぐ先で道が終わっているかもしれないしね・・・。
 
 とりあえず、道がすぐに終わることを期待して、自転車は道の分岐地点に置いていくことにした。そもそも今日は踵の痛みのこともあるし、そんなに深追いするつもりもないしね・・・。チャリ君、ちょっとそこで待っててね。
 
 簡素な路盤は相変わらずだが、道の斜度はだいぶ急になってきた。
 
 そんな急な道をゆっくり登って行くと、再び分岐が・・・。ああー、作りっぱなしの道が迷路状に延びているパターンか。これはもう追うのは止めよう・・・。
 
 止めよう、とは思ったんだけど、せめて直進方向に伸びる道だけは・・・と、ついつい歩き続けてしまった。
 
 すると、こちらの道は分岐地点から300m程で行き止まりになった。
 
 ここからは、斜面の下に最初に分岐した下り方面の道が見えている。いったい、全体でどれだけの作業道が造られているんだ・・・。
 
 分岐まで戻って来た。このまま下ることも考えたが、足の痛みもまだそれほどでもないし、あと少しだけ・・・と思ってこの先も進んでみることにした。良くないよなあ、こういうの・・・。
 
 うわあ、こっちはもう完全に”終わってる”道だな・・・。こんな作業道、開削して一度使ったきりでお役目御免ってパターンがほとんどなんじゃないかって思うわマジで・・・。
 
 その崩落の先で、またも分岐が現れた。やばい、このままズルズル進んではダメだ・・・。
 
 そう思いながらも、「もしかしたらこの先ですぐ終わっているかも」という淡い期待がどうしても頭から離れずに、変な意地みたいなものが湧いてきて、また分岐の先を進んでしまった。この手の作業道で、そんな甘い考えが通用しないことはよく分かっているハズなのに・・・。
 
 こんな感じで、路肩を土嚢で補強してある場所もあった。作業が行われていた時点では有効なものではあったろうが、今となってはもはや無用の長物のようにも思える。
 
 えっ、また分岐?と思ったが、右手の先はここから見えている部分で途切れていて、どうやらここで切り替えして上っていく線形のようだ。
 
 その切り返しの地点から更に先へ進む。この辺りで、踵の痛みがだいぶ大きくなってきて、その痛みを抱えたまま歩き続けるストレスも溜まってきた。どこかで引き返さないと、とは思うのだが、そのきっかけを見つけられないまま進み続けてしまっている・・・。
 
 その先で、カーブによって先を見通せなくなっている地点があった。そうだ、あの先を確認して、その先を進むかどうかを決めよう!もしかしたら、あのすぐ先で道が終わっているかもしれないし!
 
 ・・・しかし、その先にも道は続き、見えている範囲で道が終わっている気配は感じられなかった。もういい、ここで終わりにしよう。
 
 チャリ君、ただいまー。さあ、引き返そうか。
 
 仙元林道の終点まで戻って来た。作業道はさすがに全て辿ることは出来なかったけど、今日の目的である熊取林業専用道と仙元林道の踏破は叶ったし、俺としては今日の行程にはもう思い残すことは無い。あの作業道の全貌が気になる人は自分で辿ってくれ(笑)。
 
 新緑ならではの美しい黄緑色を眺めながら、快適な下り走行を楽しむ。終点を見ることももちろん目的ではあるが、やはり下りがあるから上りも頑張れるんだよなあ。
 
 恐らく、この仙元林道も再び訪れることはもうないと思う。しっかりとこの景色を目に焼き付けて帰ろう。
 
 現在時刻、ほぼ13:00きっかり。今日はおよそ6時間半の行程だったが、なるべく自転車に乗車することを心がけたおかげか、あの作業道以外では足の痛みに悩まされることはほぼ無かった。天目山林道本線はこれより遥かに長い行程になるはずだが、今日の行程を経て、余計な寄り道をしなければ問題なく行けそうな気はしている。本線の攻略は近日中、出来れば梅雨入り前には行ってしまいたいと思う。待ってろよ、天目山林道!
 
 
 ※後日訪れた天目山林道本線攻略編はこちらへどうぞ。
   2018/05/27 埼玉県秩父市・天目山林道